高濃度になった「ナノイー X」搭載の 「エオリア X」
快適な空気で暮らすために、部屋の空調を行うエアコン内部の清潔性にこだわる人が増えている。こうしたニーズの高まりを受け、メーカー各社がエアコン内部の清潔性を維持するさまざまな機能を打ち出しているが、その中でも一歩先を行くのが、パナソニックの高機能エアコン「エオリア Xシリーズ」2020年モデルだ。最新モデルでこだわったのは、カビの発生を徹底的に抑えること。カビの原因となるホコリの付着を防ぐ熱交換器の独自コーティング「ホコリレスコーティング」に加え、高濃度になった「ナノイーX」をエアコン内部にたっぷり充満させるなど、カビの発生源に着目した内部クリーンシステムで、エアコン内部の清潔性を強化している。ここでは、「エオリア Xシリーズ」が実現した高い清潔性を、さまざまな実証実験結果を交えながらじっくりとチェックしていこう。
【カビに強い】清潔性がさらにアップ!高濃度になった「ナノイーX」でカビの発生を抑制※1

清潔性にとことんこだわった「エオリア Xシリーズ」2020年モデル。高濃度になった「ナノイーX」をはじめとする数々の清潔機能を備えながらも、室内機はインテリアとの相性に配慮した圧迫感の少ないデザインに仕上げられている
近年の新築住宅は、リビングルームやダイニングルーム、さらにキッチンがひと続きになったLDKタイプの間取りが主流。シンクや調理台をキッチンの中央に置くアイランド型や、キッチンからリビングルームが見わたせるオープン型が人気だ。しかし、実はこれ、リビングルームに設置されたエアコンにとっては厳しい状況と言える。料理などで発生した油っぽい空気がキッチンからリビングルームへと広がりやすく、エアコン室内機の内部に取り込まれた油にホコリが付着。それを栄養源とするカビが発生しやすくなるのだ。
早くからエアコン内部の清潔性に着目してきたパナソニックは、こうした近年の住宅環境の変化によるカビの発生原因に注目。2019年11月に発売された「エオリア Xシリーズ」2020年モデルでは、従来よりもさらに高濃度になった「ナノイーX」で、室内機内部に付着した油を分解。ホコリの付着を防ぐことで、カビの抑制効果を高めている※1。
さらに高濃度になった「ナノイーX」

高濃度になった「ナノイーX」では、カビやPM2.5、アレル物質、菌・ウイルス、ニオイ、花粉などを抑制するOHラジカルの発生量が、従来の毎秒4兆8,000億個から毎秒約9兆6,000億個へと倍増※2。冷暖房運転終了後に、この高濃度になった「ナノイーX」をエアコン内部に充満させると、内部に付着した油の表面から水素を抜き取って分解し、エアコン内部に付着した油を最大約41%低減※3する
高濃度になった「ナノイーX」を室内機内部に充満させる清潔機能が「ナノイーX内部クリーン」だが、その基本的な動作は、冷暖房運転の終了後に、高濃度になった「ナノイーX」を放出して、油分やカビなどを抑制するというもの。従来モデルでは冷房・除湿運転の停止後に「ナノイーX」を放出していたが、「エオリア Xシリーズ」2020年モデルでは、暖房運転の停止後にも「ナノイーX」を放出するようになり、冬の間も万全のカビ対策が行えるようになった。
「ナノイーX内部クリーン」に進化

