ブラザーの新ドキュメントスキャナー「ADS-2500W」徹底レビュー

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“PCレス”でクラウド・スマホとダイレクト連携!ブラザーの新ドキュメントスキャナー「ADS-2500W」徹底レビュー

スマートフォンやタブレット端末の普及によって、注目度が高まっているドキュメントスキャナーですが、この市場に今年、ブラザーが新規参入し、その選択肢は大きく広がっています。そんなブラザー製品注目モデルとなるのは、スマートフォンやタブレット端末などからもダイレクトに活用でき、さらには本機自体が直接クラウドサービスとも連携するフラッグシップ機の「ADS-2500W」。パソコンなしで使える先進機能を搭載した、この「ADS-2500W」を価格.comが徹底チェックしました。

文書スキャンに、もうパソコンはいらない!

ADS-2500W
パソコンよりも手軽に持ち運んで使えるスマートフォンやタブレット端末が登場したことで、紙の文書を電子化するメリットがアップ。そのためのツールとして、今ドキュメントスキャナーが注目を集めている

スマートフォンやタブレット端末をフル活用するためのアイテムとして、近ごろ、注目度が高まっているドキュメントスキャナー。この市場に今年、ブラザーが新規参入をはたした。ブラザーといえば、そのルーツはミシンにあることはご存じの方も多いだろうが、1980年代の終わりから情報通信技術にも力を入れ、今ではコストパフォーマンスにすぐれたプリンター複合機メーカーとしても存在感を示している。そんなブラザーがプリンター開発で培ってきた画像処理技術や紙搬送技術を生かして、新たに世に送り出したのが、今回紹介する「ジャスティオ」ブランドのドキュメントスキャナー「ADS-2500W」だ。

「ADS-2500W」のポイントは、搭載するネットワーク機能を生かし、PCレスでスキャナーをフル活用できる点。誤解を恐れずに言えば、これまでのドキュメントスキャナーは、あくまでパソコンの周辺機器でしかなかったのに対し、「ADS-2500W」はそんな殻を打ち破る先進的な機能を備えているのである。

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「ADS-2500W」のボディサイズは、299(幅)×220(奥行)×179(高さ)mm。A4サイズほどの設置場所を確保すれば設置できる

そのボディサイズは、一般的なドキュメントスキャナーとほとんど変わらない。ちょうどA4サイズ程度の設置場所があれば、デスクの上にポンと設置できる大きさ。ボディカラーには、ブラックとホワイトのツートンカラーが採用され、ホームユースでも、ビジネスユースでもしっくりくるデザインだ。正面のカバーを開けると、ADF(原稿自動送り装置)が姿を現し、A4普通紙を最大50枚までセット可能。大量の原稿の連続スキャンも得意としている。

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ボディ正面には、操作パネルとして3.7型カラー液晶を搭載。この液晶は、タッチ操作に対応しており、スマートフォンのようにフリック操作で画面をスクロールできる

もちろん、ネットワークには標準対応。背面に備える100Mpbs対応の有線LANポートのほか、2.4GHz帯の無線LANが利用可能だ。これにより、ネットワーク上の複数台のPCにスキャンデータを送信できるのはもちろん、スマートフォンやタブレット端末といったデバイスから直接操作してデータを取り込める。さらには、人気のクラウドサービスともダイレクトにつながるため、スキャンしたデータをそのままクラウドサービス上へのアップロードも可能。「ADS-2500W」は、ドキュメントスキャナーがネットワークをフル活用すると利便性が大きく向上する、ということを強く感じさせてくれる製品となっているのだ。

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「ADS-2500W」はネットワーク機能を標準搭載。有線LAN(10BASE-T/100BASE-TX)および、無線LAN(IEEE802.11 b/g/n)を利用できる

スマホ&タブレット端末へスキャンデータをネットワーク送信!

