最新タイヤ「ミシュラン プライマシー3」の実力に迫る!

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モータージャーナリスト 菰田潔氏が実走レビュー上質な乗り心地と走行安定性を兼備した最新タイヤミシュラン プライマシー3の実力に迫る!
モータージャーナリスト 菰田 潔(こもだ きよし)
わたしが実走レビューしてきましたモータージャーナリスト 菰田 潔(こもだ きよし)
ドイツのニュルブルクリンクのノルドシュライフェを走ることを毎年楽しみにしている“運転好き”モータージャーナリスト。タイヤテストドライバーを経て、フリーのジャーナリストとなったのは1984年のこと。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)副会長、日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)選考委員、JAF交通安全・環境委員会委員、警察庁運転免許課と交通企画課の懇談会の委員をはじめ、20年以上にわたってBMW Driving Experienceのチーフインストラクターを務めている。

次世代ドライブを実現する最新タイヤミシュラン プライマシー3ついに登場

ミシュランの「プライマシー」が3代目に進化し、「ミシュラン プライマシー3」として2013年6月から発売が開始された。初代は「ミシュラン パイロット プライマシー」というネーミングで、静粛性と快適性にすぐれたタイヤとして認知され、ウェットグリップ性能や低燃費性能も時代の先端をいっていた。ヨーロッパではOEM(新車装着)タイヤとして数多くの車種に装着されるなど、そのトータル性能の高さは自動車メーカーからも認められていたのである。

2代目となる「ミシュラン プライマシーHP」は、すぐれたハンドリング性能と快適性を両立したタイヤとして、自動車メーカーからさらなる評価を獲得。世界のプレミアムカーに多くOEM採用されることとなった。「プライマシーHP」は、「パイロット プライマシー」よりグリップ性能がアップして高速域での高い安定性を実現し、スポーツセダンやワゴン、あるいは走りが自慢のクーペ用として、市場でも高い人気を獲得するに至った。

それと並行して、さらなる静粛性や低燃費性能を求めるマーケットに向けて、「ミシュラン プライマシーLC」を発売。こちらはラグジュアリーセダンやワゴンだけでなく、ファミリーセダンやミニバンにもマッチするタイヤで、走行時の振動やノイズを抑えた快適な乗り心地は、ドライバーだけでなく同乗者への気配り性能も兼ね備えたモデルだと言える。さらに、グリーン購入法適合商品として、低燃費タイヤのラベリングを表示できる実力を持つ。転がり抵抗係数は「A」、ウェットグリップ性能は「c」という性能だった。

このように、「プライマシー」シリーズの2代目には、ハンドリングと高速安定性が自慢の「プライマシーHP」と、静粛性と低燃費を誇る「プライマシーLC」という2つのラインアップが存在したわけだが、その両方の性能を融合させるとともに、さらなる進化を遂げたのが、今回注目した「プライマシー3」なのである。進化のポイントは次章以降で詳述するが、わかりやすいのは低燃費タイヤのラベリング。転がり抵抗係数は「プライマシーLC」の「A」を維持したまま、ウェットグリップ性能は「b」へのランクアップを実現している。

これまで「プライマシーHP」のハンドリング性能に満足していたドライバー、そして、これまで「プライマシーLC」の静粛性と低燃費性を好んでいたユーザー、そのどちらの期待も裏切らないどころか、期待以上の性能を持つのが、次世代のドライブを体感させてくれる、新生「プライマシー3」なのである。

ミシュラン プライマシー3の特長■走行時の振動やノイズを抑えた快適な乗り心地■高速域での走りを支える高い安定性■雨天時の安心感を高めるウェットグリップ■転がり抵抗に配慮した低燃費タイヤ
ミシュランの技術が凝縮されている

高い人気を誇る「プライマシーHP」と「プライマシーLC」の技術を融合させるとともに、さらなる改良が加えられた最新モデル「プライマシー3」。トレッドパターンは4本のストレートグルーブを基調に、右上に伸びるスリットが刻まれた、一見シンプルに思えるデザイン。しかし、そこにはさまざまなミシュランの技術が凝縮されている