「ナノイーX内部クリーン」では冷房・除湿運転時だけでなく、暖房運転停止後も、高濃度になった「ナノイーX」を室内機内部に放出する。また、高濃度になった「ナノイーX」の送風時間を延長し、暖房時も室内機内部に充満させるようになるなど、その効果や利用範囲が広がった
「ナノイーX」発生装置で油の分解効果を実験
高濃度になった「ナノイーX」は本当に油を分解できるのか? パナソニックが「ナノイーX」発生装置を用いてその効果をチェックしてみたのがこの動画。この実験では、赤色に着色した油を水に浮かべ、高濃度になった「ナノイーX」をあてているが、ご覧の通り、油がみるみる分解されてまばらに広がり、水になじんでいくことが確認できた
高濃度になった「ナノイーX」を室内機内部に充満させる「ナノイーX内部クリーン」は、従来の「エオリア Xシリーズ」でも採用されていた清潔機能の効果も高めている。そのことがハッキリと見て取れるのが、熱交換器だ。熱交換器は複数のフィンを横方向に重ねることでユニット化されており、その表面にあたるフィンの切断面には油やホコリが付きやすい。「エオリア Xシリーズ」では、熱交換器のフィン1枚1枚の切断面にまでに親水はつ油性の「ホコリレスコーティング」を施すことで、油やホコリを付きにくくしているが、ここに高濃度になった「ナノイーX」の効果が新たに加わることで、油の付着量をさらに減らす※3とともに、油を分解して洗い流しやすくするようになったのだ。
熱交換器への油の付着量を比較
送風運転で室内機内部に油を吸引させてから、「ナノイーX内部クリーン」の効果を確かめた実験結果※5。疑似花粉を吸引させてみると、「ナノイーX内部クリーン」を行っていない熱交換器には油が付着しているため、疑似花粉がびっしりと付いたが(右下)、高濃度になった「ナノイーX」を室内機内部に充満させる「ナノイーX内部クリーン」を行った熱交換器には、疑似花粉がほとんど付いていなかった(左上)
「ホコリレスコーティング」の防汚効果を実験
上左が「ホコリレスコーティング」を施した金属プレートで、右下がコーティングを施していないプレート。それぞれに赤く着色した油と細かいホコリを付着させ、水を流して汚れの落ちやすさを比較した実験動画がこれだ。コーティングをしていないプレートは赤く着色した油とホコリがほとんど流れなかったのに対して、「ホコリレスコーティング」を施したプレートではするすると流れ落ちていった。これなら、熱交換器に付着した油やホコリも、少量の結露水でキレイに流せそうだ
【フィルターもキレイ】ずっと使ってもフィルターが目詰まりしない進化した「フィルターお掃除ロボット〔自動排出〕」
今や高機能なエアコンならどのモデルでも搭載されているフィルターの自動清掃機能。実はその草分けとして、業界トップレベルの清掃力を実現しているのがパナソニックの「フィルターお掃除ロボット〔自動排出〕」だ。その基本的な仕組みは、フィルターが動いてブラシでホコリをかき取って落とし、屋外へ自動排出するというもの。「エオリア Xシリーズ」2020年モデルではこれがさらに進化し、フィルターのホコリをかき取ったブラシ自体の汚れも落とす、前後左右の4枚刃のブラシクリーナーを新搭載。「フィルターお掃除ロボット〔自動排出〕」の高い清掃力が、さらに持続するようになっている。
フィルターお掃除ロボット〔自動排出〕

「フィルターお掃除ロボット〔自動排出〕」では、フィルターに付着したホコリをブラシでかき取り、新搭載のブラシクリーナーがブラシに付着したホコリをこそぎ落としてダストボックスに集じんする。その後、集めたホコリを屋外に自動で排出する。フィルター掃除を手作業で行う必要はないのだ
「フィルターお掃除ロボット〔自動排出〕」の動作
*実験用のデモ機を使用。実際の製品はフィルターが天板で覆われ、ダストボックスは透明ではありません。
新搭載のブラシクリーナーにより、ブラシ自体のホコリもこそぎ落とされるようになった「フィルターお掃除ロボット〔自動排出〕」。従来機ではブレードで叩いてブラシをキレイにしていたが、ブラシクリーナーのほうがより確実にホコリを落とすことができる
なお、「フィルターお掃除ロボット〔自動排出〕」を搭載した従来のパナソニックのエアコンは、集めたホコリを配管から屋外に自動排出していたため、配管を壁の中に埋め込む隠ぺい配管の住宅には設置できないケースがあった。そこで「エオリア Xシリーズ」2020年モデルでは、自動排出方式と、ホコリをダストボックスに溜めておく「ボックス方式」のいずれかを選択できるように変更。近年増えている隠ぺい配管の住宅でも問題なく設置できるようになった。
自動排出方式に加え、ホコリをダストボックスに溜めておく「ボックス方式」も選択できるように。ボックス方式を選んだ場合でも、ダストボックスのゴミ捨ては1年に1回が目安なので、お手入れもほとんど苦にならない
【冷暖房性能】高性能室外機でパワフル空調!
続いて、エアコン本来の役割とも言える、冷暖房性能をチェックしていこう。まず注目したいのが、改良された室外機だ。室外機の設置環境は住宅ごとに異なるが、特にマンションでは、室外機の設置場所が限定され、直射日光の強い南向きのベランダに置かれることもあれば、室外機の周囲に放熱のための十分なスペースが確保できない狭いベランダに置かれることもある。また、ここ数年の日本は夏と冬の寒暖差が年々大きくなっているうえ、特に夏場は猛暑日が多くなっているため、室外機の周辺温度が高温になることも珍しくない。
こうした過酷な設置環境や気象変動に対応するべく、「エオリア Xシリーズ」2020年モデルでは、周辺温度が約50℃に達しても安定して冷房できる室外機※6を採用。コンプレッサー制御を見直し、室外機の性能を最大限活用することで、猛暑日でも安定した冷房運転が行えるようになった。
「エオリア Xシリーズ」2020年モデルの室外機

