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【第82回】2004年8月30日(月)
規格乱立!? AMDのCPUラインアップを整理する |
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先日、AMDから発売された新型プロセッサ「Sempron」。しかし、この製品の位置づけがいまだによくわからないという方も多いと思います。また、上位シリーズである「Athlon 64」なども、対応するCPUソケットの規格が変更になったりと、AMDのプロセッサラインアップは、最近今ひとつわかりづらいと思いませんか?
そこで、今回の特集では、さまざまな規格が入り乱れ、混乱の様相を呈しているAMD製CPUのラインアップを、もう一度整理してみることにしました。これさえ読めば、アナタの胸のツカエもきっと解消されるはずです。
◆エントリーユーザー向けバリュープロセッサ「Sempron」
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| Sempron |
つい先日、AMDから突如として発表された新型プロセッサ「Sempron」。発表直後はその詳細が明らかにされなかったこともあり、一体どういった特徴を持ったCPUなのかわかりづらかった面もありましたが、どうやら従来の「Athlon XP」そして「Duron」といったコンシューマ向けCPUをカバーするバリューPC向けプロセッサという位置づけの製品のようです。
ただし、この「Sempron」、一筋縄でいかないのは、同じ名称のシリーズの中に、2つの対応ソケットが存在する点です。これまで、AMDのコンシューマ向けCPUは、すべて「Socket A」で統一されていたので、ひじょうにわかりやすかったのですが、今度の「Sempron」は、従来の「Socket A」のほかに、ハイエンド向けシリーズ「Athlon 64」で採用されていた「Socket 754」に対応するモデルも存在し、ちょっとわかりづらいシリーズ構成となっているのです。
下表に、各モデルの特徴をまとめましたので、ご覧ください。
○「Sempron」シリーズ一覧
| モデルナンバー |
動作クロック |
2次キャッシュ |
対応ソケット |
アキバ販売価格 (価格.com調べ) |
| Sempron 3100+ |
1.8 GHz |
256KB |
Socket 754 |
15,366円 |
| Sempron 2800+ |
2.0 GHz |
256KB |
Socket A |
13,822円 |
| Sempron 2600+ |
1.833 GHz |
256KB |
Socket A |
10,450円 |
| Sempron 2500+ |
1.750 GHz |
256KB |
Socket A |
9,205円 |
| Sempron 2400+ |
1.667 GHz |
256KB |
Socket A |
7,529円 |
| Sempron 2300+ |
1.583 GHz |
256KB |
Socket A |
未発売 |
| Sempron 2200+ |
1.5 GHz |
256KB |
Socket A |
未発売 |
これを見るとわかるように、なぜかモデルナンバー「3100+」のみが「Socket 754」に対応する製品となっており、その他はすべて「Socket A」という変則的なラインアップになっています。「Athlon」「Duron」に置き換わるシリーズであれば、「Socket A」だけでいいような気もしますが、あえて最上位モデルに「Athlon 64」と互換性のある「Socket 754」対応の製品をラインアップしてきたのには、今後、このSempron自体が「Socket 754」にシフトしていくことを示唆しているといえなくもありません。
くわしくは、この後の「Athlon 64」の項で説明しますが、現在のところは、まだ流通量の多い「Athlon XP」用のマザーボードなどと組み合わせることを想定して、「Socket A」のラインアップを強化した形となっていますが、ゆくゆくはもっと拡張性の高い「Socket 754」をベースにSempronのシステムが形作られていくと思われます。
現在、各マザーボードベンダーが「AthlonXP」用のマザーボードでSempronの動作検証を行っているようですが、ギガバイトが8月23日に発表したリストによれば、ほぼ問題なく動作するようです。
ギガバイト「Sempron CPU 対応マザーボード」(一覧)
◆ハイエンドプロセッサ「Athlon 64」は、 「Socket 754」から「Socket 939」に移行中
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| Athlon 64 |
コンシューマ向け初の64ビットCPUとして、昨年のデビュー以来、話題をさらってきた「Athlon 64」ですが、その発表から1年が経とうとしている今、早くも大きなバージョンアップを迎えようとしています。
AMDの64ビットCPUには、コンシューマ向けの「Athlon 64」と、サーバ向けの「Opteron」の2種類があり、「Athlon 64」の対応ソケットは「Socket 754」、「Opteron」の対応ソケットは「Socket 940」というように分けられていましたが、その中間に位置する「Athlon 64 FX」が、「Opteron」と同じ「Socket 940」を採用したため、「Athlon 64」と「Athlon 64 FX」の間ではまったく互換性がないというような、ちょっとちぐはぐな状態が続いていました。
これを解決するために、AMDが採用したのが、「Opteron」ベースの「Socket 940」から1ピン少ないだけの「Socket 939」です。この新ソケットに「Athlon 64」と「Athlon 64 FX」が対応したことで、2つのプロセッサが同一のプラットフォーム上で動作するようになり、この問題は解決するに至りました。
しかしここで注意しなくてはいけないのは、初期の「Athlon 64」と、新型の「Athlon 64」とでは、CPUソケットの形状が異なるという点です。これを理解しておかないと、いざ「Athlon 64」対応のマザーボードを購入したのに、CPUが刺さらない!なんてことになってしまうので、注意しましょう。以下に、「Athlon 64」と「Athlon 64 FX」のモデル一覧を挙げておきますので、参考にしてください。
○「Athlon 64/FX」シリーズ一覧
この結果、モデルナンバーと性能が必ずしも上に行くほど高いというわけではなくなってしまい、「Athlon 64 FX」に至っては、同じモデルナンバーでありながら、ソケット形状の異なる2製品が混在してする「FX-53」のような製品が登場してしまいました。いずれは、「Socket 754」の「Athlon 64」や、「Socket 940」の「Athlon 64 FX」は姿を消していくものと思われますが、現状ではこのようにさまざまな規格の製品が混在していますので、間違えないように気を付けましょう。
なお、この「Socket 939」の登場によって、元々は「Athlon 64」用に使われていた「Socket 754」が用無しになってしまうところですが、これをコンシューマ向けのバリューPC用のプロセッサに流用しようと考えたのが、前述した「Sempron」の「Socket 754」版というわけです。まだ、モデル自体は1種類だけしか存在しない「Socket 754」版のSempronですが、今後「Socket A」から、性能のよい「Socket 754」にシフトしてくることはまず間違いないでしょう。
そうなると、AMDのプロセッサのラインアップは大まかに以下のようになります。
・サーバ向け64ビットCPU
「Opteron」 (Socket 940)
・コンシューマ向け64ビットCPU
「Athlon 64/Athlon 64 FX」 (Socket 939)
・コンシューマ向け32ビットCPU
「Sempron」 (Socket 754)
これでだいぶわかりやすくなりましたね。さらに、元々64ビットCPUの「Athlon 64」用に作られた「Socket 754」を、もっともローエンドのプロセッサシリーズ用に転用したことで、AMDのプロセッサのラインアップは、近い将来、すべてが64ビットに対応するようになるといったシナリオも想定できます。
CPU界のドンであるインテルが、自社の「Xeon (Nocona)」で、AMDの64ビット技術をほぼそのまま採用することになったという出来事がまだ記憶に新しいところですが、最近のプロセッサ技術においては、AMDの躍進が著しい今日この頃。AMDの今後の展開からまだまだ目が離せそうにありません。
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