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家族が開けるタイムカプセル
2005.9.29

親族一同がずらっと並んだ大広間、代理人が重々しく封をあけ、
静かに読み上げる───。
書かれている内容に泣き崩れる長女、激怒して席を立つ長男───。

と、まあ、ドラマでよくあるような遺言を読み上げる一幕ですが、全部が全部こんな感じではありません。(あたりまえですが)
遺言ってもっと、身近になってもいいんじゃないかと思って、今回遺言というテーマを取り上げてみました。

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はじめに、「遺言って何なのか?」っていうところを少々解説しておきますね。まあ一般論です。
まず「遺言」とは、「自らの遺産の相続を生前に意思表示しておくことで、相続争いを防ぐためのもの」と言われています。家庭裁判所に持ち込まれる相続争いの多くは、正式な遺言書がなかっただとか。民法の法定相続では、細かいところまで決まっていませんから、建物と現金どっちを取るかとか、やっぱりもめちゃうんですよね。そこの細かいところを決めるのが遺言なんです。「山は太郎。株券と現金は二郎。家は花子。」っていう感じで決めておけば、文句こそあれど裁判沙汰になったりするのは防げますからね。

そして遺言にはいくつか種類があります。自分で書く「自筆証書遺言」。公証人にお願いし、紛失・偽造が防げる「公正証書遺言」。内容は誰にも知られませんが、公証人+2人の証人が必要な「秘密証書遺言」の3種類です。
遺言に書いて法的効力があるものも3種類。相続に関する事柄、寄付など財産処分に関する事柄、認知や後見人など身分に関する事柄です。

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・・・・こんなこと読んでても、つまんないですよね?
遺産相続の意思表示?相続争い?
・・・争うほどの財産があってうらやましいだけです。

相続・財産処分・身分?
・・・最期のメッセージがこんな風なんて、味気ないですね。

というか、これじゃあ遺言って、「大金持ちが遺産を分けるために書くためだけの制度」っていうことになりませんか?
まあ、確かにそういう一面があるのも確かです。それに、行政書士さんなどの専門家が、バッチリ手数料を取れるのは、そういうお金持ちたちの遺言を含めた相続手続きをお手伝いするからです。(○千万以上からは○パーセントとかね)。そんなこんなで遺言=相続みたいな図式になっているのかもしれません。
だけど、大多数の方はこうした世界とは無関係じゃないですか?(少なくとも私は・・・)

遺言って、もっと身近に取り入れると、とっても素敵なシステムなんじゃないかと思うんです。小金持ちはもちろん、残す財産がまったくない方だって、遺言を書いてみることでいろいろなものが見えてくるんですよ。
実は私、このコラムを機に作ってみたんですよ。遺言。
ええ、もちろん遺すものなんてありませんけど(笑)。でも、相続とか財産とか、そういうものだけのためじゃ「もったいないんじゃないか」って思ったんです。
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「遺言の意義」なんて言ってしまうと小難しくなりますが、結局は遺言って、あなたがいなくなってから初めて、家族が開く「タイムカプセル」のようなものなんじゃないかって思うんです。だとすると、中身がお金や土地のハナシばっかりでは、なんだか淋しいと思いませんか?そりゃ、法的な効力がない内容もあるかもしれませんが、そもそも法的な効力があるものしか書いちゃいけないっていう決まりだってないんですから。

いつもは照れて言えない、家族へのありがとうを書くもよし。ペットの世話をお願いするもよし。もっと新しい遺言の使い方をして見ませんか?
ハッキリ言って、遺言を書くのって超オススメです。なにが良いって、書くのはまぎれもなく家族に対しての気持ちを表したものですから、書いているうちに自分の気持ちがよ〜く見えます。どれくらい大切に思っているかとか、けっこう普段は気付かないことかもしれません。もっと大事にしてあげようかなって、家族との関係を見直すきっかけができるんです。
何事もやってみるとみないとでは大違いですよ!法的な強制力なんてなくってもいいじゃないですか。心を込めて書けばきっと通じます。大切なのは、何もしないよりもとりあえず書いてみるっていうことです。訂正したかったら、何度でも書き直せばいいんです。

ぜひ、あなたの「今」を、素直に遺言に書いてみてください。
恥ずかしいですか?
大丈夫。あなたが生きているうちは誰も見ませんから(笑)。

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