【連載】一眼カメラ新時代 Part.3価格.comクチコミ掲示板から探る
今話題のフルサイズミラーレスの『選び方』

連載企画「一眼カメラ新時代」の3回目は、今、クチコミが爆発的に増えている「フルサイズミラーレス」に関して、価格.comのクチコミ掲示板で写真愛好家の方々が議論している内容から、「フルサイズミラーレス選びに知っておきたい5つのポイント」をお伝えしよう。

POINT1 画質
「フルサイズ=高画質」だが、解像力や高感度画質など実際の画質をしっかりチェックしよう

デジタル一眼カメラを選ぶ際にもっとも重視されているのは、何といっても「画質」だ。カメラのデバイスの中で画質に大きく影響を与えるのが、レンズからの光を受け取る撮像素子(イメージセンサー)で、そのサイズが大きいほうが性能的にはより高画質が得やすい。撮像素子のサイズは、マイクロフォーサーズ(約17.4×13.0mm)、APS-C(約23.5×15.6mm)、フルサイズ(約36.0×24.0mm)の順に大きくなる。

α7 III

撮像素子のサイズ比較マイクロフォーサーズ、APS-C、フルサイズのサイズの違いを表した画像。フルサイズはAPS-Cよりもひとまわり大きく、一般的なデジタル一眼カメラが採用する撮像素子としてはもっとも大きい

フルサイズミラーレスに関する価格.comのクチコミ掲示板をじっくりとチェックしてみると、画質に関する議論でひとつの傾向があることがわかる。それは、フルサイズミラーレスの購入を検討している方がクチコミ掲示板で撮像素子のフォーマットによる画質の違いを質問した場合、ほぼ100%と言っていいのだが、「マイクロフォーサーズやAPS-Cよりもフルサイズのほうが高画質」「画質をもっとも重視するならフルサイズを選んだほうがいい」といったような返答がなされていること。価格.comユーザーでフルサイズミラーレスを使っている写真愛好家の多くが、フルサイズをより高画質な撮像素子のフォーマットと、とらえているのだ。

クチコミ掲示板で、マイクロフォーサーズやAPS-Cと比べてのフルサイズの具体的なメリットとしてよくあげられるのが、「解像力の高さ」「高感度性能の高さ」「ダイナミックレンジの広さ」の3つ。解像力は同じ画素数の撮像素子と比べると、マイクロフォーサーズやAPS-Cよりフルサイズのほうがすぐれているという声が見られる。そもそもセンサーサイズが大きければ理論的に高画素化しやすく、その点でもフルサイズは有利と言える。高感度性能は、1画素あたりの受光面積が大きいフルサイズが有利で、特にISO3200を超える高感度域でのノイズ量と解像感で違いが出るという意見が多い。フルサイズとそれ以外とでは、常用ISO感度に明確な差が出るとするクチコミもある。ダイナミックレンジは、シャドーからハイライトまでの階調性でマイクロフォーサーズやAPS-Cは、フルサイズに劣るという書き込みが見られる。感度と同様、センサーサイズが大きいほうが理論上、1画素あたりの受光面積が広く、豊かな階調性にもつながる。

画質に関するのクチコミをチェック

  • APS-Cはフルサイズよりも解像力が一段落ちます。レンズの性能によってはさらに解像力が低下します。フルサイズ機に単焦点レンズや大口径のズームレンズを装着して撮った写真と比べると解像力不足で絵が眠く(編集部注:コントラストが低い)なります。
  • 小さいセンサーだと1画素あたりで受光できる量が減りますから、高感度の性能が落ちます。
  • APS-Cやマイクロフォーサーズのカメラもときどき使いますが、フルサイズよりも小さなセンサーだと解像度、高感度、ダイナミックレンジに不満を感じることがあります。
  • センサーの小さいAPS-Cはやはり画質、感度、ダイナミックレンジともにフルサイズに劣ります。

※価格.comのクチコミ掲示板に書き込まれたコメントを要約しています。

ただし、「フルサイズであればすべて高画質」というわけではない。画質は撮像素子のスペックだけでなく、レンズと画像処理エンジンの組み合わせによっても大きく左右される。選べるレンズの種類・数や、画像処理エンジンの画質性能なども考慮して、解像力や高感度画質など実際の画質をしっかりとチェックしておいてほしい。

