充実装備のSUVが170万5000円(税込)から! 経済性の高さが実感できるオールインワン・コンパクトSUV ダイハツ「ロッキー」徹底検証

SUVに憧れをいだきつつも、取り回しや使い勝手、価格などの面でこれまで購入に至らなかった人にとって、福音とも呼べる存在が、2019年11月に発売されたダイハツ「ロッキー」だ。5ナンバーサイズの取り回しやすいコンパクトボディながら、ルックスはSUVらしい堂々たるもので、車両本体価格も170万5000円(税込)からと手ごろ。現在、注目度が右肩上がりで上昇している話題のコンパクトSUVである。価格.comでは、そんな「ロッキー」の魅力を2回にわたって徹底チェック。第1弾となる今回は、SUVとしての魅力から普段使いへの対応力まで、その実力を多角的に検証してみた。

デザイン&取り回し
SUVらしい力強いデザインで、取り回しのよさはコンパクトカー並み

世界の自動車市場ではここ数年、SUVが高い人気を集めている。もちろん、日本市場も例外ではなく、SUVにカテゴライズされるクルマは確実に増加傾向にあるうえ、アウトドア派の人だけでなく、一般ドライバーにとっても選択肢にあがるクルマとなってきている。そのいっぽうで、「走破性が高い半面、市街地や駐車場での取り回しが不安」「最近のSUVはかっこいい。でも、スタイル重視で居住性や使い勝手は期待できなさそう」「価格の高いモデルが多い」「ボディが大きくて重いから燃費が悪そう」といった不安を感じている人も多く、SUVに憧れを抱きつつも、なかなか購入に踏み切れないケースもあるようだ。

そんな人の意識をガラリと変えてくれる新しいSUV、それがダイハツ「ロッキー」だ。5ナンバーサイズの取り回しやすいコンパクトボディを実現しながら、デザインはSUVらしく力強くて精悍なイメージ。さらに、「大きく使える小さなクルマ」を作り続けてきたダイハツらしく、高い居住性や、さまざまな便利機能も装備しているうえ、先進的な安全装備も充実している。それでいて、車両本体価格は170万5000円(税込)からと手ごろなのだから、「これは売れるでしょう」と思わざるを得ない。まずは、そんな「ロッキー」のグレード構成と、エクステリアデザインからチェックしていこう。

グレード 価格(税込)
2WD 4WD
L 1,705,000円 1,944,800円
X 1,848,000円 2,086,700円
G 2,002,000円 2,224,200円
Premium 2,200,000円 2,422,200円

充実装備のコンパクトSUV「ロッキー」は、最廉価の「L」グレード(2WD)で170万5000円(税込)から。排気量は1.0Lなので、自動車税など税制面でのメリットも魅力となる。上表の価格は2019年12月11日時点でのメーカー希望小売価格、税込

ダイハツ ロッキー
ダイハツ ロッキー

試乗車は「G」グレード/2WDで、ボディカラーは「ブラックマイカメタリック/コンパーノレッド」の2トーン。ボディサイズは3,995(全長)×1,695(全幅)×1,620(全高)mmとコンパクトに収まっているのがポイントだ。最低地上高は185mmで、未舗装路などを走行する際の安心感も高い

ダイハツ ロッキー
ダイハツ ロッキー

全長4mを切るコンパクトサイズながら、フロントマスクやサイドビューはSUVらしい力強いデザイン。全体的に水平基調でまとめられており、運転席から四隅の位置が把握しやすいのがありがたい

フロント

ダイハツ ロッキー

リヤ

ダイハツ ロッキー

押し出し感のある表情に、質感の高さをプラスしてくれるフロントLEDイルミネーションランプ。また、フロント、リヤともにフォグランプを備え、悪天候時でも運転席からの視認性、そして周囲からの被視認性を確保してくれる

ダイハツ ロッキー

「G」グレードには、切削加工が施された17インチアルミホイールを標準装備。エクステリア全体の印象を足元からグッと引き締めてくれる

コンパクトなうえ視界がいい、
「ロッキー」の運転感覚

「ロッキー」は、ダイハツが掲げる次世代のクルマ作り「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」に基づき、プラットフォームはもちろん、エンジンやCVTも新設計されている。コンパクトSUVということで、開発に際しては「コンパクトボディなのに室内が広い」「大径ホイールを履きながら取り回しがよい」など、二律背反の両立が求められたに違いないが、「ロッキー」の運転感覚はどのようなものなのだろうか。