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「ADS-2500W」は、タブレット端末やスマートフォンから直接操作してスキャンデータを取り込める。操作およびデータ転送は、ネットワーク経由で行われるので、一度、原稿をセットしてしまえば、スキャナーのそばにいる必要もない

「ADS-2500W」が備えるPCレス機能のひとつめとして注目したいのが、急速に普及が進むスマートフォンやタブレット端末へのダイレクト送信機能だ。この機能は、スマートフォンやタブレット端末が搭載するiOS、Androidそれぞれに無償提供されている専用アプリ「Brother iPrint&Scan」から使用するもの。このアプリ自体は、プリンター複合機「プリビオ」「ジャスティオ」用アプリと共通のものなので、すでに活用している人もいるだろう。

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上記の画面は、iPad用アプリ「Brother iPrint&Scan」のもの。シンプルな操作感だが、必要な機能はほとんど備わっている。また、「iPhone」や「iPad」などのiOS搭載機器では、ルーターを介さずに「ADS-2500W」と直接接続することもできる

その使い方はいたってシンプル。お持ちのスマートフォンやタブレット端末と同一ネットワーク上に「ADS-2500W」を参加させれば、あとは、スキャンしたい原稿をADFにセットして「Brother iPrint&Scan」アプリのスキャンボタンを押すだけ。スマートフォンやタブレット端末用のアプリらしいシンプルなインターフェイスだが、原稿サイズや、スキャン画質、両面スキャンのオン/オフといった設定が行えるので、機能的にも十分実用的に使える。

さらに、このアプリは、原稿を取り込んでから、天地左右を入れ替えたり、取り込んだデータの必要な部分だけをトリミングするといったことも可能。アプリ同士を連携させれば、いつも愛用しているアプリにデータを引き渡すこともできる。このようなことがタッチ操作でサクサクと行えるのは、まさにスマートフォンやタブレット端末ならではのメリットだろう。特に、タブレット端末については、画面が大きいため、実際の紙のようにして取り込んだドキュメントデータを複数のメンバーに見せ合うことができるし、閲覧の際にも違和感が少ない。ドキュメントスキャナーとタブレット端末は相性が抜群にいいのである。

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USBマスストレージクラスに対応したAndroid端末では、Androidアプリ「Brother Image Viewer」 を利用してUSB経由でスキャンデータを取り込むこともできる
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また、USBメモリーを本体に接続してスキャンデータをダイレクト保存する「スキャン to USB」機能にも対応。普段からUSBメモリーでデータを持ち運んでいるという人にも便利だ

真骨頂のクラウド連携!マルチデバイスでスキャンデータを閲覧可能

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「ADS-2500W」は、定番ともいえるインターネット上の人気サービス「EVERNOTE」「Dropbox」「GOOGLE DOCS」「Facebook」「FLICKR」「PICASA」の6つに対応しており、パソコンを経由することなく本体からスキャンデータを直接アップロードできる

スマートフォンやタブレット端末とのダイレクト送信機能も便利だが、「ADS-2500W」の真骨頂は、本機が直接クラウドサービスと連携して、スキャンデータをアップロードできる点にある。いまやご存じの人も多いと思うが、クラウドサービスとは、「EVERNOTE」や「Dropbox」など、インターネット上にファイルを保存できるサービスのこと。これらのサービス上にデータを保存しておけば、パソコンや、スマートフォン、タブレット端末など、それぞれに最適化されたインターフェイスで同一のファイルにアクセスできるため、いちいち端末ごとにデータを同期する必要がない。実際、紙のドキュメントを電子化するメリットは、物理的な紙の量を減らせることにもあるが、一番の価値は、ドキュメントの共有が簡単に行えることにあるといっていい。その点で、ドキュメントスキャナーは、クラウドサービスとの親和性も高い製品なのである。

では、どんな感じにクラウドサービスにアップロードされるのか? ここでは、普段から筆者が愛用している「Dropbox」を使って試してみよう。

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クラウド連携機能を使用するには、最初にパソコンでブラザーのWebサイトから、「ADS-2500W」が各サービスにアクセスすることを許可しておく必要がある

