2017年に11年ぶりとなる日本のテレビ市場への再参入で話題を呼び、翌2018年には、4K有機ELテレビ初※1のHDD内蔵モデルを発売して注目を集めたFUNAIからこの夏、最新の2019年モデルが発売された。本特集では、さらなる期待を集める2019年モデルの多彩なラインアップの中から、新4K衛星放送に対応したBS/110°CS 4Kチューナーと、新4K衛星放送を録画できるHDD(1TB)を4K有機ELテレビとして初めて※2搭載した最上位機種、「7020シリーズ」に注目。画質や使い勝手、コストパフォーマンスの高さなど、「ココがスゴイ」と感じたポイントを詳しくレポートしていきたい。 ※1 FUNAI「7010」が発売された2018年5月時点。船井電機調べ。
※2 2019年7月時点。船井電機調べ。

最新モデル登場
FUNAIの4K有機ELテレビ最上位モデルは、
4Kチューナー2基&1TB HDD搭載

「FUNAI」ブランドで世界の液晶テレビ市場を戦い抜いてきた船井電機がヤマダ電機と提携し、11年ぶりに日本のテレビ市場に再参入したのは2017年のこと。凱旋土産として投入された4K液晶テレビは世界基準の高画質・高音質に加え、「ヤマダ電機の独占販売」というトピックでも話題を呼び、さらに翌2018年には、4K有機ELテレビ初※1のHDD内蔵モデルが発売されて注目を集めた。そんなFUNAIが送り出す2019年モデルの最上位機種、4K有機ELテレビ「7020シリーズ」のトピックは、新4K衛星放送に対応したBS/110°CS 4Kチューナーと、新4K衛星放送を録画できるHDD(1TB)を、4K有機ELテレビとして初めて※2搭載したこと。別途4Kチューナーやブルーレイディスクレコーダーを用意することなく、4K放送の「観る」「録る」を本機1台で完結できるのだ。


本機には、BS/110°CS 4Kチューナーが2基搭載されているので、新4K衛星放送を視聴しながら、新4K衛星放送の裏番組を録画することが可能。さらに、BS/110°CS 4Kチューナー2基と1TB HDDを内蔵した、最新の4K有機ELテレビが25万円を切る価格(税別。2019年7月10日時点)で購入できる、そのコストパフォーマンスの高さにも驚かされる。次に買い替えるなら4K有機ELテレビを、という願望を持ちつつも、「まだ価格が高いから……」と購入をためらっていた人は多いと思うが、この価格なら比較的手が出しやすいはず。そんな、4K有機ELテレビ選びの有力な選択肢となる「7020シリーズ」の実力を、次章以降でさらに掘り下げていこう。 ※1 FUNAI「7010」が発売された2018年5月時点。船井電機調べ。
※2 2019年7月時点。船井電機調べ。

FUNAI 7020

FUNAIの2019年モデルの最上位機種となる4K有機ELテレビ「7020シリーズ」。ラインアップは55V型と65V型の2モデルで、今回のレビューでは55V型を使用した

高画質
独自の高画質技術がもたらす映像美

2019年モデルの最上位機種だけあって、「7020シリーズ」にはFUNAIが誇る世界基準の高画質技術が惜しみなく搭載されている。たとえば、有機ELパネルの特性を最大限に引き出す映像処理エンジン「クリアピクスエンジン4K HDR OLED Z」。この新開発の映像処理エンジンによって、細感の向上と、ノイズを低減を実現し、漆黒の闇から、きらびやかな光の輝きまでを忠実に描き切る、高コントラストな映像表現ができるのだ。


また、地上デジタル放送など、フルHD(2K)以下のコンテンツを4Kクオリティの映像にアップコンバートしてくれる「4K クリアピクスリマスター」や、コントラストをエリアごとに最適化することで豊かな明暗表現を実現する「エリアコントラストコントロール」を搭載する。さらに、新世代の輝度拡張技術「HDR(High Dynamic Range)」への対応も万全で、新4K衛星放送で現在採用されている「HLG(ハイブリッド・ログガンマ)」はもちろん、「4K Ultra HD Blu-ray」や動画配信サービスなどがサポートする「HDR 10」、そして4K/HDRの中でも最高画質を誇る「Dolby Vision(ドルビービジョン)」と、HDRの主要3大方式にきっちりと対応。地上デジタル放送から4K/HDRコンテンツまで、さまざまなソースをより美しい映像で視聴できるのだ。

