まず、「dynabook SS RX1」の特徴と基本的なスペックをチェックします。東芝が、長年のノートPC開発で培った技術を総動員し、モバイル用途に求められる要件をすべてクリアしながらも、性能にも妥協しないというハイスペックな製品に仕上がっています。
東芝の「dynabook SS RX1」は、2007年6月の製品発表以降ずっと、モバイルユーザーから熱い視線を集め続けているB5サイズのモバイルノートPCだ。その理由は、1985年に世界で初めてノートPCを発売し、市場をリードしてきた東芝が、“true mobility”というコンセプトのもと、22年間という長い年月をかけて得てきた技術・ノウハウを集結し、モバイルユーザーが求める「軽量」「薄型」「堅牢」という3つのポイントを追求した製品に仕上げてきたからだ。
特に注目されているのは、DVDスーパーマルチドライブを搭載しながらも、1099gという、クラス最軽量となる軽量化を実現し、かつ、最薄部で19.5mmという薄型化をも達成した点だ。実際、「dynabook SS RX1」を初めて手に持った瞬間、光学ドライブが搭載されていることを忘れてしまうくらい、とにかく「軽くて薄い」という印象を受けた。外に持ち歩く機会が多いモバイルノートPCにおいては、少しでも軽く、少しでも薄くというニーズは常に存在するし、外出先でCD-Rを作成して渡したり、ソフトのイントールすることなどを考えると、当然、光学ドライブも搭載されていたほうが便利だ。「dynabook SS RX1」は、その両方の要件を完全に満たす製品となっているのである。
実際、他メーカーの製品も含めて、光学ドライブ搭載のモバイルノートPCで、ここまで軽量・薄型な製品というのは、「dynabook SS RX1」以外に存在しない。他メーカーでも、光学ドライブを搭載しながら1kg程度の重量をキープしている製品はあるが、最薄部の厚さは25mm前後というのが一般的だ。これだけでも、「dynabook SS RX1」がモバイルノートPC市場に与えたインパクトの強さがおわかりいただけるだろう。
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| フルフラット形状の天板を採用するなどして、カバンからの出し入れがしやすい筐体デザインを実現。283(幅)×215.8(高さ)×25.5(厚さ)mmで、最薄部19.5mmであるため、手に抱えて持ち運ぶ際にもストレスを感じない | |
「dynabook SS RX1」が、これほどまでの軽量化・薄型化を実現したのには、いくつかの技術的な要因があるが、独自の高密度実装技術により、2005年発売の「dynabook SS SX」と比べて、メイン基板を約35%小型化した点が大きい。ほかにも、厚さ7mmの薄型DVDスーパーマルチドライブや、0.2mm厚の12.1型ワイド液晶、低比重材料を利用した液晶ベゼル、新開発の軽量ヒンジなど、ボディ内部のパーツ類にも、ありとあらゆる工夫が施されている。まさに、東芝が、ノートPC開発の歴史の中で育んできた独自技術を惜しげもなく詰め込んだ、最先端マシンに仕上がっているのだ。
ただ、これほどまでの軽量・薄型ボディとなると、堅牢性に疑問を持つ方もいることだろう。特に、先に掲載した写真でも紹介した液晶モニタ部は、薄さ0.2mm厚のパネルの採用によって、最厚部でも約0.5mm程度の厚みしかなく、見た目だけでは、剛性の面で不安を感じるというのも無理はない。
だが、「dynabook SS RX1」の液晶モニタ部には、世界で初めてノートPCのボディにマグネシウム合金を採用した東芝のこだわりが強く感じられる。まず、独自の薄肉鋳造技術を生かし、液晶モニタ背面中央部のマグネシウム合金を厚めに設計することで、強度を確保。さらに、側面までマグネシウム合金シャーシを回り込ませる独自のバスタブ設計を採用し、天板から側面部を一体化した継ぎ目のない立体構造を実現。ねじれ、たわみによる液晶パネルの破損を防止する構造とした。
