ファミリーカー選びにおいて重要なポイントってなんだろう?

子どもがリアシートにしっかりと座れて、荷物がそこそこ積めれば、どんなサイズのクルマだってファミリーカーとして使える。もちろん、ファミリーカーの代名詞的存在となっている5ナンバーサイズのボックス型ミニバンのように、ボディサイズが大きいほどさまざまな利用シーンに対応できるのは間違いないが、家族構成や求める条件によっては、もっとコンパクトなサイズのクルマを選んだほうがよい場合もある。たとえば、3、4人家族なら、ボックス型ミニバンほど広い室内空間は必要ないだろうし、日常の足としての軽快さを求めるのであれば、取り回しやすいコンパクトなサイズのクルマを選ぶのが賢明だ。

つまり、ファミリーカー選びは、決してミニバン一択というわけではなく、それぞれのニーズに合った1台を選べばよいというわけ。とりわけ、クルマ選びにおいて重要な要素のひとつとなる「コストパフォーマンスの高さ」からファミリー層の人気を集めているのが、日本独自の規格で作られた「軽自動車」と、5ナンバーサイズの中でも小型な「コンパクトカー」と呼ばれるクルマだ。ひと昔前までは、軽自動車、コンパクトカーともに価格の安さだけが注目されていたが、近年ではその性能や装備が大きく向上したことで、価格以上の価値を持つクルマが増加。コストパフォーマンスが大幅アップしたことで、ファミリーカーとしてこれらのクルマを選ぶ人が増えてきたのだ。

軽自動車とコンパクトカーは、ボディサイズや排気量、乗車定員といった規格に違いがあるいっぽう、最近では車両本体価格がほぼ同クラスとなる例も増えており、購入の際には比較検討されることが多い。となると気になるのは、ファミリーカーとしてどちらのクルマを選ぶのがよいのか? という点だろう。そこで今回は、子どもがいる価格.comスタッフ複数名に「クルマ選びの条件」をインタビューしながら、ファミリーカーに求められるニーズをしっかりと満たしてくれるのは、どちらのクルマなのかを考察してみることにした。

トヨタの新型コンパクトカー「タンク」
トヨタの新型コンパクトカー「ルーミー」
近年、コンパクトカーは機能や装備が向上したことで、ファミリー層からの人気も高まってきた。2016年11月に発表されたトヨタの新型コンパクトカー「タンク」(左写真)と「ルーミー」(右写真)も、ファミリーカーとして注目すべきコンパクトカーだ

価格.comスタッフAがファミリーカーに求める条件「シンプルなデザインは飽き飽き。やっぱりクルマは個性的じゃないと」

価格.comスタッフAがファミリーカーに求める条件「シンプルなデザインは飽き飽き。やっぱりクルマは個性的じゃないと」
数年前まで、ファミリーカーといえば、万人受けするシンプルなデザインのクルマが選ばれる傾向にあった。しかし最近では、スタッフAのように個性的なデザインを求める人も増えてきた

スタッフAがファミリーカーに求める条件は、個性的なデザインだという。そこでまずは、軽自動車とコンパクトカーのデザインの違いから考えていこう。軽自動車では、規格サイズの中でスペースを最大限に有効活用する必要があるため、クルマのデザインはどうしても画一的になりがち。アクティブな雰囲気や、女性を意識したデザインなどで個性を演出しているモデルもあるが、トータルで見れば、小さなボディに必要な要素のみを詰め込んだ、やや個性に欠けるクルマが少なくないという印象だ。

いっぽうのコンパクトカーは、規格サイズにゆとりがあるため、軽自動車と比べて個性的で質感の高いモデルが多くラインアップされているように感じる。なかでも、デザイン面で、ここのところ目立った動きをしているのが、トヨタのコンパクトカーだ。最近のトヨタのコンパクトカーは、見るだけでワクワクし、家族といっしょにドライブに出かけたくなるような、個性的なデザインのモデルが増えてきた。大型グリルを採用したアグレッシブなフロントフェイスの新型「シエンタ」や、2016年11月に発表された新型車「ルーミー」と「タンク」などがその象徴だろう。また、トヨタのコンパクトカーは、インテリアにおいても、さまざまな素材やカラーのパーツを採用して高級感を演出したり、工夫を凝らした収納によって使い勝手を向上させたりと、細かな部分にもこだわりを感じる仕上がりとなっている。

