キヤノン初のフルサイズミラーレス「EOS R」徹底実写レビュー

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「画質」「AF」「操作性」の実力をチェック!

キヤノン初のフルサイズミラーレス「EOS R」徹底実写レビュー

EOS R」は、完全新設計のイメージングシステム「EOS Rシステム」を採用した、キヤノン初のフルサイズミラーレスカメラ。新開発のレンズマウントによる次世代の光学性能と、高性能なフルサイズCMOSセンサー、ならびに映像エンジンによって、かつてない高画質を実現した話題のカメラだ。高速・高精度なオートフォーカス(AF)や、ファインダーに集中できる新しい操作性など、見どころが非常に多い。本特集では、「EOS Rシステム」のコンセプトを紹介したうえで、「EOS R」の3つの特徴(画質、AF性能、操作性)を詳しくレビューしよう。

記事INDEX
1. さらなる「撮影領域の拡大」を実現する次世代の「EOS Rシステム」
2. 新システムの採用で圧倒的な高画質を実現!
3. 「EOSシリーズ」最高の「デュアルピクセルCMOS AF」を実感! 暗所にも強い
4. 撮影に集中できる新しい操作性が使いやすい! 「EFレンズ」も便利に活用できる
5. 幅広いシーンでさらなる高画質撮影を可能にする先進的なカメラ

さらなる「撮影領域の拡大」を実現する次世代の「EOS Rシステム」

キヤノン「EOS R」

キヤノン初のフルサイズミラーレスカメラ「EOS R」。「EOSシステム」の「快速・快適・高画質」を継承し、さらなる光学性能の向上を実現した新しいイメージングシステム「EOS Rシステム」を採用する

キヤノンの「EOSシステム」は、「快速・快適・高画質」をコンセプトに、30年以上の歴史を積み重ねてきたイメージングシステムだ。30年以上前に完全電子設計の「EFマウント」をいち早く採用したのが特徴で、電子制御が当たり前のいまの一眼カメラを形作ったシステムと言っても過言ではない。

そんな先進的な「EOSシステム」を生み出したキヤノンから新たに誕生したイメージングシステムが「EOS Rシステム」だ。目指したのは、「これまでと同じ映像表現ができる小さな一眼カメラ」ではなく、「かつてない映像表現と撮影領域を拡大するシステム」。「EOSシステム」のコンセプトである「快速・快適・高画質」を継承しつつ、キヤノンのカメラの基本思想である「撮影領域の拡大」をさらに推し進めるために、まったく新しい設計を取り入れたシステムとなっている。

「EOS Rシステム」の象徴である「RFマウント」と「RFレンズ」

「EOS Rシステム」の最大の特徴は、さらなる高画質の実現にはカメラボディの進化だけでなく、光学性能の向上が必須と考えて設計されていること。その象徴となっているのが、新開発のレンズマウント「RFマウント」だ。この新マウントは、将来に向けてレンズ設計の自由度を高めるために、「EFマウント」と同じ大口径の54mm径を採用しつつ、ショートバックフォーカス(フランジバックは20mm)を採用。この仕様は、単に大口径でフランジバックを短くすることで高画質を目指すという単純なものではない。ボディの堅牢性に配慮しながら、レンズを大きくせずに光学性能を飛躍的に向上させるための最適解を何度も検討を重ねて導き出したものだという。

この新マウントによって、キヤノンの光学技術を最大限に発揮する「RFレンズ」の開発が可能になった。「RFレンズ」では、第1弾として、高画質と小型・軽量を両立した標準ズームレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」や、ズーム全域で開放F2の大口径を実現した標準ズームレンズ「RF28-70mm F2 L USM」など計4本が用意される。いずれも、これまで以上の光学性能と小型化を実現した魅力的なレンズとなっている。

キヤノン「EOS R」

「RFマウント」は、「EFマウント」と同じ54mmの大口径マウントで、ショートバックフォーカスを採用。光学設計の自由度を高めるマウント設計となっている。電子接点は12ピンに増加し、通信速度も大きく向上した

キヤノン「EOS R」

「RFレンズ」の第1弾として、「RF24-105mm F4 L IS USM」「RF28-70mm F2 L USM」「RF50mm F1.2 L USM」「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」の計4本をラインアップ。加えて、「EFレンズ」「EF-Sレンズ」を装着できるマウントアダプター「EF-EOS R」も4種類用意する

