オリンパス

XZ-1

最安価格:

発売日:2011年2月18日

オリンパスイメージングが2011年2月18日に発売する「XZ-1」が注目を集めている。同社のコンパクトデジカメでは最上位となる高性能モデルで、キヤノン「PowerShot S95」やパナソニック「LUMIX DMC-LX5」などと競合する写真愛好者向けの高級コンパクトデジカメだ。

このカメラが注目されているのは、何といっても明るいレンズを備えていることにある。前面から見ても、ボディーに対して大きな割合をレンズが占めており、存在感がある。あえてレンズを大きく見せるデザインにすることで「画質が高そうだ」と印象づける狙いもあるという。

印象的な大きいレンズと、グリップなどの余計な盛り上がりのないフラットなパネルとの対比が目を引く前面。「F1.8」バッジのフォントや存在は意見が分かれるところだ。レンズバリアは内蔵せず、脱着式のレンズキャップが付属する(画像クリックで拡大)

レンズは、35mm判換算で28〜112mm相当の光学4倍ズームだ。開放F値は28mm相当の広角側でF1.8と、コンパクトデジカメとしてはもっとも明るい。それ以上に意味があるのが、望遠側の開放F値がF2.5と、競合の高級コンパクト機と比べても1段以上明るい点だ。暗いレンズの機種と比べて、高感度ノイズの増加を招く感度上昇が抑えられるだけでなく、コンパクトデジカメの小さな撮像素子では得られにくい前後のボケをより大きくできるメリットがある。

逆に、日中の屋外など光が十分にありすぎるシーンでも明るいレンズの魅力を生かした撮影ができるよう、光量を落とすNDフィルターが内蔵されている。絞りを開けた撮影でも、シャッター速度がカメラで設定できる上限を超えて露出オーバーで悩むこともない。レンズの性能を十二分に生かすためのうれしい配慮だといえよう。

レンズを明るくするために口径を大きくすると、収差(色のズレやゆがみ)が出やすくなる。XZ-1は、オリンパスイメージングが長年培ってきたレンズ製造技術を生かし、絞り開放から高画質で撮影できる設計にしているという。同社のコンパクトデジカメでは初めて、デジタル一眼でおなじみのレンズブランド名「ZUIKO」の名前を入れた点にも、その自信のほどがうかがえる。