しばらく見ないうちに、液晶ディスプレイの価格がかなり安くなってきています。少し前までは、17インチで5万円を切っていれば安い方だったのが、今では17インチなら3万円、ワンクラス上の19インチ製品でも、すでに5万円を切るところまで価格が下がってきています。中には、17インチで2万円台前半、19インチで3万円台というような、激安製品もチラホラと見かけるようになりました。
また、インターネットの直販製品では、先日IBMが、19インチで58,800円という値付けの「ThinkVision L190」を発表。デルに至っては、期間限定ながらも「E193FP」を44,520円という破格の値付けで販売しています(2005年2月21日現在)。
このように、液晶ディスプレイは今やかなり価格が下がっており、家庭での2台目として、また19インチなどの大画面へのインチアップなど、購入しやすい状況が整っているといえるでしょう。ただし、店頭などで見比べる機会の少ない低価格な液晶ディスプレイは、安いからといってうっかり手を出すと、こんなはずでは...と後悔してしまう恐れもあります。そこで今回は、これらの液晶ディスプレイを購入する際には、どんなことに気を付けたらよいのかを解説していきます。
(※価格.com最安/平均価格は、2005年2月21日現在のものです)
輝度は「400cd/m2以上」でないと、黒ツブレが起こりやすい
液晶ディスプレイに限らず、ディスプレイ製品やテレビなど、画像を映し出すモニタ系製品の性能を決める大事な要素として、輝度とコントラスト比の2つが挙げられます。輝度は文字通り、画面の明るさを示す数値で、単位は「カンデラ/m2(cd/m2)」が使われます。一方のコントラスト比というのは、画面のもっとも白い部分ともっとも黒い部分の対比を図る数値で、この比率が高ければ高いほど明暗がはっきりと分かれる「クッキリとした」画像が得られます。
一般的に、液晶ディスプレイというのは、CRT方式のモニタに比べて「暗い」と言われます。これは、モニタ後方から電子ビームを照射する方式のCRTに比べて、液晶ではバックライトという弱い光源を採用しているためです。そのため、CRTモニタではハッキリと見える映像も、液晶ディスプレイでは暗くてよくわからないといった現象も起こります。特に、映画などのDVDで夜や室内などの暗い場面が続く場合、こうした点が非常に気になってきます。
そこで、液晶ディスプレイを選ぶ際には、まず輝度がある程度確保されているかどうかを必ず確認しましょう。現在の基準では、17インチ/19インチ問わず「輝度 400cd/m2以上」というのが、1つの目安といえます。これ以下の輝度しか持たない液晶ディスプレイでは、暗い画像が見えなくなってしまういわゆる「黒ツブレ」が起こりがちになります。19インチ製品では、輝度250cd/m2程度の製品もまだまだ多く売られていますが、DVDや映像をパソコンでまったく見ないという方はともかく、ある程度オールマイティに使うのであれば、「輝度 400cd/m2以上」を目安にして選んだほうがよいでしょう。
コントラスト比は「400:1 以上」なら合格
では、もう1つの大事な要素「コントラスト比」に関しては、どうでしょう。コントラスト比は白と黒の階調表現に関わってくる部分なので、この値が低いと、画面上の文字などがぼんやりにじんで見えてきます。ふだんテキスト入力などの作業をしていて、どうも文字が読みづらいとかいうことがあれば、その原因はコントラスト比に問題があることが多いのです。
コントラスト比を見る1つの基準として、「400:1 以上」という数値が挙げられます。これ以上のコントラストを持っていれば合格、これ以下ではややにじみ気味という感じです。もちろん「500:1」以上あれば言うことはありませんが、400:1でもそれほど大きな支障はありません。パソコンでテレビなどをよく見るという方は、できれば500:1以上の高コントラストの製品を選びましょう。これだけのコントラスト比があると、映像もクッキリしてくるので、見ていて気持ちがよいものです。
