ホームサーバー構築というと、何やら難しいイメージを持つかもしれない。Windows Home Serverを搭載した日本エイサーの「Aspire easyStore H340」(H340)なら、必要な機能が最初から備わっているし、Windowsパソコンと同様のインターフェイスと、わかりやすいウィザードでサーバーを構築・管理できるのだ。このホームサーバー「H340」が実現する家庭内ネットワークの世界を見ていこう。
Windows Home Serverは2008年8月にリリースされた、家庭・SOHO向けのホームサーバーOS。家庭で増え続けるデジタルコンテンツの管理・共有に最適化されたOSとして登場した。セットアップもわかりやすいウィザードで行うので、ホームサーバーの構築は非常に簡単だ
今回紹介する日本エイサーのホームサーバー「Aspire easyStore H340」は、マイクロソフトが家庭向けに提供しているサーバーOS「Windows Home Server」(WHS)を採用している。WHSは家庭でのサーバー構築という難しいイメージを払拭した結果、パソコンにインストールするリモートコンソール経由でサーバー側にアクセスして、必要な機能をオン/オフするだけの操作で利用できるよう、とことん使い勝手を向上させたOSなのだ。
しかも、WHSはデジタル機器から接続するための「Windows Media Connectサーバー」機能を搭載しており、リビングの大画面テレビなどからサーバーにアクセスし、サーバー内部に保存されたデジタルコンテンツを再生する、といったサーバーならではの体験を家庭にもたらしてくれる。
WHSはそれだけでも使いやすいサーバーOSなのだが、H340の利点は、ネットワークに接続して電源を入れるだけといういたって簡単なセットアップだけで使用可能な専用機になっているところにある。ブロードバンドルーターを使ってパソコンをインターネットに接続できる程度の知識があれば、誰にでもホームサーバーを始めることができるのだ。
しかも、H340は日本国内で唯一「Windows Home Serverロゴ」を獲得している製品なので、WHSがうまく動作しないという心配もいらない。また、USB接続したデジタルカメラから画像や動画ファイルを吸い上げ、フォルダに自動振り分けしてくれる「ワンタッチUSB」機能や、電源をオンにしたままHDDを交換できるホットスワップなど、ハードウェアと一体化した専用機ならではの機能が提供されており、使い勝手もすぐれている。また、独自にデジタル機器同士を接続する「DLNAガイドライン1.5」にも準拠している。
H340のボディは200(幅)×220(奥行)×212(高さ)mmサイズのキューブ型。タワー型のパソコンなどでは設置場所に困ることもあるが、このサイズなら簡単に設置場所を見つけられるだろう。サーバー自体は、キーボードやディスプレイも必要としないので、たとえばパソコンデスクの足下に設置しても邪魔にならない。家庭用サーバーとしては理想的なサイズだ
正面左側には、電源ボタンとネットワークやHDDの状態を表示するシステムインジケータが配置されている。基本的な稼働状況はここで確認することになる。また、その下にはUSBバックアップボタンとUSBポートが配置されており、USB経由でデジタルカメラなどの機器を接続すれば、機器のデータをボタン1つでH340に保存できる
前面のドアを開けると、SATAタイプの3.5インチHDDを搭載できるHDDベイが4基装備されている。これらのベイは電源を入れたままHDDを交換できるホットスワップ対応。もっとも低価格な「H340-S1」では1TBのHDDが1基搭載されている
背面にあるLANポートにLANケーブルを差し込み、電源を入れればホームサーバーの準備は完了。クライアントとなるパソコンのネットワークから[ASPIREHOME]を見つけてアクセスすると、Windows Home Serverの設定が始まる。このほかH340は、e-SATA×1ポート、USB×4ポートの外部インターフェイスを備えている
