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2009年夏のボーナス商戦速報。エコポイントが牽引する家電と停滞するカメラの対比鮮明に

2009年6月24日

順調な伸びを見せるパソコン・家電に対し、停滞感を漂わせるカメラカテゴリ

【図1 大カテゴリ別PV数推移】
【図1 大カテゴリ別PV数推移】

価格.comの主要カテゴリである「パソコン」「家電」「カメラ」の3カテゴリのアクセス数の伸びを表したのが図1のグラフだ。ボーナス時期の前年比(2008/5/18〜6/14と2009/5/17〜6/13)をみると、パソコンカテゴリが前年比138.0%、家電カテゴリが147.1%といずれも高い伸びを示しているのに対し、カメラカテゴリの伸びは125.9%とややふるわない。価格.com全体のアクセス数の伸びが前年比で142.6%ということを考えると、カメラカテゴリの125.9%という伸びは、むしろ停滞しているとすらいえるほどだ。

ネットブックが牽引するノートパソコンカテゴリ

ここ数年常に厳しいと言われているパソコンカテゴリも、価格の安い「ネットブック」の人気などで、「ノートパソコン」カテゴリのアクセス数は順調に推移している(図2参照)。また、「液晶モニタ・液晶ディスプレイ」カテゴリも、フルハイビジョン対応の低価格な大型ディスプレイが堅調に推移しており、アクセスを伸ばしてきていることなどから、パソコンカテゴリは全体として138.0%(ボーナス時期の前年比)というアクセスの伸びを見せている。

【図2 パソコン関連 小カテゴリ別PV数推移】
【図2 パソコン関連 小カテゴリ別PV数推移】

エコポイント制度の後押しでアクセスを伸ばす家電カテゴリ

これより調子がいいのが家電カテゴリだ。家電カテゴリは、液晶テレビの人気によって、ここ数年アクセスを伸ばし続けてきているが、5月より始まった「エコポイント制度」の後押しもあり、4月にいったん沈んだアクセス数も大きく増加に転じている。同じくエコポイント対象となる「冷蔵庫」「エアコン」といったカテゴリも増加を示しており、これに、低価格化が進むブルーレイレコーダーや、ブルーレイプレーヤーといった比較的新しい話題性のある商品も加わって、全体としては147.1%(ボーナス時期の前年比)という高い伸びを示した(図3、4参照)。

【図3 家電関連(AV機器) 小カテゴリ別PV数推移】
【図3 家電関連(AV機器) 小カテゴリ別PV数推移】
※「DVDレコーダー」「DVDプレーヤー」は、「ブルーレイレコーダー」「ブルーレイプレーヤー」を含む

【図4 家電関連(生活家電) 小カテゴリ別PV数推移】
【図4 家電関連(生活家電) 小カテゴリ別PV数推移】

カメラカテゴリ停滞の裏に、デジタル一眼レフカメラ人気の陰り

上記2カテゴリの好調ぶりに対し、かなり水を空けられた感があるのがカメラカテゴリである。この1年のアクセス数の推移を見ても、カメラカテゴリ全体のアクセス数は昨年2008年の9月以降横ばいを続けており、今年2009年に入ってからは、カメラの新製品が多く発表された2月頃をピークとして、むしろ減少傾向に転じているほどだ(図1参照)。

このカメラカテゴリ停滞の理由はいくつかあるが、もっと大きいのは、ここ数年高い人気を誇ってきた「一眼レフカメラ」の人気に陰りが出てきていることだろう。ここ数年のトレンドとしては、コンパクトカメラよりもむしろ一眼レフカメラに人気が集まっており、カメラカテゴリのアクセスもデジタル一眼レフカメラの人気にあやかって伸びていたのだが、2008年の年末をピークとして、アクセス数はゆるやかに減少傾向に転じている。逆に、最近では小型のコンパクトデジカメのほうに人気が集まっており、この春の新モデルも話題を集めアクセスを伸ばしている。両者の間の差がかなり顕著に現れた形で、デジタル一眼レフカメラの人気に陰りが出ていることが見て取れる(図5参照)。

【図5 カメラ関連 小カテゴリ別PV数推移】
【図5 カメラ関連 小カテゴリ別PV数推移】

デジタル一眼レフカメラの人気に陰りが出てきている要因を分析すると、以下の3点に要約されるだろう。

1:デジタル一眼レフカメラの普及率が飽和に達してきており、ターゲットユーザーのほとんどがすでに所有している状況となった
2:話題となりうるようなデジタル一眼レフカメラの新モデルが存在せず、主力となるモデルは2008年で出そろってしまった感がある
3:2008年秋以降の不景気の流れで、趣味性が高く価格も高めのデジタル一眼レフカメラは敬遠される傾向にある

2009年夏のボーナス購入予定商品、事前調査にも異変あり。

なお、こうした要因を裏付けるものとして、「価格.comリサーチ」が2008年および2009年の5月に実施した「夏のボーナス」に関しての回答結果がある(図6参照)。この中でも、この夏のボーナスで購入したい製品のランキングで、デジタル一眼レフカメラは大きく順位を下げており、ユーザーの嗜好性という意味でも、今年の夏商戦、デジタル一眼レフカメラを取り巻く環境はかなり厳しくなっていることが予想される。

