クルマ自体はもちろん、関連する話題全般に詳しい自動車評論家
冬用のスタッドレスタイヤを選ぶとき、もっとも重視すべきはもちろん「効き・長持ち」だ。「効き」とはすなわち「アイス性能」を、「長持ち」とはすなわち「耐久性」を意味する。スタッドレスタイヤの性能が年々進化を重ねる中で、圧雪路の性能についてはかなり高いレベルにきているが、交差点の手前などに生じるアイスバーン状態の路面では、ユーザーの要求レベルに限りはないと言ってもいいからだ。また、ユーザー側からすれば、1つのタイヤを数シーズンで使えたほうが経済的なので、タイヤの持ち、すなわち耐久性も重要視したい。
と言っても、スタッドレスタイヤは購入時に比較試乗したうえで買えるわけではないので、多くのユーザーの声や各種タイヤテストのレポートなどを参考にして、効き・長持ちにすぐれたタイヤを選びたい。
また、スタッドレスタイヤ選定時に重要視する点として追加するとすれば「ドライ性能」があげられる。雪国に住むユーザーでもスタッドレスタイヤでドライ路面を走る機会はあるし、温暖な地区のユーザーならドライ路面で使う時間のほうが長いくらいだからだ。ある調査によれば、スタッドレスを使用している時の8割が雪のない一般路面で使われている。だとしたら、アイス性能と同じくらいに「ドライ性能」(乾いた道路上でのタイヤ性能)にも注目する必要がある。
つまり、効き(アイス性能)・長持ち(耐久性)・ドライ性能を選定の基準として押さえつつ、さらに「価格の手ごろさ」「省燃費」なども含めたトータルバランスのよさで最終的には選ぶ必要があるといえるだろう。
アイス性能
滑りやすい路面をしっかりグリップし、スムーズな発進・停止ができることが、スタッドレスタイヤのもっとも重要な要素であるのは言うまでもない。
耐久性
なお、ここで気をつけておきたいのは、ゴムの柔らかさだけがタイヤの性能ではないこと。最近ではタイヤも進化が進んでおり、いろんな技術を取り入れらることで、性能を上げているのだ。ゴムの柔らかさだけでタイヤを選ぶのは、とても危険なのである。
ドライ性能
ドライ性能やウエット性能を犠牲にしていないことも同様に大切なのだ。
価格の手ごろさ
| メーカー名 | ミシュラン | ブリヂストン | ダンロップ | 横浜タイヤ |
|---|---|---|---|---|
| 製品名 | X-ICE XI2 195/65R15 91T | BLIZZAK REVO GZ 195/65R15 91Q | DSX-2 195/65R15 91Q | ice GUARD TRIPLE 195/65R15 91Q |
| 写真 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| 価格.com 最安価格 |
円 | 円 | 円 | 円 |
| 詳細ページ | 2008年9月発売 | 2009年9月発売 | 2008年8月発売 | 2008年9月発売 |
| コメント | ブロック剛性を高めた「アドバンス・トレッドブロック」採用で、安定した接地面が氷に密着し、グリップ力を高める。 | 新素材配合の「レボ配合ゴムGZ」により、摩耗時に発泡ゴム内の気泡や水路が連結することで、氷上性能を向上。 | 氷をひっかく「ハイパーテトラピック」と、剛性コントロール剤を配合した「がっちり&しっかりゴム」採用。 | 3つの素材、3倍の密度を実現した、高密度「トリプル吸水ゴム」により、氷上性能を大幅に強化。 |
ここに示した表は、主要4メーカーのスタッドレスタイヤの価格を、売れ筋サイズの「195/65R15」サイズを例に比較したものだ。若干発売年度により多少の価格差はあるが、1本13,000円前後で売られているものが多く、国産メーカーの各ラインアップによる価格の差はほとんどない。ミシュランは何となく高級っぽいイメージを持たれる人も多いだろうが、実は意外にリーズナブルな価格で購入できる。
価格 or 性能??
スタッドレスタイヤを検索すると、なかには10,000円を切るような極端に安い価格が設定されているものも見つかるが、こうしたタイヤは発売年度の古い製品であることが大半だ。スタッドレスタイヤの技術は年々進化しているから、古い世代のタイヤは性能的に劣るため、価格が安いのは当然。イザというときの安心ために買うスタッドレスタイヤで数千円をケチるのは本末転倒。可能な限り、最新の性能を備えたタイヤを選びたい。
過酷な路面状況の日本の道で開発されているか?
また、まれに中国や韓国からの輸入タイヤの中で安いものも見つかるが、日本国内で使うスタッドレスタイヤを選ぶなら、日本で開発された日本の雪道を知っているメーカーの製品を選びたいところだ。その点、ミシュランはグローバルなタイヤメーカーだが、スタッドレスタイヤの開発については、代表的な国産車を使い、北海道江別市を中心に行っている。
なぜなら、日本の雪道はアイス・ウエット・ドライと路面状況が刻々と変化する過酷な環境にあるため、日本を基準に開発すると全世界で通用するからだ。国内の冬用タイヤ満足度調査でも、6年連続(!!)でNo.1を取っていることからも明らかだろう。また、製品ラインアップも国産車のタイヤサイズの実に90%以上をカバーしている。
スタッドレスタイヤを選ぶならまずは(1)アイス性能の高さを重視すること。次いで、(2)耐久性のよさ、さらに(3)ドライ性能という3点から選ぶのが基本だ。
くわえて(4)価格の手ごろさで選ぶことも重要な要素だが、性能と価格のバランスを忘れないように気をつけたい。雪道でイザというときにきちんと止まれるかどうか、あるいは一般路面でのコーナリング性能やウエット性能がしっかり確保されているどうかなどを判断要素にしたい。
また、走行距離や時間の経過によって劣化の少ない耐久性能にすぐれたスタッドレスタイヤを選べば、数シーズン安全に使い続けることができ、交換時期が長くなる分だけ、経済性の高さにもつながる。こうした点を考慮に入れて、すぐれた性能を持ったスタッドレスタイヤを選んでほしい。








