オーディオテクニカからついに登場!違和感のない静寂性と高音質を両立した完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン「ATH-ANC300TW」

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

2020年5月、オーディオテクニカから待望の完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン「ATH-ANC300TW」がついに登場した。本機は、独自のノウハウを結集させた「QUIETPOINT ハイブリッドデジタルノイズキャンセリング技術」による自然なノイズキャンセリングと、オーディオテクニカらしいバランスの取れた高音質を両立させた、ハイクオリティなモデルとなっている。ここでは、そんな「ATH-ANC300TW」の実力を速攻レビューしていこう。

ノイキャン性能 「QUIETPOINT ハイブリッドデジタルノイズキャンセリング
技術」が生み出す違和感のない静寂

周囲のノイズを打ち消すことで音楽への没入感を高める「ノイズキャンセリング機能」と、左右のユニットをつなぐケーブルを排除して自由なスタイルで音楽が楽しめる「完全ワイヤレス」。その両方を組み合わせた「完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン」は、音楽への高い没入感と利便性のよさから価格.com上でも大きな注目を集めており、市場にはさまざまなメーカーが参入している。

そんなヘッドホン・イヤホン市場における国内のリーディングカンパニーであるオーディオテクニカでは、2020年5月、「QUIETPOINT」シリーズの最新モデルとして、同社初となる完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン「ATH-ANC300TW」を発売。注目の的となること間違いなしのモデルが誕生した。

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

業界の雄であるオーディオテクニカからついに登場した「ATH-ANC300TW」。オーディオテクニカが長年培ってきたノイズキャンセリング技術と音響テクノロジーを融合することで、すぐれた静寂性と高音質を両立した完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンである

オーディオテクニカは、世界的に見ても“老舗”と言えるほど、長年ノイズキャンセリング技術を扱っているメーカー。そんなオーディオテクニカが持つ技術やノウハウを結集させ、“自然で違和感のない”ノイズキャンセリングを実現したのが「ATH-ANC300TW」なのだ。

「ATH-ANC300TW」に搭載された「QUIETPOINT ハイブリッドデジタルノイズキャンセリング技術」は、音導管内に配置している2つの集音マイクで周囲の音を取り込み、逆位相の音を出してノイズを打ち消す仕組み。鼓膜により近い音導管内にマイクを配置することでノイズを感知する精度を高めていることに加え、本来マイクを配置するはずのスペースが省けるため、ハウジング自体のコンパクト化も可能にしたのである。

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

独自のノウハウを結集させた「QUIETPOINT ハイブリッドデジタルノイズキャンセリング技術」を採用。耳内の騒音を集めるフィードバックマイクロホンに超小型な高性能MEMSマイクを使用し、ハウジング内ではなく音導管上にマイクを配置することでノイズキャンセリング性能を向上、より自然で違和感のないノイズキャンセリングに仕上げたという

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」 オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

専用のスマートフォンアプリ「Connect」(Android/iOS対応)を使用して、ノイズキャンセリングモードの変更が可能。飛行機内のエンジン音や電車の走行音を低減する「Airplane」、クルマの走行音などの環境音を抑える「On The Go」、エアコンなどの室内ノイズを消して集中しやすくする「Office/Study」の3つのモードが用意されており、場面に応じて適切なモードが選べる

ノイズキャンセリング性能をチェック

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」 オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

早速、「ATH-ANC300TW」のノイズキャンセリング性能をモードごとにチェックしていこう。電車内はその性能が最もわかりやすいシーンと言えるが、ノイズキャンセリング機能を「オフ」から「Airplane」モードに移行すると、不快な加速音や走行音が小さくなり、周囲のざわめきも気にならないところまで低減してくれる。ノイズキャンセリングイヤホンにありがちなホワイトノイズや圧迫感などもほとんどなく、実に自然にノイズを打ち消してくれるので、音楽にも集中しやすかった。

続いて、「On The Go」モードに切り替えて屋外で使用してみたが、人の足音や自動車の走行音といった喧騒が静まり、人の声も遠くで聴こえているよう。また、テレワークを想定して自宅内で「Office/Study」モードを試してみたが、外の幹線道路から聴こえてくる騒音やパソコンのファンノイズがしっかりと抑えられ、目の前の作業に集中することができた。その自然なノイズキャンセリングは音楽を再生せずに使用してもホワイトノイズを感じることはほぼなく、周囲の音が気にならない程度までノイズを抑えてくれるため、耳栓代わりに活用することもできそうだ。

ヒアスルー機能
オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」
クイックヒアスルー機能
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音量を変えずに周囲の音を取り込む「ヒアスルー」機能も搭載。スマートフォンアプリ「Connect」から「Low/Medium/High」の3段階で取り込み量を調節できるので、シーンに合わせて使い分けたい。また、左ハウジングに搭載された「マルチファンクションボタン」を押すと、再生音を小さくしつつ、人の声の帯域のみを強調して取り込んでくれる「クイックヒアスルー」機能が起動する

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

「クイックヒアスルー」機能は、再生中の音楽のボリュームを2割程度に抑えてくれるので、カフェでの注文時などにいちいちイヤホンを外したり、再生中の音楽をストップさせたりすることなく、スムーズにやり取りができる。また、人の声の帯域のみを強調して取り込んでくれるため、イヤホンを装着していない時よりも人の声が聴き取りやすく感じることがあるほどだった

サウンドクオリティ専用設計Φ5.8mmドライバー搭載でしっかり高音質!