もちろん、デザインに関しては個人の好みもあるため、一概にこれが正解とは言えないが、「ファミリーカーでも、やっぱりクルマのデザインは個性的じゃないと!」というスタッフAのような人にとっては、トヨタ「ルーミー」「タンク」「シエンタ」あたりが有力な選択肢となりそうだ。

トヨタの新型コンパクトカー「タンク」
トヨタの新型コンパクトカー「ルーミー」
多彩なラインアップを擁するトヨタのコンパクトカー。最近では、「タンク」(左写真)や「ルーミー」(右写真)に代表されるように、アグレッシブなフロントフェイスがトレンドのひとつとなっている

価格.comスタッフBがファミリーカーに求める条件「家族を乗せるクルマだからこそ、居住性は譲れない」

価格.comスタッフBがファミリーカーに求める条件「家族を乗せるクルマだからこそ、居住性は譲れない」
価格.comスタッフBがファミリーカーに求める条件は、室内空間の居住性。「自分も、子どももゆったりと座れるスペースが確保されたクルマを選びたいです」

続いては、軽自動車とコンパクトカーの居住性の違いをチェックしていこう。軽自動車のボディサイズ規格は、全長3,400mm以下、全幅1,480mm以下、全高2,000mm以下となっている。さすがに、全高2,000mmに迫る軽自動車はほとんど存在しておらず、その多くは1,500〜1,800mm程度だ。いっぽうコンパクトカーは、新型車「ルーミー」「タンク」を例に取ると、そのボディサイズは3,700(全長)×1,670(全幅)×1,735(全高)mmで、軽自動車と比べると、特に全幅と全長に違いがあることがわかる(※カスタムの全長は3725mm)。

では、このボディサイズの差は室内空間にどのような違いをもたらすのだろうか? まず全幅の差は、運転席と助手席に人が乗ったときにその違いがわかりやすく、コンパクトカーでは2人の間の空間にゆとりがあるのに対して、軽自動車では2人の距離が接近し、少し窮屈な状態になってしまう。また、全長の差は、後席の足元やラゲッジスペースのゆとりに違いをもたらすことが多い。後席の足元とラゲッジスペース、どちらのスペースを優先的に活用するかはそのクルマによって異なるが、いずれにせよ、全長が長いコンパクトカーのほうがゆとりを持って使えることは間違いないだろう。

さらに、最近のコンパクトカーでは、ミニバン並みの多彩なシートアレンジを可能にしたモデルも増えてきた。たとえば、トヨタの「ルーミー」と「タンク」でも、前席から後席をひとつなぎにしてゆったりとくつろげる「フルフラット」と、リアシートを足元空間に格納することでフラットなラゲッジスペースが創出できる「ダイブイン」など、乗る人の数や荷物の大きさに合わせた多彩なシートアレンジが可能になっている。

トヨタの新型コンパクトカー「ルーミー」
コンパクトカーに比べてボディサイズに制限のある軽自動車では、居住性や積載性がどうしても犠牲になりがち。いっぽう、最近のコンパクトカーは、高効率なパッケージングによって、室内空間やラゲッジスペースが広く、使い勝手もよいため、ファミリー層にも適している(写真はトヨタ「ルーミー」のインテリア)

価格.comスタッフCがファミリーカーに求める条件「小さな子どもがいるから、両側パワースライドドアは絶対に欲しい」

価格.comスタッフCがファミリーカーに求める条件「小さな子どもがいるから、両側パワースライドドアは絶対に欲しい」
小さな子どものいる家庭に便利な装備のひとつが、「両側パワースライドドア」。スタッフCもファミリーカー選びの最重要ポイントとしてあげていた

ドアハンドルのスイッチを押すだけでロック解除とドアの開閉が行える「両側パワースライドドア」は、ファミリー層にとって特にチェックしておきたい装備のひとつ。狭い駐車場でもラクにドアを開けて子どもをチャイルドシートに乗せられたり、子どもの手を引きながらでも大きな荷物の積み込みが行えたりと、利便性の面で重宝するため、スタッフCのように「この装備は絶対に必要」と考えているパパやママは多いだろう。

現在市場で販売されている軽自動車を見ると、「両側パワースライドドア」を装備したモデルは数えるほどしかない。いっぽう、トヨタのコンパクトカーを例に取ると、「シエンタ」に「両側パワースライドドア」が標準装備(一部グレードを除く)されているほか、「ポルテ」「スペイド」には助手席側パワースライドドアが装備される。また、新型車「ルーミー」と「タンク」においても、「X“S”」と「X」を除く6グレードに「両側パワースライドドア」が標準装備(「X“S”」と「X」は助手席側のみパワースライドドアを採用)されるなど、小さな子どものいる家庭でもファミリーカーとして安心して使える1台に仕上がっている。

