PS3®は、ゲームソフトはもちろんのこと、Blu-ray DiscやDVD、CDなどのAVコンテンツを非常に高品位に再生することができる。一般的なゲーム機のAVプレーヤー機能は、おまけ程度のもので、お世辞にも性能・機能的にすぐれているとはいえないが、PS3®は、それらのゲーム機とはまったく異なる。非常に高性能なマルチメディアプレーヤーに仕上がっているのだ。
その最大の要因は、PS3®の“頭脳”だ。ご存知の方も多いと思うが、PS3®は、「Cell Broadband EngineCell™(以下、Cell)」と呼ばれる、家庭用ゲーム機としてはありえないほどの超高性能なプロセッサーを搭載している。Cellは、ソニー・コンピュータエンタテインメント、IBM、東芝の共同で設計・開発された、プロセッサー内部に計9基のコアを備えるマルチコアプロセッサー(PS3®で使用するコアは8基)で、スーパーコンピューターのプロセッサーに採用されるほどの圧倒的なパワー(演算処理性能)を誇るのが特徴だ。
![]() |
| Cellのイメージ写真。現行モデルのPS3®には、65nmプロセルルール&3.2GHz駆動のCellが搭載されている。これほどまでのプロセッサーがゲーム機に搭載されていること自体が驚きである |
Cellプロセッサーを搭載したことで、PS3®は、他のゲーム機の追随を許さない高いクオリティの描写のゲームソフトを楽しめるわけだが、Blu-ray DiscやDVD、CDなどの映像・音声データの再生においても、Cellの恩恵は計り知れないものがある。特に、Blu-ray Discを再生する場合、フルハイビジョン解像度の映像データや、5.1ch/7.1chのサラウンド音声データを扱うことになるが、圧倒的なパワーを発揮するCellによって、大量のデータでも難なく処理することができるのだ。
PS3®は、先に述べたように、Blu-ray Discの再生に対応している。それも、単に再生できるだけでなく、“高品位に”再生できるのがポイント。AV専門誌をチェックしている方であればご存知だと思うが、PS3®は、目の肥えた評論家の方からも、「もっともコストパフォーマンスにすぐれるBlu-ray Discプレーヤー」として、その性能を高く評価されている。
Blu-ray Discプレーヤーとして、PS3®がもっともすぐれているのは、圧縮された動画・音声データを復号・再生する「デコード能力」だ。PS3®は、音声・映像データのデコードをソフトウェアを使って処理しているのが一般のAV機器と異なるところであるが、Cellの圧倒的なパワーによって、ハードウェアデコードに匹敵するレベルで、迅速かつ高精度に処理できるのだ。その処理性能は、10万円以上する最新のBlu-ray Discプレーヤーとそん色ないとする声もあるくらいだ。
価格.com最安価格(2008年8月15日現在)で、PS3®は36,000円程度となっているが、そもそもこの価格で手に入れられるBlu-ray Discプレーヤー/レコーダー製品は今のところ存在しない。もっとも安いBlu-ray Discプレーヤー/レコーダーと言っても過言ではない製品が、ハイエンドな製品と性能面で肩を並べる評価を得ているのだ。
さらに、従来のDVDソフトを高品位に再生できるのも大きな特徴。PS3®は、Ver.1.3対応のHDMI出力経由で、DVD映像をフルハイビジョン並みの1080pにアップコンバートすることができるのだ。音楽CDのアップサンプリング出力にも対応しており、機能性の面では、同価格帯のAVプレーヤーを完全に凌駕する内容となっている。
![]() |
![]() |
| PS3®は、スロットローディング式のBlu-ray Discドライブを装備。BD-ROMや、DVD、CDなど多様なメディアの再生に対応している | Blu-ray DiscおよびDVDの音声出力フォーマットの設定画面 |
最新のBlu-ray Discプレーヤー製品だけでなく、単品コンポのユニバーサルプレーヤー製品と比較してみても、マルチメディアプレーヤーとしての性能とコストのバランスを重視するならば、PS3®を選ぶのが現時点では間違いなくベストな選択だ。なお、PS3®のプレーヤー機能の詳細な情報については、「徹底解剖Part1」でくわしく紹介するので、ぜひ、チェックしてほしい。