クラウド連携を使用するには、まずブラザーのWebサイトにパソコンからアクセスして、「ADS-2500W」が各クラウドサービスへアクセスすることを許可しておく必要がある。この手続きを行うと、ブラザーから仮登録IDが発行されるので、これをメモしておこう。この事前準備が済めば、あとは本体の操作パネルに仮登録IDを登録してサービスにログインできるようにするだけだ。一度、このアカウント登録を行ってしまえば、次回以降は本体の液晶モニターで登録したアップロード先を選択して、指定のサービスへデータをアップロードできるようになる。

タッチ操作で簡単なクラウドサービス登録
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クラウドサービス上にスキャンデータをアップロード保存するには、ホーム画面の「クラウド」をタッチ。すると、使用できるサービスが一覧表示されるので、使用したいサービスを選択しよう
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事前にパソコンで発行された仮登録IDを打ち込み、画面表示用の名前を付ける。この表示名は後から変更も可能だ
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複数メンバーで「ADS-2500W」を共有する場合は、数字4桁のPINコードでロックしておくと、今後、アップロードする際に必ず認証を行うように設定できる。もちろん、利便性を考慮して、設定を行わないということも可能。クラウド連携のための設定は、これで完了だ

本体の設定が終わったら、以降は登録したサービスを選択するだけでクラウド連携が行えるようになる。本体モニターでスキャンしたデータのアップロードが完了したことを確認して、自身の「Dropbox」アカウントにアクセスしてみると、「From_BrotherDevice」というフォルダが作成されており、その中にスキャンしたデータがちゃんと保存されていた。

クラウドサービスに対応した一般的なドキュメントスキャナーの場合、スキャナーからパソコンに取り込んだデータを、パソコン上のユーティリティソフトがクラウドサービスにアップロードする形となるため、クラウド連携を行うには、必ずパソコンが必要になる。ところが、「ADS-2500W」ではPCレスで、しかもあっけないほどシンプル。こうしてクラウドサービス上にファイルを保存しておけば、いつでもインターネット上に保存したファイルにアクセスできるわけで、紙を持ち運ぶどころか、データを持ち歩く必要すらない。これは、なんともスマートである。

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行った設定を「お気に入り」として登録しておくと、ボタンひとつで設定を呼び出せるようになり便利だ。ちなみに、登録できる「お気に入り」の数は72個と非常に多い

基本機能も充実!両面対応ADFで毎分24枚の連続スキャン

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複数枚にわたる文書のスキャンで困るのが、2枚以上の紙が同時にスキャナー内部に送られてしまう「重送」。これが起こると、ページ抜けやスキャンミスが起こってしまうが、「ADS-2500W」は、上下2か所に備えた超音波センサーによって「重送」を検知して、スキャンミスを防止してくれる

もちろん、「ADS-2500W」の魅力は、こうしたネットワーク機能だけでなく、ドキュメントスキャナーとして、しっかりとした基本性能を備えている点にもある。搭載するADFは、両面自動読み込みに対応しており、A4サイズの普通紙を一度に50枚までセットしての連続スキャンが可能。しかも、スキャン速度は、カラー/モノクロ双方で毎分24枚(300dpi時)と高速で、ガシガシとページを読み込んでいく姿には頼もしいものがある。

しかも、2枚以上の紙が同時に送られてしまう「重送」に対しても、搬送部の上下に内蔵された超音波センサーが重送を高い精度で検知して、紙の搬送をストップしてくれる。そもそも今回試した限りでは重送が起こることはなかったが、あとでページ抜けがあったという事態を防ぐ機能が備わっているので、安心して連続スキャンを任せられるのはうれしい。