FUNAI 7020

より明るく高コントラストな映像表現を可能にした、新開発の映像処理エンジン「クリアピクスエンジン4K HDR OLED Z」。最新世代の有機ELパネルの特性を余すことなく引き出す、「7020シリーズ」の心臓部だ

FUNAI 7020

地上デジタル放送をはじめ、フルHD解像度以下の映像を4Kクオリティの映像にアップコンバートしてくれるのが「4K クリアピクスリマスター」だ。FUNAI独自のデータベースやアルゴリズムに基づき解像感を高め、精細かつノイズの少ない自然な映像が楽しめる

FUNAI 7020

「エリアコントラストコントロール」は、映像全体に均一にコントラスト処理を施すのではなく、画面をいくつかに細分化し、そのエリアごとにコントラストを最適化するというもの。ダイナミックレンジの広い映像を表示する際に、暗部の黒つぶれを抑えながら、同時に明部の白飛びも防げるようになり、階調やディテールが保たれた、より豊かな明暗表現が可能となった

FUNAI 7020

普段見ている地上デジタル放送を想定し、フルHD(1920×1080)解像度の風景映像を映し出してみたが、「4K クリアピクスリマスター」により、近景の岩のゴツゴツとした質感が精細に描かれているにも関わらず、湖面や空などの平坦部にはノイズが発生していないのがわかる。ノイズの発生を最小限に抑えながら解像感を高めた、実に自然な4Kアップコンバート処理だ

FUNAI 7020

続いて、4K/HDR映像を映し出してみた。明暗差の大きいこちらの風景映像では、「エリアコントラストコントロール」によって、今まさに沈もうとする太陽の鮮烈なきらめきを再現しながら、手前の樹木を深く沈み込ませることで、思わず目を細めてしまうような逆光感がリアルに表現できている。それでいて、鉄塔の色やディテールは黒つぶれせず、しっかりと保たれているため、映像全体に奥行きが感じられる

高画質な映像を引き立てる高音質サウンドにも注目

上質な視聴体験には臨場感のあるサウンドも欠かせないが、「7020シリーズ」はその点も抜かりがない。2.2chのスピーカーを最大50W出力のマルチアンプでパワフルに駆動する「2.2ch OLEDフロント型FUNAIサウンドシステム」を搭載し、前面に配置したフルレンジスピーカーで音をダイレクトに届けるとともに、大容量ウーハーと、ウーハーの前後に対向配置したパッシブラジエーターによって、低域の表現力を拡充。また、磁気回路にネオジム磁石と銅キャップを採用することで駆動力に余裕を持たせ、歪みの少ないクリアなサウンドを実現している。実際にその音を確かめてみたが、スリムなボディからは想像できないほど量感があり、薄型テレビにありがちな低域の物足りなさや、薄っぺらさは感じなかった。別途サウンドバーやホームシアターシステムを用意しなくても、これなら十分満足できる視聴体験が得られるはずだ。

FUNAI 7020

「2.2ch OLEDフロント型FUNAIサウンドシステム」が奏でる高音質なサウンドによって、映像の臨場感がより一層高まる。オーケストラの映像を視聴した際には、コンサートホールで生演奏を聴いているかのような印象を受けた

操作性&デザイン
刷新されたUIで快適操作。
スタンドの見えないデザインで映像に没入

続いて、「7020シリーズ」の操作性やボディデザインをチェックしていこう。まずは操作性だが、2019年モデルではホームメニューのユーザーインターフェイス(UI)が刷新され、「ネット動画を楽しむ」「録画した番組を見る」「再生やダビングをする」「番組を録画する」という4つのシンプルなメニューが表示されるようになった。メニュー画面上にアイコンを所せましと並べるのではなく、あえて短文のメニューにすることで、「今、したいこと」が直感的に選べるようになったのだ。また、出演者やジャンルを選ぶだけで、該当する番組を自動で録画してくれる「おまかせ録画」や、録画番組を出演者やジャンルごとに自動で分類・整理して表示し、見たいコンテンツを探しやすくしてくれる「おすすめ再生」など、従来モデルで好評だった機能はきっちりと踏襲。1TBの内蔵HDDに保存された膨大な録画番組の中から、見たい番組を素早く見つけ出し、すぐに視聴を始められるので快適だ。

FUNAI 7020

ホームメニューを開くと、「ネット動画を楽しむ」「録画した番組を見る」「再生やダビングをする」「番組を録画する」という4つのメニューが並ぶ。この中から目的の項目を選ぶと、より具体的な選択肢が表示されるので、再び選択。迷うことなく目的の機能や番組にたどり着ける仕組みだ