PS3®は、Blu-ray DiscやDVDの再生性能の高さに加えて、他のAVプレーヤーにはない唯一無二の魅力を備えている。それは、「映像・音声の処理をソフトウェア上で行う」というPS3®の特徴を生かし、システムソフトウェアのアップデートで、AV性能・機能がどんどん向上するということだ。
PS3®は、2006年11月の発売以来、システムソフトウェアのアップデートを何度も行っている。ソフトウェアのアップデート自体は、ゲーム機として見れば珍しいことではないが、これがAVプレーヤーとして見た場合は、非常に稀だ。また、アップデートでは、機能面が強化されるだけでなく、基本的な再生能力にも細かいチューニングが施され、より高品位に映像・音声再生を楽しめるようになっている。この点がPS3®の特筆すべき長所なのだ。
以下、PS3®のAV機能面での主要なアップデートの内容を紹介する。項目が多すぎるため、主要なものに限らせてもらうが、DTS-HD Master Audioなどの次世代サラウンド形式への対応や、DVDアップスケーリング、1080/24p出力機能の追加など、非常に充実した内容になっているのがわかるはずだ。
| 日時 | バージョン | 内容 |
|---|---|---|
| 2006年12月6日 | 1.30 | ・BDリモートコントローラの使用に対応 |
| 2007年3月22日 | 1.60 | ・BD-RE Ver.3.0の再生に対応 ・Motion JPEG、AVCHDデータの再生に対応 ・テレビに接続したときのHDMI自動検出に対応 ・DSDディスクの再生に対応 ・WMAデータの再生に対応 |
| 2007年5月24日 | 1.80 | ・ゲーム/DVDのアップコンバートに対応 ・Blu-ray Discの1080/24p出力に対応 |
| 2007年7月24日 | 1.90 | ・CDのアップサンプリングに対応 ・ビデオカメラ内のHDDなどに保存されたAVCHD動画の再生に対応 |
| 2007年12月18日 | 2.10 | ・DivX、WMVの再生に対応 ・Blu-ray DiscのProfile1.1に対応 |
| 2008年3月25日 | 2.20 | ・BD-Liveに対応 ・BD-R Ver.1.2 (LTH) の再生に対応 ・2GB超のDivX/WMVデータの再生に対応 ・DVDレジューム再生への対応 ・モスキートノイズリダクション機能の搭載 |
| 2008年4月15日 | 2.30 | ・DTS-HD Master Audio、DTS-HD High Resolution Audioの再生(デコード)に対応 |
| 2008年7月2日 | 2.40 | ・BDAVディスクのアップコンバートに対応 ・HDDやメモリーカード内の動画のアップコンバートに対応 ・HDDおよびメモリーカード内の動画データに、フレームノイズリダクションおよびブロックノイズリダクションの設定が可能に ・MP3 Surroundの再生に対応 ・DTS-ES、DTS 96/24、DTS-ES Matrix再生に対応 |
不具合の修正などは別として、通常のAVプレーヤーの場合、次世代サラウンドフォーマットへの対応といった大規模なアップデートは行われない。つまり、PS3®は、他のプレーヤーとは異なり、「進化し続けるAVプレーヤー」と評することができるのだ。現に、2006年発売の製品で、発売から約2年経過しようとする現在でも、先に述べたようにAV性能・機能は最高レベルを保っている。今後も、AV機能の更新が見込める製品であるといえる。
多彩なネットワーク機能を備えているのも、PS3®の特徴として見逃せない点だ。1000BASE-T対応の有線LAN機能と、IEEE 802.11b/g対応の無線LAN(Wi-Fi)通信機能を装備しており、さまざまな活用が可能となっている。ポイントは、単にテレビで手軽にインターネット接続を楽しめるだけでなく、自宅のパソコンや周辺機器と連携することで、PS3®の楽しさ・便利さが大きく向上することだ。
ただ、「具体的にどう便利なのかイメージがわかない」というユーザーの声があるのも事実。そこで、「活用術Part2」では、ホームネットワーク機能やAVチャット機能など、PS3®のネットワーク機能を使って行える各種機能について解説したい。
![ゲームはもちろん、Blu-rayやワンセグ、インターネットも!PLAYSTATION®3&PSP®徹底解剖 [PS3®編]](/images/article/game/pr/08/playstation_hard/mainttl_ps3.jpg)













