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電気・ガス料金

電力自由化とガス自由化の違い

更新日: 2016年4月27日 ガス自由化

電力自由化とガス自由化の違い

ガス自由化と電力自由化、それぞれの類似点や相違点は?

2016年4月1日の電力自由化により、家庭用も含めたすべての電力市場が開放されました。そして、1年後となる2017年4月1日のガス自由化ですべての都市ガス市場が開放され、国内のエネルギー市場は新たな時代を迎えます。一連の電気とガスの自由化に類似点や相違点はあるのでしょうか? またそのことで、私たち消費者にどんな影響があるのでしょうか?それぞれの自由化の類似点や相違点をチェックして、その影響について考えてみます。

どちらの自由化でも地域独占が廃止されます

電力・ガスとも、自由化の象徴とも言えるのが、地域独占の廃止。従来の電力会社やガス会社は、管轄地域で独占的に電気やガスを販売できましたが、自由化後はほかの企業も自由に市場参入でき、料金も任意に決められます。また私たちも複数の企業の料金やサービスを比較検討して、自分の判断でプランを選べるようになります。

市場規模

経済産業省によれば、電力自由化で開放される一般家庭や小規模事業者数は全国で約8,500万件、その市場規模は約8兆円と試算されています。

ガス自由化で開放される一般家庭や小規模事業者は全国で約2,500万件、その市場規模は約2.4兆円と言われています。

約2,400万件あるLPガス市場がすでに自由化されているため、規模的には電力自由化による影響のほうが大きいと言えそうです。市場規模が大きいほど、参入企業も多くなりますが、2.4兆円という市場規模は決して小さなものではありません。ガス自由化が実施されれば、新規参入企業も登場し、私たちにとっては選べる料金プランやサービスが増え選択肢が広がるでしょう。

再生可能エネルギーの固定価格買取制度の有無

ガス自由化と電力自由化で決定的に違うのは「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の有無です。国が定める要件を満たす設備を設置することが条件になりますが、この制度では、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの5つの再生可能エネルギーを使って発電した電気は、電力会社が一定価格で買い取ることを約束しています。買取価格や期間は再生可能エネルギーの種別や発電容量、買取開始時期によって異なりますが、発電した全量が買取対象となります(家庭で発電した分は自宅で消費しきれなかった余剰分のみ)。ガス市場ではこうした制度はなく、電力市場のほうがはるかに新規参入しやすい環境にあると言えます。

こうした制度を導入した背景には地球温暖化対策があります。原子力発電所のほとんどが稼動していないこともあり、国内で発電されている電力のうち90%近くは、化石燃料を原料とした火力発電所でまかなっています。化石燃料の燃焼によって発生する二酸化炭素は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの1つとされ、世界各国がその減少に取り組んでいます。そのため国内では、輸入に頼らず、枯渇する心配がなく、環境への負荷が少ない太陽光や風力などの再生可能エネルギーの導入に積極的に取り組んでいます。再生可能エネルギーの固定価格買取制度は、こうした状況をふまえて2012年7月からスタートしました。

新規参入企業の多寡

電力市場には、250社以上の会社が小売電気事業者(一般家庭も含めて電気を販売する会社)として登録されています。また、電力自由化が始まる1年前の2015年4月段階で、50kW以上の高圧電力を必要とする需要家を対象に電力の小売りを行う特定規模電気事業者(PPS)は、90事業者いました。同じく2015年4月段階で、大口ガス事業者は23(大口の利用者に限ってガス小売りを行っている事業者)、ガス導管事業者は15(一定規模以上のガス管を所有して大口の利用者に限ってガス小売りを行っている事業者)となっています。これらの事業者の多くは、家庭向けの小売市場にも参入することが予想されますが、現状では電力市場ほど多くの新規参入企業は見込めそうにありません。

電力市場ほど多くの企業がガス市場に新規参入しない理由はなんでしょうか? まずは、電力市場ほどの規模がないことや、電力市場のような買取制度がないことがあげられます。また、電力は土地と発電設備(太陽光発電設備や風力発電機など)があれば作り出せますが、ガス市場に参入するには、都市ガスの原料となる天然ガスを他社から融通してもらうか、海外から調達してくる必要があります(天然ガスのほとんどは海外からの輸入です)。そのため、本格的にガス市場に参入してくる会社は、発電用に大量の天然ガスを持つ電力会社や石油会社、鉄鋼会社が中心になってしまいます。

値下げの可能性や新サービス登場の可能性

先ほど、ガス市場では電力市場ほどの新規参入企業数が見込めないと言いましたが、自由化によってもたらされる競争原理の導入や市場の活性化が期待できないわけではありません。段階的に自由化が進んでいる大口のガス市場では、すでに供給量の10%以上のシェアを新規の事業者が獲得しており、事業者間の競争は激化しています。また、近年のLNG価格の高騰にもかかわらず、ガス料金はそれほど値上がりしていないのは自由化の効果と考えられています。電力自由化後に、通信やガス、ポイントなど様々な提携企業のサービスと組み合わせた電気料金プランが登場したように、ガス自由化もガス料金の値下げはもちろん、今までになかった新しいサービスがセットされた料金プランが登場するでしょう。

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