「お世話になっている人に、改めて感謝を伝えられる日」は、一年のうちでそう多くありません。その中でも主役級なのがお中元。
本特集では、贈り方の基本や、贈り先別のギフト選びのコツ、今さら聞けないマナーのあれこれを、和文化研究家の三浦康子さんに教わりました。価格.comユーザー4,000人に聞いた「嬉しかったお中元」ランキングも公開中。
お中元の品物選びに入る前に、ちょっとだけ待って。
基礎・基本の部分をきちんと押さえてこそ、ギフトの輝きが増します。
まずは、お中元の発祥から贈り方の基本までをさらっとチェック。


日本の風習として広く根付いているお中元ですが、実はその発祥は中国です。
中国には、福をもたらす天神様をまつる「上元」、人の罪を許す慈悲神様をまつる「中元」、災害を防ぐ火と水の神様をまつる「下元」という3つの風習があり、このうちの「中元」が日本の盂蘭盆会(うらぼんえ)…いわゆる「お盆」と結びついたのです。
お盆にお供えするものを実家や親戚へ持ち寄る習慣が、江戸時代に入ってから、幅広く「お世話になった人に贈り物をする」という習慣へ変化していきました。


中国の「中元」は7月15日の事。関東地方はこれを新暦に当てはめて考え、関西地方はひと月遅れで考えたため、関東地方と関西地方でお中元の時期には差があります。
- 【関東地方のお中元】…7月初旬〜7月15日まで
- 【関西地方のお中元】…8月初旬〜8月15日まで
関東と関西をまたいでお中元を贈る際には、贈り先の風習に合わせた方が無難です。


お中元の相場は一般的に3,000〜5,000円と言われますが、贈り主の年齢が高いほど、また相手とのお付き合いが深いほど高額になる傾向があります。場合によっては1万円を超す事もありますが、相手が気を使ってしまったり、ご自身の負担になっては本末転倒。お中元は長く贈るものなので、お互いに負担にならない金額にしましょう。
また、お中元とお歳暮では、比較的お中元の方が低額になる傾向があるようです。


日本で言う「お中元」はもともと、お盆にご先祖様へお供えするものを親戚の家へ持ち寄る風習でした。なので、やはりベストは直接会ってお渡しする事。
ただし、現在は取引先や上司など贈る相手の幅も広がっていますし、7月〜8月はお互い忙しい時期ですから、配送でお中元を贈るスタイルも主流となりつつあります。
「直接会って渡す場合」と「配送する場合」、それぞれ以下の点に注意しましょう。
直接会って渡す場合は、こんな事に注意
お中元の市場は、6月はじめごろから活発になります。訪問のひと月前くらいから何を贈るか目星をつけておきましょう。
手元に用意するのは、生鮮食品であれば前日〜当日でOKですが、そうでない場合は1週間〜3日前に。訪問前に電話などで先方の都合を伺っておき、当日は時間をきちんと守る事!
- 1.訪問前に、電話などで都合を伺っておく事
- 2.風呂敷に包んで持参し、渡す時は風呂敷から出して
- 3.当日は遅刻厳禁! 時間のマナーをしっかり守って
配送する場合は、こんな事に注意
配送の場合は、余裕を持ってお届け日の1週間前までに購入を。また、本来は持参するものなので送りっぱなしはNG。挨拶状を書いて、同封するか、事前に送りましょう。また、ネットショップを利用する場合は「宛て先を間違って自分に送ってしまった」「配送日時を間違えた」などの小さなミスに要注意!
- 1.挨拶状を事前に送るか、もしくは同封を
- 2.到着が不在期間にあたらないか確認して
- 3.ネット注文の場合は「時期・配送先」をよく確認!
取引先や上司・恩師…。昔と比べ、お中元の贈り先は多様化しています。「あの人に贈る時、どんな事に気をつけるべき?」「この人に贈る時、どんなものなら喜ばれる?」考える事こそ贈り物の醍醐味です。考え方のヒントと、喜ばれやすい品をご紹介。
- 三浦康子さん(みうら やすこ)和文化研究家、ライフコーディネーター
- 暮らしを彩る日本文化の情報発信に幅広くたずさわり、テレビ、ラジオ、雑誌、Webなどで活躍中。総合情報サイト・All About「暮らしの歳時記」ガイド、キッズgoo「こども歳時記」ナビゲーター、お正月ニッポンプロジェクト「お正月大学」教授もつとめており、連載多数。著書『粋なおとなの花鳥風月』(中経出版)、監修書『もっと!暮らしたのしむ なごみ歳時記』(永岡書店)などがある。
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