2005年に復刻した、タミヤの高性能な2WDラジコンバギー「マイティフロッグ」。「No Guts No Glory!(闘志のないところに栄光はない)」のデカールなど、細かい部分のディテールもなつかしい。価格は、17,640円
ラジコンといえば、車だけでなくヘリコプター、ボートなど、さまざまなジャンルの製品が用意されているのはご存知のとおりだろう。なかでも、ヘリコプターや飛行機などのいわゆる「空物ラジコン」は、大人の工作系ホビーとして高い人気を誇っている。本格的な製品は10万円以上と高額なうえに、組み立てや操作が難しいこともあって、「大人向けのラジコン」として確固たる地位を築いているのだ。
しかし、今、ラジコン業界の中で、大人たちを虜にしているのが、組み立て式の「ラジコンカー」である。ラジコンカーが盛り上がっている理由はいくつか考えられるが、注目したいのは、1985年前後にブームとなったラジコンバギーが、およそ20年ぶりに続々と復刻していることである。
バギーブームを経験した子どもが大人になったことで、強烈なバギー・リバイバルが発生し、ラジコンカー市場全体を盛り上げているのだ。実際、本特集をご覧になっている方の中でも、「マイティフロッグ」や「グラスホッパー」、「ホーネット」などの、タミヤのラジコンバギーの名前を聞くと、思わず懐かしくなって涙腺がゆるんでしまうという方もいることだろう。
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| 左は、ウイリーやスピンターンなどのアクション走行を楽しめるモンスタートラック「ワイルドウイリー2」。また、2006年のスーパーGTチャンピオンマシンとなる「OPEN INTERFACE TOM'S SC430」(右)のような、レーシングカー・ツーリングカーも根強い人気がある | |
リバイバルの背景には、「子どものころに楽しんだラジコンカーをもう一度楽しみたい」というニーズのほか、「子どものころにどうしても手に入れられなかったラジコンカーを所有したい」というニーズも強いようだ。子どものころにあこがれていたラジコンカーが、大人になって経済的に余裕が出てきたことで購入できるようになり、ホビーとして真剣に取り組めるようになったということが大きいのである。
なかには、「ラジコンカーは子どものおもちゃ」という認識を持っている方もいるかもしれない。確かに、国内では約20年前のバギーブームの影響もあって、ラジコンカーは「子どものホビー」という認識が強いが、それは違う。海外では、ラジコンカーは、本格的な大人のホビーとして確固たる地位を築いているのである。
ラジコンカーは種類が豊富で、バギー、ラリーカーなどのオフロードカーのほかにも、ツーリングカーやレーシングカー、F1カーなどのオンロードカーも数多く用意されおり、どの製品もディテールにこだわった本格的な作りとなっている。製品が実に多様なパーツで構成されているのも特徴で、外観だけでなく、エンジンンやサスペンションなど内部の細かいパーツにもこだわることができる。自分なりのカスタマイズを行いながら「世界に1台だけのオリジナルマシン」を組み立てられるところに、大人のホビーとしての面白さがあるのだ。
また、サーキットなどでの競技会レースに参加できるのもラジコンカーの奥深いところ。時速30kmオーバーのスピードで1/10スケールの車をうまくコントロールするには、本物のレーシングカーを操るのと同じように高度な操作技術が要求される。また、電動式の小型モーターカーといえども、レースで勝利するには、細かいパーツのチューニングも重要だ。つまり、レースでは、オーナーであることに加え、ドライバーやメカニックなどの役割も楽しむことができるのだ。
このように、ラジコンカーは、「車を組み立てる」「自分で走らせる」「カスタマイズする」「レースに勝利する」などといった男心をくすぐる要素でいっぱいなのだ。ぜひ、この夏休みを利用して、昔楽しんだ人もそうでない人も、ラジコンカーを組み立てて走らせてみてはいかがだろうか。
ラジコンバギーの最新トピックとしてお知らせしておきたいのが、2007年7月に、タミヤから復刻した「ホットショット」だ。30代の男性であれば、あの真っ赤な4WDカーに強烈な印象を持っている方も多いだろう。
先述したように、近ごろラジコンバギーの復刻が続いており、2004年に「ホーネット」が復刻して以降、「グラスホッパー」や「マイティフロッグ」など、過去の人気車種の再販が続々と決まっているが、その流れに乗って、とうとう名機「ホットショット」が再び登場したのだ。実際、「ホットショット」は復刻を望む声がもっとも高かった製品で、今回その声に応えたという形になる。
ホットショットは、1985年に発売され、4WDバギーブームのさきがけとなった車種。当時、バギーカーの主流は2WDであったが、その流れを4WDに変えたエポックメイキングな製品だ。あえて実車と同様のシャフトによる4WD駆動を実現するなど、先進的なメカ構造を採用したのが特徴となる。
