価格以上の価値を感じられる15.6型スタンダードノート 4万円台(^※)でも、十分すぎる使い勝手と処理性能を実現した富士通「FMV LIFEBOOK WAB/E3」の実用度をチェック

国内メーカーならではの高い信頼性と安心感から支持を集めている、富士通のノートPCブランド「FMV LIFEBOOK」シリーズ。ただ、高品質の国内ブランドということで、価格が高いというイメージがあるかもしれない。

だが、2020年12月に発売されたWeb限定モデルの15.6型スタンダードノート「FMV LIFEBOOK WAB/E3」は違う。4万円台^※からという思い切った価格設定ながら、上質なキーボードのほか、最近では省略されることの多くなった光学ドライブや有線LANポートを搭載。さらには必要十分な基本スペックを備えており、低価格が魅力の海外メーカー製ノートPCと真っ向勝負できる、高コストパフォーマンスモデルに仕上がっているのだ。

まずは「FMV LIFEBOOK WAB/E3」の製品ラインアップから見ていこう。本モデルは、エントリークラスのAPU（グラフィック処理を担うGPUが統合されたCPU）「AMD 3020eモバイル・プロセッサー」（1.2GHz-最大2.6GHz）を搭載した4モデルと、ミドルレンジクラスのAPU「AMD Ryzen 5 3500Uモバイル・プロセッサー」（2.1GHz-最大3.7GHz）を搭載した4モデルの、計8モデルをラインアップ。ニーズに合わせて最適なモデルをチョイスできるのがうれしい。

AMD 3020eモバイル・プロセッサー搭載のFMV LIFEBOOK WAB/E3

AMD Ryzen 5 3500Uモバイル・プロセッサー搭載のFMV LIFEBOOK WAB/E3

続いて、ボディデザインをチェックしていこう。「ブライトブラック」のカラーを身にまとった本機は、金属のような質感が見た目に美しく、4万円台^※から買えるモデルとは思えないスタイリッシュな印象。また、底面と左右に「モカブラウン」のレザー調テクスチャーが施され、360°どこから見ても隙のないデザインとなっている。その価格からは想像できないデザイン性の高さに驚かされた。

続いて、「FMV LIFEBOOK WAB/E3」の使い勝手を見ていこう。キーボードは最近標準的なアイソレーション型だが、キーピッチはフルサイズとなる約18.4mmを確保したうえ、キーストロークは約2.5mmと深いため、ミスタッチが少なく、タイピングにも適度な手応えがある。また、親指で打鍵するキーは重く、薬指や小指で打鍵するキーは軽くなるように、場所によってキーの押下圧が3段階に調節されていたり、ミスタイプの低減や打ちやすさの向上のため、各キーに傾斜が付けられていたりするなど、人間工学に基づいた工夫がふんだんに盛り込まれている。

外部インターフェイスの充実ぶりも大きな魅力だ。本機は、近年15.6型スタンダードノートでも省略されがちな、DVDスーパーマルチドライブや有線LANポートをしっかりと装備。DVDスーパーマルチドライブは、DVDタイトルが再生できるほか、写真や動画などをメディアに焼いて配ったり、データのバックアップを取ったりすることが可能。また、無線LANよりも安定した通信が行える有線LANは、快適なインターネットを楽しむのに役立つ。

さらに、4K映像出力対応のHDMI出力ポートも備えているので、在宅ワーク時などに、外部ディスプレイに画面を表示して使用したり、2画面のマルチディスプレイ環境による快適な作業が行えたりする。

最後に、「FMV LIFEBOOK WAB/E3」の処理性能をチェックしていこう。ここでは、APUに「AMD 3020eモバイル・プロセッサー」（1.2GHz-最大2.6GHz）を、メモリーに4GBのDDR4を、ストレージに256GBのSSD（PCIe接続）を搭載した、49,800円^※の最廉価モデル「FMVWE3AB11_KC」を使って検証した。低価格なモデルながら、Webサイトの閲覧やメールの送受信、ドキュメント作成といった用途をしっかりとこなせる基本スペックと言えるだろう。

実際の使用における処理性能を検証するため、ベンチマークテストではなく、プリインストールされている写真・動画編集ソフト「Corel Digital Studio」を使って、写真をコラージュしてみることに。フルHD解像度の写真を組み合わせてみたが、処理にそれほど待たされることもなくコラージュが完成。ある程度の負荷がかかる画像編集などの作業も十分にこなせることがわかった。

また、動画をストリーミング再生しながらSNSをチェックしたり、Webサイトを開きながら資料を作成したりと、エンターテインメント用途や在宅ワークを想定して使ってみたが、動作が重くなることはなく、快適に作業が行えた。

「FMV LIFEBOOK WAB/E3」は4万円台^※から手に入るお買い得モデルでありながら、デザイン、使い勝手、処理性能のすべてが十分なレベルでバランスよく仕上げられていた。人間工学を駆使して設計されたキーボードは操作しやすく、近年省略されることの多い光学ドライブや有線LANが標準搭載されているのもうれしい。さらに、PCIe接続のSSDを採用しているので、OSやアプリの起動も高速だ。処理速度が特に速いというわけではないが、家庭での一般利用なら十分な性能を備えており、エンターテインメント用途から在宅ワークまで、幅広く活用できる1台だと言えるだろう。

そして忘れてはいけないのは、国内メーカーの富士通製らしく、セキュリティ対策がしっかりとしているうえ、アフターサポートも手厚いこと。信頼性の高いスタンダードノートを手ごろな価格で手に入れたい人はぜひ本機をチェックしてほしい。