また、「ルーミー」と「タンク」に装備される「両側パワースライドドア」は、ドアハンドルのスイッチを押すだけでロック解除とドアの開閉が行えるのはもちろん、挟み込み防止機能や、ドアがクローズ中にキー操作を行えば、ドアが閉まった後に自動でドアがロックされ、すぐにその場を離れられる「予約ロック機能」、室内から誤ってドアを開けるのを防ぐ「チャイルドプロテクター」といった機能に対応するなど、安全性に配慮されているのもポイントとなる。

両側パワースライドドア
「ルーミー」と「タンク」には、「X“S”」と「X」を除く6グレードに「両側パワースライドドア」が標準装備される

価格.comスタッフDがファミリーカーに求める条件「高速道路や坂道もストレスなく走りたい」

価格.comスタッフDがファミリーカーに求める条件「高速道路や坂道もストレスなく走りたい」
スタッフDのように、「ファミリーカーでも、やっぱり走りは楽しみたい」と考える男性ユーザーは多いはずだ

スタッフDが「高速道路や坂道もストレスなく走りたい」とコメントしているように、ファミリーカーを選ぶうえでは「走り」も重要なポイントのひとつ。軽自動車とコンパクトカーはボディサイズが小さく、取り回しがよいという点では共通しているが、パワーや静粛性においてはどうだろうか?

まずスペック面を比較すると、軽自動車のエンジンは排気量が660cc以下、パワーの指標となる最高出力が50PS台後半、低速域での力強さの指標となる最大トルクが6.6kgf・m中盤でもかなりハイスペックな部類。いっぽうのコンパクトカーは、たとえばトヨタの新型車「ルーミー」「タンク」の場合、排気量が1,000cc、最高出力が69PS、最大トルクが9.4kgf・mとなる(いずれもNA車の場合)。スペック的にはそれほど大きな違いがあるとは言えないが、実際に2台を乗り比べてみると数値以上に大きな違いがあるのがわかる。

筆者は、前述のエンジンスペックを持つ軽自動車や、「ルーミー」「タンク」と同等のエンジンスペックを持つ「パッソ」や「ヴィッツ」に家族4人で試乗したことがあるが、特に違いを感じたのが加速性と静粛性だ。軽自動車では、信号が赤から青に変わった際の走り出しのタイミングでアクセルを強めに踏まないとなかなか加速しなかったり、高速道路の走行でアクセルを強く踏むと車内に大きなエンジン音が響いたりしたのに対し、コンパクトカーではそういったストレスを感じることも少なく、快適なドライブを楽しむことができた。特に加速性は乗車人数によっても左右されるものだが、4人乗車した場合においては、排気量の違いが、そのまま走りの違いとなって表れていた印象だ。しかも、「ルーミー」「タンク」には、ターボ車も用意されているため、より走りにこだわる人はこちらを選ぶのもよいだろう。

トヨタ「パッソ1.0X」
排気量が0.996L、最高出力が69PS、最大トルクが9.4kgf・mの「パッソ1.0X」。スペックだけを見ると非力に感じてしまうかもしれないが、家族4人で乗車して実際に走らせてみても、想像以上にスムーズに力強く加速してくれた

まとめ

軽自動車とコンパクトカーは、ボディサイズや排気量、乗車定員といった規格に違いがあるいっぽう、最近では車両本体価格がどんどん接近してきていることから、購入の際、比較検討されることが多い。今回は、ファミリーカーを選ぶうえで重要となる4つのポイントである、① デザイン、② 居住性、③使い勝手、④走りの各要素から、その違いを考察してきたが、改めて、コンパクトカーのほうがワンランク上の機能や装備を備えていることが確認できた。

もちろん、車両本体価格が接近してきているとはいえ、税制面を含むランニングコストの面においてはまだまだ軽自動車の優位性が大きいため、「とにかく安くクルマを購入し、維持したい」という人は、軽自動車を選ぶのがよいだろう。しかし、ファミリーカーだからこそ、性能や装備は妥協したくないと考える人は、多少のランニングコストを上乗せしてでも、コンパクトカーを選ぶべきだろう。なかでも、新型車「ルーミー」「タンク」をはじめとする、魅力的なラインアップを擁するトヨタのコンパクトカーなら、あなたにピッタリの1台がきっと見つかるはずだ。

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