冷房運転の設定温度を16℃に設定した状態で、室外機の周辺温度を約50℃近くまで上げてみたが、「エオリア Xシリーズ」2020年モデルは、約15℃の吹き出し温度をしっかりとキープ。これなら猛暑日も快適に過ごせそうだ。
また、室外機の蓄熱槽に熱をチャージ(蓄熱)し、霜取りに活用する「エネチャージシステム」を搭載しているのも「エオリア Xシリーズ」ならでは。冬場の霜取り運転中でも室内の温度低下を防げるので、厳寒の冬もぽかぽかと暖かい部屋で快適に過ごすことができる。
【AI機能】ボタンひとつで快適さをキープする「エオリア AI」が便利
さらに、こちらも昨今のエアコンのトレンドであるAI機能ももちろん搭載している。それが「AI快適おまかせ」運転だ。これは、気象情報サービス「ウェザーニューズ」から提供されたさまざまな気象情報や、ユーザーの住宅性能、各曜日の生活パターンをクラウドサーバー上で学習・解析し、その情報をもとにエアコンの運転を自動制御するというもの。快適な空調を行うためにユーザーがすることと言えば、リモコンの「AI快適おまかせ」ボタンをポチッと押すことだけ。なお、「AI快適」モードでは快適な温度にすることを優先し、「AI快適エコナビ」モードでは消費電力を抑えることを優先して運転を自動制御してくれるため、ユーザーはワンボタンで、常に快適な状態をキープしてくれる。

「AI快適おまかせ」運転は、ウェザーニューズから提供された気象情報に加え、建物の間取りや気密性、日当たりの変化、各曜日の生活パターンなどをクラウドサーバー上で学習・解析し、その情報をもとに、運転モード・風向・風量・温度などを調節してくれるため、自動運転制御の精度や信頼性が高い
また、運転内容に関する温冷感(寒い/快適/暑い)を専用のスマートフォンアプリ「エオリアアプリ」上に入力することで、ユーザーの好みをエアコンが学習し、より賢く運転してくれる「AI フィードバック」機能も備えている
【まとめ】快適に長く使いたいなら、清潔性で一歩先行く「エオリア」
エアコンは、今や快適な暮らしに欠かせない住宅設備のひとつとなっており、クリーンな空気を室内に届けることがさらに重要視されている。「エオリア Xシリーズ」2020年モデルは、まさにそうした視点に立って開発された、清潔性の高いエアコンであることが、今回の数々の実験からおわかりいただけただろう。エアコンの室内機に発生しやすいカビの問題は、長期間エアコンを使用していくうえで、最大の課題と言える。これに対してパナソニックは、昨今の住宅事情をふまえ、エアコン室内機に侵入する油と、これにともなって発生するカビの好物・ホコリの付着に対する解決策として、高濃度になった「ナノイーX」を室内機内部に充満させる「ナノイーX内部クリーン」を打ち出した。長期間にわたり、本当に清潔で快適な空気を届けてくれること。このことこそが、「エオリア Xシリーズ」2020年モデルを選ぶべき最大の理由と言えるだろう。
- ※1【試験機関】環境生物学研究所 【試験方法】25m2(約6畳)、室温25℃、湿度70%の試験室にて、エアコン内部にカビセンサーを設置、1日2時間の冷房運転後に「内部クリーン」運転ありとなしの条件において、4日後のカビの菌糸長を比較 【抑制の方法】エアコン内部の加熱と乾燥 【対象】エアコン内部に付着したカビ 【試験結果】カビセンサー内のすべてのカビ(2種類)で、成長が抑制されることを確認 (No.141104)。
- ※2「ナノイー X」:毎秒4兆8,000億個と、高濃度になった「ナノイー X」:毎秒9兆6,000億個との比較。ESR法による測定。(パナソニック調べ)
- ※3【試験機関】パナソニック(株)プロダクト解析センター 【試験方法】油成分を、フィルター、熱交換器、送風路に設置、冷房および暖房時の内部クリーンに曝露したものと曝露していないものの残留物を抽出し、定量分析を実施 【試験結果】送風路内位置で10〜41%の低減効果を確認(〈冷房時の内部クリーン〉Y19HM008/2019年5月10日、Y19HM016/2019年6月12日〈暖房時の内部クリーン〉Y19HM017/2019年6月12日)
- ※4消費電力量54.9Wh、1回あたりの電気代1.48円。新電力料金めやす単価27円/kWh(税込)で計算。ご使用条件等により変わることがあります。
- ※5パナソニック調べ。【試験方法】揮発油の導入と冷房時の内部クリーンを繰り返したエアコンと、揮発油の導入のみのエアコンに、模擬微塵を曝露し目視により付着量を比較 【試験結果】模擬微塵の付着量に差がある事を確認。
- ※6パナソニック測定基準による。CS-X400D2、当社環境試験室(約14畳)、外気温50℃、設定温度25℃で冷房運転。室温が25℃となり、連続運転動作することを確認。外気温とは室外機の吸い込み温度です。使用環境・設置状況により能力の低下があります。所定の設置スペースを確保してください。
- ※7●霜取り運転中は吹き出し温度が下がります。その間の室温の低下度合いは、使用環境(お部屋の断熱・気密性能)、運転条件、温度条件によって異なります。 ●霜の付着量が多くなる環境では、暖房を止めて霜取り運転を行う場合があります。 ●24時間以上の連続運転中、一定時間おきにフィルターお掃除運転が働き、その間、暖房運転を停止します。
- ※8【試験条件】パナソニック環境試験室(約14畳)、外気温2℃、設定温度23℃、風量・風向自動、室温安定時。