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価格.comレポート

2010年夏、液晶テレビ市場の動向は?〜話題の3Dモデルはやや低調な滑り出し。割安感のある2Dモデルが市場を牽引〜

2010年夏、液晶テレビ市場の動向は?〜話題の3Dモデルはやや低調な滑り出し。割安感のある2Dモデルが市場を牽引〜

「エコポイント駆け込み特需」の反動受け盛り上がりきらない、この夏の液晶テレビ市場

図1は、価格.comの「液晶テレビ」カテゴリにおけるアクセス数推移を「価格.comトレンドサーチ」で示したものだ。これを見ると、今年は、年度末となる2月から3月にかけて大きな盛り上がりを見せて以降、急激にアクセスが落ち込み、夏のボーナス商戦を迎えた6月から7月にかけても、さほど大きな盛り上がりとなっていないことがわかる。

【図1 「液晶テレビ」カテゴリのアクセス数推移】
【図1 「液晶テレビ」カテゴリのアクセス数推移】

この図で見られる2月から3月にかけてのアクセス急増は、エコポイントの対象製品が切り替わるタイミングでの「エコポイント駆け込み需要」と呼ばれる特需的な状況によるもの。一部製品が、エコポイント対象外となってしまうことにより大きく値を下げたことなどが原因で、この時期駆け込み的に、液晶テレビを購入する人が増えたことによるものだ。しかし、その特需が終わった4月1日以降は、価格.comの液晶テレビカテゴリへのアクセスも急減し、2月時点では500万/週を超えていた総アクセス数も、一気に400万/週近くに落ち込み、その後もなかなか回復しないまま、6月のボーナス商戦を迎えた形となった。

なお、6月後半以降、7月にかけてはアクセスがふたたび500万PV/週程度まで戻しているが、夏のボーナス商戦と言うには、やや寂しい状況と言える。特にこの夏は、液晶テレビの3Dモデルが各社勢揃いするなど話題性のある製品が多く出ていたにもかかわらず、ユーザーの動向としてそれほど関心を集めなかったのは、やはり年度末のエコポイント駆け込み需要による「先食い」の影響が大きく出てしまったことが原因と見たほうがよいだろう。

3D対応モデルでは、先行するソニーが市場をリードするも、全体としては低調な滑り出し

では、この夏相次いで登場した、3D対応の液晶テレビの状況はどうなっているのだろうか。図2、3は、6月上旬から3D対応モデルを発売したソニーと、7月下旬から3D対応モデルを発売したシャープの代表モデルのアクセス数推移を「価格.comトレンドサーチ」で示したものである。

液晶テレビとしてはもっとも早く3Dモデルを市場に投入し始めたのがソニーだ。ソニーは、同社が得意とする「4倍速技術」を用いた3D技術を早くから開発しており、この夏の「BRAVIA」のシリーズラインアップでは、計3シリーズを3Dモデルとして展開するなど、かなり力が入っている。6月10日より、先行する形で中核モデルの「LX900」シリーズが発売されたが、8月6日時点でむしろ注目されているのは、より低価格な「HX900」「HX800」シリーズとなっており、40インチモデルの「KDL-40HX800」は10,000PV/日を超えるほどのアクセス数を集めている。

【図2 ソニー「3D BRAVIA HX900/800」のアクセス数推移】
【図2 ソニー「3D BRAVIA HX900/800」のアクセス数推移】

先行するソニーに1か月半ほど遅れる形で、7月下旬より3Dモデルを市場に投入したシャープは、「AQUOS クアトロン 3D」という1シリーズのみの展開となっているが、その滑り出しは、ソニーの3Dモデルと比べてもやや低調で、さほど話題とはなっていないようだ。ただし、もっとも人気の40インチモデル「LC-40LV3」は発売直後の7月末に7,800PV/日というアクセス数を記録しており、先行するソニーの「KDL-40HX800」に迫ってきている。まだ発売から間もないため、今後アクセスが伸びてくる可能性も大いにあるが、3Dモデル自体の注目度がそれほど高くない状況では、アクセス増にも限界があると言えるだろう。

【図3 シャープ「AQUOS クアトロン 3D LV3」のアクセス数推移】
【図3 シャープ「AQUOS クアトロン 3D LV3」のアクセス数推移】

なお、「価格.comトレンドサーチ」を利用して、これらの機種の最安価格を比較してみると、ソニーの40インチモデル「KDL-40HX800」は、価格.com上ですでに15万円を切るプライスをつけている店舗もあるなど、かなりお買い得感が高くなっているのがわかる。これに比べて、シャープの40インチモデル「LC-40LV3」のほうは、まだ20万円を切った程度のプライスということもあり、この価格差が、アクセス数の違いとなって現れていると見ることもできる。ただし、ソニーの「HX900」「HX800」シリーズは、「3D対応」をうたってはいるものの、3Dコンテンツを見るためには、別途3Dメガネなどのオプションを購入する必要があるため、3Dメガネ付属の「AQUOS クアトロン 3D」と単純に比較することはできない。そういう意味では、ソニーの「HX900」「HX800」シリーズが比較的人気なのも、3Dモデルであるというよりも、「3Dの将来性を持った2Dテレビ」として多くのユーザーがとらえているから、と見ることもできる。

