プリメインアンプの選び方
価格.com ユーザーが編集するプリメインアンプの選び方のガイドです。プリメインアンプ選びに必要な基礎知識、用語解説はこちらでチェック!
概要
プリメインアンプとは、プリアンプ機能とメインアンプ機能をひとつの筐体内にまとめた、音声信号を増幅する機器のこと。一般にスピーカーを駆動するために用いるが、ヘッドフォン端子を持つものが多い。メーカーによってはインテグレーテッド(=統合された)アンプとも呼ぶ。
プリアンプ
再生装置からの音声信号を調整して、パワーアンプ(メインアンプ)に受け渡すことが主な機能である。特に、アナログ・レコードが再生の主体であった時代には、RIAAカーブと呼ばれる補正のかかった状態で記録されているアナログ・レコードの信号を、逆特性でキャンセルしてフラットな特性に戻すことと、たいへん微弱な強さのアナログ・レコードの音楽信号を増幅することが大きな役割であった。
これに加えて、信号レベルの調整(ヴォリューム調整)、高域・低域の強弱調整、左右のバランス調整等を行うのが主要な役割であり、これに加えて、チューナー、テープ、CD等々、時代に応じて再生ソースの種類はさまざまながら、これら入力を切り替えることも役割の一つである。
メインアンプより前に設置することからプリアンプというが、このような調整機能に着目してコントロールアンプという呼び方もある。なお、高級機種になると、プリ・パワー分離機能をもつものもあり、背面にプリ・アウト、メイン・インと呼ばれる2組の端子をもつ。通常この端子はケーブルまたは金属製のバーで結合されているが、簡単に取り外してそれぞれ単体のプリアンプ、パワーアンプとして使用することもできる。
ただし、現在では、アナログ・レコード入力をもたないものもふえており、いわゆるライン入力(チューナー、テープ、CD等)だけの機種(高級機種ほど入力端子の数が減ることが多い)だけのプリメインアンプ、逆に光または同軸デジタル入力をもち、CDその他の機器のデジタル信号を直接アンプで取り扱う機種もある。前者はパワーアンプとの区別があいまいになるが、後者は特にデジタルアンプと呼ばれることもある。しかし、デジタルアンプとはいっても、この場合、増幅をデジタル方式で行うわけではないことに注意。
メインアンプまたはパワーアンプ
プリアンプから出力された音声信号を電力増幅するアンプ。
プリアンプとは違い、音声信号に意図的な補正を加えることは一般にはなく、あっても音量調整(パワーアンプの場合はアッテネーターと呼ぶことが多い)や、高音や低音の特定の領域をカットするつまみと、出力中の電力を示すメーターをもつシンプルなものが多い。
しかし、プリアンプ機能がライン入力に一本化される傾向が強くなるにつれて、一見しただけでは単体パワーアンプと見分けのつかないプリメインアンプも多い。
一般に、プリメインアンプよりもプリアンプとパワーアンプを別々の筐体にしたもの(セパレートアンプとも呼ぶ)が高級とされ、値段も高い。その理由は、比較的微弱な信号を扱うプリアンプと、スピーカーを駆動できるほどの大きな電力を扱うパワーアンプとが同居する格好になるプリメインアンプは、両者が干渉し合って音質が劣るから、といわれる。マニアがセパレートアンプを好むのは、これが大きな理由である。
しかし、現実にはセパレートアンプよりも音の良いプリメインアンプやその逆も数多いので、あくまでも一般的にそう言われている、というにすぎない。
最終更新:TacchinPacchin 2012/05/02 0:29:07
選び方のポイント
かつては、出力がどれくらいか、というのが大きなポイントとされ、100W+100Wというのが、一つのステータスとされた時代もあった。しかし、現在、比較的能率の低いスピーカー(同じ電力を入力しても小さな音しか出ないスピーカー)が主流であっても、通常の家庭で音楽鑑賞する限り、1Wもの出力を必要とすることは瞬間的でもない限り、普通はない。
また、真空管時代は真空管の回路設計、ひいては真空管の寿命にも影響することから、使用されている真空管と出力との関係をチェックしておくのは大切なことであったが、トランジスタ・アンプがほとんどを占める現在では、これもあまり意味がなくなった。
同様に、歪み率(一般には高調波歪み率と混変調歪み率がカタログには記載されている)も、現在のアンプではおしなべて0.00数%というレベルなので比較してもあまり意味はない。おまけに、カタログ・データはフル・パワー時のそれであることがほとんどなのでなおさらである。また、かつて真空管アンプ主流の時代には、出力対歪み率のグラフを検討することで音の傾向を推測することもあったが、これも現代ではあまり意味のないこととなってしまった。
さらに、一時は入出力端子の数を競う傾向もあったが、現在ではこれも種類が統一化されてきているので、一時ほど数と種類を競うことは意味のあることではなくなってきている。
一方、一見無意味そうで案外重要なのは重量である。一般に高級なアンプほど電源部への物量投下が行われていて重い。電源部とは、つまるところ、トランスとコンデンサの容量で決まるが、トランスは鉄心に銅線を巻いた構造なので、この容量が大きいほど飛躍的に重くなる。
しかも、アンプというのは音楽信号の増幅機と一般には考えられているが、別の考え方をすると、理想的な電源(電源電圧が絶対に変動せず、無限の電力供給能力をもつ仮想の電源)を音楽信号で変調してスピーカーに受け渡す、とも考えることができるので、理想電源に近づけるためには、どうしてもトランス・コンデンサの容量が大きくなり、結果として重くなる。
