ホームシアター新時代到来!キーワードは「次世代サラウンド」「フルHD」
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選び方PART1 AVアンプはこれを買え! 次世代サラウンド対応モデルが続々登場

これからのホームシアターは、次世代DVDに対応する環境にしたいもの。そのためには、プレーヤーだけでなく、AVアンプの製品選びも注意が必要。現在、HDMI 1.3a搭載の「次世代AVアンプ」が話題を集めていますが、はたして次世代AVアンプは本当に“買い”なのでしょうか?

AVアンプ最新トレンド -  HDMI 1.3a対応の「次世代AVアンプ」に注目

オンキヨー「TX-NA905」

写真は、オンキヨーの次世代AVアンプのフラッグシップモデルとなる「TX-NA905」。次世代サラウンドに完全対応するほか、映像処理回路にSilicon Optix社製の「HQV Reon-VX」を搭載。フル10bit処理で、SD画質の映像も高品位に1080p品質にアップコンバートできる

AVアンプは、ここ10年の中で、今もっとも大きな転換期を迎えている。ホームシアターファンが待ちに待った、いわゆる「次世代アンプ」と呼ばれている製品が、この夏、続々と登場しているのだ。


次世代AVアンプとは、

  • 1.HDMI 1.3a
  • 2.次世代サラウンド対応デコーダー

を搭載するAVアンプのこと。


HDMI 1.3aとは、HDMIインターフェイスの最新バージョンで、Blu-ray DiscとHD DVDに収録されている「ドルビーTrueHD」や「DTS-HD Master Audio」といった、圧倒的な情報量を持つ次世代サラウンド方式の音声信号を、ビットストリームで伝送できるのが特徴。圧縮されたデジタル信号をそのまま伝送することができるのだ。


つまり、次世代AVアンプは、プレーヤーから送られてくる次世代サラウンド音声を、アンプ側でデコードできるというわけだ(従来は、プレーヤーでデコードしてアンプに出力)。この「アンプ側でデコード」というのがキモで、メリットは、何といっても音質の向上が期待できる点。プレーヤーに比べて、より高品位なデコーダーを搭載するアンプのほうが、高精度に圧縮音声を復元できるのだ。

ちなみに、次世代AVアンプ製品は、2007年6月に第一弾機種が登場してから、わずか3か月程度の間で、10万円を切る高コストパフォーマンスモデルから20万円を超えるハイエンドモデルまで10機種以上がラインアップされた。今後も、2007年中に、ソニー「TA-DA5300ES」や、ヤマハ「DSP-Z11」といった、従来より評価の高かったモデルの後継機種など、5製品のリリースが予定されている。今までのAVアンプ市場では類を見ない製品ラッシュぶりだ。ただ、次世代サラウンド用デコーダー非搭載の従来製品と比べると、同じような構成で5〜10万円程度高額になっている製品もあって、機種選びが難しいのも事実だ。

オンキヨー「TX-NA905」

オンキヨー「TX-NA905」の背面。HDMI入力×4、HDMI出力×2、同軸デジタル入力×3、光デジタル入力×3、アナログ(2ch)入力×10など、デジタル、アナログともに豊富な入出力端子を装備する。背面のほぼすべてがインターフェイスで埋められている姿は圧巻だ

なお、AVアンプのトレンドではないが、肝心のプレーヤー側の対応がまだまだ不十分であることはおさえておこう。2007年10月にパイオニアから、「ドルビーTrueHD」「ドルビーデジタルプラス」「DTS-HD High Resolution Audio」などのビットストリーム伝送が可能なBlu-ray Discプレーヤー「BDP-LX80」が登場するが、現段階では、次世代サラウンドのビットストリーム伝送が可能なプレーヤーは市場に存在しないのだ。

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今、次世代AVアンプは買いなのか? 買いではないのか?