ただし、この「400:1」という基準は、現在販売されている17インチ/19インチの液晶ディスプレイではほぼ当たり前の数値になっていますので、ほぼどの製品でも問題ないと言えます。逆にこれ以下のコントラストしか持っていない製品は、古いパネルを使用したものですので、やめておいたほうが無難でしょう。
動画再生時に必要な応答速度は、最低16ms以下
「応答速度」とは、液晶画面上の色が変わる速度のことを言います。単位は「ms」(ミリ秒)。この速度が短ければ短いほど、高速に画面が反応し、いわゆる「残像感」が解消されます。
液晶はその性質上、電気を通電してから表示されるまで、また通電をやめてから非表示になるまでの速度が比較的遅く、その際に少しだけ残像が残ります。時計や電卓を考えれば何となくイメージがつかめると思いますが、液晶ディスプレイも原理的にはこれと同じなので、映像などを見ている際に、動きの速い場面で高速な描画が行われると、やや残像が残ることがあります。一昔前のノートパソコンなどで使われていた液晶モニタでは、こういった現象がよく見られました。
しかし、最近では通電回路の高速化技術が進み、こうした液晶特有の残像感はほとんど解消されています。ただし、アクション映画や、3Dゲームなどの高速な描画に完璧に対応するためには、応答速度は速いに越したことはありません。パソコンでDVDを見たり、ゲームをプレイしないという人でも、たとえばインターネットブラウザのスクロール時などで、残像感が残ることがあるので、やはり速いに越したことはないでしょう。
この残像感はかなり主観的なものなので、気にならない人はあまり気にならないでしょうし、気になる人はかなり気になるでしょう。一応の目安として、応答速度は「最低16ms以下」という基準で製品を選べば、十分でしょう。
入力系統は「アナログ+デジタル」の2系統を選びたい
最後に、ディスプレイとパソコンなどの機器をつなぐ「入力端子」について見てみます。液晶ディスプレイの入力端子は、通常「アナログRGB」(D-Sub 15ピン)といわれる端子が備わっています。これは、一般的なパソコンの映像出力端子と直接接続できるもので、たいていどんなパソコンにもこの「S-Sub 15ピン」のコネクタが装備されているはずです。要するに、この「アナログRGB」(D-Sub 15ピン)があれば、ほとんどのパソコンと直接接続できるということになります。
これに加えて、最近では「デジタルRGB」という端子を備えているものも増えてきました。「デジタルRGB」は、パソコンからデジタル映像信号をそのままディスプレイに取り込めるため、画質の劣化がなく、結果的にアナログRGBよりもクッキリとした映像を得ることができます。先に「コントラスト比」について述べましたが、入力信号をアナログからデジタルに変えるだけでも、クッキリ度はかなりアップするはずです。
ただし、このデジタルRGB端子は、どのパソコンにでも付いているわけではありません。比較的高性能なビデオカードを搭載したパソコンでないと、デジタルRGBの信号を出力できません。お使いのパソコンにデジタルRGB出力があるかどうかを確かめ、あるようならデジタルRGB対応の製品を選ぶようにしましょう。また、仮に、デジタルRGB端子がパソコンにない場合でも、将来のことを考えて、アナログとデジタルとの2系統入力を備えた製品を選んだほうが賢明です。
なお、デジタルRGBには、端子によって「DVI-I」と「DVI-D」という2つの規格がありますが、ケーブルによってどちらでも対応できるので、それほど気にする必要はありません。
以上見てきた液晶ディスプレイに必要なスペックをまとめると、以下の通りになります。
| 輝度 | 400cd/m2以上 |
| コントラスト比 | 400:1以上 |
| 応答速度 | 16ms以下 |
| 入力系統 | アナログ+デジタル |
この表を基準に、価格.comのスペック検索機能を使って、対象となる製品を絞り込んでみてください。最終的にこのスペックで、17インチなら4.5万円、19インチなら6万円を下回る価格であれば、お買い得な製品といえると思います。
対象製品をスペック検索で調べよう!(液晶モニタ・スペック検索)
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