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【第33回】2003年7月22日(月)
夏休み・自作パーツ購入ガイド その1(全4回)
(CPU・マザーボード編)
このページは、アキバで今もっとも流行っているモノについて、毎週週変わりで テーマを決め、実売価格や売れ筋ランクなどの実地調査を行うレポートです。 毎週ホットな情報を集めてお贈りいたしますが、取り扱ってほしいテーマなどの ご要望がありましたら、こちらよりお送りください。 (毎週月曜日更新)

マザーボード  みなさん、お待たせしました! 今週から「今週の特集」がリニューアルしてスタートします! 毎回テーマを決め、“アキバ”で今最も流行っているモノや最新IT事情について、徹底解説します。

 気がつけば、もう7月も後半。学生の皆さんは夏休みに突入していることでしょう。そこで、リニューアル第一弾は、「夏休みを利用してパソコンを自作をしてみたい」という方にぴったりの「パーツ購入ガイド」を4週連続でお届けします。全部読めばあなたも簡単に自作PCが作れちゃいます。記念すべきリニューアル第1回目のテーマは、「CPU・マザーボード編」と題して、自作PCにおいてもっとも大事な、CPUとマザーボードについて解説します。

 「マイクロプロセッサの性能は18ヶ月で2倍の性能になる」といわれる「ムーアの法則」のとおり、パソコンのスペックは日々進化しています。せっかく買った最新のパソコンも数ヶ月経つと旧型モデルになってしまうことも日常茶飯事です。でも、自作パソコンなら、年月が経って性能に見劣りを感じたとしても、必要なパーツを買い足すだけで最新のスペックにできるのです。また、自分のパソコンが「世界に一つしかない自分だけの物」になる点も自作の大きな魅力といえるでしょう。  最近では、ドライバー1本あれば簡単にPCを組み立てることができるように各パーツが設計されているので、自作パソコン作りが本当に簡単になりました。しかし、いざアキバの街に買い物に行くといろいろな商品があって初心者には判断が難しいもの。そこで今回は「CPU・マザーボード」をクローズアップして、各製品の機能や違いなどをご紹介します。


■CPU編

Pentium4&AthlonXP  現在市場に出回っている、コンシューマ向けの主要なCPUは、インテルの「Pentium4」および「Celeron」、あるいはAMDの「AthlonXP」の3種類です。

<インテル製CPUの特徴>
・信頼性が高く、多くのメーカー製パソコンで採用。
・最新のPentium4は「2.8(C)GHz」のように、「C」という文字があるものと、ないものの2種類が存在。「C」の型番が入っているCPUは、「FSB 800MHz」、「ハイパースレッディング・テクノロジ」対応で、性能が高い。
・「ハイパースレッディング・テクノロジ」とは、1つのCPUを論理的に2つのCPUに見せかけ、CPUに効率よく作業をさせる技術。特に動画編集や画像作成をする際のパフォーマンスが高くなっている。
・「FSB 800MHz」を効率的に動作させるためには、「DDR400」対応メモリを2本搭載する必要があるため、システム全体としての値段は高くなりがち。
・「Celeron」は、Pentium4に搭載されている機能のいくつかが削除されている廉価モデルのため、低価格で購入可能。また、性能に不満が出た場合、システムはそのままにPentium4に変更できるのも魅力。
・Celeronはオーバークロック耐性が高いので、自己責任のうえで挑戦してみるのも面白い。