圧縮してデータを転送するBluetooth接続の完全ワイヤレスイヤホンは、ケーブルで接続するワイヤードイヤホンに比べて音質面で不利なことは確かである。しかし、そこはイヤホンのことを知り抜いたオーディオテクニカ。「ATH-ANC300TW」では、振動板に高域特性にすぐれた「DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティング」を施した、専用設計のφ5.8mmダイナミックドライバーを搭載したうえ、ドライバーを音導管の根元部分に設置することで耳へのアプローチを短くする独自構造を採用。これらの新設計により、ワイヤレスイヤホンでありながらも、音場が広く、クリアでバランスのよい高音質サウンドを実現している。

なお、Bluetoothのコーデックは一般的な「SBC」に加え、高音質コーデックである「aptX」や「AAC」にも対応しており、プロファイルはA2DP/AVRCP/HFPを備える。対応するBluetoothのバージョンは5.0に準拠。通話に使用できるマイクを搭載しているので、パソコンとBluetooth接続すればテレワーク中のWeb会議などにも活用可能だ。

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搭載されるドライバーは、完全ワイヤレスイヤホンとしては標準的なサイズであるφ5.8mmダイナミックドライバーを搭載し、振動板にはダイヤモンドと黒鉛のほぼ中間の硬さを持つ「DLCコーティング」が施されたものを採用。剛性を高めつつ、高域特性を向上させ、ヌケのよいサウンドを実現している

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

音の通り道となる「音導管」だが、太すぎると音が乱反射して音が減衰してしまううえ、耳介を圧迫することにより装着感が損なわれてしまう。そこで「ATH-ANC300TW」では、音導管内にフィードバックマイクロホンを搭載しながらも可能な限りのコンパクト化を実現。さらに、音導管の根元部分にドライバーを配置することで、鼓膜へダイレクトに音を届けることが可能になり、これが結果的に本製品の高音質につながっている

「ATH-ANC300TW」を試聴

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

では、オーディオテクニカらしい高音質を実現したという「ATH-ANC300TW」の音質をチェックしてみよう。aptX対応のスマートフォンと接続してロックやジャズなどさまざまな音源を聴いてみたが、低域から高域まで特出した誇張が一切なく、ナチュラルで非常に聴きやすい。だからといって面白味のないサウンドというわけでもなく、「DLCコーティング」が施された硬質な振動板を搭載しているおかげか、音の輪郭がしっかりと表現され、低域のキレもとてもよく、EDMやポップスもノリよく楽しむことができた。まさに、同社の言うところの「原音忠実」を高いレベルで具現化した、ナチュラルでクリアなサウンドと言えるだろう。

また、透明感にもすぐれており、ノイズキャンセリングの効いた静寂性とも相性抜群だ。フルオーケストラの交響曲を聴いてみたところ、弦楽器の細かいニュアンスまで表現されており、思わず聴き入ってしまうほどであった。ちなみに、ノイズキャンセリング機能をオフにして同じ楽曲を再生してみたが、音質面での変化はほとんど感じられなかった。

「Qualcomm TrueWireless Stereo Plus」対応で音切れにも強く、低遅延

完全ワイヤレスイヤホンの弱点とも言われる接続性についてもチェックしよう。「ATH-ANC300TW」では、一般的な完全ワイヤレスイヤホンで用いられるリレー方式(いっぽうのユニットからもういっぽうへと再伝送する方式)ではなく、左右ユニットが独立してプレイヤー本体からBluetooth接続する技術、「Qualcomm TrueWireless Stereo Plus」を採用している。対応スマートフォンと接続することで、音切れの少ない、安定した低遅延のサウンドが楽しめ、左右それぞれのユニットがBluetooth接続をしていることから、左右の音ズレも低減してくれる。また、「Qualcomm TrueWireless Stereo Plus」は、左右のユニットを独立して操作できるのも特徴で、片側のみをヘッドセット代わりに使用することもできる。

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」
オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

左右独立してBluetooth接続できる「Qualcomm TrueWireless Stereo Plus」に対応。一般的な完全ワイヤレスイヤホンのように左右ユニット間の通信にBluetoothを必要としないため、より安定した通信が行えるという。実際に、音切れが起きやすい地下鉄の駅構内で使用してみたが、スマートフォンとの接続が途切れるようなことは一切なかった

