「データ復旧.com」社内探訪

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高度なセキュリティと最新の技術で業界をリード 「データ復旧.com」社内探訪

「パソコンのHDDが故障し、データを取り戻せなくなった!」という経験はないだろうか? 壊れてしまったパソコンに、子供の写真やビジネスで使用している大事な資料が保存されていたら一大事だ。そんなときに活用したいのが「データ復旧サービス」である。故障したHDDからデータを取り出し復旧してくれるというサービスだが、その内実はあまり知られていない。そこで今回は、東京・銀座に本拠を置く日本データテクノロジー(サイト名:データ復旧.com)を訪ね、データ復旧の現場を取材してきた。

  • HDDのトラブル、その時どうする?
  • データ復旧工場の内部に潜入

HDDのトラブル、その時どうする?

パソコンの中でもっとも故障率が高いのがHDD(ハードディスク)だ。実にパソコンのトラブルの約半数がHDDにまつわるものといわれている。大切なデータが保存される機器だけに、できることならトラブルは避けたいものだが、デリケートな駆動部を持つHDDはパソコンのパーツの中でも寿命が短い消耗品。いずれトラブルが起こると考えていたほうがいいだろう。これまでHDDが壊れた経験のない人でも、そのときは突然やって来る。HDDが壊れてしまえば、中に保存している大切なデータもすべて取り出せなくなってしまうのだ。大切なデータは定期的にバックアップをとって備えておくのが一番だが、それができていない状況も多々ある。そんなときに、助けてくれるのが「データ復旧サービス」だ。

データ復旧サービスは、故障したHDDからデータを取り戻してくれる「最後の砦」となる心強い味方だ。こうしたサービスを行っている企業は、日本国内に大小合わせて数百社存在しているといわれる。しかし、頻繁に利用するようなサービスではないため、これらの業者がどのような環境で作業しているのか、その内実はあまり知られていない。プライバシーや重要機密が含まれる大切なデータを預けることになるのだから、安心できる業者を選びたいところだが、零細事業者も多いこの業界で、信頼できる業者を見極める手段はほとんどないのが現状だ。

高いセキュリティで信頼を勝ち得ている日本データテクノロジー

このような、若干わかりづらい雰囲気の漂うデータ復旧業界で、今急速に支持を集めている業者がある。日本データテクノロジーだ。サービスをスタートして4年という若い企業にも関わらず、今やその規模は国内でもトップクラス、1日に150件もの問い合わせを受けるほど、頼られるサービスになっているのだ。

急成長の秘密は「高いセキュリティ」と「それを実証する透明性」にある。HDDのトラブルに詳しい専門家が専門用語を使わずに、わかりやすく迅速に対応してくれる。HDDの論理障害だけでなく、クラッシュなどの物理障害にもワンフロアで対応できる工場とオフィスを併設している。しかしそれ以上に、同社が多くのユーザーから認められているのは、大切な情報を預かる企業としてたゆまない努力を続けているからだ。

特にプライバシーの保護とセキュリティには力を入れている。壊れたHDDを持ち込んだ際に対応してくれるアドバイザーの中には個人情報保護士の資格を持ったスタッフもいるという。しかも、復旧前の診断の段階からしっかりと秘密保持契約を結んでくれ、診断費用も一切かからない。データ復旧を依頼して必要なデータが取り出せた段階で、初めて料金が発生する成功報酬型の料金システムは良心的だ。

もっともユニークなのは、安心感を実感できる透明性の確保の仕方である。同社は、高級ブティックが立ち並ぶ東京・銀座の並木通りにクリーンルームを持つデータ復旧工場を構えている。地価の高い銀座に工場を持つという立地にも驚くが、さらに驚かされるのはその作業現場を公開していることだ。

通常のデータ復旧業者は技術の流出を恐れるために、工場内部を一般の人に見せることはない。しかし、日本データテクノロジーのように工場の内部まで情報を開示していれば、自分が納得いくまで作業内容を確かめてから依頼することができる。大切なデータを復旧してもらうのだから、そのコスト以上に信頼できる業者に任せたいという顧客のニーズにぴたりとマッチしているのだ。