検証 規格外のベーシックモデル「α7 III」の画質力

ご存知のように、今年はフルサイズミラーレスが各社から続々と発表されている。その中でも、今年3月に発売された「α7 III」は、発売当初から「規格外のベーシックモデル」と評され、価格.comでも圧倒的な人気を誇る注目のカメラだ。そんな「α7 III」は、有効約2420万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用し、解像力にすぐれ、ノイズの少ない画質を実現している。常用ISO感度は最高ISO51200、低感度時約15ストップの広ダイナミックレンジというスペックも、「規格外のベーシックモデル」と呼ばれる所以だ。特に、フルサイズミラーレスの中でも低感度から高感度までバランスのよい画質が得られる点で価格.comユーザーから高く評価されている。価格.comユーザーレビューでの画質の評価(5点満点)は、「デジタル一眼カメラ」カテゴリー平均「4.55」に対して、「4.70」(※いずれも2018年10月17日時点)という高い数値となっている。

ここでは、「α7 III」がAPS-Cセンサーを採用するミラーレスカメラと比べて、実際にどのくらい差があるのかを試してみた。以下の比較画像をご覧いただきたい。「α7 III」に近い画素数のAPS-Cミラーレスと、焦点距離35mm相当の画角で撮り比べた写真から等倍で切り出した画像となる。レンズは「α7 III」が「FE 24-105mm F4 G OSS」、APS-Cミラーレスが開放F2.8通しの標準ズームレンズを使用。撮像素子の大きさによる被写界深度の違いと回折の発生具合を考慮して、絞り値は「α7 III」がF8、APS-CミラーレスがF6.3としたうえで、ピントを合わせた位置を切り出している。比較したAPS-Cミラーレスカメラは最新のラインアップに含まれるモデルで高感度画質でも定評があるが、見比べると、「α7 III」のほうがディテールの再現性が高く、ノイズの量も少ないことがわかるはずだ。ISO1600を超える高感度域だと、「α7 III」のほうが1段分くらい感度で余裕があるように感じる。

α7 III

α7 III

APS-Cミラーレス

α7 III

POINT2 高速性
最新モデルは連写・AF性能が飛躍的に向上しているが、「瞳AF」など細かな違いに注意

フルサイズミラーレスに関するクチコミ掲示板には、画質と同じくらい、連写やAFなどの高速性に関する書き込みが多い。高速性はカメラの使い勝手を大きく左右する部分なので、価格.comユーザーの多くが製品選びの際に気にしているようだ。クチコミ掲示板では、「実際の連写はどのくらいのスピードですか?」「実際のAF速度・精度はどのくらいですか?」「このカメラのAFは動く被写体を連写しながら撮れますか?」「瞳にピントを合わせる瞳AFは搭載していますか?」というように、実際に使ってみて高速性がどのくらいなのかを気にしている質問を多く見かける。

そうした質問の返答として、過去には、ミラーレスカメラ全般に対して厳しい声が見られた。以前は、「高速性はミラーレスよりも一眼レフのほうが高い」「動きものを撮るならミラーレスより一眼レフのほうがいい」といった評価が多かったが、最近は、ソニーからブラックアウトフリーで最高約20コマ/秒の超高速連写を実現したプロフェッショナルモデル「α9」や、最高約10コマ/秒のAF・AEが追従する連写が可能なベーシックモデル「α7 III」などが登場したことで風向きが変わりつつある。最新のフルサイズミラーレスに対しては、「ミラーレスでも一眼レフ並みにAFや連写が快適になった」という意見が多くなり、なかには「最新のミラーレスはAFの速度や追従性で一眼レフを超えている」という評価も出てきている。最新のクチコミ掲示板をチェックする限りでは、ミラーレスの高速性に関してネガティブな意見はほとんど見られなくなった。

クチコミ掲示板では、ミラーレスカメラのAFのメリットとして、「AFエリアの広さ」と「瞳AF」をあげる声も多い。「AFエリアの広さ」は、撮像素子上でAFを行うミラーレスならではのメリット。画面中央にAFの測距点が集中する一眼レフとは異なり、ほぼ画面全域を使ってAFを利用できるので、より自由な構図で撮影することができる。「瞳AF」は人物の瞳を検出して自動的にピントを合わせてくれる便利機能だ。

