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電力自由化の海外事例(フランス)

電力自由化

電力自由化の海外事例(フランス)

フランスでは発電・送電・配電・販売までを一挙に手がける国営のフランス電力(EDF)が、市場のほとんどを独占する時期が長く続いていました。しかし、1997年EU電力指令を受けて、2000年から大口需要家向けの小売り自由化を実施、新規参入者による電力供給を認めるなど徐々に電力自由化を進めていきました。

2004年にはフランス政府はフランス電力の一部株式を売却し、送電部門は2005年に、配電部門は2008年にそれぞれ別法人化され民営化にも着手しています。そして、2007年から電力自由化がスタートしています。大口需要家向けの産業用電力は、新規参入した事業者への切り替えも進んでおり、競争原理が働いているようですが、一般家庭をみれば新規参入事業者への切り換えは2013年度で8%と低く、多くの一般家庭は契約を変えることなく、従来のフランス電力と引き続き契約し続けています。

電力自由化後も独占状態が続いているわけ

電力自由化にともない、新規で参入する企業があったにもかかわらず、フランス電力の独占状態が続いている理由はなんでしょうか?

最大の理由は、フランス電力の競争相手になりうる事業者が現れなかったことです。他国のように、国内の複数の電力会社が電力自由化によって激しい競争を行ったわけではありませんし、通信や流通といった他業種からの新規参入事業者としのぎを削ることもありませんでした。

もちろん、一社が市場を独占している状況では、新規参入事業者が販売に必要な電力を調達しにくいということもありました。その結果、新規新参入事業者は規制のない“自由化料金”を設定できるにもかかわらず、結果的に量や質の面で一般家庭向けの魅力的な料金やサービスプランを十分に提供できませんでした。

電力自由化後も政府の関与が残るフランスの現状

もう1つの理由は、フランス電力が引き続き政府の強い管理下にあることがあげられます。民営化が進んだとはいえ、政府は引き続きフランス電力の発行済み株式の多くを所有したままでした。

フランスの電気料金には、政府が認可する“規制料金”と、規制のない“自由化料金”の2種類があります。競争が進むことで“自由化料金”のほうが、“規制料金”より安くなるはずですが、先にお話ししたような理由に加えて、政治的な思惑もあって“規制料金”が安く抑えられていると指摘されています。

というのも、フランス電力は国内はもとより、諸外国でも積極的に事業展開を行っています。政府としても、国内を磐石な体制にしておくことで、海外で諸外国の電力大手企業と戦いたいという考えがあることは否定できません。

なお、ヨーロッパの多くの国では化石燃料価格や再生可能エネルギー普及のための費用が電気料金に加算されていることから、2000年以降電気料金が高騰しています。

ところがフランスでは、電力自由化による競争がそれほど進まなかったにもかかわらず、一般家庭用の電気料金は比較的安定しています。最大の理由は、原子力発電の比率が76%(2012年)と高く、化石燃料高騰の影響を受けにくかったことがあげられます。新規参入企業が、原子力発電所を自前で用意することはほぼ不可能といわざるを得ず、こうした状況もフランス電力の独占が続く理由の1つといえます。

フランスから日本が学ぶべき教訓

電力自由化後も政府の関与が強く残り、電力料金を市場にゆだねているとはいえないフランス。現在は、“規制料金”の存在が競争の発展を阻んでいるのは明らかながら、一方で競争が活発化しない以上“規制料金”を撤廃するのも困難という状況にあります。

日本の場合は1社による独占体制ではありませんが、電力自由化においては新規参入事業者が電力を調達しやすい制度を整えること、自由競争ができる環境を作ることは必要と言わざるを得ません。

また、料金プランがそれほど多くないフランスですが、自分にとって最適な電力料金プランを選び出してくれる比較サイトは多数あります。居住人数や、家のタイプや広さ、現在の電力会社、テレビなどの主要家電数などを入力すると、電力使用量をシミュレートし最適な電力会社と料金プランを紹介してくれるというものです。フランスでもこうしたWebサイトを利用して料金プランを検討する方が多いようです。

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