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幕張イベントホール

平均年齢46歳の伝説のガールズバンド「プリンセス プリンセス」が復活する。解散から16年再びステージに立つことに決めた。5人が踏み出した再結成への道を紹介する。

今年2月、都内にあるスタジオで音あわせが行われていた。再結成のきっかけは東日本大震災。1年限定でチャリティーライブを行うため去年7月から練習を続けてきた。ガムシャラだった20代と違いアップテンポな曲に体がついていかない。演奏ブランク10年のドラムス富田京子は息切れをしていた。

昔と変わった事は他にもある、富田は11年前に一般男性と結婚し、2人の男児を育てる主婦のため練習時間も限られている。日常を犠牲にするバンド結成に迷いはあった。「同窓会的なことはやめよう、昔以上のことを目指す意思がなければやらなかった」と富田は話した。

リーダーの渡辺敦子は音楽専門学校の副校長。平日は毎日授業に追われている。先生と呼ばれる生活に満たされていた頃、東日本大震災が起こった。「1人では微力で何もできない、プリプリの規模じゃないと何もできないと感じた」と渡辺は話した。

岸谷香も2人の小学生を育てる母親。結成について、子供たちの協力がなければできないからと相談すると、自分達のこともっと自分達でやると言ってくれていた。

ライブ本番に向け16年ぶりの衣装合わせ。趣味も好みも異なる5人、衣装も五人五様。5人が出会ったのは29年前の春。楽器ごとのオーディションで選ばれアイドルバンド「赤坂小町」としてデビュー。しかし全く売れず、苦楽を共にした13年だった。

ギターの中山加奈子は自らを「ロック大好きおばさん」と呼び、インディーズバンド「VooDoo Hawaiians」で音楽活動をしている。親しかったミュージシャンと8年前に結婚し、純粋に音楽と向き合う日々。16年前の解散ライブで中山は「5人ともこの解散が正しかったと思うような生き方をする」と話していた。今でもあの言葉を時々思い出しもっと頑張らないと思うと語った。

復活ライブ1週間前、最後のリハーサルに富田は早めに来て練習していた。本番に向け最後まで練習したのはオープニング曲の出だし。岸谷はおそらくパッと見えた瞬間、パッと聞こえた瞬間で人の印象が決まるので出だし命と頑張ると言う。富田は「生活の中でこんなに疲れて気持ちがいいことはない。生きてる感じがする」と話した。

充実した時間の代償もある。家に帰れば家庭や家族が母親の帰りを待っている状況や思いをそれぞれが語った。

かつてメンバー1カワイイと評判だった、今野登茂子は再結成に最後まで悩んだ。突発性難聴を患い片方の耳だけしか聞こえない状況に不安があった。娘は2年生、夫は俳優で映画監督の利重剛。利重は子どもにとってはただのお母さんだったので、1回だけでもステージで輝くお母さんを見せられたら子どもにとってもいい思い出になると思うと話した。

3月20日幕張メッセでのライブ当日。本番前の控え室ではメンバーはいつになく無口だった。16年のブランクを超え、伝説のバンドが復活する。


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