運転席に座って、すぐに感じたのは視界のよさだ。全長3,955mmに対してホイールベースは2,525mmと長く、フロントオーバーハングが短く切り詰められている。また、ヒップポイントが路面から665mmと高く設定されているため、非常に見晴らしがよく、運転席から車両四隅の感覚がつかみやすいのだ。さらに、コンパクトカー作りで培った経験を生かし、17インチタイヤ装着車でも、最小回転半径は5.0mと軽自動車並み。実際、都市部の細街路では死角の少なさや、取り回しのよさが実感できたし、ストップ&ゴーの多い一般道ではキビキビとストレスなく走ることができた。さらに、高速道路では想像以上のパワフルさで爽快な走りも楽しめた。普段使いにおいては、どんな場面でも安心感を持って、快適に走行できるはずだ。

ダイハツ ロッキー

搭載されるエンジンは全グレード共通となり、1.0Lの直列3気筒ターボ。最高出力72kW(98PS)/6,000rpm、最大トルク140N・m(14.3kgf・m)/2,400〜4,000rpmを発揮する。小排気量ながら、しっかりとしたトルク感があり、走りにはゆとりがあった

ダイハツ ロッキー

1,620mmという全高により、ヒップポイントは路面から665mmと、普通乗用車に比べてやや高め。とは言え、乗車時に、よじ登るような感覚はなく、スムーズに乗り込める。前方や側方、後方の状況も把握しやすく、リラックスして運転できた

ダイハツ ロッキー

SUVに対して取り回しの面で不安を感じる人もいるが、「ロッキー」の場合、ゆとりある居住性や積載性を持ちながら、最小回転半径は軽自動車並みの5.0mとなっている。左右の感覚もつかみやすく、狭い道でも不安なく運転できた

ダイハツ ロッキー

小排気量の1.0Lエンジンながら、ターボが搭載されており、高速道路ではアクセルの踏み込みに瞬時に反応してパワフルに加速していく。「非力さ」を懸念する必要はまったく感じなかった

使い勝手
軽自動車作りで培った、工夫を凝らした使い勝手をしっかりと継承

続いて、「ロッキー」のインテリアに目を移していこう。室内を見わたして感じるのは、手ごろな価格ながら、妥協のない仕上げが施されていることだ。ホールド感にすぐれた肉厚のシートや、そのシートを彩る赤いパイピング、ダイヤモンドモチーフのテクスチャーが施されたシフト周りの仕上げだけでなく、ダッシュボードには、上段にシボ加工、下段にカーボン調加工が施されており、同じブラックでも表情に変化を持たせることで、質感の高さ、高級感を演出している。

また、運転席に座ると目を引くのが、インパネに装備された「アクティブ マルチ インフォメーションメーター」。液晶表示に4種類のモードが用意されており、好みに応じて選択できる。いずれのモードもタコメーターが中心に据えられているのは、「クルマと一体になった運転を楽しんでほしい」という、ダイハツからのメッセージなのかもしれない。

ダイハツ ロッキー

横方向への広がりと、奥行き感が強調されたインパネ周り。各種スイッチ類はセンターコンソールに整然とまとめられており、運転中の視線移動が最小限に抑えられる。なお、試乗車には9インチの大型ディスプレイを備えたオプションのディスプレイオーディオが搭載されていたが、ここに9インチや7インチのカーナビを搭載することもできる

ダイハツ ロッキー
ダイハツ ロッキー

細部の仕上げにまでとことんこだわったインテリア。ダイヤモンドモチーフのテクスチャーが施されたシフト周りや、上下段で仕上げがことなるダッシュボードなど、アクティブさと高級感が同居した、質感の高いインテリアだ

先進

ダイハツ ロッキー

ワクワク

ダイハツ ロッキー

シンプル

ダイハツ ロッキー

アナログ

ダイハツ ロッキー

インパネのメーター部には、車両の情報がひと目でわかる「アクティブ マルチ インフォメーションメーター」を採用。「先進」「ワクワク」「シンプル」「アナログ」という4種類のモードから選べるようになっている。筆者のお気に入りは、斬新な表示の「先進」だ