【図4 「HX800」と「LV3」40インチモデルの最安価格推移】
【図4 「HX800」と「LV3」40インチモデルの最安価格推移】

今ひとつふるわない3D対応テレビに対し、液晶テレビ市場を牽引している「非3Dモデル」

 

このように、今年の夏のボーナス商戦で大きな話題になるはずだった「3D対応テレビ」は、今ひとつ低調な滑り出しとなっているが、これに対して、この夏のボーナス商戦を牽引しているのが、いわゆる「非3Dモデル」である、従来型の液晶テレビ製品だ。

特に、ここのところ、価格.comの液晶テレビの人気ランキングで上位を賑わせているのが、東芝の「LED REGZA Z1」シリーズである。「LED REGZA」は、その名の通り、LEDバックライトを採用した東芝の新シリーズで、6月下旬に発売されて以降、価格.comの中でも非常に人気の製品となってきている。東芝は、LEDバックライト搭載という面では、競合のシャープやソニーにやや遅れを取っており、3Dモデルの投入も、大手メーカーの中ではもっとも遅いタイミングとなっているが、後発であっても、先行する各メーカーの製品を上回るほどの人気を得るに至ったのはさすがであろう。

【図5 東芝「LED REGZA Z1」のアクセス数推移】
【図5 東芝「LED REGZA Z1」のアクセス数推移】

もっとも人気なのは、売れ筋ランキングの1位にもランクイン中(8月10日現在)の42インチモデル「42Z1」だが、最新価格ではすでに11万円前半で売られているところもあるなど、価格面でもかなり手ごろなレベルになっている。前述の3D対応モデルで人気のソニーの40インチモデル「KDL-40HX800」が、まだ15万円弱の価格であることを考えると、かなり割安感があり、3Dにさほどこだわらないのであれば、これで十分という消費者の心理を反映している。

【図6 東芝「LED REGZA Z1」の最安価格推移】
【図6 東芝「LED REGZA Z1」の最安価格推移】

また、先行して発売されているシャープのLEDバックライト搭載モデルも好調に推移している。特に、「LED AQUOS」の廉価版モデルである「SE1/SC1」については、2月の発売でありながらも、その価格の安さからかなりのロングセラーとなっており、価格.comのランキングでも上位の常連となっている。ちなみに、40インチモデル「LC-40SE1」の最新価格は9万円を切っており、シングルチューナーモデルであるというデメリットはあるものの、LEDバックライト採用の製品としては非常に割安感の強いモデルとなっている。

【図7 シャープ「LED AQUOS SE1/SC1」の最安価格推移】
【図7 シャープ「LED AQUOS SE1/SC1」の最安価格推移】

この夏のボーナス商戦で液晶テレビ市場を牽引しているのは、実は話題の3Dモデルではなく、こうした割安感の出てきた、LEDバックライト搭載の非3Dモデルなのだ。

総論:3Dテレビはコンテンツ待ちの状態。この秋以降も人気の中心は割安な2Dモデル

以上、この夏の液晶テレビ市場のトレンドを追って見てきたが、この夏各メーカーから勢揃いした3Dテレビについては、思ったほど消費者の購買マインドを刺激できていないようだ。その大きな理由としては、3Dに対応するコンテンツ(ブルーレイなど)の供給が遅れていることがある。この秋以降に、いくつかのメジャーレーベルからブルーレイ3Dのタイトル発売がアナウンスされているが、3D視聴環境をそろえるには、対応するブルーレイレコーダーなども購入する必要があるため、消費者にとってはハードルが高い。また、3D対応テレビの価格自体もまだまだ高止まりしている状況であり、これも消費者にとっては大きな障壁となっている。

こうした3Dモデルのやや低調な滑り出しとは逆に、人気を牽引しているのは、割安感の出てきた2Dモデルだ。特に、LEDバックライトの搭載などで画質的にも向上した製品が増えており、こうした製品で価格の安いモデルを中心に人気を集めている。今年3月のエコポイント対象製品の変更の影響で、この4〜6月はやや低調に推移した液晶テレビ市場であるが、今年12月にはそのエコポイントも終了する予定となっており、年末にかけて再度エコポイント駆け込み需要が起こることも考えられる。ただし、その際にも、人気の中心となるのは、まだ割高感の高い3Dモデルではなく、割安感があり、画質や省エネ性もしっかり担保された2Dモデルであることは、まず疑いのないところであろう。

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