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【第36回】2003年8月11日(月)
夏休み・自作パーツ購入ガイド その4(全4回)
(ジャンク&バルク編)
このページは、アキバで今もっとも流行っているモノについて、毎週週変わりで テーマを決め、実売価格や売れ筋ランクなどの実地調査を行うレポートです。 毎週ホットな情報を集めてお贈りいたしますが、取り扱ってほしいテーマなどの ご要望がありましたら、こちらよりお送りください。 (毎週月曜日更新)

 4回に渡ってお届けしてきた「夏休みを利用してパソコンを自作してみたい」という方にぴったりの「パーツ購入ガイド」。最終回のテーマは「アキバ限定!? ジャンクPC自作ガイド」です。


ジャンクマザー1、2世代古いマザーボードだが、この値段は破格だ。もちろん動く保証は全くないので、購入はギャンブルに近い
 最近では、PCパーツの世界でも、ネットショッピングが当たり前のように行われるようになってきました。アキバに店舗があるショップでもネットショップを開設しているところも多いですし、アキバとほぼ同じ値段でパーツが買える場合もあります。遠方にお住まいの方は、こうしたネットショップを活用するのもよいでしょう。
 とはいえ、やっぱりアキバは自作PCの聖地。ネットショッピングではお目にかかれないような掘り出し物に出会うことも多いのです。そこで今回は、日本最大の電気街・アキバだからこそできる「ジャンク品によるパソコン自作ガイド」をお贈りします。

■ジャンク品とは…?
ジャンクノート
動作確認がされているジャンクのノートパソコン。スペックはさすがに低いが、ワープロ代わりにするなら、これでも十分だ
 「ジャンク」とは、日本語に訳すと「ガラクタ」「クズ」という意味。一般的には、動作しない製品や部品のことを「ジャンク品」と呼んでいます。ジャンクパーツはもともと、パーツ内に搭載されているICやLSI、コンデンサ等を交換あるいは修理して、動かせる技術を持った人だけが買うものでした。動くかどうかは保証しない、あるいは完全に動かないが修理すれば動くかもしれないパーツ、それが「ジャンク品」でした。

 ただし最近では、「ジャンク品」とうたってはいるものの、保証をつけて売っているお店も見られます。PCパーツにしても、初期の故障のみ返品に対応するなど、「ジャンク品」の質も、「動かなくて当たり前」から「動くことが保証されている」というものに変わってきました。

 ここで、ジャンクパーツを使った「ジャンクPC」を作るための注意点をご紹介します。

■ジャンクPCを作るための注意点

中古光学ドライブ
中古とはいっても価格の安さには惹かれる。ソフトのインストールのためだけだと割り切るならお買い得だ
○ジャンク品=ゴミではない
 動作確認がないパーツは、「動かないから動作確認が取れない」のではなく「動かす手間がない、動かすための設備がない」という場合が多いものです。すんなり動作すれば、意外な掘り出し物になるという可能性も!?

○簡単な修理で動くようになるかも!
 難易度はものの状態によって異なりますが、見た目がきれいなパーツなら、一部を修理するだけで動く場合が多いです。修理の内容も、コンデンサや抵抗などを取替えるだけと、電子工作をしたことのある人なら比較的簡単です。アキバは、電子工作部品の品揃えも豊富ですので、この際、道具も一式買いそろえてみるのもよいかもしれません。

○ジャンクなのに保証があるものも!
正確には「ジャンク」ではないかもしれませんが、製品の動作保証が付いているジャンクパーツもあります。保証の内容はショップによって違いますので、詳しくは店頭で調べてください。

修理上がりのマザーボード
一週間の保証が付いている修理上がり品。最新のボードもあるので、購入してみるのもいい
○駆動部品を使っていない製品がオススメ
HDDやCDドライブなどは、高回転するモーターで動いていますが、こうしたパーツは寿命があるため、ある日突然壊れることがあります。逆に、メモリーなどは静電気にさえ気をつければ、壊れる危険性が軽減します。

○修理上がり品も狙い目
「修理上がり品」とは、故障していたパーツをメーカーで修理したもののこと。動作保証がされていることが多く、未使用品に近いので狙い目です。ただし、もともとは不良品だったことには代わりがありません。不安を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、もちろん、きちんと修理してあります。「修理品」ということを気にしない方にはオススメです。


 一方、ジャンクには手を出したくないけど、なるべく安くパソコンを作りたいという方にぴったりなのが「バルク品」です。

 「バルク(bulk)」とは、「ばら荷」という意味。ショップが、オリジナルブランドのPC組み立てに使うために仕入れたパーツを、ユーザーに一般販売しているようなものを「バルク品」と呼んでいます。ですから、説明書や箱はもちろん付いていません。また、保障期間も短く、約1週間〜1ヶ月程度となっています。パッケージ品には同梱されているドライバやソフトは基本的に付いていないので、インターネット上から、別途手に入れなくてはなりません。こうしたデメリットがある代わりに、パッケージ品に比べて値段が安いというメリットがあります。