「EOS Rシステム」では、レンズとカメラをつなぐ通信システムも一新した。「EOSシステム」は電子化に加えて通信に拡張性を持たせたことも革新的だったが、「EOS Rシステム」では電子接点を12ピンに増やすことで通信速度が大幅に向上し、フォーカスやズーム、絞りなどの情報をカメラ側へさらに高速に伝達できるようになった。キヤノンは、この高速通信を生かすことで、カメラのレスポンスの向上だけでなく、動画撮影や手ブレ補正、光学補正などの全面的な性能向上も視野に入れている。

このように、「EOS Rシステム」は、さらなる「撮影領域の拡大」を実現するために、次世代の高画質と高機能を目指して設計されている。30年以上前に「EOSシステム」が誕生したときと同じように、将来の発展性を強く意識した画期的なイメージングシステムなのだ。

新システムの採用で圧倒的な高画質を実現!

まずは、「EOS R」と「RFレンズ」を使って撮影した実写作例から、その画質力をじっくりとチェックしていこう。

「EOS R」の実写作例をチェック!

EOS R、RF24-105mm F4 L IS USM、24mm、F6.3、1/800秒、ISO100、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ディテール重視、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する

標準ズームレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」の広角端24mmで撮影した作例。この作例では、シャドーからハイライトまで豊かな階調性が得られているのもポイントだが、特に解像力の高さをチェックしてほしい。広角24mmで広く撮っているにもかかわらず、岩にあたる波しぶきの細かいところまで再現できているのがすごい。さらに、画像中央部だけでなく周辺部までコントラストが高く、シャープで抜けのよい描写が得られているのもポイント。「RFレンズ」の光学性能は非常に高く、画面全体でクオリティの高い描写が得られるのだ。また、サイドから太陽光が入るフレアの出やすい状況だが、フレア・ゴーストの発生をまったく気にすることなく撮影できたことも付け加えておきたい。

EOS R、RF24-105mm F4 L IS USM、105mm、F4、1/10秒、ISO100、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:オート、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する

やや薄暗い屋内で、標準ズームレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」の手ブレ補正の性能を試してみた。望遠端の105mmで撮ってみたが、1/10秒という遅いシャッタースピードでも手ブレを抑えることができた。被写体距離1.5m程度の近接撮影で手ブレがより目立ちやすい撮り方なのだが、1/10秒でも手ブレすることなく撮れるのには驚いた。ここまで手ブレ補正の性能が高いのであれば、屋内など暗いシーンであっても、感度をそれほど上げずに、より高画質な撮影が可能だ。

EOS R、RF50mm F1.2 L USM、F2.8、1/80秒、ISO5000、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する

暗い屋内にて感度をISO5000まで上げて撮影した1枚。ISO5000の高感度でここまでノイズが少なく、かつ解像感にすぐれた画質を実現しているのはすごい。こうした被写体だと特に暗い部分にノイズがのってしまいがちだが、「EOS R」は高感度でも暗部ノイズが気にならない。積極的に感度を上げて撮影することができる。

EOS R、RF50mm F1.2 L USM、F1.2、1/250秒、ISO100、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:ポートレート、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、瞳AF使用

このポートレート作例では肌色の仕上がりに注目してほしい。キヤノンのデジタルカメラは肌色の再現性の高さで定評があるが、「EOS R」もその特徴をしっかりと継承している。窓からの環境光を生かしながら撮ってみたが、非常に美しい肌色に仕上がった。大口径・標準レンズ「RF50mm F1.2 L USM」の絞り開放に設定したが、ピント位置ではシャープな描写で、滑らかなボケ味が得られたのも押さえておきたい点である。また、この作例では、被写体の瞳を検知してピントを合わせる「瞳AF」を使用したが、カメラを向けるだけで自動的に左の瞳を検知して、しっかりと合焦してくれた。

「RFレンズ」の性能を最大限引き出すボディの性能にも注目

画質を決定する要素は解像力や階調性、色再現性などさまざまあるが、どれかひとつが突出していても満足のいく画質は得られない。重要なのはバランスである。「EOS R」は画質のバランスが非常によく、高い解像感が得られるだけでなく、色再現性や高感度画質もすぐれている。光学性能にすぐれた「RFレンズ」によって、隅々までクリアで抜けがよい描写もすごいところで、フルサイズミラーレス機として、これまでにはなかったような圧倒的な高画質を実現していると言っていいだろう。