<AMD製CPUの特徴>
・AthlonXPは、Pentium4に比べて安く、コストパフォーマンスがよい。
・最新の「Bartonコア」では、CPUの作業場となる二次キャッシュが増やされ、一度に多くの命令をこなせる設計になっているため、特にゲームで遊びたい方にはオススメ。
・AMD製のCPUには「バルク品」(箱・CPUファンがない・保証がない)が存在し、低予算でも高性能のパソコンを作ることができる。
・AthlonXPは、「3GHz」のように、CPUの実動作クロックを製品名に表記しておらず、ほぼ同スペックのPentium4のクロックにあわせた「2500+」といったモデルナンバーで表記している。混乱しないよう注意が必要。
・AthlonXPはマイナーチェンジが多いため、マザーボードを購入する際には、該当するCPUが対応しているか、確認が必要。
・AMDのCPUは、CPUのコアが外にむき出しになっているため、CPUクーラーをつける際、破損してしまう「コア欠け」が起こることがある。CPUクーラーは正しく設置しないと壊れてしまうことがあるので、取り付けには注意が必要。
・アキバでは、通常のAthlonXPより消費電力が少ない「モバイルAthlon」や、「1.5V動作Thoroughbredコア」といった「キワモノ商品」が売られている。これらを使用することで、発熱を抑えた静音パソコンを作ったり、オーバークロックを行って高いパフォーマンスを引き出すことができる。

<失敗しないCPU選びの3か条>
・目的にあった性能を考える
最近のCPUはかなり高性能になっているので、低価格のCPUでも性能が悪いというわけではなく、特別重たい処理を行わない限り、通常使用で困ることはありません。また、パソコンのパーツは時間が経つとどんどん価値が下がっていくので、あまり高性能なCPUを購入するよりも、目的にあわせて必要な性能のCPUを選択することが賢明です。
・最高性能のCPUは避けること
 パソコンのパーツは日々新製品が発売されていますが、特に「現在最高スペックのCPU」は、価格が非常に高い割には、一週間で半値に下がるなど価格が暴落することがありますので、買う際には注意が必要です。
・将来性ならインテル、現状の性能ならAMD
AMDは、今年9月に新型の64ビットCPU「Athlon64」を発売します。その後はCPUの中心がこちらに移行するため、マザーボードの将来性を考えるとインテルのCPUの方がよいかもしれません。ただ、AthlonXPは、性能の割に価格が安いので、「あと1年程度使えればOK」と割り切れるのなら、AMDのCPUがよいでしょう。

CPU名価格性能将来性こんな人にオススメ
Pentium4どれにしようか悩むならこれが無難
Celeron安く組みたいビギナー系に
AthlonXP価格と性能、個性を重視する人に


■マザーボード編

マザーボード売場  さて、CPUが決まったら、次はマザーボード選びです。マザーボードは、CPUのように周波数で性能差が分かるわけではないため、自作初心者の方が一番悩むところではないでしょうか。長年パソコンの自作を行っている方なら、メーカーのブランドで決めてしまうこともあるのですが、大切な自分だけのパソコンですから、しっかり目的にあったマザーボードを選びましょう。

<失敗しないマザーボード選びのコツ>
・最新のものが最高とは限らない
新製品には未知のバグなどが潜んでいる可能性が高いため、発売後はしばらく様子を見るというのが、アキバの慣習となっています。もちろん、あえて初物に挑戦するというのも、自作の醍醐味です。
・売れている商品を買う
必ずしも一番よい製品とは限りませんが、トラブルに遭遇したときに、インターネットなどで同じような体験談が聞けるのでビギナーにはオススメです。
・同じ商品でも中身が違う
マザーボードでは、見た目に大幅な機能変更はなくても、BIOSなどの書き換えによって、ちょっとした修正が行われることがよくあります。こうしたマイナーバージョンアップは、「リビジョン」と呼ばれるマイナーバージョン番号が高い物ほど新しく、完成度が高いといえます。ただし、パッケージにはこの番号がほとんど記載されていませんので、購入前に情報を収集し、店頭で中身を見せてもらいましょう。
・正規代理店の商品を買う
まれに直輸入した海外版がショップで展示されていることがあります。こうした製品は、価格が安かったり、日本未発売の商品であったりするものですが、故障などのトラブルの際、保証が受けられない場合がありますので、正規代理店の商品を購入するのが無難です。ただ、お店によっては独自保証してくれる場合もあるので、購入の際はショップに確認してみましょう。

 マザーボードはパソコンの根幹にあたる部分で、この部分の良し悪しで拡張性が左右されるなど、パソコンの運命が決まってくるといっても過言ではありません。その機能を司っているのが、「チップセット」と呼ばれるマザーボードの中心部分です。

