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【第38回】2003年9月1日(月)
さらに大容量になった携帯型MP3プレーヤーを持ち歩こう!
このページは、アキバで今もっとも流行っているモノについて、毎週週変わりで テーマを決め、実売価格や売れ筋ランクなどの実地調査を行うレポートです。 毎週ホットな情報を集めてお贈りいたしますが、取り扱ってほしいテーマなどの ご要望がありましたら、こちらよりお送りください。 (毎週月曜日更新)

NOMAD Jukebox Zen

 昨今、MP3プレーヤーは、パソコンの周辺機器の1つという扱いから、MDプレーヤーやCDウォークマンなどの音楽を楽しむための道具、いわゆる「AV機器」として広く愛用されるようになっています。 一方で、MDプレーヤーやCDプレーヤーと違い、記録メディアやプレーヤー自体の種類がバラエティに富んでいるため、購入する際に悩んでしまう人も少なくないのではないでしょうか。

現在のMP3プレーヤーの種類は大きく分けて…
・一台で全ての音楽を収容できるHDDタイプ
・音楽の入れ替えが容易なメモリカードタイプ
・直接パソコンに繋げてデータのやり取りが簡単なUSBメモリタイプ
の3種類があります。

 今週は中でも人気の、大きな容量を持つHDDタイプの特徴を解説するとともに、アキバ総研がオススメするプレーヤーをご紹介します。


●HDDを搭載するMP3プレーヤーの特徴

◇手持ちの曲を全て持ち運べる手軽さ
 HDDタイプを使う最大のメリットは、保存容量が大容量であるという点。200〜500枚ほどのCDデータを収容できるので、所有しているCDを全て1台にまとめて持ち運ぶといったことも可能です。

◇音楽だけじゃない。USBマスストレージクラス対応の魅力
 最近のMP3プレーヤーは「USBマスストレージクラス」に対応しており、最新のWindowsXPなど、対応OSが入っているパソコンなら、USBで接続するだけで外部HDDとして使えるのが魅力です。
 メモリタイプでも同等のことは可能ですが、大容量なHDDなら、大量の画像や動画データなどを手軽に持ち運ぶことができます。学校や会社で、また友達とのデータの受け渡しなどの時にも非常に便利な道具として活用できます。

買う前にチェック。HDDタイプのMP3プレーヤーはここを抑えるべし

 いいことずくめのように見えるHDDタイプのMP3プレーヤーですが、実は弱点もいくつかあります。購入する際には、これらを理解した上での購入をオススメします。

・衝撃に弱く、音飛びや故障が起きやすい
 パソコンを頻繁に使っている方でしたら、HDDが壊れやすいということをご存じの方も多いと思います。携帯用に作られたHDDも、強い衝撃や激しい振動を与えるとデータが読めなくなり、音飛びや故障の原因になります。ジョギングなどの運動をしながら音楽を聴くのには向いていません。

・大きくて重い
 重さはだいたい200gくらいですが、ポケットなどに入れて身につけるには少しかさばってしまいます。カバンなどに入れて音楽を聴くシーンが増えるかと思いますが、リモコンの有無や使いやすさを考えて購入しましょう。

・プレーヤー自体の価格が高価
 記録容量でみると安いかもしれませんが、メモリタイプのMP3プレーヤーに比べると高価です。

・パソコンにUSB2.0ポートがあるかを確認
 必須ということではありませんが、大量にデータをやり取りする際には高速なデータ転送が行える「USB2.0ポート」が必要となります。最近のパソコンには標準でついていますが、もしこのポートがないようでしたら、別売のUSB2.0インターフェイスカードを購入したほうがよいでしょう。USB1.1でも転送はできますが、その速度は雲泥の差です。デスクトップ用でもノート用でも2000〜3000円程度で売られていますので、この機会に導入してみてはいかがでしょう。