「EOS R」がここまでの高画質を実現できたのは、「EOS Rシステム」によって誕生した次世代の光学性能を持つ「RFレンズ」によるところも大きいが、決してそれだけでない。解像感や階調表現、ノイズ耐性にすぐれた自社開発・自社生産の有効約3030万画素のフルサイズCMOSセンサーと、高速・高画質な処理を実現する最新の映像エンジン最新の「DIGIC 8」を組み合わせていることも大きい。カメラボディ側も「RFレンズ」の描写力の高さを引き出せる性能を実現しているのだ。

キヤノン「EOS R」

「EOS R」では、レンズとカメラ間での大容量・高速通信が可能になり、各種収差などを補正する「デジタルレンズオプティマイザ」も、後処理ではなく撮影しながら処理を実行できるようになった。連写時にもコマ速や連続撮影枚数に関係なく使える

「EOSシリーズ」最高の「デュアルピクセルCMOS AF」を実感! 暗所にも強い

「EOS R」の大きな進化点として紹介したいのが高性能なAFだ。実際に使ってみて、画面の広い位置で高速にAFが動作するうえ、ピントの精度も非常に高く、撮りたいと思った瞬間に狙った被写体に素早く、かつ正確にピントを合わせられる理想的なAFだと感じた。

「EOS R」は、撮像素子の全画素が撮像と位相差AFの両方を兼ねるキヤノン独自のAF技術「デュアルピクセルCMOS AF」を採用しているが、「デュアルピクセルCMOS AF」としては、「EOSシリーズ」として間違いなく最速。これまでであればピント合わせを行うこと自体をためらうような低コントラストな被写体でもスピーディーに合焦するうえ、ワンショットAFだけでなく、サーボAFで動く被写体を撮る場合の追従性にもすぐれている。

「EOS R」の高速・高精度AFを作例でチェック!

EOS R、RF50mm F1.2 L USM、F2.8、1/1000秒、ISO12800、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:スタンダード、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する

日没後の薄暗い状況下で、空港に着陸する飛行機をサーボAFで追従連写しながら撮影した1コマ。AFの測距エリア選択モードに、エリアを限定してAFを動作させる「ゾーンAF」を選択し、飛行機が上空後方から画面内に飛び込んできた瞬間にAFを動作させて追従連写している。AFの食いつき・追従性は非常に高く、画面内に被写体が入った瞬間にピントが合い、高速で離れていく被写体にもしっかりと追従。飛行機全体が画面内にもっとも大きく収まる瞬間を撮ることができた。光が少なくAFにとっては厳しい条件ではあったが、すばらしいAF性能を発揮した。また、感度をISO12800まで上げているが、色ノイズがほとんど見られずにクリアな画質に仕上がっている点にも注目してほしい。

世界最速!AF速度0.05秒を実現

「EOSシリーズ」として最高の「デュアルピクセルCMOS AF」を実現できたのは、「RFレンズ」からより多くの情報を得て高速に連携できる「EOS Rシステム」によって、その性能が飛躍的に向上したことが大きい。AF速度は「RF24-105mm F4 L IS USM」との組み合わせで、フルサイズカメラとして世界最速の0.05秒を実現。測距可能エリアは、フルサイズ領域で最大の約88%(横)×約100%(縦)にまで拡大しており、画面の広いエリアで高速・高精度な像面位相差AFを利用できるようになった。AFエリアの自動選択時(顔+追尾優先AF)のエリア分割数は、「EOSシリーズ」として最大となる143分割。AFエリアの任意選択時は、横87×縦65の5655ポジションを選択できる多点化を実現している。ミラーレスカメラのAFシステムとしては非常に高性能だ。

※2018年9月4日現在販売されている35mmフルサイズ相当の撮像素子を搭載したレンズ交換式デジタルミラーレスカメラの撮像面位相差AFおよびコントラストAFにおいて(キヤノン調べ)。CIPAガイドラインに準拠して測定したAF時間の結果から算出(撮影条件や使用レンズにより異なる)。内部測定方法。[測定条件]測距輝度:EV12(常温・ISO100)、撮影モード:M、RF24-105mm F4 L IS USM使用、焦点距離24mm位置、シャッターボタン操作による静止画撮影時、AF方式:1点AF(中央)、AF動作:ワンショットAF時

キヤノン「EOS R」

全画素で位相差AFと撮像の両方が可能な「デュアルピクセルCMOS AF」を採用。AFエリアの自動選択時(顔+追尾優先AF)のエリア分割数は、「EOSシリーズ」として最大となる143分割。AFエリアの任意選択時は、横87×縦65の5655ポジションを選択できる多点化を実現している

