全6モデル比較レビュー! 「ポット型浄水器」実力徹底調査

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本当に「おいしい」&「安心」な水を作れるのは?

全6モデル比較レビュー! 「ポット型浄水器」実力徹底調査

本当に「安心」「使いやすい」「おいしい」浄水器を探せ

「使い勝手」だけでなく、除去できる物質に差が出る「浄水性能」、 そして、飲料水として外せない「おいしさ」をポイントに、主要メーカーの最新6モデルを徹底比較。 特に個人での判断が難しい「おいしさ」については、第三者機関に調査を依頼。はたして、その結果は!?

TEST-1  各製品の「除去可能物質」を並べて比較 −実は差がある浄水能力−

浄水器を選ぶポイントとして重要なのが「浄水能力」だ。「浄水器の浄水能力なんて、どれも同じでしょ?」と思っているなら、それは間違い。 浄水能力は、各浄水器が採用する浄水フィルターの「ろ材」によって異なり、除去できる物質の数も違っている。 家庭用浄水器では、主に「活性炭」「セラミック」「中空糸膜」「イオン交換繊維」などのろ材を組み合わせて使用することで、 多くの不純物を除去できるようになっているのである。その組み合わせは製品によって異なるので、浄水能力にも違いがあるというわけである。

ちなみに、各ろ材の特徴と除去できる物質は以下のとおりである。
・「活性炭」・・・活性炭の働きを利用し残留塩素や有機物、臭いなどを吸着・除去。
・「セラミック」/「イオン交換樹脂/繊維」・・・おもに、溶解性鉛の除去に有効。
・「中空糸膜」・・・ミクロン単位の穴が無数に空いた繊維フィルターでろ過することで、サビや汚水による赤水を処理する。

ここでは、以下の最新ポット型浄水器の4モデルの除去可能物質をチェック。 具体的には、「家庭用品品質表示法」により家庭用浄水器の除去対象物質と指定されている「13物質」と、 浄水器協会が除去対象物質と定めている「2物質」の、「計15物質」に対する除去能力を比較し、浄水能力をチェックすることにした。

  • クリンスイ CP002(三菱レイヨン・クリンスイ)
    クリンスイ CP002(三菱レイヨン・クリンスイ)
  • ナヴェリア(BRITA)
    ナヴェリア(BRITA)
  • トレビーノ PT303(東レ)
    トレビーノ PT303(東レ)
  • TK-CP40(パナソニック)
    TK-CP40(パナソニック)
浄水能力
※JIS S 3201 試験による除去率の値 クリンスイ CP002(三菱レイヨン・クリンスイ)

クリンスイ CP002
(三菱レイヨン・クリンスイ)

ナヴェリア(BRITA)

ナヴェリア
(BRITA)

トレビーノ PT303(東レ)

トレビーノ PT303
(東レ)

TK-CP40(パナソニック)

TK-CP40
(パナソニック)

ろ材の種類 活性炭・セラミック・中空糸膜 イオン交換樹脂・活性炭 活性炭・イオン交換体 活性炭・セラミック・中空糸膜
「家庭用品品質表示法」による13物質 遊離残留塩素 除去率80% 除去率80% 除去率80% 除去率80%
濁り ろ過流量50% 除去できない 除去できない ろ過流量50%
総トリハロメタン 除去率80% 除去率80% 除去率80% 除去率80%
クロロホルム 除去率80% 除去できない 除去率80% 除去率80%
ブロモジクロロメタン 除去率80% 除去できない 除去率80% 除去率80%
ジブロモクロロメタン 除去率80% 除去できない 除去率80% 除去率80%
ブロモホルム 除去率80% 除去できない 除去率80% 除去率80%
溶解性鉛 除去率80% 除去率80% 除去率80% 除去率80%
農薬(CAT) 除去率80% 除去率80% 除去率80% 除去率80%
カビ臭(2-MIB) 除去率80% 除去率80% 除去率80% 除去率80%
テトラクロロエチレン 除去率80% 除去できない 除去率80% 除去率80%
トリクロロエチレン 除去率80% 除去できない 除去率80% 除去率80%
1,1,1-トリクロロエタン 除去率80% 除去できない 除去率80% 除去率80%
「浄水器協会」による2物質 鉄(微粒子状) 除去できる 除去できない 除去できない 除去できる
アルミニウム(中性) 除去できる 除去できない 除去できない 除去できる