HDDが消耗品といわれる理由

3年ぐらい使い続けているHDDはそろそろトラブルに注意したほうがいい

HDDはパソコンのデータを保存しておくストレージ機器だ。プラッタと呼ばれる薄いディスクが高速に回転し、そこに生まれる空気流を利用して10nm(ナノメートル)ほど浮き上がった磁気ヘッドがディスクに対して記録を行う。このような超微細な設計になっているため、HDDは衝撃にめっぽう弱く、小さなチリやホコリが混入するだけでもデータが破損してしまうようなデリケートさを持っているのだ。左の写真のHDDのようにゴミが混入すると、ディスクに傷がつくことも。また、常時ディスクが回転しているため過熱による負荷も高く、パソコン内部の他のパーツに比べて寿命がどうしても短くなる。3年ぐらい使い続けているHDDはそろそろトラブルに注意したほうがいいだろう。

多重のセキュリティでデータの安全を確保。日本データテクノロジーの内部に潜入

それでは、日本データテクノロジーが自信を持って公開している見学コースをいっしょに見ていこう。同社が作業の透明性の確保にひときわ力を入れていることがわかるはずだ。

東京・銀座の並木通りに日本データテクノロジーはある
東京・銀座の並木通りに日本データテクノロジーはある。銀座のおしゃれな一等地にある宝飾店の上に、工場があるとはなかなか想像できない。データ復旧は緊急性が高いものだけに、アクセスのよい場所を選んでいるということだ

まずは受付だ。ひときわ明るい受付スペースには、観葉植物がいたるところに植えられている。データを消失してしまったことに気が動転している相談客も多く、ここで一呼吸して落ち着けるスペース作りをしているという。個室の相談スペースが4か所設けられており、別の相談客に相談内容が漏れないような造りを採用している。

日本データテクノロジー スタッフが相談に応じる個室の中はかなりオシャレでインテリアにも凝っている
受付の呼び出し電話の上には「個人情報保護方針」などが掲示されている。スタッフが相談に応じる個室の中はかなりオシャレでインテリアにも凝っているが、これも相談客が落ち着けるスペース作りの一環だ

相談に乗ってくれるスタッフの中には、個人情報保護士の資格を取得している人もいて、プライバシーの保護にはひときわ気を遣っている。相談スペースとなる個室は防音設計だから、機密データなどでも安心して相談できる。まずはこの場でパソコンが壊れた状況などを確認し、作業の内容についての説明が行われる。なお、テーブル上にはフォトフレームが置かれているが、ここからも作業工場の様子を垣間見ることが可能だ。工場を見学する時間がとれない場合でも、相談スペースから工場の様子を確認できるようにとの配慮だ。

静脈認証に金属探知ゲート――多重の物理セキュリティでデータの持ち出しを防ぐ

データ復旧工場は、受付スペースから廊下を挟んだ同じフロアの反対側にある。相談時に申し出れば、誰でも作業現場を見学することが可能だ。遠慮せずに中を見せてもらおう。

静脈認証によるセキュリティロック
作業現場に入るには、まず静脈認証によるセキュリティロックを通過する必要がある。従業員の出入りはすべて静脈認証によるログがとられており、出入りが一致しているかどうか、確認されている

静脈認証でロックされたドアが開くと作業スペースが目に飛び込んでくるが、すぐに警備員さんに呼び止められる。相談客といえども入退室管理のための記帳を行う必要があるのだ。また、USBメモリーや携帯電話に至るまで、データを持ち出せる電子記録メディアの持ち込みは一切禁止されており、入り口付近にあるロッカーに預けるシステムとなっている。

入口で警備員が注意事項を説明してくれる 金属探知ゲートはかなり強力で、国際線のセキュリティ以上の感知力
入口で警備員が注意事項を説明してくれる。工場に持ち込めないものは事前にロッカーに預けておく。金属探知ゲートはかなり強力で、国際線のセキュリティ以上の感知力だ

警備員に連れられ中へ進んでいくと、金属探知ゲートを通り抜ける必要がある。ポケットなどにメディアを隠していたとしてもここで確実に探知される。同社によると、このゲートは米国の大統領専用機「エアフォースワン」に導入されているものと同じだという。すべての従業員が出入りするたびにこのセキュリティを通らなければならないので、従業員の方は毎回大変だと思うが、データの持ち出しを行うのはまず不可能と言っていい。

論理障害も物理障害もワンフロアで対応

探知機と警備員のボディチェックを済ますと、データ復旧の作業現場を見ることができる。工場は「入庫機器確認エリア」「ディスク初期診断エリア」「論理復旧エリア」「物理復旧エリア」「特殊復旧エリア」「RAID復旧エリア」の6区間に区切られ、それぞれのエリアで実際の復旧作業が行われている。