測距エリア選択モードには「領域拡大AF(上下左右)」「領域拡大AF(周囲)」「ラージゾーンAF(横)」「ラージゾーンAF(縦)」が追加された。状況に合わせて計7つのエリアを選択・利用できるようになった。追従性のカスタマイズも可能となっている

低輝度合焦限界は驚異の「EV-6」

「EOS R」の「デュアルピクセルCMOS AF」では、暗い被写体に対しての性能が大幅に向上したのも注目点だ。低輝度合焦限界が「EV-6」(※中央測距点でF1.2のレンズでの撮影時)にまで向上しており、これまでであればAFでは測距が不可能な、肉眼ではとらえることができないような非常に暗い被写体でもAFがしっかりと動作するのだ。

どのくらいの暗所性能かを試してみたが、肉眼で何とか確認できるくらいの暗い星に対してAFがスピーディーに合焦したのには驚いた。天体写真や星景写真を撮る場合、AFでのピント合わせは難しく、MFを使うのが基本とされているが、「EOS R」であれば、AFを使ってストレスなくピント合わせが行える。これほどまでの性能であれば、夜間に猛禽類などの野生動物を撮る場合にも使えるはずだ。ちなみに、低輝度合焦限界「EV-6」というスペックは、「EOSシリーズ」としてもっとも高性能なだけでなく、フルサイズセンサーを搭載するデジタルカメラとしても世界最高クラスとなっている。

明かりの少ない海岸で、日没から30分ほど経過した薄明の中、星空を被写体に低輝度合焦限界「EV-6」のAF性能をテストした。大口径の標準レンズ「RF50mm F1.2 L USM」を使用し、「EV-6」を達成した設定(F1.2、中央測距点、ワンショットAF、ISO100)にして、肉眼でギリギリ確認できるさそり座のラムダ星シャウラ(2等星)とウプシロン星レサト(3等星)に向けてAFを動作させてみたが、迷うことなくスピーディーに合焦したので驚いた。この性能であれば星空を撮影する際にもAFを使ってストレスなくピント合わせが行える

撮影に集中できる新しい操作性が使いやすい!「EFレンズ」も便利に活用できる

「EOS R」の操作性のポイントは、電子ビューファインダー(EVF)から目を離すことなく、被写体や仕上がりに集中して撮れるように操作性が工夫されていること。具体的には、「RFレンズ」に新たに搭載された「コントロールリング」と、ボディ背面に新設されたタッチ操作の「マルチファンクションバー」という新しい操作系を活用することで、EVFで設定変更を確認しながらスムーズにファインダー撮影が行えるようになっている。

「RFレンズ」の「コントロールリング」が使い勝手にすぐれるのは、レンズ側に配置されているので左手で操作できること。実際に使ってみると、2種類の電子ダイヤルを右手で操作しながら、同時に左手で「コントロールリング」を使って設定を変更できるのはとても便利だ。たとえば、ボディの電子ダイヤルに「絞り」と「シャッタースピード」を、「コントロールリング」に感度を割り当てておけば、露出を決定する3つの要素を両手で直感的に変更することができる。

「RFレンズ」は、フォーカスリングなどとは別に、左手で操作するクリック感のある「コントロールリング」を装備。ボディ側の2種類の電子ダイヤルと「コントロールリング」には、絞りやシャッタースピード、感度を任意に割り当てられる

ボディ背面の「マルチファンクションバー」は、物理的に押すのではなく、タッチで操作する新しい操作部材。バーをなぞるように操作するスライド操作と、バーの左端・右端を軽くタッチするタップ操作に対応している。便利なのは、これら3つの操作に割り当てられる機能の自由度が非常に高いこと。たとえば、ホワイトバランスを割り当てる場合、スライド操作とタップ操作の両方に設定をひとつずつ変えるオーソドックスな使い方にすることもできるし、左端・右端のタップ操作に任意のホワイトバランス設定を割り当ててダイレクトに呼び出すようにすることもできる。

さらに、スライド操作にホワイトバランス、左端のタップ操作にAFフレームサイズの変更、右端のタップ操作に水準器表示といったように、3つの操作にまったく異なる機能を割り当てるカスタマイズも可能だ。割り当てられる機能のパターンが非常に多いので、自分の撮影スタイルに合ったカスタマイズを行うことで真価を発揮する操作性となっている。

右手親指で操作する「マルチファンクションバー」は、撮影時と再生時のそれぞれに機能を設定できるうえ、スライド操作と左端・右端のタップ操作に機能を個別に割り当てることが可能。使い方に合わせて多様なカスタマイズが可能だ。さらに、無音で操作できるので動画撮影時にも便利に活用できる