なお、一部のデジタル増幅式アンプでは、非常に軽量なものもあるが、これは電力供給の方法が一般のアンプと異なって、必ずしも大きなトランスを必要としないからであるが、これらも高級な機種になると概して重くなる。
したがって、結局のところ、カタログはデザインを眺めるためだけにある、といっても過言ではなく、実際に店頭で実物を見聞し(カタログと質感が大違い、という商品は案外多い)、試聴をお願いして実際に聴いて確かめるしかないのが実情である。
しかし、店頭での試聴には限界がいくつかある。まず第一に、家庭とは視聴環境が大きく違う。特に、専門ショップではそれなりに室内の音響調整もなされているため、家庭での聞こえ具合とは大きく異なる場合が少なくない。第二に、専門ショップ、量販店を問わず、家庭とは比較にならないほど長い距離を信号を引き回していることが少なくなく、ショップにもよるが、その接続の品質も千差万別であり、複数のショップで同じ機種の印象がまるで違うというのはよくある話である。第三に、特に量販店の場合、いわゆる「店頭効果」をねらって設定されていることがあり、気に入って購入してみたら、まるで別物だったという話は枚挙にいとまがない。
一番確実なのは、信頼できるショップと懇意になって、「これ」と見定めた1,2の機種を借り出し、または自分の環境へ持ち込み試聴させてもらう方法であるが、これとて急ごしらえの環境で「とっかえひっかえ」の試聴となると訳がわからなくなった、という笑うに笑えない話も多々ある。
その意味で、たいへん無責任に聞こえるかもしれないが、オーディオ機器の導入には、必ず「運」と「賭け」の要素が大なり小なり存在し、これで確実に自分好みの最高の音が得られる、というのはよほどの僥倖に恵まれないと無理、としかいいようがない。
最終更新:TacchinPacchin 2012/05/02 0:23:33
FAQ(よくある質問と回答集)
アンプの電源ケーブルを交換すると音が変わると聞きましたが、効果はどれくらいありますか?
効果があるという説と効果がないという説の両方があります。効果があるという説の中にも、誰でも分かるほどの顕著な効果があるという説から、効果があったとしても僅かであり人によってはその効果を感じられないほどだという説までさまざまです。幅広い情報収集をお勧めしますが、あまりに変化が激しいときは、電源コンセント自体の設置工事に問題があることも考えられます。この場合、極性が逆(一般には、長い方がマイナス)くらいなら大した問題ではありませんが、壁の内側で接触が悪くなっているとか、ネズミがかじって断線しかけている(なぜかネズミはこの種のケーブルが大好き)とかいったことになると、最悪、火災発生の危険があります。
オーディオ以前の問題ですが、電源ケーブルによる変化の原因がそれであれば大変です。念のため、チェックしておくことをおすすめします。
接続ケーブルによって音が変わる、ということで専門店には多種多様の品物がありますが?
電源ケーブルについてもいえることですが、本当に違いがあるのかどうかは、実はかなり厳密なテストをしなければ判定できません。少なくとも、店頭で数分間聞いているだけではダメで、ことに、ある商品を売り込もうとしている店員さんの説明を聞きながらでは厳密な判定は不可能です(これは、薬の効き目でいわれる「プラセボ(偽薬)効果」と同じことです)。
また、「違いがある」と厳密な検証で判定されたとしても、それがユーザーにとって「良い音」なのかどうかを保証するものではありません。少なくとも、たとえ\50,000/mのケーブルを使ったからといって、\9,800くらいのプリメインアンプが20万円超のセパレートアンプに匹敵する音に化ける、などということはない、と断言していいでしょう。
むしろ、むやみに複雑な芯線の構造をもつケーブルでは、それなりのスピーカー端子をもつアンプ・スピーカー等を使わなければ、逆に接触不良をおこしがちなこともありますし、高価な接続ケーブルは概して太くて硬いため、機器の後ろ側に余裕のない設置スペースでは、端子そのものを破壊してしまうことさえあります(テコの原理で端子を壊してしまう)。
電源ケーブルの所でも説明したように、接続ケーブルであまりに音が変わるようなときは、むしろ機器の安定性に問題が生じていることが多いので、そちらの点検をおすすめします。また、このように申し上げると、ホームセンターあたりには、たいへん廉価なケーブルが積み上げてあるのを見て「これでいい」という人もいますが、これも問題がないわけではありません。というのは、接続端子とケーブルとの接触の具合は、一番問題をおこしやすい箇所の割に外見ではわからない上、一発でつながらないのではなく「なんとなく不安定」といった不具合の出方をしてきます。そうやって欲求不満を溜めるのも良いことではないでしょう。
よく名前の通ったメーカーから市販されているケーブルは、おおむね普通グレード(機器に添付されてくるケーブルもこのくらいが多い)と高級グレードの二つで構成されています。この下から2番目くらいの高級グレードを選んでおくのが私のおすすめです。なぜなら、このくらいのグレードだと接続端子に金メッキが施されていることがほとんどで、経年変化に強く接触不良を起こしにくいこと、接続端子とケーブルの接続部分にもそれなりにお金がかけてあるため、安心して使えるということです。それ以上の価格のケーブルは財布の余裕と、そのグレードのケーブルに具体的に不満を感じてからでいいと思います。
最終更新:TacchinPacchin 2012/05/12 1:15:47
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