キヤノン「G6030」

最新インクジェットプリンター キヤノン「G6030」徹底レビュー

もう、インク切れやプリントコスト、給紙の手間に悩まない!
特大容量「ギガタンク」搭載

「インクカートリッジの交換が面倒」「プリントコストが高い」といった従来のインクジェットプリンターの不満を解決してくれる製品として、近年注目度を高めているのが、大容量インクタンクを搭載したプリンターだ。印刷量の多い家庭やSOHOにおいて、インク切れやプリントコストを気にせず印刷できるというのはありがたい限り。今まさに、導入を検討している人も多いのではないだろうか。本特集では、そんな大容量インクタンク搭載インクジェットプリンター、キヤノン「Gシリーズ」の最新モデル「G6030」を徹底レビューしていく。

ギガタンク大量印刷&低プリントコストを
可能にする特大容量インクタンク「ギガタンク」

インクジェットプリンターに対する不満でよく耳にするのが、「インクカートリッジの交換が面倒」「プリントコストが高い」というもの。こうしたインクの交換頻度とコストに対する不満を解消してくれる製品として、大容量インクタンクを搭載したインクジェットプリンターへの注目度が徐々に高まってきている。キヤノンでは、2018年2月から特大容量インクタンク「ギガタンク」を搭載したプリンター「Gシリーズ」を展開してきたが、2019年6月、その最新モデルとなる「G6030」を発売した。

「G6030」の最大の魅力は、言うまでもなく「ギガタンク」搭載によるインク交換頻度の少なさと、プリントコストの低さ。さらに、従来モデル「G3310」では後トレイからしかできなかった給紙が、「G6030」では、後トレイおよび本体前面の給紙カセットからも行えるようになり、大量給紙による高い生産性を実現したのもポイントとなる。

キヤノン「G6030」

印刷機会の多い家庭やSOHOを中心に支持されている、特大容量インクタンク「ギガタンク」を搭載したキヤノン「Gシリーズ」。今回レビューするのは、2019年6月に登場した最上位モデル「G6030」だ

給紙に関しては後ほど詳しく解説するとして、まずは「ギガタンク」についてチェックしていくこととしよう。「G6030」では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色インクを本体に充填して印刷を行うのだが、各色のインクボトル1本で印刷できる枚数は、標準モードでA4モノクロ文書が約6,000枚※1、A4カラー文書が約7,700枚※2。仮に、ひと月にA4カラー文書を600枚印刷したとしても、約1年以上、インクを追加購入することなく使い続けられる計算となる。

また、1枚あたりのプリントコストは、A4モノクロ文書が約0.4円、A4カラー文書が約0.9円と驚くほど低コストだ。インクの交換頻度が大幅に減るうえ、これだけプリントコストも抑えることができれば、子どもの学習用ドリルやPTAの配布物を大量に印刷する家庭でも、あるいは原稿や資料を大量に印刷するSOHOでも、インク切れやプリントコストに神経質にならずに済むはずだ。

キヤノン「G6030」

※1 エコノミーモード時は約8,300枚。
※2 初めてプリンターをご使用になる際に充填したインクボトルではなく、2回目以降に充填するインクボトルを使用して算出しています。印字可能枚数は、A4カラー文書ISO/IEC 24712を使用し、キヤノン独自の測定方法で算出したものです。

キヤノン「G6030」 キヤノン「G6030」

本体両側に装備された「ギガタンク」。向かって左側がブラックのインクタンクで、右側がシアン、マゼンタ、イエローのインクタンク。使用量の多いブラックのインクタンクは、カラーのインクタンクに比べて容量がより大きいのがおわかりいただけるだろう。なお、インク残量は半透明の窓からひと目で確認できる

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インクボトルは、ブラック(170ml)が2本、シアン、マゼンタ、イエロー(各色70ml)が1本ずつ同梱される。使用頻度の高いブラックのインクボトルが2本同梱されているため、しばらくはインクボトルを追加購入せずに済みそうだ。また、インクボトルはキャップを取り外して逆さにしてもインクがこぼれない設計になっている

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インクの補充は、本体のインクタンクカバーとタンクキャップを開け、注入口にインクボトルを垂直に差し込むだけと簡単。補充の際にインクがこぼれ、本体や手を汚してしまわないよう、注入口に差し込まないとインクが出てこない仕組みになっている

プリント品質家庭やSOHOでの利用に最適! 納得のプリント品質

続いて、印刷品質をチェックしていこう。「G6030」のブラックインクには、細い線や細かな文字もシャープに表現できる顔料系インクを、シアン、マゼンタ、イエローのカラーインクには発色のキレイな染料系インクを使用。紙の上に定着しやすい新開発の顔料ブラックインクは、黒はよりくっきりと、白抜きの文字はツブれを抑えた、より繊細な描写が可能になっている。

ここでは、家庭での利用を想定して子どもの学習用ドリルや、PTAの配布物、料理のレシピなどと、SOHOでの利用を想定してビジネス文書や請求書などを印刷してみたが、いずれも印刷品質は申し分なし。紙に顔をグッと近づけて確認してみても、小さな文字までくっきりと印字されて読みやすく、ツブれがちな白抜き文字も鮮明に印刷されていた。大容量のインクタンクを搭載したプリンターだからといって、印刷品質に不安を覚える必要はないと言えるだろう。

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家庭での利用を想定し、学習用ドリルをはじめ、PTAの配布物、料理のレシピなどを印刷してみたところ、小さな文字まで読みやすく、表やイラストの色も鮮やかに再現されていた