基本的な不純物の除去はどの製品もきっちり行えているが、「鉄(微粒子状)」「アルミニウム(中性)」「濁り」を取り除けるかどうかで差が出た。 これらは中空糸膜などの超マイクロフィルターを装備していれば除去できる物質である。 雑菌などの細かい粒子状の物質も、この中空糸膜フィルターを装備していないと除去できない

なお、先に「ろ材」について触れたが、もう少し詳しく解説しておきたいのが「活性炭」と「中空糸膜」についてだ。

活性炭は、最初のページでも紹介したように、水道水の残留塩素やカルキ臭を取り除くのに非常に有効だ。 だが、殺菌能力のある塩素に対する除去能力が高い分、実は長時間放置しておくと内部で雑菌が繁殖しやすいという弱点ももっている。この弱点をカバーしてくれるのが、雑菌の除去ができるろ材、「中空糸膜」なのである。
中空糸膜は、1984年に厚生省より「活性炭式浄水器内には雑菌が繁殖する恐れがある」と警告があったことを受けて普及したという経緯があるのだが、 ポット型浄水器にはまだ多くは搭載されていない。「おいしくて安全な水」のためには、ぜひ、ろ材に中空糸膜を採用するモデルを選んでいただきたい。

TEST-2  実験! 古いマンションに多い“サビ水”をちゃんと浄化できたモデルは?

水道局管理下では厳しく管理される水道水も、戸建ての場合なら水道メーターより先の管理は所有者責任になる。 また、マンションやビルでは、地下や屋上の「貯水槽」に一度貯水し、そこから給水している場合がほとんどだが、 この貯水槽からは所有者の管理となる。つまり、“管理が甘い”状態なのだ。
こういった所有者管理部分の配管や貯水槽の老朽化、汚れなどによる「赤サビ水」などの問題はよく聞く話だ。 そこで、TEST2では、人工的に赤サビ水を作り、その濁った水をそれぞれの浄水器でろ過してみることにした。

クリンスイ CP002(三菱レイヨン・クリンスイ)

結果評価

ろ過した水は、肉眼ではわからないほど無色透明になっていた

ナヴェリア(BRITA)

結果評価

鉄さびを混入させた元の水とろ過した水の差がわからないほど濁ったままで、少々驚いてしまった

トレビーノ PT303(東レ)

結果評価

浄水は、元のサビ水よりもかなり薄い色になっていたが、とても飲料用にはできないというレベル

TK-CP40(パナソニック)

結果評価

クリンスイ CP002に並び、ろ過した水は肉眼では無色透明になっていた

「サビ」などは、身近な存在なので、なんとなく“たいていの浄水器ならば除去可能なのでは?”と思いがちだが、そう簡単ではない。0.1μm(1/10000mm)以上の粒子や雑菌を除去できる中空糸膜などの超マイクロフィルターを装備する浄水器だけが除去可能なようである。
なお、中空糸膜を採用していても雑菌の除去ができるとは限らないので注意していただきたい。 今回の実験で試用したモデルのなかでは、「CP002」(三菱レイヨン・クリンスイ)のみが雑菌の除去も可能で、「TK-CP40」(パナソニック)は、中空糸膜は使用しているが、雑菌の除去性能はない。もし、20年を超えるような古い家やマンションにお住まいで、サビや濁り水をろ過したいのであれば、このあたりの機能はしっかりチェックくしておいたほうがよい。こうした古い家では、配管に鉛管が使われている場合が多く、微量ながらも鉛流出などが心配されているので、サビや雑菌だけでなく鉛の除去が可能かどうかもチェックしておこう。

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