α7 III

ミラーレスカメラは画面の広いエリアでAFを利用できるのがメリット。この画像は「α7 III」の撮影画面をキャプチャーしたものだ。「α7 III」は693点の像面位相差AFが画面の約93%の範囲をカバーしており、この画像のように画面周辺部でも高速・高精度なAFを使って撮影が行える

「瞳AF」については、「AF-Cで追従しながら撮れないとポートレート撮影では使いにくい」という書き込みが見られる。確かに、シャッターボタンを半押ししている間中、ピントを合わせ続けるAF-C(コンティニュアスAF)で瞳にピントが追従したほうが、人物のポージングの自由度が高まるので、一瞬の表情を逃さずにシャッターを切りやすくなる。ポートレート写真を撮ることが多いのであれば、フルサイズミラーレスを選ぶ際に「瞳AF」がシャッターボタンを半押ししている間、ピントを合わせ続けるかどうかはしっかりとチェックしておきたいところ。2018年10月時点では、フルサイズミラーレスで「瞳AF」がAF-Cに対応しているのは、「α7 III」などソニーの最新モデルに限られている。クチコミ掲示板を見ると、ソニーがいち早く「瞳AF」のAF-Cに対応した点を評価する声が多く見られる。

高速性に関するのクチコミをチェック

  • フルサイズミラーレスは連写速度が遅いため、以前は必要ないと思っていました。このカメラ(α7 III)を選んだのは連写が10コマ/秒になったのが最大の理由です。
  • ミラーレスのAFエリアの広さは快適。フォーカスロックによるコサイン誤差を気にせずに撮れます。
  • 先日、連写速度の違うカメラを2台使って動体を撮り比べてみましたが、違いを感じました。動きものを撮ることが多いので連写速度の速いほうを選ぼうと思います。
  • 動いている子どもを撮るために瞳AFが使いたくて、このカメラ(α7 III)を選びました。
  • ワンショットのみの「瞳AF」では使い物になりません。

※価格.comのクチコミ掲示板に書き込まれたコメントを要約しています。

検証 規格外のベーシックモデル「α7 III」の連写・AF性能

「α7 III」は、プロフェッショナルモデル「α9」ゆずりとなる、693点もの像面位相差AFを搭載したAFシステムを採用している。高密度な像面位相差AFが画面の約93%をカバーする高性能システムで、被写体の追従性も非常に高い。価格.comユーザーレビューでは、「AF性能の大幅アップでAF-Cばかり使うようになりました。瞳AFも評判通りで、すばらしい」「AFが格段に使いやすくなりました。特に瞳AFが強力。人物撮影でピントを大外しすることがないので、シャッターを切るタイミングに集中できます」といったようにAF性能を絶賛する評価も見られる。

その性能がどのくらいなのかは、以下の2つの動画(※撮影時のモニターの様子をHDMI出力で外部記録した映像)をご確認いただきたい。バスケットボールのゴールに迫る人物の動きをAF-Cで追従する様子を収めた動画と、「瞳AF」の追従性をチェックした動画になるが、動く被写体への食いつきのよさが伝わるはずだ。

AF-Cの追従性をチェックした動画

「瞳AF」の追従性をチェックした動画

POINT3 レンズ
フルサイズミラーレスに最適化されたレンズか? 数は揃っているか?

デジタル一眼カメラを選ぶ際はボディの性能・機能にこだわるだけでなく、レンズのラインアップもチェックしておきたい。遠近感を強調した写真にしたいのなら広角レンズ、遠くの被写体を大きく切り取りたいなら望遠レンズ、被写体がふわっと浮き上がるようなボケ表現を生かしたいなら大口径レンズといったように、表現にあわせて最適なレンズを使えるのがデジタル一眼カメラのメリット。レンズのラインアップが豊富なほうがより多彩な撮影に対応できるのだ。

クチコミ掲示板では、フルサイズミラーレス用のレンズに関するさまざまな議論が交わされている。レンズ個別の描写力に関する書き込みも多いが、レンズのラインアップについての意見も見られる。興味深いのは、ソニーのフルサイズミラーレス用のレンズラインアップについての書き込みだ。最近になって価格.comユーザーの意見も変わってきており、1〜2年前であれば「ソニーのフルサイズミラーレスは一眼レフに比べてレンズのラインアップが充実していない」という評価が多かったが、最近は「十分なラインアップになった」「フルサイズミラーレスとしてもっとも充実したラインアップ」といったように評価する声が増えてきているのだ。

