親から住宅資金の贈与を受ける場合、贈与税への対策は?

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2017年4月14日掲載

基礎知識

親から住宅資金の贈与を受ける場合、贈与税への対策は?

住宅を購入するときに両親から資金を援助してもらうこともあるでしょう。ただし、単にお金を援助してもらうと、贈与税がかかってしまうことがあります。そこで、住宅の取得のための贈与には、一定の条件を満たせば贈与税がかからない制度が用意されています。贈与税の仕組みや、住宅資金を贈与してもらう時の方法を見てみましょう。

親子や夫婦でも、財産をもらうと贈与税が発生する

人からお金や財産をもらうと「贈与」となり、一定以上の金額に関しては贈与税が課せられます。これは、他人からの贈与のみならず、夫婦や親子間で財産を贈与した場合も同様です。ただし、一般的な贈与税には、年間110万円までの「基礎控除」があります。つまり、1年間で110万円までの贈与は税金がかからない仕組みになっています。贈与税は、この基礎控除を差し引いた後の金額(課税価格)に対して税率をかけた金額となります。詳しくは下記の速算表のとおりです。

例えば、父親から1,000万円の贈与を受けると177万円の贈与税がかかることになり、手元に残る金額は823万円と金額は少なくなってしまいます

贈与税の計算例

【贈与税の速算表(特例贈与財産用)】
※父母、祖父母からの贈与はこちらを使用
基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 30% 90万円
1,500万円以下 40% 190万円
3,000万円以下 45% 265万円
4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円
【贈与税の速算表(一般贈与財産用)】
基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10%
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,500万円以下 45% 175万円
3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

住宅を買う時の資金援助には贈与税のかからない特例がある

通常は上記のような贈与税がかかってしまうのですが、住宅取得のための贈与については、一定額までは贈与税がかからない制度があります。それが「直系尊属からの住宅取得等資金の贈与の特例」と「相続時精算課税選択の特例」の2つです。

【直系尊属からの住宅取得等資金の贈与の特例】

20歳以上の人が、父母や祖父母などから住宅を取得するための資金贈与を受けた場合、一般住宅で500万円、省エネ・耐震性能に優れた住宅であれば1,000万円の資金贈与まで贈与税がかからない、という特例です。非課税枠は今後下記のように変わっていく予定です。贈与の特例対象になる住宅は、建築年数や床面積などについて一定の要件が決められています。

【住宅取得等資金の非課税】
契約締結年月 消費税率 良質な住宅用家屋(※) 左記以外の住宅用家屋
2015年1月〜12月 8% 1,500万円 1,000万円
2016年1月〜2020年3月 1,200万円 700万円
2020年4月〜2021年3月 1,000万円 500万円
2021年4月〜12月 800万円 300万円
2019年4月〜2020年3月 10%が
適用された場合
3,000万円 2,500万円
2020年4月〜2021年3月 1,500万円 1,000万円
2021年4月〜12月 1,200万円 700万円

※良質な住宅用家屋…省エネルギー対策等級4(平成27年4月以降は断熱等性能等級4)又は耐震等級2以上若しくは免震建築物に該当する住宅用家屋、一次エネルギー消費量等級4以上に該当する住宅用家屋及び高齢者等配慮対策等級3以上に該当する住宅用家屋。

【相続時精算課税選択の特例】

相続時精算課税制度は、20歳以上の人が、60歳以上の父母または祖父母から贈与を受けた場合、2,500万円までその時点では課税されないという制度です。贈与された資金が住宅取得等のものである場合には、60歳未満の父母からの贈与でも適用されるという特例があります。
2,500万円を超えた分は、超えた金額に対して一律20%の税率で贈与税がかかります。この制度を選ぶと、贈与の時点では課税されませんが、贈与してくれた親が死亡し相続が発生した時に、生前に贈与された財産と相続財産を合算して相続税を計算します。例えば、住宅取得資金として2,500万円を贈与された場合、相続時にはその他の相続財産の総額に、生前に贈与された2,500万円を含めて相続税の計算をすることになります。

【住宅購入資金贈与に利用できる非課税制度の主な要件】
(平成26年12月31日までの贈与について)
直系尊属からの住宅取得等
資金の贈与の特例
相続時精算課税選択の特例
贈与する人
  • 父母または祖父母
  • 父母または祖父母
贈与を受ける人
  • 贈与を受けた年の1月1日現在で20歳以上の人
  • 贈与を受けた年の合計所得が2,000万円以下
  • 贈与を受けた年の1月1日現在で20歳以上の人
非課税金額 <平成27年の限度額>
  • 一般住宅:1,000万円まで
  • 良質な住宅用住宅:1,500万円まで
  • 2,500万円まで
ただし、相続時に他の相続財産とともに相続税の計算がされる
取得住宅
  • 床面積50u以上(住宅取得等資金の贈与の特例は、床面積50u以上240u以下)の新築または中古住宅
  • 床面積の2分の1以上が居住用として使用されること
  • 耐火建築物:建築後25年以内
  • 非耐火建築物:建築後20年以内
住宅取得・居住時期 資金贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅を取得したうえで、同じく3月15日(遅くてもその年の12月31日)までに住み始める
適用手続き 贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに、贈与税の申告書と共に住民票の写し、登記事項証明書などの書類を添付して税務署に提出

贈与以外に援助してもらう方法

住宅購入に際して資金援助をしてもらう方法として、取得した住宅を親と共有名義にする、親からお金を借りる方法もあります。いずれも贈与ではないため、贈与税はかかりません。

共有名義にする

例えば、4,000万円の住宅を、子が現金と住宅ローンで3,000万円、親が現金で1,000万円を出して取得した場合、持分を下記のように、子が4分の3、親が4分の1とし、共有名義にします。このように共有名義にすることで、住宅資金の一定割合を親に出してもらった場合でも、共同で購入したことになり、贈与とはなりません。

共有名義のイメージ

親から借入れをする

もうひとつの方法は、親から住宅取得資金を借りることです。資金をもらう(贈与)場合、一定額を超えると贈与税がかかりますが、資金を借りるのであれば税金はかかりません。しかし、親子とは言え何も記録や証拠を残さずにお金を借りたり、無利息で返したりしていると、税務署から贈与と判断される場合があります。
そのため、親子間であっても住宅資金として借りたという証明(借用証書)を残すようにします。書式に決まりはありませんが、借りた金額、利息、返済日、毎回の返済額、返済回数などを記載し、それぞれが署名・押印して保管します。また、実際の返済時は、現金で渡すのではなく親の預金口座に振り込むなど、返済の証拠が残る形で返していきましょう。

じぶん銀行 住宅ローン

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