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IPO(新規公開株)とは?株初心者が知るべき8つのポイント

IPO(新規公開株)とは?株初心者が知るべき8つのポイント 2016年11月21日 更新

IPO(新規公開株)とは?株初心者が最低限知っておきたいことについて、分かりやすくまとめました。購入までの流れ、当選方法、売り時など気になることがすべて分かります。IPO(新規公開株)に挑戦するなら、まずはここから!

目次

IPO(新規公開株)とは何?株初心者でもできる?

IPO(新規株式公開)とは、企業の株式を新たに株式市場に上場し、投資家が売買できるようにすることです。英語で「Initial Public Offering」といい、それぞれの単語の頭文字をとって「アイ・ピー・オー」と呼びます。

そもそも企業はなぜIPOをするのか

そもそも、企業はなぜIPOをするのでしょうか。最も大きな理由は、事業拡大のための資金調達と知名度の向上です。株式市場に新規に上場する企業の多くは、設立して日が浅く、実績も乏しいです。赤字が続く企業もゼロではありません。2015年を振り返ると、IPOした企業全体の3割強が設立して10年未満で、赤字の企業も1割ありました。

創業して間もなかったり、利益を稼げていなかったりする企業は信用力で大企業に劣ります。取引先も安心して取引できませんし、銀行も大きなお金を貸してくれません。事業を拡大させ経営を軌道に乗せるのに、時間がかかってしまいます。

こうした障害を取り除くのがIPOです。多くの企業は、IPOに際して公募増資という形で投資家から資金を集めます。集めたお金は、銀行からの借り入れのように返済義務はなく、経営者は安心して成長のためにお金を使えます。

もう1つのメリットが、社会的な認知度の向上です。どんな企業でもIPOできるわけではありません。株式を投資家に売る証券会社や証券取引所が事業内容や今後の成長性などを何重にもチェックし、「これなら投資家に株式を買ってもらえそうだ」と認められた企業だけが、上場できます。

厳しい審査を経てIPOした企業は、一気に信頼度が高まります。売り上げや利益などを公開するので取引先の安心感につながり、銀行からの融資も受けやすくなります。「上場企業で働きたい」という優秀な人材も集めやすくなります。経済ニュースで取り上げられる機会も増えるでしょう。

ユニーク企業が多数!株初心者にも大人気

もちろん、IPOは投資家にとってもチャンスです。新規上場する企業は、ビジネスモデルがユニークだったり、ほかにはない独自の強みを持っていたりする場合が多いためです。そうした企業に早い段階から投資をすることで、株価の大きな値上がり益や配当金などの恩恵を受けることができます。

IPO株は成長期待が大きい分、たくさんの投資家のお金が集まり、株価は大きく値上がりします。企業の業績などをあまり知らなくても、IPO株を手に入れて初値で売るだけで利益が得られるケースが多いため、IPO株への投資は株式投資の初心者にとっても人気です。

価格.comで実施している投資応援キャンペーンのアンケートによると、IPO投資に興味を持っている方の約半数が投資をしたことがない方や、1〜3年程度とまだ経験が少ない方でした。もちろん、投資経験が10年以上のベテランの方でも、IPO投資に関心が高いようです。

とはいえ、IPO投資ができるようになるには、証券口座の開設やブックビルディング(需要申告)の申し込みなど、いくつかのステップを踏む必要があります。加えて、すべての銘柄が公募価格を上回る値段で初値を付けるわけではありません。

それでは、IPO投資のメリットやデメリット、購入から売却までの流れなどを、具体的に確認していきましょう。

IPOについての8つの基礎知識

もうかるケース:初値で売れば勝率は9割超!

2015年にIPOした92社のうち、最初に株式市場で取引が成立した価格(初値)が公募価格を上回った企業は9割前後にのぼりました。値上がり率は平均でおよそ88%、中には5.3倍にも達した例もありました。

簡単にいうと、公募価格でIPO銘柄を買って初値で売れば、投資した金額の5倍のお金が返ってくる銘柄もあった、ということです。

将来成長しそうな企業の株式は、みんながほしがります。ほしい人が多いほど株価は上がり、株価が上がるとほしい人がさらに増えるという好循環になります。公募価格70万円で1997年に新規上場したヤフーの株価は、その後1億円を突破しました。こうした夢のような企業に投資できるのが、IPOの醍醐味になります。

損するケース:初値の公募価格割れや高値づかみ…

もちろん、初値が公募価格を大きく上回るのは、成長期待が大きい企業の株式です。中には「ビジネスモデルが目新しくない」などの理由で投資家が敬遠し、初値が公募価格を割り込んで損するケースもあります。2015年は8社の初値が公募価格を下回り、最大で2割強値下がりした銘柄もありました。

そのほか、上場後(セカンダリー)に株価の上昇を期待して買ったにもかかわらず、売りたい投資家が多いために買値を大きく下回る水準で売ってしまうこともあります。IPO企業は期待値が高いため、失望されたときの落差も激しいです。安易に飛びつかず、本当に成長し続ける企業をしっかり見極める必要があります。