【図6 価格.comリサーチ回答結果「夏のボーナスで購入する商品」】
【図6 価格.comリサーチ回答結果「夏のボーナスで購入する商品」】

二大メーカー「キヤノン」「ニコン」の人気凋落と、新たに話題を集めるマイクロフォーサーズ

デジタル一眼レフカメラの人気に陰りが出てきているのは、上に挙げた3点が主な理由と思われるが、これをメーカー別に見ていくと、話はよりハッキリしてくる。カメラ業界は、キヤノンとニコンの二大メーカーが大きなシェアを持っているが、価格.comにおけるアクセス数もほぼこれに準じた形となっている。このため、この2社の製品へのアクセスに影響があると、全体にも大きな影響を及ぼすのだが、グラフを見ると、キヤノン、ニコンともに2008年の年末くらいを境に、アクセスを落としてきており、特にシェア首位のキヤノンは、ピーク時の半分ほどまで落ち込んでしまっている。この2社の製品に対するアクセスが大きく減少した結果、デジタル一眼レフカメラカテゴリ全体のアクセス数も減少してしまっているということがわかるだろう(図7参照)。

【図7 デジタル一眼レフカメラ メーカー別PV数推移】
【図7 デジタル一眼レフカメラ メーカー別PV数推移】

このように、キヤノン、ニコン両社の製品に対して、上に挙げたような理由による一時的なユーザー離れが進んでいるわけだが、その一方で、シェアとしては少ないものの、じわじわとアクセスを伸ばしているメーカーもある。まず、5月より急激にアクセスを伸ばしているペンタックス(HOYA)だが、これはペンタックスとしては久々となるデジタル一眼レフの主力カメラの新モデル「K-7」が発表されたことによるものだ。実はペンタックスはHOYAとの合併などによって、2008年中に主力製品の新モデルの投入が行えなかったという事情があり、他社よりも少し遅れての登場となったわけだが、他社製品にあまり大きな話題がない中で、唯一と言っていいほどの主力製品ということで、話題となっている。

【図8 価格.comにおけるペンタックス「PENTAX K-7」の製品情報ページ】
【図8 価格.comにおけるペンタックス「PENTAX K-7」の製品情報ページ】

もう1つ注目したいのが、アクセスを伸ばしてきているパナソニックとオリンパスの動きである。この2社は、従来のデジタル一眼レフカメラの機構をより小型化できる「マイクロフォーサーズ」という規格を採用している(※マイクロフォーサーズはミラーを搭載しないため、正しくは「一眼デジタルカメラ」)。昨年秋にパナソニックが先行する形で「LUMIX DMC-G1」という製品を市場に投入ししばらく話題となっていたが、この5月にその改良版である「LUMIX DMC-GH1」を発表。これに続くように、オリンパスも旧フィルムカメラの名機と言われる「Pen」の名前を冠した「ペン E-P1」を発表し、価格.com上でも一気に話題を独占している。この2モデルの発表によって、にわかに「マイクロフォーサーズ」規格が注目を集めてきており、やや停滞感の出てきたデジタル一眼レフカメラ市場に、新鮮な話題を提供している形だ。

【図9 価格.comにおけるパナソニック「LUMIX DMC-GH1」の製品情報ページ】
【図9 価格.comにおけるパナソニック「LUMIX DMC-GH1」の製品情報ページ】

【図10 価格.comにおけるオリンパス「ペン E-P1」の製品情報ページ】
【図10 価格.comにおけるオリンパス「ペン E-P1」の製品情報ページ】

総論:エコポイント制度の後押しで家電関連は堅調。カメラは新機軸の技術に期待

以上、価格.com上の主要3カテゴリに関する大まかなユーザー動向を見てきたが、家電関連は、エコポイント制度の後押しもあってこの夏のボーナス商戦も、液晶テレビを中心に堅調に推移するものと思われる。パソコン関連は、パソコン本体自体は、秋に発売が決定した新OS「Windows 7」への購入待ちということもあって、なかなか厳しい状況が続きそうだが、低価格のネットブックを中心とした購買意欲は依然高く、売上高という点では厳しい商戦となりそうだが、個別の製品によっては、液晶ディスプレイのように注目を集めているものもあり、複雑な状況を呈している。

しかし、何より不安要素が大きいのは、カメラ関連であろう。すでに見たように、デジタル一眼レフカメラの人気がここのところ急激に低下しており、特にキヤノン、ニコンの二大メーカーであまり目立った新製品がないことが大きく影響している。デジタル一眼レフカメラについては、ユーザーへの普及度から見ても、製品としての技術向上という点から見ても、すでに飽和感があり、なかなかブレイクスルーが難しい状況にさしかかっているといえるが、オリンパスとパナソニックが主導する小型規格の「マイクロフォーサーズ」が新たに脚光を浴びるなど、明るいニュースもないわけではない。このあたりの新機軸をどのように打ち出していけるかが、今後のデジタル一眼レフカメラ市場には求められているといえるだろう。

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