ロングドライブが楽しくなる新感覚の高速安定性を実現

高速道路を快調に走っているとき、タイヤの性能や働きを意識しているドライバーはあまり多くはないかもしれない。しかし、直進安定性も、車線内でのわずかな修正舵も、タイヤの特性による影響は想像以上に大きい。

前後のタイヤのグリップバランスが崩れて、リヤタイヤのグリップが弱くなると、ハンドル修正が難しく、クルマがフラつきやすくなる。また、フロントタイヤのハンドル応答性がシャープすぎると、クルマの動きが想像以上に敏感になり、これもフラつきの原因となってしまう。さらに、ハンドルを切ったタイミングとクルマの反応にズレが生じる「応答遅れ」も運転しにくい。タイヤからハンドルに伝わる手応えと、クルマの応答が合っていると運転しやすいが、直進付近の手応えがないと、どこが直進時の正しいポジションかわからず手探りの運転になるため、長距離ドライブの際などには非常に疲れるのだ。

そういったことを念頭におき、「プライマシー3」を装着した試乗車、メルセデス・ベンツ「Cクラス」にて高速道路を中心に実走レビューを実施した。なお、「プライマシー3」のウェットグリップ性能もチェックするため、レビューはあえて雨天の日を選んで行った。

高速走行で、最初に感じたのは「プライマシー3」の直進性の高さ。試乗車自体が持つ安定感がタイヤを通じてそのまま感じられた。さらに、ウェット路面にもかかわらず微小操舵からしっかりした手応えを感じて、どこが直進位置かがわかりやすかった。少しバックミラーを見ただけなのに進路がずれてしまうタイヤもあるが、「プライマシー3」は自己直進性が高く、手応えでも直進位置が判別できるので運転がしやすいのだ。さらに、車線内で障害物を避けるような急な動きを試してみても、ハンドル応答性には遅れがなく、適度なシャープさで扱いやすい。自分の身体の一部になったような、一体感のある動きである。

都市高速では高架線による舗装のジョイントがあるが、カーブや雨天時などには、この継ぎ目の鉄板が安定性を損なう原因になることが多い。今回のレビューでもそういった箇所がいくつもあったが、フロントとリヤのタイヤが通過する際のグリップ低下が最小限に抑えられており、安心して運転することができた。これは、上級モデルの「ミシュラン パイロット スーパー スポーツ」を履いたクルマでの試乗でも体感できたことで、「プライマシー3」はその感覚に近い、素晴らしい安定感を誇っていた。

さらに、ランプウェイのカーブがきつく、その先の料金所で先行車が止まっているような場合は、カーブを曲がりながら強めにブレーキングするケースがあるが、「プライマシー3」は安定感を保ちながら確実な制動力を発揮した。フロントが滑るわけでも、リヤが滑るわけでもなく、自分の車線を守りながらピタリと止まることができた。ウェット路面でも、ここまでしっかりとしたグリップ感や安定感を感じさせてくれるタイヤなら、ドライ路面の場合はさらに安心感が増すに違いない。

ミシュラン「プライマシー3」を装着した最新型のメルセデス・ベンツ

ミシュラン「プライマシー3」を装着した最新型のメルセデス・ベンツ「C180 アバンギャルド」。タイヤサイズは4本ともオリジナルサイズの225/45R17 94W XL。空気圧は軽荷重(3人まで)の車両指定になっている2.2barにセットした。ウェット路面でもエンジンパワーに負けないトラクションが感じられた

スタビリ-コンタクト テクノロジー

従来品 プライマシー3

コンタクトパッチ(接地面)のイメージ図を見ると、「プライマシー3」の接地圧が全体にほぼ均一になっていることがわかるだろう。ゴムと路面の間で発生する摩擦力にムラがないから、接地面トータルとしてはグリップ力が上がるのだ。さらに、ショルダーブロックの圧力と面積を増やしてコーナリング時のグリップアップを図っているのがわかる