本音を言えば、これからの主流となる「次世代AVアンプ」を、今すぐに導入すべきか否かは、判断に迷うところだろう。購入して損をしないのであろうか? 先にのべたように、プレーヤー側で次世代サラウンドのビットストリーム伝送が可能な製品が登場していないことを考慮すると、まだ無理をする必要はないのではないだろうか? その点を、本特集の監修者である野村ケンジ氏にうかがった。

野村ケンジ氏コメント

野村ケンジ氏「HDMI 1.3aには対応しないものの、HDMI入出力を装備しているAVアンプを既にお持ちなのであれば、無理に買い換える必要はないかもしれません。HDMI 1.3a対応製品の成熟を待つのも手です。ただ、HDMI非搭載のAVアンプを我慢して使っていたという方であれば、大きな転換を迎えている今が買い替え時といえますね。なかでもおすすめは、最高級モデル。「そりゃあ高ければ高いほど良いに決まっている」と思うかもしれませんが、フラッグシップモデルは各メーカーが威信をかけて開発しているので、クオリティは価格以上。意外にも“コストパフォーマンスが高い”のです。ステレオ再生用としても十分な能力を持っていますしね。HDMIはこの先しばらくは主流となる規格でしょうから、いま最新の最上モデルを購入しておけば、5年以上は機能的にも音質的にも満足できるはずですよ」



野村氏は、HDMI搭載の有無がアンプ買い替えのキーになると提案している。次世代DVDをビットストリームで出力できるプレーヤーが整備されるまでは、従来のHDMI搭載AVアンプでも十分とのこと。旧タイプのAVアンプでも、HDMI 1.1端子を装備している上位機種なら、HDMI経由でリニアPCMのマルチチャンネル再生が可能な場合が多い。これだけでも、かなりの高音質再生を楽しめるのだ。だが、HDMI入出力がない状況なのであれば、先行投資として、今のフラッグシップモデルを購入するのもアリだという。これから、長年にわたって、一線級の製品として活躍できる完成度を誇っているという評価だ。

どちらを選択するかは、なかなか難しいところだが、移行期であることを最大限に考慮するなら、「今はまだ待つ」という選択肢のほうがベターな場合が多いのではないだろうか。だが、リニアPCM再生で十二分な音が出ることがわかっている以上、ビットストリーム伝送での次世代サラウンドの音質が気になって仕方ないというオーディオファンの方も多いのでは? “新しい音”を、誰よりも“早く”満喫したいのであれば、次世代AVアンプを購入しておいて損はないはずだ。

ソニー「TA-DA3200ES」

ピュアオーディオ的にも高く評価されているソニーのAVアンプ「TA-DA3200ES」。現行モデルではあるが次世代AVアンプではない製品で、価格.com最安価格(2007年8月7日現在)で67,108円という高コストパフォーマンスを実現。HDMI 1.2a端子を入力2系統、出力1系統装備しており、リニアPCMの7.1chマルチ再生が可能だ。このレベルのAVアンプを所有しているのであれば、次世代AVアンプを導入するのはもうしばらく待ったほうがいいだろう

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HDMI 1.3a対応AVアンプの最上位モデルをチェック!

では、続いて、現時点での次世代AVアンプの最上位モデルを紹介しよう。注意していただきたいのは、これは各社AVアンプのフラッグシップモデルではないということ。あくまでも、HDMI 1.3aを装備し、次世代サラウンドのデコードに対応したAVアンプの中から、最上位となるモデルをピックアップしたものだ。

オンキヨー TX-NA905

オンキヨー TX-NA905
  • 入力×4/出力×2
  • コンポーネント×3/D×3など
  • 同軸デジタル×3/光デジタル×3/アナログ(2ch)×10/アナログ(マルチch)×1

次世代AVアンプに積極的に取り組んでいるオンキヨーの最上位モデル。AVアンプでは難しいとされるプリアンプ/パワーアンプ部の独立構造を実現し、パワーアンプ部に、新設計のパラレルプッシュ・プル回路を採用したほか、左右のチャンネルの対称配置を実現。電源部には大容量のトロイダルトランスを搭載し、安定した電力供給を確保した。また、映像処理回路には、Silicon Optix社製「HQV Reon-VX」を搭載。フル10bit処理により、1080iのフルHD映像だけでなく、DVDビデオなどのSD映像でも1080p解像度で再現できる。ルーカスフィルム社のシアター品質基準「THX Ultra2」に準拠。

HDMI端子 入力×4/出力×2(ver.1.3a) 定格出力 200W×7(6Ω)
映像入力 コンポーネント×3、D4×3、S×6、
コンポジット×6
対応サラウンド(注1) TrueHD、DD+、dts-HD MA、
dts-HD HRAなど
映像出力 コンポーネント×1、D4×1、S×2、
コンポジット×2
消費電力/待機電力 770W/0.1W
音声入力 同軸×3、光×6、アナログ2ch×10、
アナログ7.1ch×1
サイズ(WxHxD) 435×194×458.5mm
音声出力 光×1、アナログ2ch×2、
アナログ7.1ch×1
重量 24.3kg

