カラバリや新グレードの追加、「スマートアシスト」の機能拡充など

さらに磨きがかかった 改良型「タント」の進化点を探る!

ダイハツ「タント」
ダイハツ「タント カスタム」

1,490mmもの広いドア開口幅(助手席側)を実現した「ミラクルオープンドア」や、多彩なシートアレンジ、すぐれた積載性など、“使う人の便利さ”を徹底的に考えて作り込まれたダイハツの軽スーパーハイトワゴン「タント」に、2020年12月、製品改良が施された。本特集では、軽スーパーハイトワゴンの先駆者であり、同カテゴリーをけん引するトップランナーでもある「タント」のさらなる進化に、じっくりと迫ってみたい。

デザイン人気の軽スーパーハイトワゴン「タント」に改良型が登場

活況を呈する現在の軽自動車市場の中でも、最大のボリュームゾーンとなっているのは「軽スーパーハイトワゴン」と呼ばれるカテゴリーだ。軽自動車の規格をめいっぱい使った広々空間を実現しているのが軽スーパーハイトワゴンの大きな特徴だが、2003年にこの市場を開拓したのはほかでもなく、ダイハツ「タント」である。

初代モデル登場から約17年にわたって同市場をけん引し続けている「タント」だが、その人気の背景には、広々とした室内空間に加え、助手席側のピラー(柱)を前後ドアに内蔵することで、1,490mmもの広いドア開口幅(助手席側)を実現した「ミラクルオープンドア」や、多彩なシートアレンジなど、さまざまな便利機能による使い勝手のよさがあると言えるだろう。

2020年12月、そんな「タント」に製品改良が施された。改良のポイントは、「タント」に2トーンカラーが4色追加され、これまで以上にカラーバリエーションが充実したほか、「タント カスタム」に新グレード「スタイルセレクション」を設定。さらに、予防安全機能「スマートアシスト」にも改良が施され、すでに高い評価を得ている同社「タフト」と同様の予防安全性能を備えるなど、見どころは多い。そんな改良型「タント」のデザインについて、改良前の2019年モデルに寄せられた価格.comユーザーの声を確認しつつ、チェックしていこう。

価格.comユーザーの声
  • ユーザー

    軽自動車の規格いっぱいで特徴を出しづらいと言われる軽スーパーハイトワゴンにしては、表情豊かで好感が持てます。ヘッドライトは意匠が凝っていて、率直に言ってかっこいいです。

  • ユーザー

    「タント カスタム」もいいですが、基準車でも十分かっこいいと思います。

  • ユーザー

    先代のデザインを踏襲しつつイマドキ風にした感じです。現行の軽スーパーハイトワゴンの中ではいちばん好きです。

  • ユーザー

    フロント、リヤ、サイド、すべてスタイリッシュ。ディーラーオプションの「フォグランプキット」と「リヤリフレクターガーニッシュ」を取り付けると、フロントとリヤがさらにスポーティーになります。

※ 2020年12月22日時点の、価格.com「タント」「タント カスタム」(2019年モデル)製品ページに寄せられたユーザーレビューの一部を抜粋・編集しています。

改良前の2019年モデルに寄せられたコメントをチェックしてみると、「表情豊かで好感が持てます」「基準車でも十分かっこいいです」「フロント、リヤ、サイド、すべてスタイリッシュ」など、好意的なコメントが数多く目につく。「タント」オーナーはファミリー層から子離れシニア層まで幅広いが、デザイン面では老若男女を問わず、彼らの心をしっかりとつかんでいるようだ。

そんな高評価のデザインを踏襲しつつも、今回の改良では「アイスグリーン×シャイニングホワイトパール」「ホワイト×ブルーミングピンクメタリック」「ホワイト×レーザーブルークリスタルシャイン」「ホワイト×ファイアークォーツレッドメタリック」という2トーンカラーを4色追加。モノトーンカラーと合わせて全13色のカラーバリエーションとなり、「わが家の色」を選ぶ楽しさがさらに増している。

また、基準車をベースに洗練された意匠をまとった「タント カスタム」には、迫力のあるメッキ加飾が施されたフロントフェイスが特徴の新グレード「スタイルセレクション」を設定。大型のフロントグリルやバンパーガーニッシュだけでなく、両サイドのドアに施されたサイドガーニッシュにもメッキがあしらわれ、新デザインの15インチアルミホイールが足元をグッと引き締めている。ユーザーが「表情豊か」と評するルックスはそのままに、「やり過ぎ」にならない絶妙なさじ加減で、上質さや高級感をうまく表現している印象だ。

アイスグリーン×シャイニングホワイトパール ホワイト×ブルーミングピンクメタリック ホワイト×レーザーブルークリスタルシャイン ホワイト×ファイアークォーツレッドメタリック