使い勝手 シックなコンパクトボディと豊富なイヤーピースで
快適な装着感を実現

ノイズキャンセリング機能を備えた「ATH-ANC300TW」は、通勤・通学時などに、人の目に触れるシーンで使用したり、長時間使用したりすることも多くなるだろう。そうなると、デザイン性の高さや装着感も大切だ。その点、ハウジングに金属調の素材を採用した本機は、光の当たる角度によって深いネイビーカラーに見えるシックな仕上がりで、フォーマルからカジュアルまで、さまざまなスタイルに合わせやすい。

また、「ATH-ANC300TW」は、超小型マイクを音導管内部に搭載したり、パーツの配置を最適化したりすることで片側約7gという軽量・コンパクトなボディを実現しているので、長時間の着用でも耳への負荷は少なめだ。さらに、完全ワイヤレスイヤホン用に専用設計されたシリコン製の「ファインフィットイヤピース」が4サイズ、低反発ポリウレタン製の「Complyフォームイヤピース」が1サイズ付属。自分の耳にぴったりなイヤーピースを選ぶことができる。実際に装着して数時間にわたって試聴してみたが、想像以上に快適な装着感と遮音性の高さを得ることができた。

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全体的にはマットな仕上げだが、ハウジングにはキラリと輝く金属調の素材を採用しており、耳元を美しく飾り付けてくれる。また、光の当たり方によって表情を変え、ブラックにも深いネイビーにも見える上質な色合いだ

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イヤーピースとして「ファインフィットイヤピース」4サイズ(L/M/S/XS)と、「Complyフォームイヤピース」1サイズ(M)が付属。「ファインフィットイヤピース」は、先端の傘の長さを抑え、傘の付け根を肉薄にすることでフィット感を高めたもの。「Complyフォームイヤピース」は、潰してもすぐに元の形に戻ることで密着性を高める、高音質イヤーピースの定番品だ

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片側約7gという軽量・コンパクトなボディは、耳にもすっぽりと収まる。また、どちらのイヤーピースもフィット感にすぐれており、長時間装着していても耳への負担は少なく、安定感も抜群だった

多数の電子パーツを搭載し、しかも小型に設計されている完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンは、どうしてもバッテリーの持続時間が短くなりやすいが、「ATH-ANC300TW」はノイズキャンセリングオン時でも約4.5時間の連続再生を実現。付属の充電ケースを併用すれば、最長で約18時間も再生できる。通勤・通学で1日約2時間使用したとしても、1週間以上持つ計算なので安心して携帯できるだろう。また、約10分の充電で約1時間の再生が可能(ANCオン時、使用条件によって異なる)なので、うっかり充電を忘れてしまった朝でも、出かける支度をしている間に通勤・通学時間ぶん程度なら充電できてしまうのはありがたい。

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」 オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

楽曲の再生/停止、音量調節、電話応答などができる「マルチファンクションボタン」を左右のハウジングに搭載。押した感触がしっかりある物理ボタンのため、タッチセンサーのような誤操作を起こしにくい。また、通話時のノイズを抑制する「CVCテクノロジー」を採用しており、ハンズフリー通話やWeb会議などで使用する場合でもクリアな音声を相手に届けられる

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

イヤホン本体の連続再生は約4.5時間(ノイズキャンセリングオン時)だが、本体を3回分フル充電できる付属の充電ケースと併用することで、最長約18時間の音楽再生が可能。前面には3段階のLEDインジケーターを装備しており、充電ケースのバッテリー残量をひと目で確認できる

オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」 オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」

コンパクトな充電ケースの上蓋部分にはマット調の素材を採用しており、指への引っかかりがよく開閉しやすい。細かいところだが、ユーザビリティを重視するオーディオテクニカならではのポイントだ。充電用端子にはUSB Type-Cポートを採用しており、最新スマートフォンとケーブルを共有できるのもうれしい

まとめ自然なノイキャンと高音質サウンドを両立した、
完成度の高い完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン

「完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン」市場においては、後発での登場となった「ATH-ANC300TW」だが、老舗ヘッドホンメーカーのオーディオテクニカが持つノウハウと技術を結集させ、時間を掛けて生み出されただけあり、その完成度の高さは素晴らしいものがあった。

特に、音導管にフィードバックマイクロホンを設置した「QUIETPOINT ハイブリッドデジタルノイズキャンセリング技術」は、実に自然にノイズキャンセリングを効かせてくれるので違和感がなく、オーディオテクニカらしいバランスの取れた高解像度サウンドを静寂の中で楽しませてくれた。また、「クイックヒアスルー」機能やすぐれた装着感を備えており、使い勝手も抜群だ。激戦となっている完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン市場だが、自然なノイキャンと高音質を高い次元で両立させた「ATH-ANC300TW」は、その中でもトップレベルの争いに加わりそうな製品に仕上がっていた。