ソニーのレンズラインアップで注目してほしいのは、フルサイズミラーレスに最適化された専用設計レンズの数。もちろん、マウントアダプターを使うことで一眼レフ用に設計されたレンズも利用できるが、専用設計には大きなメリットがある。それは、レンズとボディのマッチングが最適化されているため、画質やAF、動画撮影などでボディの性能を最大限に引き出せること。言い換えれば専用設計でなければ100%の性能を引き出すことはできないのだ。

ソニーは、2013年11月にフルサイズミラーレスの第1弾モデルを発売して以降、スピード感を持ってこの新しいカテゴリーのカメラにあわせた専用設計レンズを開発してきた。大口径・超望遠レンズ「FE 400mm F2.8 GM OSS」などプロ向けのレンズを含めて、わずか5年で、広角から超望遠まで、フルサイズミラーレス用の専用設計レンズを30本もラインアップするに至っている。動画機能など今後のボディの進化を想定した設計を取り入れた「Gマスター」レンズなど、次世代の高性能レンズがすでに数多くラインアップしているのがポイント。フルサイズミラーレスの高画質を余すことなく引き出せる多彩なレンズが用意されているのだ。

α7 III

ソニーは、2018年10月時点で計30本のフルサイズミラーレス専用設計のレンズを用意している。画像は、左から広角ズームレンズ「FE 16-35mm F2.8 GM」、標準ズームレンズ「FE 24-70mm F2.8 GM」、望遠ズームレンズ「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」。次世代の高性能を実現した「Gマスター」ブランドのレンズで、開放F2.8通しの、いわゆる“大三元レンズ”となっている。さらに、描写力にすぐれた「Gレンズ」においては、焦点距離12mmから200mmまで開放F4通しとなる“小三元レンズ”も用意されている

専用設計レンズに関するのクチコミをチェック

  • 今のソニーはフルサイズミラーレスの横綱ですよ。少し前までは「レンズがない」と言われていましたが、少しずつ進歩してきて、今では専用設計のレンズの数はとても多いです。
  • 以前は「そもそもレンズラインアップが……」というのがソニーに対する印象でしたが、今では大三元レンズや小三元レンズもそろってきています。
  • フルサイズミラーレスでのレンズラインアップはソニー1強となっているのは事実です。
  • 新規マウントだと十分なレンズラインアップが揃うまで時間がかかるのではないでしょうか。
  • フルサイズは2400万画素でもレンズを選びます。タイプの違うレンズが多いほうが選択肢が増えます。

※価格.comのクチコミ掲示板に書き込まれたコメントを要約しています。

POINT4 機動性
装着するレンズを選ばない「ボディ内手ブレ補正」を備えるか?

ミラーレスカメラの最大の魅力は、ミラー機構と光学ファインダーを搭載する一眼レフカメラよりも小型・軽量で持ち運びやすく、幅広いシーンに対応できる機能性の高さだ。クチコミ掲示板ではフルサイズ一眼レフと使い比べてみてフルサイズミラーレスのほうが小型・軽量で使いやすいという声が数多く見られる。

また、撮影領域を広げるという点では、小型・軽量設計とあわせて、撮像素子を動かして手ブレを抑制する「ボディ内手ブレ補正機構」と、無音・無振動の電子シャッターで撮れる「サイレント撮影」が便利だとする意見も多い。ボディ内手ブレ補正機構は、装着するレンズを選ばずに、暗いところなど手ブレが発生しやすいシーンでも手ブレを抑えて撮れるのがメリット。サイレント撮影は、特に、寝ている子どもを撮る場合や屋内のコンサートでの撮影など音が出しにくい状況で便利だ。ミラー機構を持たないミラーレスカメラならではの機能と言えるだろう。

