日本人の聴覚特性に合わせた「Japan Tuned」が魅力 完成度を高めたAVIOTの人気完全ワイヤレスイヤホン

「TE-D01d mk2」の高音質サウンドを聴く!

1万円台前半という手ごろな価格でありながら、高音質かつバッテリー持ちがよいことなどから、2019年のイヤホン市場で大ヒットを遂げたAVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01d」。その後継機として登場した「TE-D01d mk2」は、ユーザーからの要望を取り入れながら、その魅力をさらにブラッシュアップさせた進化版だ。本特集では、その実力を徹底レビューしていく。

サウンドクオリティ日本人向けに専用チューンされたφ6mmダイナミックドライバーが、
広帯域でクセの少ない高音質を実現

「Audio」と「Visual」、そして「IoT(Internet Of Things:モノのインターネット)」、それぞれの頭文字を組み合わせたブランド名を持つ「AVIOT」。日本人の聴覚特性を深く学び、熟知したオーディオエキスパートチームがチューニングを行う「Japan Tuned」によって、“ずっと聴き続けていたいと思う、心地のよいイヤホン”を追求している国内オーディオブランドである。

そんなAVIOTの名を一躍世に知らしめたのが、2019年2月に登場した完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01d」だ。その人気の理由は、当時の完全ワイヤレスイヤホンとしては破格となる1万円台前半の価格でありながら、高音質でバッテリー持ちがよかったことにあったが、こうした魅力をさらに磨き上げるべく、ユーザーからの要望を取り入れ、完成度を高めたのが、今回紹介するニューモデル「TE-D01d mk2」である。

TE-D01d mk2

AVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01d mk2」。大人気モデル「TE-D01d」の後継機として音質や機能性をさらに向上させながら、価格.com最安価格は12,650円(税込、2020年7月20日時点)と、前モデル同様のコストパフォーマンスの高さを誇る

では、「TE-D01d mk2」の最大の魅力と言える音質からチェックしていこう。本機において特に注目したいのは、AVIOTのアイデンティティとも言える独自チューニング「Japan Tuned」がしっかりと施されていることだ。

世界展開する大手メーカーのヘッドホンやイヤホンは、音作りの面において「コモディティ化(汎用化)」せざるを得ない。「Japan Tuned」とは、このことに対するAVIOTのアンチテーゼでもある。日本人の母国語である日本語は、母音がわずか5つしかなく、英語などに比べて使用される音の帯域が狭く、強弱が少ない、世界的にも珍しい言語。これに慣れた日本人の聴覚特性は、グローバル向けのチューニングが施されたヘッドホンやイヤホンとは合いにくいと考えられる。

そこでAVIOTでは、日本人の聴覚特性を深く学び、熟知したオーディオエキスパートチームを編成し、日本人が最も聴き取りやすい帯域に合わせた専用チューニングを実施。「TE-D01d mk2」においては、第一線のサウンドエンジニアやアーティストの意見も加味しながら、のべ3,000時間以上にわたるチューニング作業を行ったという。

TE-D01d mk2

「TE-D01d mk2」が搭載するドライバーは、完全ワイヤレスイヤホンとしては標準的なサイズとなるφ6mmのダイナミック型。超薄型PUフィルムと高純度チタニウムを組み合わせた振動板を、強力なネオジウムマグネットで駆動させ、厚みのある低域とキレのよい広帯域サウンドを響かせてくれる。なお、Bluetoothはバージョン5.0に準拠。コーデックは一般的なSBCに加え、高音質なAACとaptXに対応している

TE-D01d mk2

価格.comスタッフが「TE-D01d mk2」のサウンドをチェック

TE-D01d mk2

音楽プレーヤーとして、AAC対応の「iPhone XS」とaptX対応のAndroidスマートフォンを用いて音質をチェック。どちらのプレーヤーで再生しても音質傾向に大きな違いはなく、クリアかつ広帯域でありながら、パンチの効いたサウンドが楽しめた。なお、試聴時のイヤーチップには薄型フランジを使用した