改良型「タント」では、写真左から「アイスグリーン×シャイニングホワイトパール」「ホワイト×ブルーミングピンクメタリック」「ホワイト×レーザーブルークリスタルシャイン」「ホワイト×ファイアークォーツレッドメタリック」の2トーンカラー4色を新色として用意。ルーフ同色のドアミラーや、サイドガーニッシュにより、改良前よりアクティブなルックスに仕立てられている

「タント カスタム」

「タント カスタム」の「RS」グレードには、「スタイルセレクション」が設定された。フロントグリル、バンパーガーニッシュ、サイドガーニッシュにメッキ加飾をあしらうとともに、15インチアルミホイールにも新デザインを採用し、躍動感や特別感を演出している

インパネ

「タント」「タント カスタム」ともに、インパネ色は「ダークグレー」から「ブラック」に変更され、より洗練された上質なイメージとなった。なお、インパネのレイアウトはこれまでと変わりなく、運転席から手を伸ばせばスッと届く位置に各種スイッチがレイアウトされており、操作しやすい

安全性「スマートアシスト」に新機能を追加。安全性能はさらなる高みへ

価格.comユーザーの声
  • ユーザー

    最新の安全装備が搭載され、老若男女すべての人が安心して乗れるクルマとなっています。

  • ユーザー

    次世代「スマートアシスト」「パノラマパーキングアシスト」「全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)」「LKC(レーンキープコントロール)」「ADB(アダプティブドライビングビーム)」など盛りだくさんの安全装備に大満足です。

  • ユーザー

    「全車速追従機能付ACC」「ADB」「サイドビューランプ」などの先進装備が搭載されているため、長距離ドライブ時や夜間走行時の疲労が少なく、安全性も高いです。安全な軽スーパーハイトワゴンが欲しい方にはおすすめだと思います。

  • ユーザー

    パノラマモニターは、私のような空間把握が苦手な人間には本当にありがたい。車庫入れのストレスが100%解消されました。

※ 2020年12月22日時点の、価格.com「タント」「タント カスタム」(2019年モデル)製品ページに寄せられたユーザーレビューの一部を抜粋・編集しています。

クルマ選びにおいて、年々比重が高まっているのが先進の運転支援機能や予防安全機能。価格.comユーザーの声を見ても、この点が「タント」購入の決め手になるケースが少なくないことがわかる。こうした潮流を背景に、今回の製品改良では予防安全機能「スマートアシスト」にもメスが入り、大切な家族を乗せるクルマとして、また、子離れシニア層が安心してハンドルを握れるクルマとして、安全性能がさらに高められている。

具体的には、ダイハツの新型軽自動車「タフト」に採用されて話題となった、前方状況を検知する新型ステレオカメラを搭載。これによって、「衝突警報機能」「衝突回避支援ブレーキ機能」が昼夜対応となり、車両だけでなく夜間の歩行者の検知や、追従二輪車の検知も可能になった。

また、「路側逸脱警報機能」「ふらつき警報」「標識認識機能(一時停止、最高速度)」が追加設定されたほか、運転支援機能「全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)」も用意。全車速追従式のため、たとえば渋滞中、先行車が停止するとそれに合わせて停止し、先行車が動き始めたら、アクセルを踏むかハンドルのスイッチを押せば追従を再開してくれる。運転の疲れ具合が大きく違ってくるので、レジャーを思う存分楽しんだ帰り道などで特に重宝するだろう。

衝突警報機能・衝突回避支援ブレーキ機能
衝突警報機能・衝突回避支援ブレーキ機能

新型のステレオカメラを採用することで、「衝突警報機能」「衝突回避支援ブレーキ機能」が夜間歩行者の検知や、追従二輪車検知に対応した

路側逸脱警報機能
路側逸脱警報機能
ふらつき警報
ふらつき警報
標識認識機能(一時停止、最高速度)
標識認識機能(一時停止、最高速度)

「路側逸脱警報機能」「ふらつき警報」「標識認識機能(一時停止、最高速度)」が追加設定されるなど、「スマートアシスト」は進化を続けており、これまで以上に安心してドライブを楽しめるようになった

パノラマモニター
パノラマモニター パノラマモニター

白線や車両を空から見下ろしたような映像をナビ画面に表示してくれる「パノラマモニター」も評価が高い機能のひとつ。「私のような空間把握が苦手な人間には本当にありがたい。車庫入れのストレスが100%解消されました」というコメントも寄せられている

全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)
全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール

高速道路での巡行時や、渋滞走行時に重宝する「全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)」も用意される。ステアリングスポークに配置されたスイッチの操作で、システムのオン/オフや、車速の設定、さらに前方車両との車間距離の調整が行えるため扱いやすい。長距離ドライブなどに出かける時、この機能があるとないとでは、運転による疲れ度合いが大きく違ってくるはずだ※グレード別設定

