
第二のフォークブームともいわれる現在、アコースティックギターの人気も高まっています。くわえて、ロックバンドの大黒柱的存在のベース、さらにジャズや吹奏楽団で活躍する管楽器などもあわせてご紹介します。

アコースティックギターには、「フォークギター」や、クラシック曲を弾くための「クラシックギター」、さらに、アンプに接続して大音量を実現できる「エレクトリック・アコースティックギター(エレアコ)」などが含まれる。もっとも基本的な形状の、それ自体で音が鳴るギターのことである。
1960年代〜70年代にかけて日本で起こったフォークブームによって、初めてギターを手にしたという世代の方も少なくはないだろう。いわゆる「団塊の世代」を中心に、青春時代にフォークギターを演奏したことのある人口はかなりの数に上るはずだ。このような、青春時代にギターを弾いていた方達が、時間的にも少し余裕の出てきた現在、ふたたび楽器を手にして音楽を楽しむという動きがあちこちで聞かれている。
また、若い世代でもストリートミュージシャンを中心に、フォークギターを演奏するアーティストが増えてきており、今や第二のフォークブームとも呼ばれている。こうした動きに触発され、10代、20代の若者がフォークギターなどのアコースティックギターを購入するケースも最近増えてきている。エレキ全盛の時代が山を越え、今再びアコースティックギターが評価されてきているのだ。
アコースティックギターの場合は、楽器自体の生音がすべてなので、楽器を選ぶ際にはその楽器の材質や作りがサウンドを大きく左右する。そのため、一般的にはエレキギターよりも値段が高くなるが、安いものでは2万円くらいから購入できるので、それほど心配は必要ない。もちろん上を見ればキリがないが、そこそこしっかりした作りのものでも5万円程度で購入可能だ。
ギターを選ぶ際のポイントとしては、実際に弾いてみて手にしっくりなじむものを選ぶこと。アコースティックギターはネックが太いため、個人の指の長さなどによって弾きやすさが違ってくる。日本人は基本的に指が短いため、輸入楽器などではやや弾きづらいと感じる人もいるかもしれない。そのため、まず最初の楽器としては国産メーカーのものを選んでおいたほうが無難といえるだろう。

正直言って、「ベース」という楽器を、あえて選択する楽器初心者の方はあまりいないと思うが、ベースという楽器は意外に奥が深い。ギターやキーボードのようにメロディを奏でることはまれだが、ベースの弾く低音がないと、バンドのサウンドは何か物足りないものになってしまう。ドラムがリズムを刻み、ギターやキーボードがメロディやコードを奏でるとすれば、ベースはその間を埋めるリズムとメロディの橋渡し役だ。ドラムの叩くリズムを正確に伝えるとともに、メロディのバックグラウンドとなる低音のベースラインを刻んでいく。まさにバンドの要というべき楽器なのだ。
さて、ベースの選び方だが、エレキギターの選び方とほぼ同じである。最初はどんな楽器でもいいから、手にして演奏することが大事だ。ただし、ベースの場合は、低音を奏でることもあって、ボディの材質はエレキギター以上に重要な要素となる。基本的には、ベースもソリッドギターと同じく、単板の木材からできているが、低音の振動はこの木材をも振動させる。そのため、楽器の「鳴り」の部分が大事になってくるのだ。演奏するジャンルやスタイルにもよるが、低音を重く響かせたいのであれば、それなりにいい材質の木を使った楽器を選びたい。言うまでもないが、一度は試奏をして、音をしっかりと確かめたほうがよいだろう。
人気があるのは、いわゆる「ジャズベース」と呼ばれるベースだが、これは、Fender社が製造した「フェンダー・ジャズ・ベース」が元になったものである。以降、このタイプのジャズベースがスタンダードになり、このほかにロックやヘビーメタル向けのやや軽めのベースも存在するが、どちらかといえば少数派といえる。ジャズベースは名前こそ「ジャズ」だが、もちろんロックなどの分野でも多く用いられており、ほぼオールマイティに使えるモデルといえるだろう。最初の1本に選ぶのであれば、やはりこのタイプだ。

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取材協力
お茶の水 下倉楽器
管教育楽器販売課
佐藤 慶一さん |
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最後になったが、管楽器についても軽く触れておこう。ひとくちに管楽器といっても、非常に種類が多い。ただし、その多くはクラシックのオーケストラなどで演奏されるもので、楽器初心者がまず手に取るようなものとしては、ジャズバンドなどで用いられるトランペット、サクソフォン、トロンボーンといったものか、吹奏楽団などで用いられる、フルート、クラリネットなどの小型のものか、チューバ、ホルン、ユーフォニウムといった大型のものが中心となると思われる。
そんな中でも活躍の幅が広いのが、ジャズや吹奏楽をはじめ、最近ではスカ、レゲエなどの分野でも多く用いられるサクソフォン(サックス)ではないだろうか。取り扱いも比較的簡単で、音量も出る。しかも注目度抜群のサクソフォンは、管楽器の中心的存在といえる楽器だ。実際、中学生・高校生などのブラスバンド部でも、サクソフォンを志望する生徒はとても多いらしい。過去に「サックスを演奏していたことがあります」という女性は周りにも結構いたりするものだ。
サックスには大きく分けて、以下のような種類がある。
・ソプラノサックス
・アルトサックス
・テナーサックス
・バリトンサックス
上から順番にサイズが大きくなっていき、音が低くなっていくわけだが、この中でもっとも応用範囲が広く、サイズ的にも音の幅的にも扱いやすいのが「アルトサックス」であろう。明るめの音色を特徴とし、低い音から比較的高い音まで自由自在に発音できるアルトサックスは、サックスの中でも万能選手だ。また、それより低い音を受け持つ「テナーサックス」も、低く落ち着いた音色が印象的で、特にジャズマンには人気が高い。サイズが大きいので扱いはやや難しくなるが、存在感という点では、アルトサックスよりも絶大といえる。
また、手軽に始められるという点では、トランペットも捨てがたい。何と言っても小回りの利く小型のボディで、しかもその出せる音量や音域から言って、ジャズなどのバンドの中でももっとも目立つ存在となる。常にリードの楽器で、メロディを演奏できるのも魅力の1つだ。トランペットにも、その出せる音程などによっていくつかの細かい種類があるのだが、ここではもっとも代表的な「ソプラノ・トランペット」だけを紹介しておこう。
これらの管楽器は、金属でできていることもあり、使用される銅などの材質によって、音質も変わってくる。また、周囲に張られたメッキ(金や銀)の種類によっても、若干音質が変わってくるので、購入の際には、店員さんなどに実際音を出してもらい、耳で音色を確かめてみることが重要だ。また、同じようなモデルであっても、実際にはピストンの位置が違っていたり、管の長さが若干違ったりしているので、実際に触って、自分の身体に合わせた楽器を選ぶ必要がある。
価格的には、材質などによってかなりの開きがあり、部品点数もやや多いため、エントリーモデルであっても、最低5〜6万円は覚悟しなくてはならないが、楽器店の中には、同等の素材と作りで、価格だけを抑えたオリジナルモデルを用意しているところもあるので、こうしたものをまずは購入してみるのも賢い選択といえるだろう。
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