機動性に関するのクチコミをチェック

  • フルサイズミラーレスは小型・軽量なので風景や日常のスナップには使いやすいと思いました。
  • 広角域のレンズの小型・軽量化のメリットはミラーレスの独壇場。
  • コンパクトなミラーレスではボディ側にも手ブレ補正があったほうががいいですね。レンズを選びません。これからカメラを買おうとしている人で、何を買おうか迷っている人は、とりあえずボディ内手ブレ補正があるものを選んだほうがいいと思います。
  • サイレント撮影での無音連写は便利ですよ。撮ったあとにいい表情を選択できます。
  • 教会内でサイレントシャッターを使って撮りたいのでこのミラーレス(α7 III)を購入しました。

※価格.comのクチコミ掲示板に書き込まれたコメントを要約しています。

検証 規格外のベーシックモデル「α7 III」のボディ内手ブレ補正機構

ソニーのフルサイズミラーレスの最新モデルは、いずれもボディ内手ブレ補正機構を搭載している。マクロ撮影時のシフトブレや、夜景撮影時や動画撮影時などに目立つ回転ブレを含めた5軸補正対応の「光学式5軸ボディ内手ブレ補正」を実現しており、強力に手ブレを補正することが可能だ。

「α7 III」では、スペック上、ボディ内手ブレ補正機構の効果は5.0段分(※CIPA規格準拠)となっているが、実際はどうなのだろうか? 今回、手ブレ補正機構を持たない、カールツァイスブランドの単焦点レンズ「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」を使って、実際の性能をテストしてみた。

テストは、10mほど離れた被写体にレンズを向けて、1/60〜1/2秒のシャッタースピードの間で1段ずつシャッタースピードを遅くしながら、それぞれ10枚撮影。これを3回続けて(各シャッタースピードで計30枚の写真を撮って)、ピクセル等倍でチェックして手ぶれが気にならない成功写真の枚数をカウントし、成功写真の割合(※小数第2位を四捨五入)を算出した。その結果は以下のとおり。

「α7 III」のボディ内手ブレ補正の効果(成功写真の割合)

  補正オン 補正オフ
1/60秒 100% 76.7%
1/30秒 100% 13.3%
1/15秒 90.0% 0%
1/8秒 70.0% 0%
1/4秒 46.7% 0%
1/2秒 6.7% 0%

※レンズは「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」を使用。小数点第2以下は四捨五入

焦点距離が55mmということで手ブレしないギリギリのシャッタースピードは1/60秒と想定される。実際、手ブレ補正をオフにした状態だと1/60秒では手ブレのない成功写真は10枚に7〜8枚程度撮れるという結果になったが、手ブレ補正をオンにした状態の結果に目を向けると、1/30秒でも100%の成功率となった。さらに、1/8秒という遅いシャッタースピードでも70%の成功率を達成したのがすごい。1/4秒ではさすがに50%を切ったがそれでも非常に高い性能であることがわかるはずだ。

なお、どの交換レンズを使用しても手ブレ補正の恩恵があるのはボディ内手ブレ補正機構が付いている機種だけなのは覚えておきたいポイント。ソニーのフルサイズミラーレスの最新モデルは、いずれもボディ内手ブレ補正機構を備えているので、その恩恵を受けられる。

POINT5 バッテリー&カードスロット
ミラーレスの弱点!? バッテリー持続性は忘れずにチェック! デュアルスロット仕様かどうかも重要

ミラーレスカメラの弱点としてクチコミ掲示板でよく話題になるのがバッテリーの持続時間だ。ミラーレスカメラは常時ライブビューでの撮影になるため、一眼レフと比べるとどうしてもバッテリーの持ちは悪くなる。クチコミ掲示板では、フルサイズミラーレスのバッテリー性能を気にしている一眼レフユーザーが多く、実際の撮影枚数を質問している書き込みも見られる。

また、クチコミ掲示板では、バッテリー関連の機能として、USB端子を使ってのカメラ本体でのバッテリー充電が可能かどうかと、USB経由で給電しながら撮影ができるかどうかを気にするユーザーも多い。後者はバッテリーそのものの性能以上に撮影を続けられるので、タイムラプス動画の撮影や星の軌跡の撮影など、長時間にわたって何百枚もの静止画を連続で記録する場合に、あると非常に便利な機能。長時間の撮影を行うのであれば、実際の撮影枚数とあわせてUSB周りの充電機能もしっかりとチェックしておこう。2018年10月時点で、USB充電とUSB給電の両方に対応しているフルサイズミラーレスは、「α7 III」などソニーの最新モデルに限られている。

