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再生可能エネルギーに注目。電力自由化でどうなる?

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再生可能エネルギーに注目。電力自由化でどうなる?

再生可能エネルギーの現状を再確認しておこう

地球温暖化への対策として有効とされ、クリーンなエネルギーとしても注目を浴びる再生可能エネルギー。法律的には「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」と定義されており、具体的には、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱やその他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されています。古くからある水力発電はもちろん、メガソーラー(出力が1メガワット=1000キロワット以上の太陽光発電設備)と言われる大規模な太陽光発電設備、海岸沿いで見かけることが多い風力発電機などの建設は日本各地で行われていますし、家庭用でも太陽光発電設備の導入比率は年々上昇しています。

しかし、総務省の平成26年全国消費実態調査によれば、家庭用の太陽光発電設備の普及率は二人以上世帯の平均で6.6%。資源エネルギー庁の「再生可能エネルギー各電源の導入の動向について(2015年3月)」によれば、2013年度に国内で発電された電力のうち、再生可能エネルギーが占める割合は10.7%。そのうち水力が8.5%を占めているため、太陽光や風力など水力以外の再生可能エネルギーによる発電はわずか2.2%にすぎません。

一方で、海外に目を向けてみましょう。資源エネルギー庁の「再生可能エネルギーを巡る現状と課題」によれば、各国の2012年の発電電力量における水力を除く再生可能エネルギーの比率は、ドイツ18.9%(水力を含むと22.4%)、スペイン22.5%(同29.5%)、イギリス10%(同11.5%)、フランス4.5%(同14.7%)、アメリカ5.6%(同12.1%)となっています。水力を除く再生可能エネルギーの比率が20%を超えている国がある中で、日本の2.2%(日本のみ2013年度の数値です)は非常に少ないといわざるを得ません。

再生可能エネルギー導入による課題

水力を別にして、再生可能エネルギーによる発電設備には、発電される電力量の変動が大きいという特徴があります。原子力や火力は発電量を自由にコントロールできますが、太陽光発電では夜間は発電できない上、天候によっても発電量が左右されます。風力発電も風の強さによって発電量が大きく異なります。電気を安定的に供給するには、“同時同量”といって、電気の需要と供給を常に一致させておく必要があり、発電量の変動が大きい再生可能エネルギーによる発電だけでは“同時同量”の達成が難しくなります。発電の多くを太陽光や風力でまかなうには、昼夜や気象条件によって出力が左右されるという問題をクリアする必要があり、たとえば、日中に余った電気を貯めて必要な時に安定的に取り出せる大規模な蓄電技術などの開発と実用化が待たれます。

さらに、電気を運ぶ送電網の問題もあります。電気を大量に消費するのは人口の多い首都圏や京阪神、中部地区などですが、こうした地域で広大な面積が必要なメガソーラーのような設備の設置は限界があります。一方で、北海道や東北地方には風力発電やメガソーラーに適した土地がありますが、北海道や東北地方で発電した電気を首都圏まで運ぶ送電設備の容量に限界があり、こうした設備の建設や増強には膨大なコストがかかると言われています。これらの費用をどのように分担するのかということも解決しなければならない課題の1つです。

電力全面自由化で再生可能エネルギーの普及が加速

2016年4月の電力小売りの全面自由化が始まると、原則誰もが発電事業者として発電会社になることができ、小売電気事業者として電気を販売できるようにもなり、様々な業種から数多くの会社が発電事業や小売事業に新規参入しています。中には、大量の太陽光パネルを広大な敷地に敷き詰めて発電するメガソーラーや風力発電機など、再生可能エネルギーを使った発電設備を数多く所有する電力会社もあります。国としても、再生可能エネルギーによる発電比率を高めるという目標を掲げており、環境省では2030年には全発電量の24〜35%を再生可能エネルギーでまかなえると試算しています。今後、再生可能エネルギーによる発電比率が高まってくるのは間違いありません。また、消費者の側にも「再生可能エネルギーで発電された電気を使いたい」というニーズがあり、こうした声に応えられる電力プランを提供する電力会社も増えてくることでしょう。

電力全面自由化以前は、一般家庭では電気の購入先は住居のある地域の電力会社に限られていましたが、電力全面自由化後は地域に関係なく電力会社を自由に選ぶことができます。つまり、東京にお住まいの方が関西電力と契約することも可能になります。日本国内をまたいだ広域的な電力供給を行うことで、“同時同量”による電気の需給調整力も高度化し、より多くの再生可能エネルギーによる電気を受け入れる余地が拡大することも期待できます。また、電力自由化による市場の拡大で設備増強にかかる費用捻出の可能性も出てくるかもしれません。

電力全面自由化で小規模発電による“地産地消”の電力供給の可能性も

日本国内を網の目のように結ぶ大規模な送電網の整備が求められる一方で、電力は“地産地消”するのが効率的という意見もあります。従来の大手電力会社は、広大な管轄地域に安定的に電力供給することを担っていましたが、電力全面自由化後は誰もが電力会社を経営することができます。小売電気事業者として登録できれば、個人でも自宅の太陽光パネルを利用してご近所に電気を販売することが可能になるのです。これは極端な例ですが、現実的には、川の流れを利用した小水力発電設備やバイオマス燃料を使った小規模な火力発電所を建設し、そこで作った電気を“地産地消”というかたちで販売するならば実現可能性はありそうです。再生可能エネルギーの普及と電力全面自由化は、このようにお互い補完する面もあれば、発電量が不安定な電気が大量に送電網に流れ込むという利益相反する面もあります。今後はどちらにもメリットがあるような方針を検討し制度設計することが求められています。

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