疲れず楽しいロングドライブ

走り出してしばらくは、「プライマシー3」がどの程度の性能を持ったタイヤなのかを探りながら慎重に運転していたが、時間がたつにつれて、その安定性に信頼感が生まれ、思ったとおりのドライブが楽しめるようになってくる。雨天時のウェット路面でも、疲れず楽しいロングドライブができた

チャンファーデザイン

チャンファーデザイン
チャンファーデザインなし チャンファーデザインあり

スタビリ-ブロックテクノロジーのひとつであるチャンファーデザインは、トレッド面にあるブロックエッジ(山の角の部分)を斜めにカットすることで、特にブレーキング時の接地面の均一化を図っている。エッジが立っているとそこが引っ掛かり、折れ曲がる力が作用して均一な接地圧が出なくなる。これはスポーツタイヤのテクノロジーだ

インターロッキングサイプ

インターロッキングサイプ
インターロッキングサイプなし インターロッキングサイプあり

これもスタビリ-ブロックテクノロジーのひとつで「インターロッキングサイプ」と呼ぶ。ブロックとブロックの隙間の側面にインターロッキングバンドと呼ばれるブリッジ状のものを装備。ブレーキやアクセルによってブロックに力が加わった場合、倒れ込みを防ぐ効果がある。排水性や乗り心地を確保したままグリップ性能を向上させる技術だ

疲れず楽しいロングドライブ

今回のレビューで実際に使用した「プライマシー3」のアップ。各ブロックのエッジが面取りするようにカットされた「チャンファーデザイン」が見てとれる。センターブロックとミディアムブロックはブレーキ性能の向上を、そして、ショルダーブロックには水はけを高めるためのスリットが施されている

爽快な動力性能だけでなく静粛性や低燃費性能もハイレベル

「プライマシー3」の快適性については、高速道路に乗る前にすでに好感を持っていた。それは一般道のあまり舗装がよくない道でのこと、凹凸を乗り越えるときに車内に伝わってくる振動が心地よかったからだ。路面の凹凸に当たったときに角を感じることなく、どちらかというと丸みを感じたのだ。さらにダンピングがよいために振動があとに残らない。だから揺れが少なく、短い時間で収束する。これが心地よさを感じる要因だ。

一般的に角を感じるようなスポーツタイヤならダンピングがよいことが多いが、「プライマシー3」は乗り心地の角が丸いのにダンピングがよいという二律背反性能を両立させているのだ。これは高速道路の舗装の継ぎ目のハーシュネスでも同様で、乗り心地のレベルはかなり高いタイヤだ。凹凸に当たったときの打撃音が小さいのもよかった。バタバタした感じにならず、まろやかに“トロロン”と通過していってしまう。これも乗員に乗り心地の角を丸く感じさせる要因かもしれない。

また、雨の高速道路を走っていても、パターンノイズはほとんど聞こえなかった。粗い舗装路面でもロードノイズが車内に侵入してくることはなく、ウェット路面での静粛性に関しては一切の文句はない。

もうひとつ「プライマシー3」の美点は転がり抵抗係数が「A」だということ。これはフルシリカコンパウンドによる成果だろう。転がり抵抗係数が小さくなったタイヤでも実際には燃費が向上しないケースもある。それは運転の仕方を変えていないせいだ。前方の信号が赤になったのが見えても、いつまでもアクセルペダルを踏んでいては燃料を消費する。転がり抵抗係数が小さいタイヤなら手前からアクセルペダルを戻すことができ、惰性で走れる距離を伸ばすことができる。このときエンジンは燃料カットするから、ここで燃費を向上させることができるのだ。