ダイハツ ロッキー

試乗車となる「G」グレードのシート表皮はファブリックで、赤のパイピングがスポーティーな印象を与えている。十分な厚みがあり、ホールド感も十分。体全体をしっかりと包み込んでくれるので、長時間運転しても背中や腰に疲れを感じることはなかった

ダイハツ ロッキー

後部座席の居住性はどうだろう。運転席に身長175cmのスタッフが座った状態で、後部座席に座ってみたが、頭上や、膝前、足元には十分なゆとりが感じられた。2段階のリクライニングが可能なうえ、座面や背もたれが、比較的フラットなので、後席に3人乗車する場合も快適にすごせそうだ

ダイハツ ロッキー
ダイハツ ロッキー
ダイハツ ロッキー
ダイハツ ロッキー

車内随所に施された小物収納は、「さすがはダイハツ」と思わされるもの。運転席と助手席には「ワンプッシュ式オートオープンカップホルダー」が、コンソールの両サイドには「フロントコンソールサイドポケット」が、前席中央にはフタ付きの「センターコンソールボックス」が、さらにその背面、後席側にはスマートフォンなどの充電に便利な「USBソケット×2口」が装備されており、どれも使い勝手がいい

ラゲッジルームは奥行きも高さも十分なもの

ラゲッジスペースの使い勝手はどうか。日常使いだけでなく、アウトドアシーンやスポーツシーンなどでアクティブに使われることの多いSUVにとって、荷物や遊び道具をどれだけ積み込めるかは重要なチェックポイントのひとつだ。その点、「ロッキー」のラゲッジルームは、幅が1,000mm、高さが740mm、奥行きがリヤシートを起こした状態で755mmと、十分な広さを確保。さらに、6:4分割可倒式のリヤシートを倒したり、ラゲッジルームの床面にあたるデッキボードを取り外したりすることによって、そのスペースをさらに拡大することも可能だ。

ダイハツ ロッキー

リヤシートは6:4の分割可倒式。乗車人数、荷物の形状や量に合わせて、柔軟に使い分けられる。シートを倒すのは肩口のレバーを引くだけのワンアクションで、力はほとんど必要ない

ダイハツ ロッキー

リヤシートを起こした状態、つまり5人乗車の状態で、ラゲッジスペースにアウトドア用品を積み込んでみた。60Lのクーラーボックスをはじめ、タイヤ付きのキャリーカート、テーブル、イス2脚、小物を用意したが、ご覧のようにしっかりと積み込めた

ダイハツ ロッキー

スキーやスノーボード、サーフボードなどの長尺物を積む場合は、後席どちらかを倒せばOK。試しに、長さ約1,500mmのカーペットを積んでみたが、ご覧のように楽に積み込めた。この状態で後部座席に2人乗車できるのはありがたい

ダイハツ ロッキー

ラゲッジルーム底面のデッキボードは取り外しが可能。外すと、高さ約1,000mmの観葉植物が難なく積み込めた。なお、デッキボードは上下2段階で装着できるので、積み込む荷物の量に合わせて荷室容量の調節が可能だ

安全性&経済性
充実の安全装備やすぐれた燃費性能を備えつつ、納得の価格を実現

昨今のクルマには複数のカメラやセンサーが搭載されており、それらを使って事故を未然に防ぐためのさまざまな機能が装備されている。ダイハツでも早くから「スマートアシスト」と呼ばれる予防安全機能が装備されてきたが、「ロッキー」にはその最新バージョンとなる「次世代スマートアシスト」が装備されている。

「次世代スマートアシスト」の基本的な考えは、「いつもの運転をしやすくする」「ヒヤリの回避をサポートする」「もしもの被害を減らす」の3点。これを実現するため、フロントウインドウ上部に備えられたステレオカメラと、車体後部のソナーセンサーによって、車両はもちろん、歩行者、自転車、障害物などを検知し、ドライバーに注意を喚起したり、緊急ブレーキを作動させたりする17もの機能を用意しているのだ。ここでは、その中から、いくつかの機能の使用感をチェックしてみた。