まず試聴したのは、筆者がリファレンス用の音源として使用しているノラ・ジョーンズの「Don’t Know Why」だ。ピアノとアコースティックギター、ウッドベース、そしてドラムで構成されるジャズボーカル曲だが、「TE-D01d mk2」で聴くとハスキーなノラ・ジョーンズの歌声がどこまでも伸び続けて気持ちがよいうえ、楽器ごとの定位感がよく、空間的な広がりを感じられた。また、ギターやピアノの高域は透き通るほどクリアに響き、ウッドベースの低域は深く沈み込み、厚みも十分。12,000円台(価格.com最安価格、税込、2020年7月20日時点)の完全ワイヤレスイヤホンとは思えないほど、クリアで広帯域なサウンドだ。

続いては、LiSAの代表曲となった「紅蓮華(ぐれんげ)」を試聴。社会現象になった人気アニメ「鬼滅の刃」のオープニング曲でもあるが、ドラムのハイハットやエレキギターのキレ味がすばらしく、この曲の疾走感や躍動感がよく表現されている。それでいて、LiSAのエネルギッシュな歌声を存在感たっぷりに聴かせてくれるのは、日本人の聴覚特性に合わせた「Japan Tuned」のおかげだろう。

また、「TE-D01d mk2」のWeb CMソングでもある、THE YELLOW MONKEYの「DANDAN」も試聴してみたが、張りのあるボーカルが生き生きと聴こえてくる。と同時に、バンドサウンドが生み出すにぎやかさやノリのよさもしっかりと味わえた。

「Qualcomm TrueWireless Stereo Plus」対応で、
音切れの少ない音楽再生が可能に

「TE-D01d mk2」は、前モデルで評価の高かった内蔵アンテナを改良し、接続安定性を向上させている点も見逃せない。それと同時に、左右のイヤホンユニットがそれぞれスマートフォンとBluetooth接続する「Qualcomm TrueWireless Stereo Plus」に対応。同技術に対応したスマートフォンと組み合わせれば、一般的な完全ワイヤレスイヤホンよりも低遅延でより音切れの少ない音楽再生が可能になる。

TE-D01d mk2
TE-D01d mk2

「Qualcomm TrueWireless Stereo Plus」対応のスマートフォンと組み合わせ、人の多い駅の構内などで「TE-D01d mk2」を試聴してみたが、検証中、音切れが発生することはなかった。この接続安定性の高さは本機の魅力のひとつである ※写真はイメージです

機能性最大120時間の長時間再生に対応! テレワークでも活躍する便利な機能を搭載※アンビエントマイク、タッチセンサーのご使用や、電波状況、音量によって、再生時間が短くなる場合があります。より高音質なaptXコーデックご使用時には2−3割程度再生時間が短くなります。

前モデルの強みであったバッテリー周りの性能や機能がアップしているのも「TE-D01d mk2」の大きな特徴だ。まずバッテリー持ちだが、AVIOTが持つ省電力設計ノウハウと最新のSoCを採用したことで、イヤホン単体で最大11時間、チャージングケースとの併用で最大120時間と、完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスの音楽再生時間を実現。前モデル「TE-D01d」ではイヤホン単体で最大9時間、チャージングケースとの併用で最大100時間以上だった性能をさらに伸長させている。毎日4時間使用しても、約1か月間、充電がいらないほどのバッテリー持ちは非常に頼もしい。

TE-D01d mk2
TE-D01d mk2

イヤホン本体で最大11時間の連続再生が可能。チャージングケースと合わせて合計最大120時間の音楽再生が行える。充電用端子にはUSB Type-Cポートを採用しており、フル充電までの時間は約2時間。15分で約2時間分を充電できる急速充電機能にも対応している

TE-D01d mk2

チャージングケースはワイヤレス充電規格Qi(チー)に対応。充電ケーブルを挿す手間もなく、ケースをQi対応充電器に載せるだけでバッテリーを充電できる

TE-D01d mk2

チャージングケースのバッテリーは、収納したイヤホンの充電だけでなく、スマートフォンなどを充電するモバイルバッテリーとしても使用可能。チャージングケースのバッテリー容量は1950mAhなので、現在の一般的なスマートフォンなら半分くらい充電できる

