
大画面テレビに関する用語や最新情報を簡潔に紹介します。製品を購入する前にひととおりチェックして、機種選びの参考にしてみてください。

大画面テレビを購入する際に、製品選択でもっとも悩まされるのは、「プラズマと液晶のどちらを選べばよいのか?」ということだろう。
液晶テレビは省エネ性に優れシャープ感の高いクッキリとした描写が得意。一方のプラズマテレビは、動きに強くスポーツなどの映像の再現性に優れる。といったように、正直、どちらにも長所と短所があり、一概に優劣を決めることはできない。ただ、今回は、サッカーW杯直前ということもあり、「スポーツ映像を大画面でより美しく楽しめるのはどちらか?」という点に目的を絞るならば、答えは比較的明快だ。
結論から言うと、サッカーW杯を迫力ある映像で楽しみたいのなら、動きに強いプラズマテレビを選択してほしい。プラズマテレビは、画面のパネル自体が発光するため、視野角が広く、暗部の階調表現が豊かなのが特徴。さらに、応答速度も速いため、サッカーなどの動きの激しい映像も滑らかに表現できるのだ。
液晶テレビもパネルや映像エンジンの改良により、動きの激しい映像にも十分対応できるようになった。しかし、高精細な描写力、黒の階調表現、残像感の少なさなどを考慮すると、やはりスポーツ映像の視聴にはプラズマテレビに軍配が上がる。
103V型プラズマディスプレイ(松下)
第2回国際フラットパネルディスプレイ展で、松下電器産業のブースで参考展示された103V型大画面プラズマテレビ。プラズマは大画面化が容易なのが特徴で、早い時期から42V型以上の大型モデルが市場に投入された |
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82V型液晶テレビ(ソニー)
同じく、第2回国際フラットパネルディスプレイ展で展示された82V型の液晶テレビ。技術革新により、液晶テレビも大型化が進んでいる |

ハイビジョンという言葉自体は、もう誰もがご存知のことだろう。今さらと思われる方も多いかもしれないが、ハイビジョンの仕様や定義について簡単におさらいしておこう。
ハイビジョンとは、1080i(解像度1920×1080ドット)もしくは720p(解像度1280×720ドット)の走査線数・方式および、横16:縦9の画面比率(アスペクト比)で構成される映像のこと。地上デジタル放送やBSデジタル放送、110度CSデジタル放送で採用されており、従来までの4:3比率の映像(解像度720×480ドット)と比べ、最大で約6倍の映像情報量を誇る。なお、ハイビジョン映像はHD(High Definition)、従来までの映像はSD(Standard Definition)という単語で表記されることが多い。
各放送形式の詳細
| 放送形式 |
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SD |
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HD(720p) |
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HD(1080i) |
| 走査線数 |
525本(有効480本) |
750本(有効720本) |
1125本(有効1080本) |
| 走査方式 |
インターレース |
プログレッシブ |
インターレース |
| 画面解像度(横×縦) |
720×480ドット |
1280×720ドット |
1920×1080ドット |
| 画面比率(横:縦) |
4:3 |
16:9 |
16:9 |
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豆知識的な情報になるが、いわゆるハイビジョン放送は最初からデジタル方式で放送されていたわけではない。ハイビジョンはもともとはNHKが策定した規格で、最初はBSアナログハイビジョン放送として、アナログ方式で放送されていた。なお、BSアナログハイビジョン放送は現在も放送されているが、2007年9月末に終了予定となっている。

次に、デジタル放送とアナログ放送の違いについて説明しよう。デジタル放送とアナログ放送の最大の違いは、送信できる情報量の多さだ。デジタル放送は、映像・音声情報を0と1のデジタルデータに変換・圧縮してから送信するのため、情報をそのままの波形でしか扱えないアナログ放送に比べて、大量の情報を扱うことができる。
■デジタル放送のメリット
・映像にノイズやゴーストが発生しない
・5.1chサラウンドによる高音質
・データ放送による各種情報の表示
・データ通信による双方向サービス
・EPG(電子番組表)がリアルタイムで更新される
映像・音声の劣化の原因となるノイズに強いのもデジタル放送の特徴。従来のアナログ放送のようにゴーストで悩まされることもない。天気予報や交通情報など、知りたいときに必要な情報を手に入れることも可能だ。また、EPG(電子番組表)が瞬時に更新されるため、DVDレコーダーなどの録画機器において、スポーツ中継の延長などに自動で対応する「自動延長機能」や、録画予約番組の放送時間が変更されても追従して録画する「番組追従機能」など、多彩な録画機能が実現されるようになった。

ハイビジョン放送を、高画質のまま楽しみたいのならテレビに搭載される端子には気を配っておきたい。特に、デジタル接続の「HDMI」端子については、要注意。これからのデジタル時代には必須の端子となるので、購入の際には、HDMIが搭載されているかどうかをしっかりとチェックしておこう。

映像エンジンとは、テレビの描写力を決める映像処理回路のこと。ソニーの「BRAVIA」シリーズであれば「ブラビアエンジン」、松下電器産業「VIERA」シリーズであれば「新PEAKS」といったように、独自開発の処理回路を搭載しており、各メーカーの絵作りが反映されるのが特徴だ。
例えば、ソニー「ブラビアエンジン」は、特に緑・青・白を、より鮮鋭に引き出すことが可能で、色鮮やかな映像を再現できるとしている。また、松下電器産業「新PEAKS」は、ハイコントラストな映像を再生できるのがウリだ。

IPS(In Plane Switching)とは、日立製作所が開発した液晶技術。液晶分子を基板と平行に回転させることで、見る角度によって色味の偏りが少ない広視野角を実現したのが最大の特徴だ。
1996年に実用化された後に、より高輝度な「S-IPS」や、応答速度が向上した「AS-IPS」といった新しいバージョンも登場している。現在では、日立製作所以外にも、松下電器産業、東芝などのメーカーも自社液晶テレビにIPS液晶を採用している。

リアプロジェクションテレビ(略称:リアプロ)は、スクリーンの後方(リア)からプロジェクタを使って映像を映し出す方式を採用。簡単に言えば、テレビの内部に液晶プロジェクタを設置したような構造となっており、映像に光を当ててレンズやミラーで拡大するため、大画面化が容易なのが特徴だ。
スクリーン投影式のため、どうしても輝度・コントラストの点で、プラズマや液晶に遅れを取っていたリアプロだが、技術革新により、その差もかなり縮まりつつある。ただし、奥行きはそれなりに必要になる。欧米で高い人気を集めているのも特徴。

大画面テレビ市場に詳しい方であればご存知だと思うが、SEDは、東芝とキヤノンが共同で開発を進めている次世代の薄型テレビ技術だ。本年末には商品化が予定されている。
SEDとは「Surface-conduction Electron-emitter Display」の略で、従来のブラウン管テレビと同様に、発光体に電子を衝突させるという原理を用いているのが特徴。ブラウン管テレビの技術やノウハウを利用できるため、液晶やプラズマを凌駕する画質を低消費電力で実現することが可能だと言われている。これからの技術開発や製品展開に注目したいところだ。
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