なお、新しい「ホットショット」は、他の復刻版モデルと同じように、フォルムや構造には極力手を入れないというコンセプトで、シャフトドライブ4WDなどの主要部はそのままに、前後のドライブシャフトやプロペラシャフトをドッグボーンタイプに変更するなどのアップデートが施されている。価格は、26,040円。
一度は科学を志した少年にとって、自分で作ってみたいものの筆頭に来るのは、おそらく「ロボット」ではないだろうか。なかでも、2足歩行の人型ロボットは、近未来の科学の象徴として、強烈なあこがれを抱くものであった。
最近では、本田技研工業の「ASIMO」に代表される、驚異的な能力を持つ2足歩行ロボットが登場し、「とうとうロボット技術もここまできたか」と、その完成度の高さに驚いた方も多いだろう。だが、こういったロボットの性能向上は業務用・研究用のものだけに限ったことではない。実は、組み立て式のロボットキットにおいても、片足を上げての完全な2足歩行が可能な人型タイプのものが各社から販売され、今、ちょっとした話題になっているのだ。
2足歩行ロボットキットの最大の特徴は、パソコンを接続し、専用のソフトウェアでモーションデータを作成できること。プリセットされたモーションデータだけでも、歩行やパンチ、キックなど何十種類の動きを楽しめるが、やはり、それらのデータを組み合わせたり、新しい動作パラメータを設定したりすることで、自分の思うようにロボットを動かせるのが面白い。アクロバティックなオリジナルダンスなど多様な動作を実現できるのである。
だが、このような本格的な2足歩行のロボットキットは、10万円以上の価格帯のものが多く、少々値が張るのも事実。ロボット好きであれば、ぜひ、手に入れて楽しんでほしいが、もっと気軽にロボットの組み立てと操作を楽しみたいのであれば、4足/6足歩行型やアーム型などの古くからあるロボットキットも面白い。
そういった手軽なロボットキットを代表するのが、イーケイジャパン社の「エレキット」シリーズの製品だ。そもそも「エレキット」とは、電子工作に必要な部品をキットとしてまとめた製品で、そのシリーズラインアップは非常に多岐に渡る。エレキットのサイトを見てもらえばわかるが、ちょっとしたブザーやタイマーのような簡単なものから、ロボットや真空管アンプのような複雑かつ本格的なものまで、その種類は実にさまざま。電子工作をやってみたいが、さすがに自分で配線図を書くまでにはいたらないという電子少年たちにとって、エレキットのラインアップは、電子の世界を実際に体験し作り上げられるという点で、重要なテキストであったのだ。
そんな「エレキット」のシリーズの中でも、ここ数年売れ続けているのが、次に紹介する「ロボットアーム」である。5,775円と購入しやすい価格なので、「要するに、電動で動くアームでしょ」と思う方もいるかもしれないが、これが実際に作ってみるとかなり本格的なものなのだ。
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| これが組み立て後のロボットアーム。付属のコントローラーの5種類のレバーで、アームの上げ下げや手首の回転などの動作を行わせ、130g程度の重さの物をつかんで持ち上げることができる。本体が半透明なのでギヤの動きを観察できるのもポイント | |
まず、キットに入っている部品点数に驚かされる。これら多数のギヤやクランクを、1つずつ細かく組み合わせていかないと、ロボットの複雑な動きというのは実現できないのである。一見すると、単純なアームであるが、実際に自分で組み立てていくと、ロボットというのが実に複雑な構造をしていることを理解するだろう。こうやって1つのアームを完成させたときには、きっとかなりのロボット好きになっているはずだ。
さらに、オプション品となるが、専用のインターフェイスボードとソフトウェアがセットになった「ムービット・ラボ IF-100」を使うことで、パソコンでロボットアームを制御できるようになる。モーションデータの作成・編集・転送も可能で、より本格的なロボット・コントロールを楽しめる。
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| ムービット・ラボ IF-100を使って、ロボットアームをパソコンに接続してみた。複雑なモーションデータをプログラミングすることもできるが、「かんたんモード」を選択すれば、キーボードやマウスでパラメータを選択するだけで、複数の動作を手軽に設定できる | |
実は今、ロボットはちょっとしたブームである。日本のロボット工学の水準は、世界トップといわれているが、その技術レベルを根底から支えているのは、大学や高専などでロボット工学を学ぶ学生である。皆さんのお子さんも、このような簡単なロボットキットから、ロボットに興味を持ち始め、やがてロボットの研究に進んでいくようになるかもしれない。そういう意味で、「ロボットアーム」は、実によくできた科学の手引き書ともいえるだろう。