キヤノン「G6030」 キヤノン「G6030」

文字部分を拡大してみたが、紙の上に定着しやすい新開発の顔料ブラックインクにより、画数の多い漢字もにじむことなく、シャープに印字できていることがわかる。契約書や請求書、プレゼン資料の印刷など、ビジネス用途にも安心して活用できるだろう

基本性能プリンターとしての使い勝手や基本性能をチェック

ここからは、「G6030」のボディ設計やプリンターとしての基本性能をチェックしていこう。まず、ボディサイズだが、「ギガタンク搭載」と言われると、本体も「ギガサイズ」なのでは?と想像してしまう人もいるはずだ。しかし、本機のサイズは、403(幅)×369(奥行)×195(高さ)mmと一般的なインクジェットプリンターをひと回り大きくした程度。従来モデル「G3310」から、横幅を約42mm小型化している点は素直に評価したい。また、本体に大きく張り出した部分がないのもよく考えられていて、これによって設置性をさらに高めている。実際、棚の上のちょっとした空きスペースにもすんなり収まり、見た目も圧迫感がなくスッキリとしていた。

キヤノン「G6030」

「G6030」の本体サイズは、403(幅)×369(奥行)×195(高さ)mm。A4サイズのファイルスタンドがちょうど収まる奥行きの棚に置いてみたところ、棚からはみ出すことなくスッキリと設置できた。加えて、無線LAN(IEEE802.11 b/g/n)に対応しているので、パソコンとの接続もワイヤレスで行える。設置場所にはまず困らないだろう

キヤノン「G6030」 キヤノン「G6030」

本体前面の操作パネルには、2行モノクロ液晶モニターと操作ボタンを配置。操作ボタンが大きいので、誤操作しにくいのはもちろん、ネイルをしている女性でも操作しやすいだろう。また、操作パネルは、垂直から水平まで角度を調節できる、チルト式を採用。設置場所の高さに合わせて、最適な角度に設定しておけるのは便利だ

また、前述の通り、「G6030」は背面給紙に加えて、新たに前面カセットを搭載し、「2way給紙」に対応したことも見逃せないポイントだ。前面カセットには、A4、A5、B5、レター用紙を、後トレイには、これらに加えて、洋形封筒4号/6号、長形封筒3号/4号、はがき※3、L判※4などをセットすることができる。それぞれに異なる用紙をセットしておけば、印刷するたびにトレイを開けて用紙を交換する手間がない。

このほか、複数の原稿を1枚の用紙に分割して印刷できる4in1/2in1コピー機能や、両面印刷が可能な自動両面プリント機能を備えており、これらによって用紙コストを大幅に削減することもできるうえ、セットした原稿を判別して自動的に最適な設定でスキャンを行ってくれる高精細なCISフラットベッドスキャナーを搭載するなど、「G6030」は、複合機としての使い勝手や基本性能にも妥協がない。

※3 写真を張り付けたはがきには使用できません。
※4 キヤノン純正用紙のみ。

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A4普通紙を前面カセットに250枚、後トレイに100枚セットできる「2way給紙」を採用。後トレイのみを採用する従来モデル「G3310」と比べ、約3.5倍の最大給紙可能枚数を実現している

キヤノン「G6030」 キヤノン「G6030」

複数の原稿を1枚の用紙に分割して印刷できる4in1/2in1コピー機能や、自動両面プリント機能など、用紙コストの削減につながる機能も搭載。ページ数の多い学習用ドリルや、表面と裏面で内容が異なる居住地域のごみカレンダーの印刷など、アイデア次第でさまざまな使い方ができそうだ

キヤノン「G6030」

印刷速度はどうだろう? ノートパソコンと本機を無線LAN接続し、A4の学習用ドリル(PDF)を「標準品質」でモノクロ印刷したところ、ファーストプリントが11.1秒という結果に。約9秒というカタログスペックこそ上回らなかったものの、ストレスはまったく感じない速度だった。また、同条件で1分間に印刷できる枚数も確認してみたがこちらはカタログスペック通りの13枚という結果になった

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スマートフォン用アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELRHY」(iOS/Android対応)を使えば、端末内に保存した写真や文書のほか、「Googleドライブ」「Dropbox」に保存したファイルも直接印刷できる。早速試してみたが、アプリのインターフェイスがわかりやすく、はじめから迷わず操作できた

まとめインクの「悩み」を「安心」に変えてくれる、
満足度も“ギガサイズ”のプリンター

以上、キヤノンの「ギガタンク」搭載インクジェットプリンター「G6030」をレビューしてきたが、インク交換頻度の少なさと、A4モノクロ文書が約0.4円/枚、A4カラー文書が約0.9円/枚というプリントコストの低さによって、「インクについて考えない」という、ストレスフリーの使い方ができることがよくわかった。そして、感心したのが、プリンターとしての基本性能にも死角が見当たらないことだ。「ギガタンク」を搭載しながら、可能な限りサイズをコンパクトに抑えた実用的なボディや、自動両面プリントをはじめとする充実の機能、そして、実用十分な印刷速度やスマートフォンとの連携など、細部まできっちりと作り込まれているのである。インクタンク容量だけでなく、それによってもたらされるメリットや、購入後の満足度までもが“ギガサイズ”な「G6030」は、インク交換の手間やプリントコストを「なんとかしたい」と考えている家庭や、SOHOが真っ先にチェックするべきプリンターと言えるのではないだろうか。

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