H340は、基本的にはサーバーとして機能する高性能な製品だが、ネットワーク経由でデータを保存するNASとしても非常に高機能だ。WHSはWindows Server 2003をベースにしているため、同製品の新機能として搭載された「ボリューム・シャドウ・コピー」(VSS)と呼ばれる、スナップショットによる高機能なバックアップが可能なのだ。スナップショットというのは、ある特定の時点でのデータの状態を記録するバックアップ技術で、たとえば一度上書きしてしまった過去のファイルを取り戻すなんていうことも可能になる。しかも、ファイル単位でのバックアップではなく、システム全体をイメージとしてバックアップしてくれるので、OS自体が壊れてもバックアップデータから完全復元することもできるのだ。
家庭内ネットワークは、それだけでも便利なものだが、ここにサーバーが加わると、デジタルメディアの活用シーンが大きく変化する。パソコンのバックアップやファイル共有だけでなく、デジタル家電と接続したり、外出先からリモートからアクセスできるなど、活躍の幅がぐんと広がるのだ。

シーン1:パソコンに保存している大切なデータを自動バックアップ
H340を使うと、ネットワークに接続している10台までのパソコンのデータを自動バックアップすることができる。バックアップの頻度や実行する時間帯を指定できるので、毎晩寝ている間に家の中のすべてのパソコンのデータをバックアップしておくというようなことも可能だ。
今や家族の写真や旅行の記録などはすべてデジタルカメラで撮影する時代。撮影データはパソコンに保存している人が多いと思うが、HDDはいつ突然壊れてしまうかもしれない。そうなったら、大切な思い出もすべて消え去ってしまう。そんなまさかのトラブルに備えてデータのバックアップをとっておくことは家庭においても非常に重要だ。その点、毎日、自動でデータのバックアップができるH340なら、大切なデータが突然なくなってしまうこともない。しかも、H340は前述のようにシステム全体をイメージとしてバックアップするので、パソコンのOS自体が壊れてしまっても、以前の状態に復元することが可能だ。
また、パソコンを買い換えるようなことがあっても、H340から新しいパソコンにデータをコピーすれば、すぐに以前のパソコンと同じような環境で使い始めることができる。
シーン2:家族でデジタルメディアを共有
ホームサーバーのH340なら、もちろん家族でのファイル共有も簡単だ。共有フォルダはあらかじめ「写真」「ビデオ」「音楽」「ソフトウェア」などと設定されており、デジタルメディアを簡単に共有できるようになっている。使い方は一般のNASとまったく同じ。大容量のデジカメデータやビデオ撮影データなど、どんどんここへ放り込んでおけばいい。
さらにデジタル家電などを相互接続するDLNAに対応しているので、リビングの大画面テレビでH340内のビデオを再生したり、ネットワーク対応コンポで音楽を聞いたり、と家庭のさまざまなシーンでデジタルメディアを存分に楽しむことができるのだ。これについてはPart2で詳しく見ていこう。
ちなみに、これらのコンテンツが保存されるフォルダには個別にアクセス権を設定することもできるので、別の人にアクセスされては困るようなプライベートなファイルについてもセキュリティはきちんと守ることができる。
シーン3:家の外からお気に入りのコンテンツへいつでもアクセス
さらにホームサーバーを、インターネットにつなげることで、その活用方法はぐんと広がる。設定には若干のネットワークの知識が必要となるが、インターネット経由で外部からH340にアクセスすることだって可能だ。外出先から家の中のファイルにアクセスできれば、大容量のファイルを持ち運ばなくても、好きなときにアクセスして活用することができる。さらに、旅行先で撮影したデジタルカメラの写真やビデオを家のサーバーに外部からアップロードすれば、メモリーカードの容量を気にせずに存分に撮影を楽しめる。
また、このリモート接続機能を利用して、遠くの親戚や友人などとファイルを共有するという使い方も可能だ。インターネット経由でアクセスするための専用ドメインもマイクロソフトが無償で提供してくれるので、追加コストもなくサーバーを安全に公開できる。場所を気にせずに共有できる仲間が増えれば、デジタルメディアの楽しさはさらに大きなものになりそうだ。