使い勝手乗る人すべてを魅了する、広々室内&使いやすさは健在

価格.comユーザーの声
  • ユーザー

    両手をめいっぱい伸ばしてノビをしても、腕の逃げどころが確保できる頭上空間の余裕は素晴らしい。使い勝手にはまったく不満なしです。

  • ユーザー

    運転席のロングスライドのおかげで、デッドスペースになり得る後部座席が有効利用できます。休憩する時もゆったり座ることができます。

  • ユーザー

    1番のお気に入りは、「ウェルカムオープン機能」と「タッチ&ゴーロック機能」。母をスーパーの入口で下ろした後、後席のバックを手に取り、スライドドアのボタンとロックボタンを押して、母を追いかけます。すると、買い物の後、両手に荷物を持ったままでも自動でドアが開いてくれるんです。購入の決め手になった最高の機能です。

  • ユーザー

    「ミラクルウォークスルー」パッケージは本当に便利。後部座席に取り付けているチャイルドシートにアクセスしたり、運転席から降りられない時に助手席側から降りたりできます。

※ 2020年12月22日時点の、価格.com「タント」「タント カスタム」(2019年モデル)製品ページに寄せられたユーザーレビューの一部を抜粋・編集しています。

「子育て世代のクルマ」という印象が強い「タント」だが、驚くほどの室内の広さや使いやすさはファミリー層のみならず、通勤や趣味に使う人、子離れシニア層など、幅広い世代から支持を集めている。

たとえば、「タント」のアイデンティティーとも言える「ミラクルオープンドア」。これは、助手席側にあるドアの柱(ピラー)を前後のドアに内蔵することで、幅1,490mmもの大開口を実現したもので、開口部が広いため、大きな荷物の積み込みや、子どもを抱きかかえての乗り降りがスムーズに行える。また、運転席最大540mmのスライドを可能とした「運転席ロングスライドシート」の評価もすこぶる高く、「運転席のロングスライドのおかげで、デッドスペースになり得る後部座席が有効利用でき、休憩時もゆったり座れます」という価格.comユーザーのコメントも見られる。クルマを降りることなく運転席と後席をスムーズに移動できたり、広い荷室スペースを確保できたりするのだから、幅広いユーザーが支持するのもうなずける。

このほか、電子カードキーを持ってクルマに近づくだけで解錠やドアオープンを自動で行ってくれる「パワースライドドア ウェルカムオープン機能」や、パワースライドドアが閉まった後に自動でドアロックしてくれる「パワースライドドア タッチ&ゴーロック機能」、半ドア状態でも安全に全閉する「助手席イージークローザー」なども用意されているので、小さな子どもや年配の親を連れていたり、多くの荷物を抱えていたりする場合でも安心。乗る人や使う人の暮らしに寄り添った細やかな設計は、改良型「タント」でも健在だ。

ミラクルオープンドア

従来から人気の高い装備のひとつ、助手席側の「ミラクルオープンドア」は改良型「タント」でも健在だ。助手席側のピラー(柱)を前後ドアに内蔵する画期的な構造により、1,490mmという広いドア開口幅を実現。乗り降りも、荷物の出し入れも感動するほどスムーズに行える

パワースライドドア ウェルカムオープン機能

降車時に予約しておけば、電子カードキーを持ってクルマに近づくだけで解錠やドアオープンを自動で行ってくれる「パワースライドドア ウェルカムオープン機能」。買い物袋やベビーカーで両手がふさがっている時にはとりわけありがたい機能で、「1度使ったら、この機能が付いていないクルマには戻れない」というユーザーも多い

ダイハツ「タント」 ダイハツ「タント」

前席、後席ともにゆったり座れるのはもちろん、運転席が最大540mmスライドするため、停車時にシートを後ろまで移動させれば、運転席に座ったまま後席に置いた荷物を取ったり、後席に座る子どもの世話などを行ったりできる

ダイハツ「タント」 ダイハツ「タント」

室内高は1,370mm、室内長は2,180mm(「L」グレードは2,060mm)と十分な広さがあるうえ、後席も最大240mmスライドさせられるため、乗る人の人数や、積み込む荷物に合わせて柔軟なシートアレンジが可能。後席を倒し、助手席を前方へスライドさせれば大きな家具や長尺物も難なく積み込める

まとめ使う人の便利さを徹底追求した“暮らしに寄り添うライフパートナー”

本特集では、「進化するライフパートナー」をコンセプトにブラッシュアップされた改良型「タント」をチェックしてきたが、カラーバリエーションの拡充や、新グレード「スタイルセレクション」の設定、定評のある予防安全機能「スマートアシスト」の進化など、各所に手が加えられ、子育て世代の頼れるファミリーカーとして、また、子離れシニア層が扱いやすいクルマとして、これまで以上に魅力あふれる1台に仕上がっていることが確認できた。もちろん、「タント」のアイデンティティーとも言える広々とした室内空間や、使いやすさは健在。多くのユーザーが「満足です」と口を揃える細やかな作り込みもしっかりと踏襲されていた。軽スーパーハイトワゴンに限らず、“暮らしに寄り添うライフパートナー”という観点で自動車市場を俯瞰しても、「タント」がトップクラスの実力を備えていることは間違いなさそうだ。

この記事は2021年1月21日の情報を基にしております。