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知って得する税金講座 Column
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サラリーマンの税金 2
各種控除制度
  この章ではサラリーマンでも使える主な控除制度の概略を説明していきます。
扶養控除
  扶養控除というのは、家族親族を扶養しているときに受けられる所得控除です。必ずしも同居していなくても、生計を一にしていれば(例えば仕送りで養っている場合など)、扶養に入れられる可能性は十分あります。年齢に制限はありませんし、一度扶養から外れても再度扶養に入れることもできます。また、年末調整後でも確定申告をすれば5年前までは遡って還付を受けられます。
さてこの扶養控除、いろいろと種類があるのをご存知でしたか?通常の場合1人あたり38万円の控除ですね。しかし老人(70歳以上)を扶養に入れた場合控除額は48万円に上がり、その老人と同居している場合には控除額は58万円になります。さらに特定扶養親族という、16歳から22歳までの親族の場合、控除額は63万円になります。周りに該当する親族家族がいないか、ぜひ検討してみましょう。
社会保険控除
  次に、社会保険控除について。社会保険料控除は扶養控除に次ぐ大きな控除と言えるかも知れません。生命保険料控除が支払額の約半分しか控除できず、しかも上限が5万円に設定されていることを考えると、支払額全額が控除になり上限が設定されていない社会保険料控除の有利さがわかりますよね。社会保険は人によって決まっているのだから増やしようがないと思うかもしれませんが、必ずしもそうではありあません。なぜなら自分の分だけではなく家族が別に加入している社会保険についても控除できるからです。年金暮らしのご両親やフリーターの子供、兄弟など、扶養の対象になっている人の分の社会保険料について、自分が負担すれば全額所得から控除できます。家族全部の社会保険料を家族の中でもっとも収入が多い人が負担すれば家族全体の節税につながるというわけですね。社会保険料は最近、値上げが続き負担が大きくなっていますが、これを節税に活用すると効果も高いので一度、家族みんなで話し合ってみてはどうでしょうか。
住宅取得控除
  住宅取得控除とは、ローンを組んで住宅を取得したとき、一定の条件を満たした場合に、支払った金額を上限として、税金が戻ってくる制度です。住宅取得控除を受けて、戻ってくる税額は年末住宅ローン残高(5000万円以下の部分)の1%です。つまり、住宅ローンの年末残高が3000万円とすると30万円の税金が返ってくることになりますね。また、この住宅取得控除、控除を受けられる期間は最長で10年間となっています。

(さて、この住宅取得控除、前回まで説明した各種の所得控除と違う点は、支払うべき税金から直接引ける「税額控除」という点にあります。
例えば、社会保険料控除と比較してみましょう。同じ30万円を控除できるとしても社会保険料控除の場合は所得から控除するので節税金額は控除額に税率を掛けた金額、例えば税率が20%なら30万円×20%=6万円にしかなりません。
ところが住宅取得控除の場合、直接税額から控除できるので節税額はそのまま30万円となります。いかに住宅取得控除がお得か、分かりましたでしょうか?)

しかしこの住宅取得控除も平成17年以降は縮小・廃止が決定しています。
具体的には以下の表のとおりです。

入居時期 借り入れ残高(万円) 控除期間 借り入れに対する控除の割合(%)
2004年中 5000まで 10年 1.0
2005年中 4000まで 1〜8年目 1.0
9、10年目 0.5
2006年中 3000まで 1〜7年目 1.0
8〜10年目 0.5
2007年中 2500まで 1〜6年目 1.0
7〜10年目 0.5
2008年中 2000まで 1〜6年目 1.0
7〜10年目 0.5

住宅購入の計画がある人はなるべく早く決断したほうが、税金上はお得かもしれませんね。
医療費控除
  医療費控除とは医療費(保険等で補てんされる金額を除く)が年間10万円(または所得の5%)を超えた部分は所得から控除できるというものです。

<医療費控除の計算>
支払った
医療費
保険等で補てん
される金額
10万円
(又は所得金額の5%)
医療費控除額
(200万円を限度)

医療費には、風邪などの病気にかかった場合に薬局で買った薬代なども認められますし、身体を痛めたときの鍼灸、整体の治療費なども控除の対象に含まれます。また、重い病気の場合は病院までのタクシー代なども認められるんです。さらには、自分だけではなく、家族の医療費も対象になります。こう考えていくと、私たちは意外と医療費控除の対象となる医療費を使っているものです。

また、たとえ医療費が10万円以下でも、医療費控除を活用できる場合があります。給与所得控除を考慮すると、年間の給与がおおよそ250万円の場合、その所得(給与所得控除後)の5%が10万円となります。よって、奥さんや旦那さんの収入が約250万円以下の場合、その人が家計の医療費を負担すれば医療費が10万円以下でも控除を受けられる可能性もあるんですね。一度検討してみましょう。
この医療費控除、申告は意外と簡単。領収書を専用の封筒(税務署で配っています)に入れ、合計した医療費の金額を封筒の表紙に記載された計算式に従って記入するだけです。
生命保険料控除
  生命保険料控除とは、生命保険料の一部を所得から差し引くことができるもので、税率が高い人ほど節税効果は高くなります。
最近では生命保険の貯蓄利率は預貯金と比べても有利ではないから生命保険は最低限の保障さえあればOK、と考える人が多いそうです。しかし、節税面を考慮すると逆のケースも出てくる場合もあります。ご存知でしたか?
  保険料控除は支払った保険料の額に応じて段階的に決まり、保険料が10万円を超えると控除額は上限の5万円となります。例えば、現在加入している保険が、貯蓄性保険・掛け捨ての保険でそれぞれ5万円、合計で年間保険料が10万円程度のケースを考えます。これを掛け捨ての保険のみで保険料が年間5万円を少し越える程度の商品に掛け替える場合の所得税の増減額を計算してみましょう。
  まず、所得控除額の減少額は(10万円−5万円)×0.25=12,500円となります。所得控除額が減少するということはその分だけ(所得控除額に税率を掛けた分だけ)所得税が増えるということになるわけですから、仮に税率が20%の場合、所得税は12,500円×0.2=2500円の増加となるわけです(下表参照)。

<所得税の生命保険料控除額>
年間払込保険料 控除される金額
25,000円以下 全額
25,000円超 50,000円以下 保険料×0.5+12,500円
50,000円超 100,000円以下 保険料×0.25+25,000円
100,000円超 一律 50,000円

現在の金利情勢を考えると5万円の預貯金から2000〜3000円の金利を得るのは大変ですから、この場合、保険料が安いというだけで安易に掛け替えするのは得策とは言い難い面もありますね。
  保険の掛け替えをご検討中の方は、ぜひ節税面も考慮してみましょう。

まとめ
・扶養控除は所得控除の基本
・意外と見落としがちな社会保険控除、周りで費用負担している人がいないか確認を
・大きな病気や出産などがあった場合には医療費控除をぜひ活用しましょう
・生命保険控除、きっちり節税効果も考慮して活用しましょう

<執筆者紹介>
河野浩人
河野会計事務所代表。公認会計士・税理士
e-mail : hiroto.kawano@km-x.net
太田昭和監査法人(現新日本監査法人)国際部、日興コーディアル証券を経て、河野会計事務所を設立。個人事業主からIPOを目指す企業までをクライアントに持ち、常にクライアントの視点に立ったサービスの提供を徹底するため日々全国を奔走している。
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