実際に「EOS R」の新しい操作系を試してみると、EVFから目を離すことなく両手を使って操作できるフィーリングがとても新鮮だった。たとえば、「コントロールリング」に感度、「マルチファンクションバー」にホワイトバランスを割り当てておくことで、EVFで仕上がり具合を確認しながら、両手を使って明るさや色合いを追い込める。記録する画像を見ながら撮れるEVFのメリットをよく考えて設計されていると感じた。

キヤノン「EOS R」

「EOS R」のEVFは、非常に高精細なうえ、隅々までクリアでとても見やすい。約369万ドットの高精細な有機ELデバイスを使い、光学系に非球面レンズを採用することで、倍率約0.76倍の大きくて自然な見え方を実現している。アイポイントが約23mmと長く、メガネをかけていても周辺までしっかりと確認できるのもポイントだ

キヤノン「EOS R」

ローアングルやハイアングルでも撮影しやすい、3.15型(約210万ドット)のバリアングル液晶モニターを採用。タッチAFやタッチシャッターといったタッチ操作にも対応している

「EOS R」は、内部構造にもマグネシウム合金を採用し、高い堅牢性を実現。約135.8(幅)×98.3(高さ)×84.4(奥行)mmというコンパクトなボディからは想像できないほど、しっかりとした作りとなっている。バッテリー室やカードスロットカバーなどにシーリングを施し、防塵・防滴構造も実現した。ボディの重量は約660g(バッテリー、メモリーカード含む)

豊富なレンズ資産を生かせるマウントアダプターを用意

「EOS R」には、一眼レフ用の「EFレンズ」「EF-Sレンズ」を装着できるマウントアダプター「EF-EOS R」が用意されている。このマウントアダプターを利用することで、キヤノンの豊富なレンズ資産を「EOS R」で活用できるだけでなく、「コントロールリング」やフィルター付きのアダプターによって、操作性や使用感も向上する。しかも、AFや手ブレ補正、「デジタルレンズオプティマイザ」などのレンズ光学補正がしっかりと機能するように設計されているのだ。このマウントアダプターは、「EOSシリーズ」を使っている方なら、ぜひ手に入れておきたいところだ。

今回は人気の望遠Lズームレンズ「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」を組み合わせて使ってみたが、AFは非常に高速で、動く被写体を追従しながら撮ることができた。「EFレンズ」「EF-Sレンズ」の性能を犠牲にすることなく、安心して使うことができると感じた。

「EFレンズ」を使った作例をチェック!

EOS R、EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM、400mm、約1. 6倍(クロップ)使用、F8、1/1250秒、ISO250、ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)、ピクチャースタイル:オート、オートライティングオプティマイザ:標準、周辺光量補正:する、歪曲収差補正:しない、デジタルレンズオプティマイザ:する、マウントアダプター「EF-EOS R」使用

マウントアダプター「EF-EOS R」を使用して、望遠Lズームレンズ「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」で撮影した作例。離陸する飛行機を大きく切り取るため、望遠端400mmでの約1. 6倍(クロップ)撮影とした。サーボAFで追従撮影を行ったが、移動する飛行機にピントはしっかりと追従。画面いっぱいに飛行機を大きく写すことができた。

細かいところでは、「EOS R」の「デュアルピクセルCMOS AF」がAF測距エリア全域でF11光束に対応していることにも注目したい。この仕様によって、「EOS R」では、マウントアダプター「EF-EOS R」経由で超望遠レンズ「EF800mm F5.6L IS USM」に2倍のテレコンバーター「EXTENDER EF2×III」を組み合わせて装着した場合など、開放F値が11になるときでもAFが動作する。最大1600mmの焦点距離でもAF測距エリア全域でAF撮影ができるのだ。「EFレンズ」「EF-Sレンズ」の使い方の幅を広げるという点でも、「EOS R」は非常に魅力的なカメラなのである。

さらにユニークなのは、マウントアダプターのラインアップとして、ベーシックモデルと、コントロールリングを備えたモデルに加えて、ドロップインフィルターを装着できるモデルが2種類(可変式NDフィルターと円偏光フィルター)用意されていること。ドロップインフィルターを装着できるマウントアダプターは、超広角レンズやフィッシュアイレンズなど、フロント側にフィルターが装着できないレンズに対してフィルターを利用できるのが魅力だ。「EFレンズ」「EF-Sレンズ」の使い方を広げる便利なアクセサリーとなっている。