テレワーク時にも活躍する「TE-D01d mk2」

この春から、自宅でテレワークを行うようになったという人も多いのではないだろうか。ただ、自宅ではほかの家族もいるし、意外に集中して効率よく仕事をすることは難しい。自宅での仕事中、ずっとイヤホンで音楽を聴いているという人もいることだろう。

その点、完全ワイヤレスイヤホンである「TE-D01d mk2」は、音楽プレーヤーなどとケーブルで接続する必要がないため、実に快適。休憩のためコーヒーを入れに行くようなときでも、イヤホンを外さずに席を立てる。また、マイクを使って周囲の音を取り込む「アンビエントマイク機能」も備わっているので、別室の子どもの様子や周囲の音などもイヤホンを取り外すことなくしっかりと確認できる。

さらにありがたかったのが、通話時のマイクノイズを抑制する「cVc(Clear Voice Capture)ノイズキャンセリング機能」対応の高感度マイクを搭載していること。スマートフォンと接続して電話をかける際や、パソコンと接続してWeb会議を行う際に使うヘッドセットとして利用しても、一般的なオーディオイヤホンよりもクリアな音声を相手に届けられる。従来、完全ワイヤレスイヤホンと言えば、通勤・通学時に音楽などを聴くために使用されることが多かったが、これからは在宅勤務・在宅学習時にも活用できる便利なツールとしても普及していくことだろう。

TE-D01d mk2
TE-D01d mk2

ハウジング側面の物理ボタンを押すことで、イヤホンを取り外すことなく周囲の音を確認できる「アンビエントマイク機能」。右ハウジングのボタンを押すと再生中の音楽を一時停止した後に、左ハウジングのボタンを押すと音量を20%まで下げた後に、本機能が有効になる。イヤホンをつけたまましっかりとコミュニケーションを取りたい時は右ボタン、周囲の音を確認しつつ音楽も楽しみたい場合は左ボタンと、シーンに合わせて使い分けたい

TE-D01d mk2

「cVcノイズキャンセリング機能」対応の高感度マイクを搭載した「TE-D01d mk2」は、Web会議用のヘッドセットとしても優秀。同僚とのWeb会議で使用してみたところ、「いつもより声が聴き取りやすく感じる」とのコメントが飛び出したほどだ

TE-D01d mk2

左右のハウジングは、ロゴ部にタッチセンサーを、側面に物理ボタンを搭載。タッチセンサーでは音楽の再生/停止や、曲送り/戻し、音量調節などの操作が、物理ボタンでは「アンビエントマイク機能」のオン/オフ操作が行える

スマートフォン用アプリ「AVIOT SOUND XXX」

TE-D01d mk2
TE-D01d mk2
TE-D01d mk2

スマートフォン用アプリ「AVIOT SOUND XXX」(Android/iOS対応)も用意。イヤホン本体のバッテリー残量確認や音量調節のほか、左右のタッチセンサーの操作割り当てなどが行える。また、10バンドで細かく音質を調節できるイコライザー機能を搭載しており、自分好みの音質への変更も可能だ

ボディシックで高級感のあるボディデザイン。装着感抜群な3種類のイヤーチップが付属

最後は、「TE-D01d mk2」のデザインをチェックしていこう。本機は、ハウジングの素材に淡い輝きを放つマイカ(雲母)を採用。そこにキラリと光るメタルリングをあしらうことで高級感を演出しており、まるでアクセサリーのような美しさがある。耳につけていれば「それ、どこのメーカーのモデル?」と周りから注目を集めるに違いない。また、イヤホン本体は「IPX5」の防水性能を備えており、ランニングやエクササイズのお供としても安心して使用できる。

TE-D01d mk2
TE-D01d mk2

淡く輝いて見えるマイカ材に、見る角度によってカラーの濃淡が変化するメタリック塗装が施された、飽きのこないデザイン。金色のメタルリングがアクセントとなり、耳元を美しく飾ってくれる

