◆出産から教育/進学にわたる子ども関連の資金計画
幼稚園入園から大学を卒業するまでに必要な教育費は、ずっと公立に通わせても1000万円、 すべて私立なら2000万円かかるといわれています。総額で見るとため息が出そうですが、子どもが生まれれば入園・入学時期がわかるので、必要な額を見積もり、早めに計画を立てれば、準備をしやすいのも教育資金の特徴です。
出産費用には公的援助があるが事前の準備が必要
入院・分娩費用は平均38.7万円、これに出産準備品や内祝いなどのお祝い返しの費用を合計した総費用は66.6万円。紙オムツや粉ミルクなど、子どもが生まれてから新たに発生する赤ちゃん費用は月額1.2万円です。(リクルート発行『赤すぐ』『妊すぐ』出産・育児トレンド調査2003年より)
出産費用に関してはいくつかの公的援助があります。たとえば、健康保険に加入して保険料を納めていれば、子ども一人につき出産育児一時金30万円が支給。自治体によって、これとは別に独自の助成金が支給されるところもあります。また、出産を機に会社を辞めても、退職後6ヶ月以内に出産などの条件を満たしていれば、出産手当金の支給を受けることができます。
とはいえ申請してから支給までには一定の時間がかかります。退院時には手持ち資金から費用を負担することになるので、多少の準備が必要です。
教育資金は早めに計画を立てて準備することがポイント
子どもの将来は、本人の希望や能力によって大きく異なるものですが、親としてはこんなふうに育てたいといった、ある程度のイメージを持っていることでしょう。そうしたイメージをもとに、将来必要となりそうな教育資金を、下の表を使って計算してみましょう。時期ごとの必要額が把握できたら、その資金を準備するための対策を考えます。教育資金準備の手段としては、主に次のような商品があります。
<教育資金の準備計算表>
| |
年齢 |
必要な時期
(1) |
準備する金額
(2) |
毎月の積み立て額目安
(2)÷(1)÷12 |
| 父 |
子 |
| 現在 |
30歳 |
0歳 |
|
|
|
| 小学校入学 |
37歳 |
7歳 |
7年後 |
家計費から |
0円 |
| 中学校入学 |
43歳 |
13歳 |
13年後 |
家計費から |
0円 |
| 高校入学 |
46歳 |
16歳 |
16年後 |
150万円 |
7,813円 |
| 大学入学 |
49歳 |
19歳 |
19年後 |
300万円 |
13,158円 |
| 合計 |
450万円 |
20,971円 |
| ※運用利回りは考慮せず |
(1) こども保険・学資保険
進学時期に合わせて給付金や満期金が受け取れ、保険契約者である親が亡くなった場合に残りの保険料の支払いが免除になったり、育英年金が受け取れるなどの保障付きのものもあります。ただし、保障付きのタイプでは、現在のように予定利率が低い時期に加入すると、支払った保険料に対して元本割れしてしまうことがあるので注意が必要です。
(2) 教育積立郵便貯金
1年以上5年以内の積立期間を設定して最高200万円までの貯金を行うものです。積立終了後、国民生活金融公庫から積立金と同額の融資を受けられるのでこの制度を利用すれば400万円までの資金を準備することができます。
(3) 一般財形
勤務先で行っている一般財形貯蓄を50万円以上引き出して教育資金に充当した場合、最高21万円(国からは最高7万円まで)までの給付金が受け取れる制度です。ただし、この制度を利用できるかは勤務先により異なります。
(4) 投資信託などの金融商品による積立
高校や大学進学の資金は長期にわたっての準備が可能なので、投資信託などの金融商品を利用して積み立てることも考えられます。元本が保証されていない商品を利用する際には、元本保証の金融商品と組み合わせるなどリスクを分散しながら利用しましょう。
<幼稚園から高校までの学習費>
| (単位:円) |
年間平均 |
通学期間合計 |
| 学校教育費 |
学校外教育費 |
合計 |
| 幼 稚 園 |
公立 |
138,983 |
93,969 |
232,952 |
(2年) |
465,904 |
| 私立 |
373,456 |
145,582 |
519,038 |
(2年) |
1,038,076 |
| 小 学 校 |
公立 |
92,750 |
199,528 |
292,278 |
(6年) |
1,753,668 |
| 中 学 校 |
公立 |
163,097 |
274,321 |
437,418 |
(3年) |
1,312,254 |
| 私立 |
932,840 |
298,879 |
1,231,719 |
(3年) |
3,695,157 |
| 高 校 |
公立 |
339,444 |
188,751 |
528,195 |
(3年) |
1,584,585 |
| 私立 |
785,786 |
244,783 |
1,030,569 |
(3年) |
3,091,707 |
文部科学省 平成H14年度「子どもの学習費調査」 |
<学部系統別授業料,入学料及び施設設備費の状況>
| 区 分 |
入学料
施設設備費 (円) |
授業料 (円) |
初年度合計 (円) |
通学期間合計 (円) |
| 国立大学 |
282,000 |
520800 |
802,800 |
2,365,200 |
(4年) |
| 私立文系 |
436,576 |
707,740 |
1,144,316 |
3,267,536 |
(4年) |
| 私立理系 |
498,879 |
981,571 |
1,480,450 |
4,425,163 |
(4年) |
| 私立医歯系 |
2,060,000 |
2,998,250 |
5,058,250 |
20,049,500 |
(6年) |
| 文部科学省 平成16年度「私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額の調査結果について」 国立大学:平成16年度 |
<執筆者紹介>
| 住 敦子(すみ あつこ)
ファイナンシャル・プランナー
ベンチャー企業にて新事業立上げの広報・マーケティング業務を経て現職。FP資格取得後、生活経済ジャーナリスト・和泉昭子主宰、オフィス・イズミにて、様々な生活シーンにおけるデータ分析やライフプランシミュレーションを担当。日常生活や相談業務を通して、人とお金の幸せなかかわり方を提案中。 |
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