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価格.comレポート

カーナビにも“地デジ化”の波!2011年7月のアナログ停波による買い換え需要で、低価格な車載型メモリーナビが急成長

カーナビにも“地デジ化”の波!2011年7月のアナログ停波による買い換え需要で、低価格な車載型メモリーナビが急成長

2010年後半より、地デジ搭載モデルの人気シェアが拡大中

図1は、価格.comの「カーナビ」カテゴリにおけるここ2年間の搭載チューナー別のアクセスシェアを、「価格.comトレンドサーチ」を利用して示したものだ。2009年1月の時点では、ワンセグチューナー搭載モデルが半分近くを占めており、地上デジタルチューナー搭載モデルは20%を超える程度だった。しかしながら、地上デジタルチューナー搭載モデルの人気シェアは、2010年4月を境に上昇を始め、2010年後半から急激に増加。2010年12月にはシェアで40%を突破し、今やワンセグチューナー搭載モデルのシェアにほぼ匹敵するまでにシェアを伸ばしている。いっぽうのワンセグチューナー搭載モデルは2010年4月以降、人気シェアが減少しており、2011年1月には40%強くらいまで落ち込んでいる。カーナビに搭載されるテレビチューナーも、この1年間でワンセグから地デジへのシフトが起こってきていると言えるだろう。

【図1 「カーナビ」カテゴリのチューナータイプ別アクセスシェア推移】
【図1 「カーナビ」カテゴリのチューナータイプ別アクセスシェア推移】

では、カーナビ自体のタイプはどのように変化したのだろうか。図2は、「カーナビ」カテゴリにおける、「ポータブルタイプ」と「固定タイプ(車載タイプ)」の、ここ2年間のアクセスシェアの遷移を示したもの。これを見る限り、ポータブルナビのシェアはここ2年間でさほど変わっておらず60%前後をキープしてきているが、2010年4月以降、若干シェアを落としてきている。逆に言えば、ここ数年押され気味だった車載型カーナビのシェアがここ半年くらいでだいぶ戻してきているのだ。

【図2 「カーナビ」カテゴリの本体形状別アクセスシェア推移】
【図2 「カーナビ」カテゴリの本体形状別アクセスシェア推移】

ポータブルナビは、手ごろな価格や、取り付けの簡単さなどからここ数年非常に人気の製品だが、その人気にもうやや陰りが出てきたと見ていいだろう。その理由としてはいくつかあるが、1つは、ポータブルナビと同様にフラッシュメモリーを記録媒体とする車載型メモリーナビが増加し、人気を得てきたことが上げられる。こうした車載型メモリーナビは、価格も10万円前後と比較的安く、そのうえ、画質のよい地デジチューナーを搭載するなど、ポータブルナビに対するアドバンテージが大きい。これに対して、ポータブルタイプの場合、ほとんどの製品が搭載するチューナーがワンセグとなっているため、テレビの画質面などではどうしても不利となってしまうのだ。

また、今年7月にアナログ地上放送が停波することに伴って、アナログチューナー搭載のカーナビを使っているユーザー(主に車載型ナビ)の買い換え需要が高まってきていることも、地デジチューナーを搭載した車載型ナビの人気を後押ししている。

車載型カーナビでも主流になりつつある「メモリーナビ」

続いて、車載型カーナビのタイプ変遷について、詳しく見てみよう。図3は、図2の固定タイプのカーナビ(車載型カーナビ)における、記録媒体ごとのシェア推移を「価格.comトレンドサーチ」のデータより示したものだ。車載型カーナビでは、これまでずっと記録媒体に「HDD」を搭載する「HDDナビ」が主流だった。2009年6月くらいまでは、HDD搭載モデルがシェアの80%近くを占めるなど、圧倒的なシェアと言っていい。しかし、2009年7月以降、徐々にフラッシュメモリー搭載タイプの「メモリーナビ」のシェアが拡大し、2010年11月時点ではHDD搭載モデルを逆転するに至っている。

【図3 固定タイプナビの記録メディア別アクセスシェア推移】
【図3 固定タイプナビの記録メディア別アクセスシェア推移】

メモリーナビが人気となっている最大の理由は、その販売価格だ。「カーナビ」カテゴリにおいて、売れ筋ランキング1位の座をキープし続けている、パイオニア「楽ナビLite AVIC-MRZ99」の価格を「価格.comトレンドサーチ」で見ると、8GBの搭載メモリーに24GB相当のデータを収録し、DVDドライブや地上デジタルチューナーを搭載するというハイスペック製品でありながら、最安価格では89,800円(2011年2月9日現在)と、9万円を切っており、非常に値ごろ感が強い。その価格は、5〜6万円台が中心の価格帯となっているポータブルナビと3万円程度しか変わらなくなっており、高解像度液晶やDVDドライブ、地デジチューナーといったアドバンテージを考えた場合に、ポータブルナビの価格的優位性は崩れつつあると言っていい。

【図4 パイオニア「楽ナビLite AVIC-MRZ99」の最安価格推移】
【図4 パイオニア「楽ナビLite AVIC-MRZ99」の最安価格推移】

カーナビの売れ筋価格帯の推移(図5)を見ても、2008年1月の時点では、10万円以上の製品が60%近いシェアだったのに対し、2011年1月には20%前後まで落ちている。この価格帯の製品のほとんどは、車載型のHDDナビで、今やこうした高性能なHDDナビのシェアは2割程度にまで落ちていると言っていい。これとは対照的に大きくシェアを伸ばしているのが、6万円以下の価格帯の製品であるが、このほとんどはポータブルナビである。さらに、この半年で急激にシェアを拡大しつつあるのが、8〜10万円という価格帯の製品であるが、これが前出の「楽ナビLite AVIC-MRZ99」に代表される車載型メモリーナビの平均的な価格帯となっている。そのシェアはすでに20%前後となっており、従来のHDDナビやポータブルナビに代わる第三の製品として、その人気を拡大しつつあることがわかる。

【図5 「カーナビ」カテゴリの売れ筋価格帯推移】
【図5 「カーナビ」カテゴリの売れ筋価格帯推移】

総論:2011年7月のアナログ地上波完全停波を控え、地デジ搭載の車載型メモリーナビの買い替え需要が加速

以上、最近のカーナビの動向について駆け足で見てきたが、現在カーナビ市場では、液晶テレビなどと同様の「地デジ化」が急ピッチで進んでいる。今年2011年の7月に実施される地上デジタル放送への完全移行を控えて、薄型テレビの買い替えが進んでいるが、これにやや遅れる形でカーナビでも地デジ化が進行してきているのだ。

その中でも現在注目されているのは、価格の安い車載型メモリーナビの存在だ。いまだに人気のポータブルナビであるが、テレビチューナーに関してはそのほとんどがワンセグであり、5型や7型の画面で見るにはやや物足りない印象を受ける。その点、地デジチューナーを最初から搭載している車載型メモリーナビであれば、画質がきれいなうえ、DVDなども見ることができ、しかも音楽再生などのAV機能も豊富に用意されており、しかも価格もかなり手ごろとなっているため、最近とみにニーズが高まってきているといえる。こうした状況の中、各メーカーとも、このクラスの製品には力を入れてきており、製品ラインアップも拡充しつつある。今年7月の地デジへの完全移行に向けて、地上デジタルチューナーを搭載した車載型メモリーナビの人気がさらに加速するのは確実な状況だ。

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