パイオニア VSA-LX70

パイオニア VSA-LX70
  • 入力×4/出力×1
  • コンポーネント×3/D×2など
  • 同軸デジタル×2/光デジタル×5/アナログ(2ch)×11/アナログ(マルチch)×1

同社のプラズマテレビやBlu-ray Discプレーヤーなどにマッチする黒光沢仕上げのボディデザインを採用したAVアンプ。スピーカーの位相特性を自動補正する「フルバンド・フェイズコントロール」技術を採用し、各スピーカー内のユニット間のズレや、スピーカー間の群遅延特性差を同時に補正することにより、低域だけでなく全帯域(フルバンド)における正確な再生を実現する。映像処理回路には、ファロージャ製「DCDi」を採用し、高性能なI/P変換が可能。SD画質の映像を最大で1080pへアップスケーリングすることができる。独自の3次元自動音場補正システム「Advanced MCACC」も搭載。希望小売価格は、235,000円(税込)。

HDMI端子 入力×4/出力×1(ver.1.3a) 定格出力 220W×7(6Ω)
映像入力 コンポーネント×3、D4×2、S×5、
コンポジット×7
対応サラウンド(注1) TrueHD、DD+、dts-HD MA、
dts-HD HRAなど
映像出力 コンポーネント×1、D4×1、S×3、
コンポジット×4
消費電力/待機電力 380W/0.55W
音声入力 同軸×2、光×5、アナログ2ch×11、
アナログ7.1ch×1
サイズ(WxHxD) 420×187×459mm
音声出力 光×2、アナログ2ch×4、アナログ7.1ch×1 重量 17.0kg

ソニー TA-DA5300ES

ソニー TA-DA5300ES
  • 入力×6/HDMI出力×1
  • コンポーネント×3など
  • 同軸デジタル×3/光デジタル×6/アナログ(2ch)×11/アナログ(マルチch)×1

ソニーでは現時点(2007年9月11日)で唯一となる次世代AVアンプ。独自のデコードエンジン「低ジッタ型・ロスレスデコードエンジン」を搭載し、ロスレス方式の次世代サラウンドを高音質に再生できるのが特徴。さらに、高域の濁りや中域のフォーカス不足などを改善する「広帯域アナログパワーアンプII」を搭載するのもポイント。従来の「広帯域アナログパワーアンプ」と比べて、配線材の排除と基板保持方法の改善により、位相変化の影響を極力排除し、さらに濁りのない繊細な表現力を実現した。自動音場補正機能として独自の「D.C.A.C.」を搭載する。

HDMI端子 入力×6/出力×1(ver.1.3a) 定格出力 120W×7(8Ω)
映像入力 コンポーネント×3、S×5、
コンポジット×5
対応サラウンド(注1) TrueHD、DD+、dts-HD MA、
dts-HD HRAなど
映像出力 コンポーネント×1、S×2、
コンポジット×2
消費電力/待機電力 300W/未公開
音声入力 同軸×3、光×6、アナログ2ch×11、
アナログ7.1ch×1
サイズ(WxHxD) 430×175×430mm
音声出力 光×1、アナログ2ch×3、
アナログ7.1ch×1
重量 17.0kg

デノン AVC-A1HD

デノン AVC-A1HD
  • 入力×6/出力×2
  • コンポーネント×6(D5×2)など
  • 同軸デジタル×4/光デジタル×5/アナログ(2ch)×11/アナログ(マルチch)×1

セパレートタイプの製品を含めて、次世代AVアンプ計7機種を同時に発表したデノン。「AVC-A1HD」は、一体型AVアンプの最上位モデルとなる製品で、独自の高音質サラウンド再生回路「DDSC-HD」を搭載。信号処理回路をブロック別に独立させて、それぞれのブロックに高性能な集積回路を用いたディスクリート構成を採用するほか、次世代サラウンド対応のデコーダー部には、32bitフローティングポイントタイプのDSPを3基搭載するなど、より高品位なモデルに仕上がっている。さらに、全チャンネルに、同社独自のビット拡張技術「Advanced AL24 Processing」を搭載。オリジナルデータを損なうことなく、自然な補間処理が行える。希望小売価格は、598,500円(税込)。

