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価格.comレポート

猛暑でエアコンが昨年比3倍の盛り上がり。9月に入っても続く暑さで、例年のピークを過ぎても需要は衰えず。

猛暑でエアコンが昨年比3倍の盛り上がり。9月に入っても続く暑さで、例年のピークを過ぎても需要は衰えず。

厳しい残暑で、ピークを過ぎてもなかなか落ちない「エアコン」「扇風機」のアクセス

今年の夏は例年にないほどの厳しい暑さが続いている。埼玉県熊谷市では、最高気温が35度以上の猛暑日が9月6日までに37日連続となるなど、今年は各所で記録的な暑さの年となりそうだ。このような異常とも言える酷暑のせいもあって、例年以上に盛り上がっているカテゴリがある。それが、「エアコン」や、「扇風機・サーキュレーター」といった、冷房関連機器のカテゴリだ。

図1は、2009年および2010年の5〜8月における、価格.com「エアコン」カテゴリのアクセス数を、重ね合わせてグラフにしたものだ。昨年をはるかに上回るアクセス数を記録していることがわかる。エアコンの場合、昨年は6月中旬に100万PV/週をマークしたのをピークとして、それ以降は徐々にアクセスが下がり続け、8月下旬の段階では30万PV/週前後となっていた。これに対し、今年は、6月下旬に140万PV/週を記録した後、いったんアクセスは下がっていたが、猛暑となってきた7月中旬には再び急反発し、ピークとなる7月中旬には160万PV/週を突破した。これ以降、急速にアクセス数は下降していくものの、例年だとエアコンの売れ行きがピークアウトするはずの8月下旬に至っても100万PV/週の高水準をキープしており、9月になってもそのアクセス数は横ばい状態にある。これは、昨年の3倍近いアクセス数だ。

【図1 エアコンのPV数推移】
【図1 エアコンのPV数推移】

また、「扇風機・サーキュレーター」カテゴリにおいても同様の傾向が見られる。図2は、2009年および2010年の5〜8月における、「扇風機・サーキュレーター」カテゴリのアクセス数推移だが、エアコンのアクセス数とリンクするように6月下旬にピークの第1波が訪れ、それがいったん急落した後に7月中旬に第2波のピークで伸び上がり、70万PV/週をマークした。売れ行きがピークアウトする8月下旬になっても、アクセス数は、昨年のピーク時レベルの30万PV/週程度で推移しており、こちらも昨年比で3倍以上のアクセスを記録している。
両カテゴリとも、夏の暑さによって人気が大きく左右される商材であるが、今年の夏が異常ともいえる暑さだったことに加え、昨年が全般的に冷夏だったということの反動もあり、昨年比で約3倍という大きな需要増となった形だ。

【図2 扇風機・サーキュレーターのPV数推移】
【図2 扇風機・サーキュレーターのPV数推移】

売れ筋モデルは個室向けの低価格モデル。子供部屋や寝室への設置が急増か

図3は、価格.comの「エアコン」カテゴリにおける、売れ筋製品の価格帯シェアを示したものだ。これを見ると、時期によって若干の変化はあるものの、ここ1年程度で、売れ筋製品の価格帯はさほど大きく変わっていないことがわかる。冷房需要の高まる6〜8月のシェアを見ると、2009年、2010年とも、8万円未満の製品のシェアが約6割を占めており、低価格製品を中心に人気を得ていることがわかる。

【図3 エアコンの売れ筋価格帯シェア】
【図3 エアコンの売れ筋価格帯シェア】

また、図4は、エアコンの冷房能力別でのPVシェアを示したものだが、こちらも売れ筋価格帯での推移と同じく、冷房能力の比較的低い(対象畳数の少ない)製品が半数以上のシェアを占めている状況が続いており、冷房需要の高まる6〜8月のシェアで見ると、2009年、2010年とも、「10畳以下」の製品が6割以上を占めるという結果になっている。これらのデータから、現在のエアコン需要の中心は、リビングルームなどで利用する冷房能力の高いモデルよりも、6〜8畳程度の個室で使用する、冷房能力の比較的低いモデルであることがわかる。

【図4 エアコンの冷房能力別PVシェア】
【図4 エアコンの冷房能力別PVシェア】

日本の多くの家庭では、すでにリビングルームなどにはエアコンが設置されているが、子供部屋や寝室などの各個室には、まだまだエアコンが設置されていないというケースが多い。このため、現在のエアコン需要の中心は、こうした個室向けの小容量クラスとなっている。この傾向は、数年前から変わっていないが、今年の場合も、昼だけでなく夜も寝苦しい「熱帯夜」が何日も続いており、このことが、これまでエアコンの設置をしてこなかった子供部屋や寝室などへエアコンを導入するきっかけとなっているものと思われる。

総論: 異常とも言える猛暑の影響で例年にない活況が続くエアコン市場

以上、主にエアコンを中心に今年の夏の冷房機器市場のトレンドを見てきたが、例年にはない異常とも言える暑さが、エアコンや、扇風機・サーキュレーターという冷房機器の注目度を大きく伸ばしたのは明らかだ。こうした冷房製品の需要は、その年の暑さに大きく依存するため、昨年はエコポイント制度があったものの、冷夏の影響で、エアコンの需要は期待したほど伸びなかった。それが、今年は一転して猛暑となり、さらに9月に入っても、まだまだ35度を超える真夏日が続いているといった状況であるため、いまだにエアコンや扇風機への需要が続いているという状況だ。エアコン市場にとっては久々の明るいニュースであるが、このような酷暑が来年も続くというのはちょっと勘弁してもらいたい、というのが、一般消費者の切なる希望であろう。

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