キヤノン「EOS R」

コントロールリングを搭載するマウントアダプターを使って、望遠Lズームレンズ「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」を「EOS R」に装着したイメージ。「EOS R」はコンパクトなボディだがしっかりとした形状のグリップを採用しており、望遠レンズを装着した場合でもホールドしやすい

キヤノン「EOS R」

ドロップインフィルターを装着できるマウントアダプターを2種類用意。左は可変式NDフィルター付属モデルで、調整ダイヤルにてND3〜ND500相当まで濃度調整が可能。右は円偏光フィルター付属モデルで、調整ダイヤルにて光の反射に合わせて効果を調整できる

幅広いシーンでさらなる高画質撮影を可能にする先進的なカメラ

「EOS Rシステム」は、キヤノンが将来のカメラ像を見据えて、「撮影領域の拡大」を実現するために開発した新しいイメージングシステム。そのシステムを採用する第1弾モデルである、同社初のフルサイズミラーレスカメラ「EOS R」を使ってみて、このカメラは、高画質撮影をより幅広いシーンで可能にする、これまでにはなかった撮影体験ができる製品だと強く実感した。

画質については、次世代の光学性能を持つ「RFレンズ」によって従来以上のクオリティを実現。その画質力は「EOS R」の最大の魅力だ。通信システムの向上により、撮影をしながら「デジタルレンズオプティマイザ」の処理が実行できるようになるなどの進化も遂げている。さらに、AFは「EOSシリーズ」として最高性能の「デュアルピクセルCMOS AF」となり、従来よりも高速な合焦が可能なうえ、肉眼では確認できないような暗い被写体でもピントを合わせられるようになった。EVFでの撮影を追求した操作性もこれまでにはなかったもので、とても使いやすい。マウントアダプターによって「EFレンズ」の使い方の幅が広がるのも魅力だ。

このように「EOS R」は、非常にハイレベルな画質を実現しただけでなく、新しい機能性や操作性も兼ね備えている。「EOS Rシステム」が持つ画質のポテンシャルはもちろん、キヤノンの先進性を存分に感じられるフルサイズミラーレスカメラに仕上がっている。

キヤノンのレンズ交換式カメラは、一眼レフもミラーレスもフルサイズモデルとAPS-Cモデルの両方をラインアップしており、用途や予算、撮影スタイルに合わせて自分にぴったりのモデルを選べるのが魅力だ。そんな中、今回の「EOS R」は、キヤノンの新たな選択肢と選んで間違いのないカメラだ。ぜひ手に入れて、その圧倒的な高画質を存分に味わってみてほしい。

「EOS R」と組み合わせる“最初の1本”にベストマッチなレンズはコレ!

RF24-105mm F4 L IS USM

「EFレンズ」のベストセラー画角である広角24mmから望遠105mmをカバーする、オールラウンドな1本。「L(Luxury)レンズ」にふさわしい高い基本性能を持ちながら、「EOS R」に適した小型・軽量設計なのが特徴だ。「EOS 5D Mark IV」(約890g/バッテリー、カード含む)と「EF24-105mm F4L IS II USM」(約795g)を合わせた重量が約1685gなのに対して、「EOS R」(約660g/バッテリー、カード含む)と「RF24-105mm F4 L IS USM」(約700g)の合計重量は約1360gなので、後者のほうが325gも軽い。

また、「Lレンズ」として初めて「ナノUSM(Ultrasonic Motor=超音波モーター)」を搭載しており、高い静粛性と高速AFを実現。同社のレンズとして最高となる、シャッタースピード換算で5段分の手ブレ補正効果を実現しているのもポイント。「EOS R」と組み合わせる最初の1本としては最適なレンズと言えるだろう。

RF24-105mm F4 L IS USM
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RF35mm F1.8 MACRO IS STM

全長約62.8mm、重量約305gという小型・軽量設計が魅力の広角マクロレンズ。焦点距離35mmの画角はスナップなどに使いやすいのに加え、最大撮影倍率0.5倍(最短撮影距離17cm)のマクロ撮影も可能。開放F値1.8ならではの、ボケ味も楽しめる。「RF24-105mm F4 L IS USM」と同じ、シャッタースピード換算で5段分の手ブレ補正効果を実現しているのもありがたい。スペック的にもなかなかあなどれない1本と言える。

価格.com最安価格6万円台(2018年10月9日時点)という価格も魅力だ。発売は2018年11月15日の予定。

RF35mm F1.8 MACRO IS STM
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