TE-D01d mk2

カラーバリエーションは左から「ブラック」「ネイビー」「ダークルージュ」の3種類。どれも深みのあるシックなカラーリングなので、ファッションやシチュエーションを選ばない。さらさらと肌ざわりのよいコーティングが施されたチャージングケースは、手に取った際の感触もいい

TE-D01d mk2

ナノコーティングなどの防水処理が施されたイヤホン本体は、あらゆる方向からの水の噴流の影響を受けない防水性能「IPX5」を実現。ランニングやエクササイズ時の汗はもちろん、突然の雨に打たれてもへっちゃらだ

装着感や音質を大きく左右するイヤーチップにおいても、AVIOTのこだわりが見て取れる。完全ワイヤレスイヤホンに付属するイヤーチップは1種類・3サイズが一般的だが、「TE-D01d mk2」には、標準的な薄型フランジタイプ(S/M/L)に加え、耳穴にしっかりとフィットして低域の量感を高めるフォームタイプ(S/M)、中低域を厚めにする、SpinFit社と共同開発したシリコン製高音質タイプ(SS/S/M)の合計3種類・8サイズが付属しており、好みに合ったイヤーチップが選べる。また、心地よい装着感を目指してエルゴノミクス(人間工学)デザインを取り入れた本機は、耳にかけるラバー製の「イヤーウイング」が採用されており、快適かつ安定した装着感を実現している。

TE-D01d mk2
TE-D01d mk2

イヤーチップには、薄型フランジタイプが3サイズ(S/M/L)、フォームタイプが2サイズ(S/M)、シリコン製高音質タイプが3サイズ(SS/S/M)付属。耳にかける「イヤーウイング」には、ホワイトとベージュがそれぞれ2セットずつ同梱さていた ※上記は「ネイビー」モデルの場合。カラーバリエーションによって同梱物のカラーが異なります

TE-D01d mk2
TE-D01d mk2

完全ワイヤレスイヤホンとしてはやや大きめだが、エルゴノミクスデザインと安定性を高める「イヤーウイング」を取り入れた「TE-D01d mk2」の装着感はかなり良好。耳への負担が予想以上に少なく、遮音性が高いので音楽に集中しやすかった

TE-D01d mk2
TE-D01d mk2

興味深く感じたのが、「イヤーウイング」に引っかけて左右のユニットをつなぐ「紛失防止用ストラップ」の存在。このストラップを装着すれば、ネックバンド型のように首にかけられるようになるので、スポーツなどでの使用でも安心だ

まとめ音質に使い勝手に、進化の著しい高コスパ完全ワイヤレスイヤホン

「日本人のため」のイヤホンを作り続けている国内オーディオブランド、AVIOT。完全ワイヤレスイヤホンの定番モデルとなった「TE-D01d」の登場時は、音質やバッテリー性能がよいにもかかわらず、1万円台前半という低価格を実現していたことに驚いたものだ。

これをブラッシュアップして登場した「TE-D01d mk2」は、本特集でチェックしてきたように、あらゆる点で“死角のない”モデルに仕上がっていた。日本人の聴覚特性に合わせた「Japan Tuned」が施されたサウンドは、広帯域でありながら、キレがよく力強いサウンドを実現。また、バッテリーにおいては、最大120時間の音楽再生が行えるうえ、ワイヤレス充電規格Qiに対応するなど、性能も機能もアップしている。このほか、テレワークでも役立つ外音取り込みの「アンビエントマイク機能」や、装着感を高めるエルゴノミクスデザインを採用するなど、その完成度は高い。

そして最後に忘れてはいけないのは、やはり価格だろう。価格.com最安価格12,650円(税込、2020年7月20日時点)を実現しており、国内オーディオブランドの完全ワイヤレスイヤホンとして非常にリーズナブルなのだ。今や1万円を下回る完全ワイヤレスイヤホンも登場しているが、これだけの性能を持っていることを知れば、その価値がおのずとわかるはずだ。この機会に「TE-D01d mk2」の完成度の高さを味わってみてほしい。