 対応CPU・メモリ・ビデオ機能を取り扱うのが、「ノースブリッジ」といわれる場所で、パッケージなどに「○○チップセット搭載」と書いてある場合、この「ノースブリッジ」の名称を表しています。  これと対になるのが、「サウスブリッジ」です。ハードディスクの接続速度や内蔵サウンド機能などを扱っている部分です。同チップセットを搭載する製品でも、「サウスブリッジ」の違いによって接続できるHDDなどが制限されることがあるので注意しましょう。

 今回はアキバで見つけたオススメ商品を、対応CPUに合わせていくつか紹介します。

<インテル製CPUを使った場合のマザーボード>
●「i875」チップセット(コードネーム:Canterwood)
インテルがハイエンドマシン向けに提供しているチップセット。最新のPentium4が対応する「FSB 800MHz」や「ハイパースレッディング機能」をサポート。メモリーの速度を効率的に上げる「PAT」機能を持ち、「i865」チップセットより数%程度、性能が向上するのが特徴。ノイズに強い6層基盤で構成されているため、動作は安定しているが、価格は少し高め。対応する「サウスブリッジ」には、「ICH5」と「ICH5R」の2種類があり、「ICH5R」では、シリアルATAでのRAID-0接続をサポートしている。

●「i865」チップセット(コードネーム:Springdale)
Springdaleマザー 「i875」の廉価版でPAT機能が省かれている以外に差はない。「サウスブリッジ」もi875と同じ物を使用。DDR266に対応しており、過去のメモリも使えるので、低予算での自作が可能。Pentium4でマシンを作るならi865チップを搭載しているマザーボードがオススメだ。なお、モデルとしては、標準モデルの「i865PE」のほか、グラフィック機能を内蔵した「i865G」、FSB 800MHzをサポートしない廉価版「i865P」の3つが存在する。

<AMD製CPUを使った場合のマザーボード>
●「KT600」チップセット
VIA社が提供しているチップセット。前モデル「KT400A」のマイナーチェンジ版で、新たに「FSB 400MHz」と「DDR400」に対応したのが特徴。「サウスブリッジ」は、「VT8237」と「VT8235」の2種類がある。「VT8237」はシリアルATA対応で、USB2.0を8個サポート(「VT8235」では6個サポート)といった違いがある。

●「nForce2 Ultra400」チップセット
ビデオチップメーカーとして有名な「NVIDIA」社のチップセット。前モデル「nForce2」のFSB 400MHz対応版で、基本的な性能は変わらない。メモリを2本使用することでデュアル動作となり、メモリを高速動作させられるのが特徴。GeForce4 MX相当のビデオ機能をオンボードで内蔵する「nForce2-GT」では、最新の高度な3Dゲームでも行わない限り、必要十分な性能を持っている。高性能マシンを狙うなら、ビデオ機能を内蔵しない「nForce2-ST」にビデオカードを増設するようにしたほうが無駄な出費が省ける。「サウスブリッジ」には「MCP」と「MCP-T」の2種類があり、「MCP-T」では「IEEE 1394」と「デジタルオーディオ出力」をサポートしている。


<編集後記>
 CPU選びに加え、対応するマザーボードのチップセットの違いを理解しながら、製品の組み合わせを考えるのは、ビギナーにはなかなか難しいものです。マザーボードは、上記のチップセットのいずれかが搭載されていることが多いですが、メーカー独自の機能が搭載されていたり、変則的な構成になっているものもあり、その種類は実にさまざまです。
 まずは、自分がパソコンで何がやりたいのか、予算はいくらで必要な機能はどれか、といったことを明確にするのが、CPUやマザーボードを選ぶ上での大きな判断材料になるでしょう。
 とはいっても、目新しい商品を見つけると欲しくなるのも人の性(さが)ですね。
 次回は「見ため重視!?機能重視!?失敗しないパソコンケース選び」と題し、自作パソコンのもう1つの重要なファクターであるPCケース選びについて解説します。

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