買ってから売るまでの流れは?見逃してはいけないブックビルディング…

いざ、IPO株を買おうと思っても、すでに上場している企業の株式のように、簡単に買えるわけではありません。いくつかのステップを踏む必要があります。IPO株を買って売却するまでの流れを説明します。

IPO株を買うには、どの証券会社でも良いわけではありません。上場や株式の販売をサポートする幹事証券会社でしか買うことができません。まずは幹事としての実績が多い証券会社で口座を開く必要があります。

証券口座を開き、IPO申し込みの案内が到着したら「その企業の株式をいくらで、何株買いたいか」を申告します。価格はいくらでも良いわけでなく、主幹事がプロの投資家や自社のアナリストなどの意見を踏まえて示す「仮条件」の価格の範囲内で指定します。これをブックビルディング(需要申告)といいます。

ブックビルディングを経て「公募価格」が決まり、実際に投資家がこの値段で買うことになります。その後は、ブックビルディングに参加して「買いたい」と意思表示をした人を対象に、実際にIPO銘柄を割り当てる人を決めるための「抽選」に入り、当選者が決まります。当選すると、IPO株を買う権利がもらえます。

当選するには、なるべく仮条件の上限で申し込む…

ここで注意したいのは、いくら「買いたい」と意思表示をしても条件を満たさないかぎり、抽選に進めないということです。

1つは、ブックビルディングの段階で、その後決まる公募価格以上の値段で申告していることです。人気企業の株式は、ほしい投資家がたくさんいるため仮条件の上限が公募価格になることも多いです。本当にほしい銘柄であれば、上限で申告する必要があります。

もう1つは、その株式を買うお金があるかどうかです。お金がない人に株式を販売することはできませんので、きちんと代金を支払う余力があるかどうかがチェックされ、お金がある人だけが抽選に進めます。抽選後に支払い余力の有無を確認する証券会社もあります。

最近の例を見ると、スマートフォンアプリを運営するLINEのIPOに申し込むには33万円が必要でした。一方で、社員研修などを手掛けるインソースは5万2000円でした。IPO株に申し込むのに必要なお金は、企業の公募価格によって変わります。仮条件の上限に申し込み単位(大部分が100株)をかけた金額があれば、抽選対象から外れることはありません。しっかり証券口座の残金を確認したうえで、申し込んでください。

銘柄名 公開株価 申し込み単位 必要なお金
LINE 3,300円 100株 33万円
アトラエ 5,400円 100株 54万円
インソース 520円 100株 5万2,000円

こうした条件を満たし、晴れて当選すると「購入の意思表示」が求められます。本当に買いたいか、の最終確認です。ここで購入することを証券会社に伝えないと辞退したとみなされ、せっかくの当選が無効になります。購入の意思表示をした場合は取引成立となり、証券口座から購入代金が引かれます。

注意したいのは、証券会社によっては、辞退するとしばらくの期間IPO株に申し込みができなくなるケースがあることです。購入の意思表示をしてから抽選に入り、当選後に辞退できない証券会社もあるので、ご自身が口座を持つ証券会社で必ず確認してください。

当選確率を上げるには「幹事証券会社」を狙うのも手…

IPO株は値上がりしやすく人気ですので、常に当選するとはかぎりません。公平性の観点から、複数の証券会社に口座を持ち、同時にブックビルディングに参加することを禁止する証券会社もあります。当選確率を少しでも上げたい場合は、当選する人が多そうな証券会社から申し込むことが大切です。

IPOする企業には、上場手続きなどをサポートする「幹事証券会社」が複数あります。中でも、証券取引所に提出する書類の作成を指導したり、公開価格を決めたりする中心的な役割を担う証券会社を「主幹事証券会社」といいます。

主幹事証券会社は株式の販売も大切な仕事の1つで、IPO株の大部分を引き受けて投資家に販売します。IPO株は幹事証券会社で申し込まなければいけませんが、より当選確率を上げるには、販売する株数が最も多い主幹事証券会社で申し込むことが重要です。

主幹事証券会社は、販売力や財務の知識、コンサルティング力などが求められるため、スペシャリストが多い大手証券が務めることが多いです。

ただし、主幹事証券への申し込みが集中するとその分、当選確率は下がります。
対面販売が中心の大手証券などでは、「裁量配分」という形で営業マンが得意先などに優先的に配分し、インターネットでの抽選に申し込んだ投資家に割り当てる株数が少ないケースもあるようです。

対面取引で付き合いの長い証券マンがいなかったり、大きな金額で取引したりすることがなく、インターネット取引だけで完結させたいのであれば、幹事会社や、販売を任された委託幹事会社で頻繁に名を連ねるネット証券で申し込んだ方が効率が良い場合もあります。

ネット証券では、無作為の抽選だけで公平に選ぶマネックス証券や、IPOに申し込むたびにたまるポイントを使って当選確率を上げられるSBI証券などがあります。こうした証券会社をうまく活用することで、当選確率をぐっと上げることもできます。