入庫機器確認エリアでの作業 速さよりも確実さを選んでいる
入庫機器確認エリアでの作業はHDDの取り違いを防ぐため、ライン生産方式ではなくセル生産方式で1つずつ取り扱われる。速さよりも確実さを選んでいるわけだ

預かったPCやHDDはまず入庫機器確認エリアに持ち込まれる。ここから番号を振られた「物件進捗シート」と呼ばれるカルテとともに工程を流れていくことになる。データ復旧を行う場合は、障害に応じたエリアにHDDを移送して作業される。作業を行うエンジニアはカルテに記載された番号だけでHDDを識別することになるが、HDDやパソコンと個人情報を完全に分離することで、どんな依頼者からのデータであるのか、実際にデータ復旧作業を行うエンジニアにはわからないようになっているのだ。こういった細かな取り組みが顧客のプライバシーを守るのである。

HDDのセクターチェック バイナリーの誤りチェック
初期診断では、ソフトウェアを用いてHDDのセクターチェックやバイナリーの誤りチェックを行う。同時に、エンジニアがHDDの動作音を聴診器を使って直接耳で確認し、HDD内に物理的な故障がないかも聞き分ける。まさに職人技の世界だ
論理復旧エリア 論理復旧エリア
論理障害と診断されたHDDは「論理復旧エリア」に持ち込まれ、専用のソフトウェアを使って復旧が行われる。WindowsやMac OS、Linuxなどの一般的なシステム以外に、かなり特殊なファイルシステムでも対応可能だ

日本データテクノロジーは、自社工場内に5人以上が同時に作業できる国内最大級の大型クリーンルームを備える数少ないデータ復旧業者でもある。HDDの内部は微細でデリケートな設計になっているため、チリやホコリが侵入できないクリーンルームの中でないと分解作業を行うことができない。国内のデータ復旧業者のほとんどはこうした大型クリーンルームを持たないので、複数台のHDDを同時に作業することができず、復旧完了までに時間を要する場合がある。また、クリーンルームを持っていない業者は、海外の業者へ作業を委託する場合もあるという。その点、日本データテクノロジーの場合は、自社工場内の大型クリーンルームで複数台を同時に作業できるので、スピーディーにデータ復旧を行えるのだ。依頼から復旧までのスピードというのも重要な選択肢のひとつだ。

クリーンルーム クリーンルーム
物理障害と診断されたHDDはクリーンルームで解体され、破損部分を修理したうえで、データを読み出せるようにする。作業するエンジニアはエアシャワーを浴びて、全身のホコリを取り払ってからクリーンルームに入る。こうした大型クリーンルームを持った業者は数少ないが、これを銀座の一等地に持っているというのがまさに驚きだ

また、WindowsやMac OSだけでなく、UNIXやLinuxなどを使用しているHDDや、複雑なデータ保存を行うRAIDシステムからのデータ復旧にも対応できるよう、内部のエンジニアを育成してきた。海外から積極的に技術導入も行っているが、進化の激しいHDDの障害に対応するには取り扱い案件が多いことが最大の武器になってくる。特にRAIDシステムのデータ復旧件数は日本一とのこと。取り扱い件数の多さによって、ノウハウが溜まり、それが同社の技術力をさらに高めていくというわけだ。

故障したHDDから重要なデータを取り戻してくれるデータ復旧サービスは、価格の安さばかりを重視して選ぶべきものではないだろう。日本データテクノロジーのように、ここまでかというほどに内実を公開して、顧客からの信頼を勝ち取っているサービスもある。データ復旧サービスを選択する際には、その業者の透明性の高さにも注目したいところだ。

データはしっかりと直るのかという技術力 安心して任せることができるという信頼 そしてすぐに戻ってくるかというスピード 価格以外の部分もしっかり見て依頼する業者を選ぶことが重要です

日本データテクノロジー 総責任者 森 茂雄氏
日本データテクノロジー
総責任者 森 茂雄氏

いざデータ復旧が必要になったときに、日常なじみのないサービスなので作業内容や実態がわからずに不安を感じる方もいると思います。私たちは、自分たちが重要なデータを預けるならどんな会社に預けたいかを考え抜き、お客様に顔の見えるオープンなサービスであることを心がけて工場を公開しました。

信頼できるデータ復旧サービス 日本データテクノロジー データ復旧.com