また、スキャナーが搭載する補正機能も十分なもので、原稿の「サイズ自動検知」はもちろんのこと、「傾き補正」「白紙除去」「裏写り/地色除去」といった便利な補正機能を搭載。スキャンしたデータもキレイで見やすい。ちなみに、これらの機能は初期設定でオンになっているが、設定を変更したい場合は、パソコンにインストールする付属の管理ソフト「ContorlCenter4」を使ってネットワーク経由で変更する形になる。先に紹介したPCレス機能が手軽に使えるのは、こうした「ADS-2500W」の基本性能がしっかりしているからなのである。

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「ADS-2500W」には、大判スキャン用のキャリアシートが付属する(左写真)。これを使えば、A3サイズのスキャンも可能。右のスキャンデータは、「ジャスティオ」ドキュメントスキャナーのカタログの表紙をA3サイズに印刷し、それをキャリアシートで半折スキャンしたものだが、このように、1ページに2ページ分の原稿を割り付ける「2 in 1」設定を使うなどすれば、半折にしたA3原稿を1ページのデータとして取り込むこともできる

ドキュメントスキャナー市場が今のように拡大しているのは、スマートフォンやタブレット端末といった新型デバイスの登場による点が大きい。これらのデバイスは、手軽にどこへでも持ち運ぶことができるほか、その直感的な操作感もドキュメントの参照にぴったりだ。しかも、大きなデータを常に持ち運ばなくても、インターネット回線経由ですぐに必要なファイルにアクセスすることができる。このようなスマートフォンやタブレット端末の利便性を生かせるアイテムとして、広く市民権を獲得したドキュメントスキャナーだが、これまでの製品は、実はパソコンがなければ使えないというものがほとんど。スマートフォンやタブレット端末にデータを送るのにもパソコンが必要だった。

しかし、今回チェックしてきたブラザーの「ADS-2500W」は違う。スマートフォンやタブレット端末から直接スキャナーを操作して、そのままデータを転送して保存できるし、本機自体がクラウドサービスと直接連携してインターネット上にデータをアップロードするという芸当もこなすのである。もはやスキャナーを活用するためにパソコンは必要ないのだ。スマートフォンやタブレット端末とスマートに連携するドキュメントスキャナーを探している人は、ぜひこの「ADS-2500W」に注目してほしい。

製品紹介
ブラザーのドキュメントスキャナー・ラインアップ
ADS-2000
Android端末へのダイレクトスキャンに対応した低価格モデル

ADS-2000

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A4普通紙最大50枚積載可能なADFを装備し、毎分24枚(300dpi時)のカラー/モノクロスキャンが可能なパワフルモデル。「ADS-2500W」のようにネットワークには対応しないが、USB経由でパソコンにスキャンデータを保存できるのに加えて、Android端末やUSBメモリーへのダイレクト保存も可能だ。ネットワーク環境がない場所でパワフルに使えるドキュメントスキャナーが欲しいという人に向いたモデルといえるだろう。
MDS-700D
両面スキャン対応のコンパクトスキャナー

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両面同時スキャンに対応しながら、重さわずか603gという軽量コンパクトを実現したモバイルタイプのドキュメントスキャナー。AC電源がなくてもUSBバスパワーで駆動するので、必要なときだけ机の中から取り出し、パソコンと接続するだけで使用可能。また、上下に2本のCISスキャナーを搭載しているので、1度の走行で両面スキャンできるのも便利な点だ。一度に大量スキャンは行わないが、必要なときにサクッと使いたいという人に向いたドキュメントスキャナーとなっている。
MDS-600
わずか315gの超軽量スキャナー

MDS-600

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カバンの中に、いつもスキャナーを携帯しておきたいという人にぴったりなのが、この「MDS-600」。A4シートフィードタイプのスキャナーとしては、2012年9月18日現在でクラス最軽量となる315gを実現。もちろん、パソコンにUSB接続するだけで、USBバスパワー駆動するので、電源アダプターを持ち運ぶ必要もない。また、小型ながら、はがきなどの厚紙のスキャンにも対応している。モバイル性能にたけたドキュメントスキャナーを探している人は、要チェックのモデルだ。
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