 ここで「バルク品」を購入する際のポイントをご紹介します。

■バルク品を購入する際の注意点

○説明書や箱がないので、自力で情報収集が必要
バルク品には説明書や箱がありませんが、大丈夫です。インターネットで検索すると、オンラインマニュアルなどが見つかることがほとんどです。

○保証期間が短い、もしくは保証は一切ない
「バルク品」を選ぶときに一番悩む点が、この保証ではないでしょうか。ものによっては、正規版と同じような保証がついている場合もあります。また、ショップ独自の保証を行っているところもありますので、多くの店を回って調べましょう。

○ドライバも自力で手に入れる
ほとんどの製品のドライバは、説明書と同様、インターネット上からダウンロードできることがほとんどです。

 次にハードウェア別に、それぞれのバルク品購入ガイドを紹介します。

●メモリ
バルクメモリ
性能に違いはほとんどないものの、メモリの製造メーカーは実にさまざま。相性問題などが起こると厄介なので、店員にしっかり相談することをオススメする
 メモリは実は一番やっかいなパーツ。マザーボードとの相性問題があり、動作が安定しない、あるいは全く起動しないといったトラブルが起こりがちです。しかし、これはあくまで相性の問題であり、故障ではないので、修理の保証対象とはなりません。

 アキバで売っているものは、ほとんど「バルク品」で保証はありませんが、正規の製品に比べて、半額近い安値なのが魅力です。メモリ購入のコツですが、マザーボードやCPUと一緒に買うと、割り引きしてもらえたり、相性の良いメモリを探してもらえたりといったことがあります。もしどのメモリを買ったらよいか分からなかったら、セットで購入することをオススメします。

●光学ドライブ
バルクドライブ
メーカー保証がないので若干の不安があるものの、バルク品の光学ドライブは価格が非常に安いため、自作ユーザーには人気だ
 光学ドライブも、バルク品の品揃えが豊富なパーツです。ただしCD-Rを焼く際には、ドライブの他に書き込みソフトが必要となるので、別途用意しなくてはなりません。ソフトは単品で買うと高いですが、光学ドライブとセットで買うと、通常よりも格安で手に入れることができるので、初めてCD-RWドライブを買う場合は、パッケージ版の購入をお勧めします。すでにソフトを持っている人の場合は、バルク品のほうが安くておすすめです。

 光学ドライブを「バルク品」で購入するメリットは、もう一つあります。光学ドライブは、パッケージ製品を販売しているメーカーが、必ずしも中身のドライブまで作っているわけではありません。たとえばCD-RWやDVD-RWなどの光学ドライブにしても、中身のドライブを製造しているメーカーはごく一部で、その他の多くのメーカー製ドライブは、自社ブランドをつけて売り出される「OEM商品」として出荷されています。もちろん、中身のドライブだけを直接購入すればその分安いですし、お気に入りの製造メーカーのドライブを指名して買うことも可能です。

●ビデオカード
 ビデオカードにもバルク品がありますが、他のパーツと少々異なり、バルク品として出荷されている商品は、通常のものより性能が抑えられていることがあります。最近は、同程度の性能のものもバルク品として販売されていますが、いつまた変わるのか分からないので、その点は考慮しておいたほうが良いでしょう。

 また、最新版や国内未発表の型番のビデオカードが、海外からの流入バルク品として店頭に置かれることもあります。頻繁にチェックすると、掘り出し物が見つかるかもしれません。


 以上、4回にわたって「夏休み特集・自作パーツ購入ガイド」を連載しましたが、いかがでしたか? 今回の特集は少々難易度が高く、アキバならではのマニアックな紹介になってしまった部分もあったかと思います。

 自作パソコンを作るにあたっては、なかなか上手くいかずに悩んでしまうこともあります。そういうときは、インターネットで症状を検索したり、同じパーツを使って困っている人がないか探してみてください。一見、不可能そうでも、なんとかなるのが自作パソコン。本当にわからないときは、価格.comなどの掲示板などで質問してみるのもよいでしょう。その際は、OSや使っている周辺機器、どういった症状がでるのかなど明確に書くよう心がけましょう。きっとより的確な回答が返ってくるはずです。

 自作パソコンは自分のためだけに使うもの。だからこそ、失敗を恐れずパーツを増設する、ジャンク品を修理して使う、パーツを改造するなど、いろいろなチャレンジができるのです。そして、そこが自作パソコンの醍醐味でもあります。

 まだまだ暑い夏が続きますが、一夏の思い出に、パソコンを作ってみてはいかがですか?

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