ダイハツ ロッキー
ダイハツ ロッキー

「次世代スマートアシスト」の機能のひとつ「全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)※1」を高速道路で試してみた。前車との距離を検知しながら、自動でアクセルとブレーキを操作し、加減速してくれる。また、ステアリング操作をアシストし、車線中央の走行を維持する「レーンキープコントロール※1」も搭載しているので、この2つの機能があれば、長距離ドライブなどの際には運転がとてもラクになると感じた ※1 「Premium」「G」グレードに標準装備。

ダイハツ ロッキー

車線変更しようとしたところ、死角にいた斜め後ろのクルマからクラクションを鳴らされる、なんて経験をしたことのある人は多いはず。そんなときに助かるのが、車体後部に搭載されたセンサーで、車両後方の死角に接近するクルマを検知し、ドアミラーインジケーターの点灯と警告音で知らせてくれる「BSM(ブラインドスポットモニター)※2」。小さな表示ではあるが、オレンジ色のアイコンは走行中でも視認しやすく、とても実用的だ
※2 「Premium」グレードに標準装備、「G」「X」グレードはメーカーオプション。

ダイハツ ロッキー

高速道路のSAや、ショッピングモールなどの駐車場からバックでクルマを動かすとき、後方を横切るクルマにヒヤリとすることもある。そんなときにありがたいのが、後方を横切る車両を検知し、ドアミラーインジケーターの点滅と警告音で注意喚起する「RCTA(リヤクロストラフィックアラート)※3」。後退時の接触防止をサポートしてくれる
※3 「Premium」グレードに標準装備、「G」「X」グレードはメーカーオプション。

レビューを終えての実燃費は?

「SUVはボディが大きくて重そうだから、燃費はあまり期待できなさそう」と考えている人は少なくないと思うが、「ロッキー」はコンパクトボディなうえ、「G」グレード/2WDの車両重量はなんと980kg。同社の人気軽自動車「ウェイク」の990kgよりも軽いのだ。そのため、「ロッキー」の「G」グレード/2WDのJC08モード燃費は22.8km/L、WLTCモード燃費は18.6km/Lと、かなり優秀である。

では、今回のレビューでの実燃費はどうだったのか? 今回は東京都渋谷区から、静岡県牧之原市までを往復。一般道約50km、高速道路約400kmの合計450kmを走行した。レビュー後、都内に戻って満タンに給油したところ、給油量は約28Lだったので、実燃費は約16km/Lという結果になった。走行性能を検証するため、高速道路では強めにアクセルを踏み込むシーンも多かったうえ、インパネ表示などの撮影のためにアイドリングしている時間もそれなりにあったことを考慮すると、普段使いするクルマとしては十分低燃費と言えるだろう。

市場に並ぶコンパクトSUVの中にはハイブリッド車を設定するモデルもあり、燃費性能だけを比較すれば「ロッキー」よりもすぐれたモデルも存在すると思うが、車両本体価格や装備も含めて経済性を語るならば、「ロッキー」は極めてコストパフォーマンスの高いコンパクトSUVだと言えそうだ。

まとめ
扱いやすく、手の届きやすいコンパクトSUV

「東京モーターショー2019」のダイハツブースで、その姿を目にしたときから「これは売れそうだ」と感じていたコンパクトSUV。当時、車名は未発表だったが、2019年11月に「ロッキー」としてデビューした同車は、筆者の予想通り、大きな注目を集め、好調に販売台数を伸ばしているという。

今回、実際にレビューを行ってみたが、そのスタイリングはもとより、走行性能やインテリアの質感、使い勝手、安全性能など、どれをとってもレベルが高く、それでいて価格は低めに抑えられているのだから、この売れ行きのよさは当然のことと感じている。

世界の、そして日本の自動車市場において注目度の高いSUVの中にあっても、「ロッキー」ほどバランスの取れたモデルにはそうそうお目にかかれないのではないだろうか。SUVに憧れをいだきつつも、これまで購入に至らなかった人にとっては、極めて魅力的な選択肢が登場したと言えるだろう。

撮影協力/相良牧之原総合センターい〜ら

ダイハツ ロッキー