10月26日より、2年ぶりの開催(自家用車)となる自動車の祭典「東京モーターショー」が幕張メッセにて開かれている。今回の出展の見どころは、おそらく世界的に騒がれている環境問題に対応したハイブリッドカーや燃料水素自動車、電気自動車などのエコカーの出展だが、もちろん、これまで通りのガソリンエンジンを使用した自動車も数多くが出展され、多くの自動車ファンの注目を集めている。そんな中、モノにこだわる価格.comのユーザーが、どんな自動車に乗っており、自動車の各ブランドに対してどのような印象を持っているのかを聞いてみた。 全体的に言えることは、自動車が「便利な道具」としての役割から、徐々に「ファッションアイテム」や「ステータスシンボル」としての意味合いに変わってきていることだ。次回購入する際に重視する点としては、「走行性能」や「乗り心地」よりも「デザイン」が優先される傾向にある。また、昨今のガソリン価格の高騰や、環境意識の高まりによって、「燃費」を重視するというユーザーも多数に上った。自分のライフスタイルや自分のアイデンティティを自動車でも示したいという、ユーザーの意識の変化が読みとれる結果だ。
ブランドとしては、昨年最高益を記録した「トヨタ」のブランドイメージが非常に高い。国産自動車メーカーの中でもダントツでブランドイメージが高く、現在乗っている車も、次に乗り換えたいと思う車でも、他社を退けて圧倒的な強さを示していた。その理由としては、「安心感」「乗り心地のよさ」「コストパフォーマンス」というようなキーワードが浮かび上がってくるが、ハイブリッドカーを先駆けて開発した「技術力」といった面や、レクサスブランドなどに代表される「高級感」なども持ち合わせており、自動車メーカーとしての総合力では、ユーザーから圧倒的な支持を得ているということだろう。輸入車に目を移すと、「BMW」のブランドイメージが、頭一つ抜き出ている印象だ。今の大人のオトコのあこがれの車ナンバーワンといった印象がある。自動車にかけられる予算も、400万円以上が1/4以上という結果となっており、BMWやレクサスといった高級ブランドにも手が届く範囲と感じているユーザーも多そうだ。
今回のアンケートでの自動車所有率は9割近い88.4%という結果となった。国民1人あたりの平均所有率(44.7%)と比べるとかなり高い値である。自動車に対して関心の高いユーザーが多く答えているということがいえる。 ※参考 日本自動車工業会
所有している自動車のメーカーでは、トヨタが圧倒的に多く、2位のホンダの倍近い3割に達する割合となった。続いて多かったのがホンダと日産で、この上位3メーカーだけで6割近い数字となる。次いで国産メーカーが続き、順にスバル、マツダ、三菱、ダイハツ、スズキとなった。なお、海外メーカーの所有率は10.8%で1割程度となった。また、このデータに関しては、日本自動車販売協会連合会の「ブランド別新車販売台数確報」、9月分のデータとも比較した。その結果、ホンダとスバル、そしてBMWについては新車販売のマーケットシェアよりもかなり高い数値を示しており、各アンケート結果にもその影響が現れていると思われる。 ※参考 日本自動車販売協会連合会
ボディタイプでは、最近人気のミニバンが3割近くを占めトップ。次いでセダンの17.4%となり、以降ワゴン、軽自動車、コンパクト、SUV、クーペと続く。比較的まんべんなく車種が分かれている印象だ。
今後自動車を購入するとしたら、どのメーカーにするかを聞いた。こちらも人気はトヨタで、実に全体の1/3を超える高い割合となった。そのほかのシェアや順位も、ほぼ現在の所有車のものと同様の傾向になっているが、こちらの設問のほうが輸入車の割合が若干高くなっており、輸入車ではBMWがトップの3.9%、フォルクスワーゲンが2.8%で次点となっているのが目立つ。ただし、2007年10月の販売台数(※)と比較してみると、かなり乖離のある数値となっており、価格.comユーザーのホンダ、スバル、BMWといった特定メーカーに対する嗜好がうかがえる結果となった。 ※参考 日本自動車販売協会連合会