また、キーボード部では、パームレスト部やホームポジションキーの下部などに、リブ(柱)をミリ単位で設置することで、曲がり強度が大幅に向上。このほかにも、エッジ部に丸みをもたせたラウンドフォルムや、衝撃吸収力の高い「HDDプロテクトラバー」によるフローティング構造、底面をわずかに膨らませる「応力分散ドーム式構造」など、最新の堅牢性技術の採用により、圧迫・落下時に衝撃を吸収・軽減するプロテクト構造を実現している。
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| キーボード部が液晶モニタ部よりも張り出し、エッジ部が丸み帯びているラウンドフォルムを採用(左)。この構造により、落下時などに、張り出した部分が先に衝撃を受け止め、液晶モニタへの衝撃を軽減することができる。また、ボディ底面には、内蔵HDDへの衝撃をやわらげる「応力分散ドーム式構造」を採用している(右) | |
加えて、「dynabook SS RX1」は、ウォーターブロック構造を採用しており、万が一、キーボード部に水などをこぼしてしまった際にも、筐体内部への浸水を遅らせることが可能。データの保存・OSのシャットダウンが可能な時間を確保することができるようになっているのだ。
このように、「dynabook SS RX1」は、堅牢性の面でも高いレベルに達している。外部機関による耐落下・耐浸水テストも実施されており、ドイツの認証機関「TV Rheinland Group」(テュフラインランドグループ)での75cm落下テストや、水・コーヒー・コーラなどの浸水テストをクリアしており、実用レベルでの高い堅牢性を備えていることが証明されている。
ノートPCの機動性を高めるには、当然だが、より軽量・薄型なボディが望まれる。しかし、軽量化を進めるがゆえに、肝心のパソコンとしての基本的な性能・機能がおろそかになっている製品があるのも事実。その点、「dynabook SS RX1」のWebオリジナルモデルは、東芝のモバイルノートPCらしく、スペック面でも一切妥協がない製品に仕上がっている。
まず、CPUだが、店頭モデルでは、1.20GHz駆動の「Core 2 Duo 超低電圧版 U7600」なのに対し、Webオリジナルモデルでは、1.33GHz駆動の「Core 2 Duo 超低電圧版 U7700」へのスペックアップを実現。メモリもノートPCとして最高クラスとなる2GBを搭載し、HDDも大容量120GBを確保。2GBメモリ/80GB HDDを搭載する店頭モデルも十分にハイスペックな製品であるが、それよりもワンクラス上の仕様となっているのだ。
また、約11時間という長時間のバッテリ駆動を実現している点もおさえておこう。外出先でモバイル機器を利用する場合、「バッテリ駆動時間10時間」というのが、ひとつの指標となる値だが、それもクリアしている。CPUやメモリを含めて、ビジネスでモバイル機器をフル活用しているユーザーが魅力を感じるスペックにまとめてきたという印象だ。
このほか、性能面では、WXGA(1280×800ドット)表示対応の12.1型ワイド液晶モニタを採用した点にも注目だ。B5モバイルノートPCは、ほとんどがXGA表示対応にとどまっているので、この点も大きなアドバンテージとなっている。さらに、採用される液晶は、外光を反射させてディスプレイに表示させることも可能な「半透過型液晶」となっている。携帯電話や携帯ゲーム機に採用されている液晶で、屋外での視認性の高さが期待できる。
| (※写真は、RX1/W7Aです) |
機能面でも、IEEE802.11a/b/g/n ドラフト2.0準拠の無線LANや指紋センサーなど、モバイルノートPCとして十二分のものを搭載している。特に、Webオリジナルモデルで注目したいのは、Bluetooth通信機能が搭載されている点だ。実際、モバイルユーザーの間ではBluetoothのニーズが高く、店頭販売モデルがBluetooth非搭載であることを残念がるユーザーの声も多い。Webオリジナルモデルでは、こうした声にしっかりと応えた形となっている。
では、このハイスペックなモバイルノートPCの実力はどの程度のものなのであろうか? 次ページで、処理能力の高さ、液晶モニタの視認性、キータッチの感触などを順にチェックしていこう。




