加えて、最近ではネット証券が主幹事証券会社を務める例も増えてきました。2015年はSBI証券が92社中8社の主幹事を務め、野村證券、SMBC日興証券、みずほ証券、大和証券に次ぐ多さでした。主幹事証券会社は、IPOする企業の所在地などで変わることもあるため、複数の証券会社に口座を開いて使い分けることも重要です。

値動きが激しくなりやすいIPO株、売り時はいつ?…

運良くIPO株に当選したら、次は売るタイミングを見計らう必要があります。IPOしたばかりの企業の株価は、ビジネスモデルの成長性など確かな評価基準が固まっておらず、投資家の思惑による売買で振れ幅が大きくなります。

そのため多くの投資家は、値下がりリスクを避けるため利益が出ているうちに売っておこうと、初値を付けるタイミングで売却する例が多いです。初値で売る場合は、IPO当日の取引開始前にその銘柄の売り注文を出し、「成り行き」を選択します。これで、初値が付いたタイミングで売却できます。

もうけには税金がかかる証券口座は特定口座(源泉徴収あり)が便利

初値で売却し、利益を得ることができた場合は、ほかの金融商品と同様にもうけた利益に対する税金がかかります。2016年10月時点では所得税、住民税合わせて利益の20.315%(2037年までの復興特別所得税を含む)が支払う税金の額になります。

税金を納付する方法は2通りあり、証券口座の開設時に決めます。自分で納めるか、証券会社に代わりに納めてもらうかを選べます。

初心者にとって利便性が高いのは、「特定口座(源泉徴収あり)」という口座です。株式の売却益など利益が出るたびに証券会社が税金分を徴収し、投資家に代わって納めます。たくさんもうかったとしても、後から確定申告する手間がないため、初めて投資をするサラリーマンなどに最適です。

一方で、特定口座でも「源泉徴収なし」の口座の場合は、確定申告して自分で税金を支払う必要があります。どのぐらいもうけたかは証券会社が計算します。支払う税金は確定申告時に決まります。都度税金を支払う必要がなく、投資効率が上がるメリットがあります。確定申告の手間を面倒に感じなかったり、自営業で確定申告に慣れていたりする場合はこちらを選んでも良いでしょう。

開く口座にはもうひとつ、一般口座があります。確定申告する必要がある点では特定口座の源泉徴収なしと同じですが、こちらは証券会社がどのぐらいもうけたかを計算しません。メリットもとくになく、おすすめはできません。

税金がかからないNISA口座を活用する手もある…

税金がかからない手段もあります。少額投資非課税制度(NISA)を活用する方法です。

NISAとは2014年に始まった制度です。NISA口座を通じ、設定された金額の範囲内で投資すれば、もうけた利益に対して課税されない仕組みです。制度ができた当時の投資金額の上限は年間100万円でしたが、2016年に120万円に増額されました。

NISA口座で投資できる金額は年間120万円までですが、投資を始めてから最長5年まで非課税期間を続けることができ、計600万円分の投資金額でもうけた分が、非課税になります。(投資初心者におすすめ!NISA(少額投資非課税制度)とは?

NISA口座を通じてIPO株を買うメリットは大きいです。1銘柄だけで購入金額が100万円を上回る例はほとんどなく、何度も当選しないかぎり、上限の120万円に達することはほぼありません。IPO株は初値が公募価格の5倍に達することもあるなど、すでに上場している株式と比べ値上がり幅が大きいのが特徴です。その分、もうけも大きくなるため、非課税のメリットを存分に受けられます。

ただし、デメリットも…

IPO株は初値で売る投資家が多いですが、NISA口座を通じて買った銘柄を一度売却すると、その分、投資できる金額の上限も少なくなります。NISAでIPO株に50万円投資した場合、売却してもしなくても、同じ年に買うことができるのは、残り70万円までです。

IPOに関するQ&A

IPOに当たりやすい証券会社はありますか

一概にはいえません。当選者数が最も多いのは主幹事証券会社ですが、対面型の店舗がある場合は、ネット抽選の応募者への配分が少なくなる可能性があります。配分が少ない幹事会社や委託幹事会社では競争率が低い分、当選確率が上がることもあります。

早く申し込みをした方が当選確率は高いのでしょうか。

ブックビルディング期間中に申し込めば、申し込むタイミングで当選確率が変わることはありません。

抽選申込時に購入資金を用意しないといけないのでしょうか

証券会社によって対応は違います。ブックビルディングの時点で購入資金(買い付け余力)が必要な証券会社が最も多いようです。そのほか、購入を申し込む時点で必要になる例もあります。せっかくの当選機会を逃さないよう、各証券会社でIPOの流れをきちんと確認してください。

当選したら必ず購入しないといけないのでしょうか。

当選の辞退は可能です。SBI証券やマネックス証券などは、辞退によるペナルティはありません。ただし、一部証券会社では、しばらくIPOの申し込みができなくなるなど、ペナルティがあります。カブドットコム証券や松井証券などは購入申し込み後に抽選となり、当選後の購入取り消しはできません。

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