次回自動車を購入する場合に、どこを重視するかという問いに対しては、もっとも多かったのが「デザイン」と「燃費」という結果になった。燃費に関しては、昨今のガソリン価格の値上がりが大きく関与しているものと思われるが、デザインに対する評価の比重がこれほどに高いというのは、自動車がもはや単なる「道具」ではなく、「ファッションアイテム」「ステータスシンボル」としての役割にシフトしていることを物語っているといえるだろう。意外なことに、「走行性能」や「乗り心地」は、その次に位置するにとどまっており、圧倒的な走行性能や乗り心地よりも、むしろ自分のライフスタイルにバリューを与えてくれるファッションアイテムとしての要素が自動車に求められてきていることがうかがえる。
自動車の購入予算では、200万円台がもっとも大きなボリュームゾーンとなっており、次いで100万円台、300万円台と続く。この価格帯には国産自動車の大半が含まれるため、当然といえば当然であるが、300万円以上と答えた人の割合が全体の1/4以上に上っている点は注目。最近、国産の自動車メーカーでも、トヨタの「レクサス」や、日産の「ティーダ」など、高級感をコンセプトにしたシリーズが人気を博しているが、それを裏付けるようなデータになっている。
自動車メーカーのイメージを、いくつかのキーワード別に聞いてみた。 まず、「個性的」というキーワードでは、ホンダが25.4%でトップ。次いでスバル、マツダと続く。ホンダは「走行性能」「技術力」の点でも上位にランクインしており、総じて技術・開発能力のブランド価値が高いメーカーと認識されていることがわかる。ホンダほどではないがスバルも同様の傾向であり、シェアから考えるとかなり健闘しているといえるだろう。 「コストパフォーマンス」というキーワードでは、トヨタが37.3%でトップ、次いでマツダ、スズキと並ぶ。スズキといった軽自動車までを手がけるメーカーをおさえて、トヨタがダントツのトップというのはやや意外な気もするが、「カローラ」に代表されるような、性能やクオリティ比で考えた場合のコストパフォーマンスは他メーカーを圧倒するとユーザーは考えているのだろう。また、トヨタは逆に「高級感がある」というキーワードでもランクインしており、ラインアップの多さがどちらのイメージにもつながっているという結果になった。なおトヨタは「個性的」というキーワード以外は軒並み3位内にランクインしており、強いブランドイメージと信頼感を持たれていることがわかる。 「高級感」では、やはりメルセデス・ベンツが42.6%と圧倒的なトップ。国産ブランドのレクサスも2位と健闘している。また、国産車に目を向けると、多くの輸入車ブランドを押しのけ、トヨタが3位と健闘している。 また、「技術力」の面でも、やはりハイブリッド技術などで一歩先を行くトヨタが1位となったが、ホンダ、日産といった国内メーカーがその後に続いており、国内メーカーの技術力に対する信頼性は依然として高い。「走行性能」のベスト3ではBMWの健闘が際立っている。
上位5メーカー抜粋
最後に「あこがれの乗ってみたい自動車メーカー」を聞いてみた。「価格を考慮しないとすれば」という前置きがあっての設問だったので、圧倒的に高級車かと思ったが、意外と現実的な結果で、1位は輸入車でもっとも人気の高かった「BMW」、2位は高級車の代名詞である「メルセデス・ベンツ」と、ここまではある意味予想通りであるが、3位には、「フェラーリ」や「ポルシェ」といったスーパーカーブランドを押さえて「トヨタ」がランクインするという意外な結果になった。 フリーアンサーも合わせて見てみると、「トヨタ」を選択した人は、「さほど高級輸入車には興味がない」、あるいは「トヨタの持つ信頼性が一番」というような答えが多く、「長く付き合う自動車だからこそ、値段だけではなく信頼性も大事」という、非常に現実的な見方をしているユーザーが多いのが印象的だった。 また、輸入車では「メルセデス・ベンツ」を押さえて1位になった「BMW」の人気が目をひいた。フリーアンサーでは、BMWの持つ走行性能、エンジンのよさ、乗り心地のよさなどが評価されており、ステータスシンボルとしてのメルセデスより、乗って楽しいBMWに軍配が上がった形となった。 いずれの場合からも言えるのは、消費者は一昔前までは「高級」と呼ばれていた自動車に対しても、かなりシビアな目で性能や信頼性などを吟味しており、「どうせ乗るのなら高い車を」という考えよりも、「信頼性が高くなおかつ所有することが喜びとなるような車を」といった考えに、全体としてシフトしてきていることだ。
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