○アキバ総研がお勧めするHDDタイプMP3プレーヤー

iPod ●いまだ不動の地位を保つ、アップル「iPod」

 HDDタイプのMP3プレーヤーで最も人気があるのが、アップルコンピュータの「iPod」です。初代「iPod」は、Macintosh専用でしたが、バージョンアップした現在の「iPod」は、Windows、Macintoshのどちらにも対応しています。
 ボディには、可動部分がない「タッチセンス方式」を採用しており、見た目が美しいだけでなく、操作性や耐久性にも優れたデバイスとなっています。
 さらに、プレーヤーだけでなく、アドレス帳やカレンダー、To Doリスト、ゲーム(ソリティア)といった機能も搭載し、簡易PDAとしても使うことができます。またテキストファイルを液晶画面で見ることができるので、メモ帳代わりにしたり、小説を読んだりすることも可能です。なお、USBマスストレージとして接続するだけで、データのやり取りは簡単に行えます。
 対応する音楽ファイルは、MP3、WAV、AAC、AIFFの各形式ですが、Windows対応のソフトからではAAC、AIFFが使えず、ソフトウェアの完成度もいまいちのようです。
 価格は10GBモデルが35,000円前後、15GBモデルが44,000円前後、30GBモデルが54,000円前後です。


iHP-100 ●光入出力で録音再生が可能。iRiver「iHP-100」

 iRiver社の「iHP-100」は、リアルタイムMP3エンコーダーを搭載しているので、本体に直接、音楽ファイルを記録できるのが大きな特徴です。また、光オーディオ入出力端子を備えているので、CDやMDから直接音楽を取り込むこともでき、PCに頼らず単体で使用することも可能です。さらに、FMチューナーとマイクを内蔵し、ラジオやボイスレコーダーとしても使えるなど、ユニークな機能がたくさんついています。
 さらに、多機能なこのプレーヤーの操作性を高めているのが、付属の液晶パネル付リモコンです。4ライン表示が可能な液晶はフォルダの構造がわかりやすく、特にアルバム間移動などが容易にできます。
 対応する音楽ファイルは、MP3、WAV、WMA、ASFの各形式。USBマスストレージとして直接データを転送可能なので、専用ソフトを使わないとデータを転送できない他のプレーヤーに比べると、使い勝手はよいといえます。
 欠点を挙げるとするなら、他より容量が少ない10GBのHDDを使用していることと、記録容量が少ないにもかかわらず、価格が高い(実売価格46,000円〜49,800円)ことでしょうか。


GIGABEAT G20 ●厚さ13mm、138gの軽さが魅力。東芝「GIGABEAT G20」

 東芝が発売する「GIGABEAT G20」の最大の魅力は、薄さ12.7mm、軽さ138gの超コンパクトなボディです。スーツやジャケットなどに入れても気にならない薄さ&重さといえるでしょう。
 本体がコンパクトであるにもかかわらず、11時間の連続再生が可能で、HDDも大容量の20GBを搭載するなど、性能も十分魅力的な製品です。
 対応する音楽ファイルは、MP3、WMA、WAV。転送には、付属の「TOSHIBA Audio Application」の使用が必要ですが、Windows標準の「Windows MediaPlayer 9」を使って、直接CDからデータ転送することもできます。さらにパソコンに差すだけで、USBマスストレージとして動作させることも可能です。なおこの製品は10月上旬に発売予定となっており、販売価格は5万円前後と想定されています。


Nomad ZEN NX ●低価格で音楽機器としての完成度が高い、クリエイティブメディア「Nomad ZEN NX」

 パソコンのサウンドカード&ユニットメーカーとして名高い、クリエイティブメディアのMP3プレーヤー「Nomad ZEN NX」は、S/N比(信号対ノイズ比)が98dBという高音質が特徴です。アルミ合金によるスタイリッシュなボディはアノード処理が施しされており、丈夫で軽量です。
 実売価格で20GBタイプが26,000円前後、30GBタイプが33,000円前後で、どちらも他社製品と比べてかなり安いのも特徴です。
 唯一の欠点は、USBマスストレージとして使えるのが、別途専用ソフトを導入したPCからのみという制約がある点。このため、データの受け渡しには、ソフトウェアを持ち運ぶ必要が出てきます。音楽ファイルは、MP3、WMAに対応し、約14時間の連続再生できるなど、上記欠点を除けばプレーヤーとしての完成度は非常に高いといえます。