HDMI端子 入力×6/出力×2(ver.1.3a) 定格出力 150W×7(8Ω)
映像入力 コンポーネント×6(D5×2)、S×8、
コンポジット×8
対応サラウンド(注1) TrueHD、DD+、dts-HD MA、
dts-HD HRAなど
映像出力 コンポーネント×3(D5×1)、S×5、
コンポジット×6
消費電力/待機電力 未公開/未公開
音声入力 同軸×4、光×5、アナログ2ch×11、アナログ8ch×1 サイズ(WxHxD) 434×217×500mm
音声出力 光×4、アナログ2ch×3、プリアウト(16ch)×1 重量 未公開

ヤマハ DSP-Z11

ヤマハ DSP-Z11
  • 入力×5/出力×2
  • コンポーネント×4/D×4
  • 同軸デジタル×4/光デジタル×5/アナログ(2ch)×11/アナログ(マルチch)×1

プレゼンス4chを含めて計11.2chに対応する、ヤマハAVアンプのフラッグシップモデル。11chすべてに独立式の電流帰還型パワーアンプを内蔵し、さまざまなソースで圧倒的な力感を実現。筐体には、新開発の「H型リジッドフレーム」構造を採用し、音質劣化の原因となる機械的共振や変形を徹底的に排除。新たに“高さ”の概念を追加した「シネマDSP HD3」を搭載するなど、独自の最新技術・機能を数多く採用している。また、「THX Ultra2 Plus」に準拠し、THXの新ボリューム技術「THX Loudness Plus」にも対応。フロントパネルにHDMIを1系統装備するのも特徴だ。希望小売価格は、693,000円(税込)。

HDMI端子 入力×5/出力×2(ver.1.3a) 定格出力 140W×7(6Ω)/50W×4(6Ω)
映像入力 コンポーネント×4、D5×4、S×6、
コンポジット×6
対応サラウンド(注1) TrueHD、DD+、dts-HD MA、
dts-HD HRAなど
映像出力 コンポーネント×2、D5×1、S×3、
コンポジット×2
消費電力/待機電力 630W/0.1W
音声入力 同軸×4、光×5、アナログ2ch×11、
アナログ6/8ch×1
サイズ(WxHxD) 435×210×497mm
音声出力 同軸×1、光×1、アナログ2ch×4、
アナログ11ch×1
重量 34.0kg

注1:TrueHD(ドルビーTrueHD)、DD+(ドルビーデジタルプラス)、dts-HD MA(DTS-HD Master Audio)、dts-HD HRA(DTS-HD High Resolution Audio)

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次世代AVアンプのエントリーモデルはどうなのか? 選択すべきではないのか?

今回、各メーカーのトップモデルを紹介したが、「価格が高すぎる」と感じている方もいるだろう。特に、これからホームシアターを始めようという方にとって、20万円以上のアンプを購入するのは、かなり勇気が必要だ。でも、安心してほしい。10万円を切るようなエントリーモデルの次世代AVアンプもちゃんと用意されている。

当然、上位モデルと比べると、HDMI 1.3a端子の入出力数が少ないし、何よりもアンプとしての基本設計がまったく異なるため、音質という面で見劣りするのは確かだ。だが、「最高級の音でなくてもいいから、とにかく次世代サラウンドの迫力を楽しみたい」というのなら、まずは、これらのエントリーモデルから始めてみるのもいいだろう。可能であれば、実際に上位機種と聴き比べてしてみて、音質や機能などをしっかり納得してから購入してほしい。

なお、エントリー向け次世代AVアンプを購入する場合は、デコーダー搭載の有無をキチンと確認しておこう。HDMI1.3aの入力には対応するものの、次世代サラウンド用のデコーダーを装備していないものがあるので注意が必要だ。

オンキヨー「TX-SA605」

オンキヨー「TX-SA605」は、価格.com最安価格(2007年9月11日現在)で58,970円という、次世代AVアンプ製品の中で抜群のコストパフォーマンスを誇る機種。4種類の次世代オーディオのデコードに対応しており、HDMI 1.3a入力を2系統、出力を1系統装備する

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ホームシアター新時代到来!キーワードは「次世代サラウンド」「フルHD」
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