FUNAI 7020

新番組、カテゴリー、ジャンル、出演者など、設定した項目に合わせて自動で録画してくれる「おまかせ録画」を搭載。好みの番組や、興味のある番組だけを抽出して録画できるので便利だ

FUNAI 7020

「おまかせ録画」と合わせて活用したいのが、録りためた録画番組を自動で分類・整理して表示してくれる「おすすめ再生」だ。膨大な録画番組のタイトルをひとつひとつチェックしていくのは骨が折れるが、これなら心配は無用。録画された番組はサムネイル表示されるのでわかりやすく、番組を出演者やジャンルで絞り、見たい番組を素早く見つけられる

FUNAI 7020

「7020シリーズ」に付属するリモコン。リモコン下部には、ネット動画配信サービスの「YouTube」「AbemaTV」「dTV」「DAZN」「U-NEXT」の各コンテンツにワンタッチでアクセスできる専用ボタンが設けられている。頻繁に利用するであろう「YouTube」と「AbemaTV」のボタンが大きくなっているのが特徴だ

スタンドの見えない没入感抜群の本体デザイン

デザインについては、「グッドデザイン賞2018」に輝いた「7010シリーズ」のミニマルなデザインを踏襲している。ベゼルを極限まで細くした狭額縁デザインを採用するとともに、本体を支えるスタンドを正面から見えない背面側に設けることで、まるで画面だけがそこに存在しているかのように感じられるスタイルを実現。ベゼルやスタンドの存在がほとんど気にならないので、映像に集中しやすく、より高い没入感が得られるのだ。また、LEDバックライトを必要としない有機ELパネルの特性を生かし、ボディを薄くスリムに仕上げるとともに、画面の角度をわずかに後方へ傾けることで、55V型/65V型の大画面ゆえの圧迫感を抑えている。美しさと機能性を両立させた、まさに機能美と言うべき完成度の高いデザインだ。

スタンドが背面側にあるので、ご覧の通り、正面から見るとスタンドが見えない。ベゼルも極細で存在感がほとんどないため、映像だけが空間に存在しているかのようだ

m-Book U400S
m-Book U400S

スタンドの見えないデザインに加え、ベゼルを極限まで細くした狭額縁デザインが、没入感をさらに高めてくれる。また、本体背面にはケーブル類をスタンド部に束ねられるケーブルマネジメント機構や、映像端子部を隠せる専用カバーが設けられており、背面までもスッキリとした印象。FUNAIのデザインに対する強いこだわりが感じられた

安心保証
最長7年※3の長期保証で購入後も安心

安心保証 最長7年※3の長期保証で購入後も安心

コストパフォーマンスにすぐれているとはいえ、有機ELテレビのフラッグシップモデルである「7020シリーズ」は決して安い買い物ではない。それだけに気になるのが購入後の保証についてだが、FUNAIのテレビには手厚い保証サービスが用意されている。ポイントとなるのは、日本のテレビ市場に凱旋した2017年から続く、ヤマダ電機との協力関係。標準となる3年のメーカー保証に、4年のヤマダ電機延長保証をプラスすることで、最長7年※3という安心の長期保証が受けられるのだ。免責事項はあるものの、FUNAIのテレビの購入を検討するうえで、大きな安心材料になるのは間違いない。ヤマダ電機のECサイト「ヤマダウェブコム」に保証内容や免責事項が詳しく記載されているので、気になる人はチェックしてみてほしい。
※3 指定機種に限ります。ヤマダ電機保証と船井電機保証は内容が異なります。

まとめ
知れば知るほど“お得”に感じる、
4K有機ELテレビの有力な選択肢

日本市場に再参入した2017年から約2年が経過する中で、「FUNAI」ブランドが少しずつ、しかし着実にその存在感を高めてきた理由は、シンプルに「いい製品だから」だろう。今回レビューした2019年モデルの最上位機種「7020シリーズ」においても、BS/110°CS 4KチューナーとHDDを4K有機ELテレビとして初めて※2搭載しながら、25万円を切る(税別。2019年7月10日時点)手の届きやすい価格を実現し、さらには、テレビの3大要件とも言える、「画質」「音質」「使い勝手」がより高いレベルへと引き上げられていた。4Kテレビの購入・買い換えを検討しているなら、素直に「欲しい」と思える高い完成度と、「この価格なら」と思える高いコストパフォーマンスを実現した「7020シリーズ」をチェックしない手はないだろう。