クルマもタイヤも燃費のよい製品が広まっているが、運転の仕方が一番大きな影響を与えていることも忘れないようにしたい。

高周波ノイズとロードノイズという低周波ノイズの両方をうまく消している

最近のクルマにはダウンサイジングされたターボエンジンが搭載されており、低速トルクが増しているからハイギヤードで走れ、高速でもエンジン音は静かだ。さらにエアロダイナミクスの研究も進み、風切り音も静かになった。残るはタイヤノイズであるが、「プライマシー3」の場合はパターンノイズという高周波ノイズとロードノイズという低周波ノイズの両方をうまく消している

試乗車から降りてタイヤをチェック

100kmほど走行したところで、試乗車から降りてタイヤをチェック。じっくり観察していると、「プライマシー3」に採用されたデザインの奥深さが見えてくる。ショルダーブロックには幅の太いスリットが施されているが、センターブロックとミディアムブロックのスリットには、爪も入らないぐらい狭いスリットが採用されており、ブロックというより、ほぼリブパターンに近い感じだ。この狭いスリットをはじめとするスタビリ-ブロックテクノロジーにより、ブロック個々の踏ん張りが効くようになり、ブレーキング性能が高められているのだ

ラベリング&グリーン適合

「プライマシー3」は素材にフルシリカコンパウンドを採用しているため、転がり抵抗を犠牲にせずウェット性能の向上を実現している。その結果、転がり抵抗係数「A」、ウェットグリップ性能「b」となってしっかりと性能に表れた。このラベリングを見ただけでも、「プライマシーLC」を超えたタイヤということが証明されている

まとめ「ミシュラン プライマシー3」

「プライマシー3」には、「アクティブコンフォート」というコンセプトが掲げられている。これは、コンフォート性能を追求しつつ、アクティブに動くこともできるという意味だ。こういった傾向は最近の自動車にも多く見られ、燃費がよくて、快適性が高く、さらに走りもよい新型車が次々と開発されている。従来までは相反することだと思われていた性能を両立させることができるようになったのは、技術の進化のおかげである。

「プライマシー3」に採用された進化した技術、そのひとつが素材に使われているフルシリカコンパウンドだ。この素材によって、転がり抵抗係数を抑えるとともに、ウェットグリップ性能を向上させるという、まさに二律背反の性能を両立してしまったのである。そしてもうひとつが、ミシュラン独自のトレッドパターンデザインだ。今回のレビューでもそのデザインをじっくりと眺めたが、ここには見れば見るほど新しい発見があった。シンプルに見えてすぐれた性能を発揮できるデザインは本物だ。

快適性の評価は、「振動」「乗り心地」「ノイズ」の3点が評価の決め手となるが、「プライマシー3」はそのいずれもが好評価で、快適な乗り心地をもたらしてくれた。このタイヤを自分のクルマに装着したなら、さらに新しい乗り味、さらに新しいハンドリング性能を発見したくなり、今まで以上にクルマに乗ることが楽しくなるはずだ。そういった意味でも本モデルは、「ドライバーをもっとクルマ好きにさせるタイヤ」だと言えるだろう。

満足できなければ商品購入代金を返金!「満足保証プログラム」実施中
満足保証プログラム

現在、日本ミシュランタイヤでは、「ミシュラン プライマシー3」を購入(装着)後、タイヤに満足できず別のタイヤ(同サイズ、他社製品含むサマータイヤ)にはき替えた場合、購入時の代金および取り付け工賃を返金する「満足保証」プログラムを実施している。製品のクオリティに絶対の自信があるからこそできるキャンペーンといえるだろう。

ミシュランタイヤ「満足保証プログラム」詳しくはこちら

製品紹介

MICHELIN PRIMACY 3

「快適な乗り心地」と「安定した走り」を実現し、ドライブの楽しみをサポートしてくれるアクティブコンフォートタイヤ。高速域での走行安定性や雨天時のウェットグリップ性能に加え、転がり抵抗も低減した低燃費タイヤの側面もあわせ持つ。

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