α7 III

「α7 III」はUSB充電だけでなくUSB給電にも対応。モバイルバッテリーなどを使ってUSB経由で給電しながらの撮影が可能だ

さらにフルサイズミラーレスを選ぶ際には、画像データを記録するメモリーカードスロットがデュアルスロット仕様かどうかもチェックしておきたい。クチコミ掲示板では、撮影枚数やデータ損失の問題から「デュアルスロット仕様でないと選びにくい」という意見も見られる。デュアルスロットであればより多くの枚数を連続して記録できるし、同時記録(バックアップ記録)を利用すれば大切な画像データの損失・破損のリスクを下げることができる。なお、ソニーのフルサイズミラーレスの最新モデルは、「α7 III」を含めてすべてのモデルがデュアルスロット仕様となっている。

α7 III

「α7 III」は、ベーシックモデルながら、UHS-II対応のSDメモリーカードスロットと、SD/メモリースティックカードスロットのデュアルスロットを採用している

バッテリー&カードスロットに関するのクチコミをチェック

  • ミラーレスのバッテリー性能(撮影枚数の少なさ)は既存の一眼レフユーザーにとっては深刻な問題です。
  • ミラーレスを探していますが、やはりバッテリーの持ちがいつも気になります。
  • ソニーの「α7シリーズ」は第三世代になってバッテリーの持ちが飛躍的によくなっています。
  • USB給電しながらの撮影ができればバッテリーグリップは必要ないです。
  • このミラーレスは、USB給電しながらの撮影ができないためタイムラプスなどの超長時間の撮影には向きません。
  • 新婚旅行で使うためデータは絶対に失いたくありません。ダブルカードスロットのモデルを選ぼうと思っています。

※価格.comのクチコミ掲示板に書き込まれたコメントを要約しています。

検証 規格外のベーシックモデル「α7 III」のバッテリー持続性能

「α7 III」は、バッテリーに、プロフェッショナルモデル「α9」と同じ高容量の「NP-FZ100」を採用しており、1回の充電での静止画撮影可能枚数は最大710枚(液晶モニター使用時、CIPA規格基準)となっている。フルサイズミラーレスとしては最高レベルのバッテリー性だ。

実際にどのくらいまで撮影が続けられるのか試してみたところ、AF-Sでのワンショット撮影を中心に、AF-Cでの連写撮影も交えながらRAW+JPEG記録で使用した限りでは、RAWとJPEGそれぞれの記録枚数が1500枚を超える状況になってもバッテリー残量は30%程度残っていた。結果として、1回の充電で2000枚を超える枚数を撮影することができた。 撮影の設定や状況によって枚数は増減するだろうが、スペックを大きく上回る枚数が撮れるのは間違いのないところ。最新モデルも含めてほかのフルサイズミラーレスと使い比べる限り、2018年10月時点ではもっともバッテリー持続性にすぐれたモデルと言っても過言ではない。

α7 III

バッテリーは「α9」と同じ「NP-FZ100」を採用。静止画撮影可能枚数は最大710枚(液晶モニター使用時、CIPA規格基準)だが、実際に試してみると2000枚を超える枚数を撮影できた

まとめ
スペックを比較して自分に合った
最適なフルサイズミラーレスを選ぼう

本特集では、価格.comのクチコミ掲示板での書き込みの内容をもとにして、フルサイズミラーレスを選ぶうえで見逃せない5つのポイントを紹介した。これらのポイントに注目して、スペックをじっくりと比較して自分に合った1台を見つけてほしい。

ソニーのベーシックモデル「α7 III」は、これらのポイントをしっかり抑えた作りとなっている。他社に先駆けてフルサイズミラーレスを市場に投入した先駆者であり、すでに3代目であることも大きい。カメラのキーデバイスである、イメージセンサー、レンズ、画像処理エンジンなどを自社で製造しているのも、「α7 III」の完成度の高さにつながっているのは言うまでもない。

今、「α7 III」以外にもさまざまなフルサイズミラーレスが各社から続々と登場している。価格.comには、複数の製品を横並びにして細かいスペックやユーザーレビューの点数などを比較できる機能が用意されているので、ぜひ、この機能を活用して、いろいろと調べたうえで最適なフルサイズミラーレスをチョイスしてほしい。