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電気が「見える化」できるHEMSって一体なに?

電気の基礎知識

更新日:2016年5月13日

電気が「見える化」できるHEMSって一体なに?

電気が「見える化」できるHEMS

政府の政策として、2030年までに全世帯にHEMSを設置することが検討されています。まだ一般的とはいえないこの言葉。「電気の見える化」ってどういうこと? 「HEMS」って何? という疑問もごもっともです。今回は、自宅にHEMSを導入すると、どうして電気が“見える”のか、私たちの生活がどのように変わるのかについてのお話です。

HEMSとは

HEMSとは

HEMSとはHome Energy Management Systemの略で、家庭内のエネルギー全体を管理するシステムのことです。家庭内で使用している電気機器の消費電力量を表示するための装置とイメージされがちですが、本来は家庭内で電気機器の運転を制御するエネルギー管理システムのことをいいます。HEMSを導入し、スマートメーター(通信機能を持つ次世代の電力量計)と連携することで、どの機器がどれだけの電力を消費しているのか、電気使用量が多い部屋はどこか、などの情報をモニターに表示することが可能になります(=電気の「見える化」)。すでに導入は始まっており、一家に一台のHEMSが稼動する時代はそれほど遠いことではないでしょう。

HEMSのメリット

HEMSの導入によってどのようなメリットがあるのかを整理しておきましょう。

  1. 1 電気の「見える化」で節電が進む

    従来は、消費した電力量は毎月の請求書で確認、月ごとに多いか少ないかをチェックするだけでした。HEMSを導入すれば、まさに目の前で稼動している電気機器がどれだけの電力を消費しているのかをモニターに表示できます。機器ごとはもちろん、部屋ごとやコンセントごとでも一目でチェックできるので、ムダを効率的に省くことができます。自分が諸費した電力量を「見える化」することで節電すべき箇所がすぐにわかりますし、毎日の消費電力量を把握することはさらなる節電へのモチベーションにもつながります。誰もいない部屋の蛍光灯やエアコンがずっとつけっぱなしのまま、なんてことは、これからはなくなるでしょう。

    節電ができるHEMS

    一般財団法人省エネルギーセンターの調査によれば、電気の「見える化」の導入で、前年同月と比べて約10%の省エネにつながるという結果がでています。家庭内で使うエネルギーを「見える化」することで、家族全員に節電意識が芽生えることでしょう。

  2. 2 自動制御で節電はさらなるステージへ

    電力小売りの全面自由化で電気料金メニューの多様化が予想されています。時間帯や電気使用量のピークに応じて料金が変わる時間帯別メニューやピーク制料金、さらには電力の需給に応じてリアルタイムに変動する料金設定なども検討されています。これらの料金メニューを上手に使えば、電気料金を低く抑えることも可能になります。HEMSを導入すれば、システムが電気機器を最適に制御します。たとえば、電気料金が高い昼間はエアコンの温度を冷房28℃・暖房20℃とパワーセーブしたり、洗濯乾燥機や食器洗乾燥機は電気料金が安い時間帯に自動運転させたりすることができます。
    さらに、猛暑などで電力需要が逼迫した時にはエアコンの設定温度を自動的に制御し大規模な停電を防ぐ、といったこともHEMSの重要な役割です。

    HEMSで電力の自動制御

  3. 3 外出先からも自宅の電気機器にアクセスできる

    対応機種ならば、スマートフォンをリモコンのように使い、住まいのどこからでも機器のオン・オフなどの操作ができます(別途無線アダプターが必要な場合があります)。また、専用のアプリを使って外出先からオン・オフができるエアコンもあります。これなら外出先で消し忘れに気付いてもすぐに電源をオフにできますし、帰宅前に冷暖房を入れておくことも可能です。
    さらに、電力を一定以上使う、水道が24時間使われないなどの状況を判断し、登録先にメールを送付する機能を持たせることもできます。こうした機能を利用して、お子さんが帰ってきたかどうかや、遠方にお住まいの高齢のご家族の生活状況を確認することも可能に なります。

    HEMSで外出先から電気機器にアクセス

HEMSの今後と課題

HEMSの今後

HEMSが連携できるのは電気機器だけではありません。太陽光発電装置や蓄電池、電気自動車を導入すれば、太陽光発電装置で作った電気を蓄電池や電気自動車にスムーズに蓄えられます。蓄えた電気は、電気料金の高い時間帯に使うこともできますし、停電時に緊急用として使うことも可能です。また、水道やガスとの連携も想定されており、水道やガスの使用量もモニター画面で「見える化」できます。
一方で課題もあります。まずは導入コストの問題。導入する機器や工事内容に応じて費用はまちまちですが、現状では10〜30万円程度が一般的です。多くの場合、システムの運用には費用はかかりませんが、HEMSに必要な専用機器の購入は自己負担となります。
また、HEMSによって自動制御できる電気機器は、HEMSに対応した機器のみになります(非対応の機器でも消費電力の把握はできます)。さらに、異なるメーカー間の互換性の問題も指摘されています。各社がユニークな新製品を開発しHEMS導入にしのぎを削っていますが、すべての機器同士がスムーズにデータ通信を行うには通信規格を標準化する必要があります。世界的な業界標準仕様はまだなく、日本では標準規格として「ECHONET Lite(エコーネットライト)」を採用していますが、メーカーごとに通信インターフェースが異なると、違うメーカーの電気機器をHEMSに接続できません。目下、インターフェースについては標準化の規格検討がされています。
最後の課題はセキュリティの問題です。HEMSには熱を発生させる機器を接続することもあり、システム内の情報セキュリティが不完全だと、機器の誤作動でやけどや怪我、さらには火災に至る可能性もあります。HEMSの普及には、電気機器のオン・オフといったエネルギーの節約にとどまらない、防犯やヘルスケアなど魅力あるアプリケーションの登場が欠かせませんが、こうしたアプリにウイルスが仕組まれる可能性も否定できません。魅力あふれるサービスとセキュリティ強化が同時に求められています。

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