●日本登場が期待される、Rio「karma」「Nitrus」

 今回の特集には間に合わなかったのですが、海外にも魅力的なMP3プレーヤーが存在します。
 特にMP3プレーヤーのブランドとして実績のある旧ソニックブルー社の「Rio」は、アメリカで新たに2種類のHDDタイプのMP3プレーヤーを発表しました。日本でも秋ごろ登場するかもしれませんので参考程度にご紹介します。

karma ○LAN接続をサポートする「karma」

 20GBと40GBのHDDを搭載する2種類があり、約15時間の連続再生ができます。ドッキングステーションには、LANポート、RCAラインアウトなどを備えているのが特徴です。音楽ファイルはMP3とWMAのほか、「Ogg Vorbis」や「FLAC」という圧縮率の高い形式もサポートしています。
 重さこそ東芝の「GIGABEAT G20」に劣りますが、容積は小さく小型なプレーヤーです。
 予想価格では5万円程度になると思われます。

Nitrus ○小型HDDを搭載したMP3プレーヤー、Rio「Nitrus」

 Cornice製の小型HDDを搭載し、76.2(高さ)×61.0(幅)×15.2(奥行)mm、約57gの「手のひらサイズ」の超小型MP3プレーヤーです。音楽ファイルはMP3とWMAに対応、16時間の連続再生が可能です。
 ディスク容量が1.5GBなので、HDDプレーヤーとしてよりもメモリタイプのように、聞きたい曲を選んで持ち運ぶ、といったスタイルになるでしょう。
 予想価格は4万円程度になると思われます。

■各HDD型MP3プレーヤーの機能比較
製品名HDD
容量
幅(mm)奥行(mm)高さ(mm)重量(g)再生時間ストレージ機能対応データ形式
iPod (※110GB
15GB
30GB
103.561.815.71588時間○音楽のみ専用ソフトが必要MP3,AAC
AIFF,WAV
(※2
iHP-10010GB601101916016時間MP3,ASF
WMA,WAV
GIGABEAT G2020GB76.589.512.713811時間○音楽のみ専用ソフトが必要MP3,WMA
WAV
Nomad ZEN NX20GB
30GB
761132222614時間△専用ソフトが必要MP3,WMA
WAV
karma(参考)20GB68.676.222.915615時間不明MP3,WMA,FLAC
Ogg Vorbis
Nitrus(参考)1.5GB76.26115,21616時間不明MP3,WMA
※1 30GBモデルは高さ、重量が異なります。
※2 AACとAIFFはMacintoshモデルのみ

■各HDD型MP3プレーヤーのおすすめポイントと、要注意ポイント
製品名おすすめポイント要注意ポイント
iPodデザイン、性能、機能どれも揃った優秀なプレーヤー。全般的にオススメ再生時間が短く、付属ソフトの使い勝手はいまいち
iHP-100光入出力やエンコード機能などが魅力的。付属するリモコンも使いやすい容量の割に価格が高い
GIGABEAT G20スタイリッシュで軽量なデザインだが、機能も充実しているやや値段が高く、デザイン以外では目立った付加価値はない
Nomad ZEN NX低価格であるが高音質でプレーヤーとしての性能は高いソフトウェアを用意しないとUSBマスストレージ機能が使えない


 少し前なら、MP3プレーヤーといえば「iPod」の独壇場でしたが、録音機能が優れた「iHP-100」や、薄く軽量な「GIGABEAT G20」、低価格で高音質な「Nomad ZEN NX」、さらに日本発売が待たれる「karma」「Nitrus」など、最近、魅力的な製品が続々と登場しています。
 もちろん購入する際には、まずは直接売り場に行って、音を聞き比べることが大切です。安くなったとはいえ、まだまだ値が張るものなので、しっかり聴き比べて納得のいく品をみつけましょう。

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