月が織りなす淡い光と暗闇をテーマにした2つの個性 シチズン「アテッサ」から 数量限定「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」登場

日本の宇宙スタートアップ企業「ispace」による、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」。2022年に月面着陸を、そして2023年には月面探査を予定しているこの「HAKUTO-R」において、月着陸船(ランダー)のパーツ素材の一部に、シチズンの腕時計「アテッサ」のケースやバンドの素材として知られる「スーパーチタニウム™」が採用される予定だという。そんなプログラムとのコラボレーションを機に、2021年7月、シチズンから数量限定のアテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」2製品(「CC4016-75E」「AT8185-71E」)が発売される。「月の淡い光と暗闇」をデザインテーマにして作られた、2製品それぞれの機能や素材、デザインを詳しくレポートしていこう。
※2021年6月時点。

コラボモデル登場月面探査への参画を機に
誕生した2つのコラボモデル

部品からムーブメント、完成時計までを自社一貫製造する世界でも数少ないマニュファクチュールのひとつ、シチズン。同社は、1918年の創業以来、アナログ式光発電時計や、チタニウムウオッチ、光発電衛星電波時計といった数々の「世界初」を生み出してきた国産腕時計メーカーの雄だが、その人気をけん引し、本物志向の“大人の男”からとりわけ高く支持されているのが「アテッサ」である。

「アテッサ」のアイデンティティーとなるのは、1987年に発売された初代モデルから一貫してケースやバンドに使われてきた素材、チタニウムだ。軽くて、肌にやさしく、錆びにくいチタニウムに、シチズン独自の表面硬化処理「デュラテクト」を施した「スーパーチタニウム™」を採用することによって、美しく機能的な外装に加え、10年、20年と長く安心して愛用できる高い耐久性が実現されている。

パーツ素材の一部に「スーパーチタニウム™」を採用予定

そんな「スーパーチタニウム™」に、今、スポットライトが当たっている。日本の宇宙スタートアップ企業「ispace」による、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」において、月着陸船(ランダー)のパーツ素材の一部に「スーパーチタニウム™」が採用される予定だというのだ。我々の袖口を飾ってきた腕時計の素材が、活躍の場を宇宙に広げ、重要な任務を担うというのは、なんともロマンあふれる話である。

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

「HAKUTO-R」は、日本の宇宙スタートアップ企業「ispace」による民間月面探査プログラム。月面探査における月着陸船の脚部の一部に、「アテッサ」のケースやバンドの素材である「スーパーチタニウム™」が採用される予定だ

この「HAKUTO-R」プログラムとのコーポレートパートナー契約を機にシチズンから発売されるのが、数量限定のアテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」2製品(「CC4016-75E」「AT8185-71E」)。「月の淡い光と暗闇」をデザインテーマに作られた2つの個性を、じっくりとチェックしていこう。

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」 シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

アテッサ「HAKUTO-R
コラボレーションモデル」
2021年7月、アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」としてエコ・ドライブGPS衛星電波時計「CC4016-75E」(写真左)とエコ・ドライブ電波時計「AT8185-71E」(写真右)の2つが発売される。月の淡い光と暗闇を表現した、本機の機能やデザインを詳しく見ていこう

コラボモデル❶月の淡い光をまとった正統派
エコ・ドライブGPS
衛星電波時計「CC4016-75E」

月が織りなす淡い光と暗闇。まずは、「月の淡い光」をテーマにデザインされた、最上位ムーブメント「F950」を搭載する「エコ・ドライブGPS衛星電波時計(CC4016-75E)」(以下、CC4016-75E)からチェックしていこう。

GPS衛星電波時計である「CC4016-75E」は、定期的な電池交換が不要なシチズン独自の光発電技術「エコ・ドライブ」をはじめ、全世界をカバーする39のタイムゾーンに対応し、時刻情報だけなら最短3秒で受信できる衛星電波受信機能「サテライト ウエーブ GPS」や、サブダイヤルにローカルタイムを同時表示できるデュアルタイム機能「ダブルダイレクトフライト」、それら2つの時刻表示を1ステップで入れ替えられる「ダイレクトチェンジ」など、シチズンが誇る先進機能を余すことなく搭載。ほかに類を見ないほどの高い機能性を実現している。
※2015年シチズンは光発電GPS衛星電波時計として世界で初めて、最短3秒の受信を実現しました。

「デュラテクトMRKゴールド」で月の淡い光を表現

「月の淡い光」を表現するため、素材には淡いアッシュゴールドの色味が特徴となる「デュラテクトMRKゴールド」を採用。ブラック色の「デュラテクトDLC」と組み合わせたツートンカラーによって、月の陰影のコントラストを表現している。また、文字板はブラック基調だが、インデックスや3時・6時のリングにゴールドを採用するほか、6時位置のサブダイヤルに白蝶貝を施すことで、月の放つやさしい光をデザインに落とし込んだ、正統派モデルに仕上げられている。

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

全世界をカバーする39のタイムゾーンに対応した「サテライト ウエーブ GPS」は、時刻表示だけなら最短3秒、位置情報まで取得しても最短30秒と、時刻受信や時刻修正のスピードも極めて速い
※タイムゾーンの概略図です。各地域のタイムゾーンは、国または地域の都合により変更される場合があります。

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

数々の先進機能が搭載されている「CC4016-75E」だが、その操作性は驚くほど高い。たとえば、りゅうずとプッシュボタンのシンプルな操作でデュアルタイムの時刻設定が行えるほか、ホームタイムとローカルタイムを入れ替える「ダイレクトチェンジ」の操作も、2時位置と4時位置のプッシュボタンを同時に押すだけと簡単。世界中どこにいても、瞬時に、スマートに現地時間を表示できる

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

ブラックの文字板にゴールドのインデックスやリング、針を浮かべることで、月の淡い光を表現。6時位置のサブダイヤルには白蝶貝をあしらい、光の当たり方で繊細に変化する様が実に美しい。色気すら漂う文字板デザインだ

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

打ちキズに強いうえ、通常の「デュラテクトゴールド」よりもさらに淡い色味を出せるのが「デュラテクトMRKゴールド」の特徴。この「デュラテクトMRKゴールド」をケースやバンドの一部にあしらい、ブラック色の「デュラテクトDLC」と組み合わせることで、月の陰影のコントラストを表現している。ケースやラグに施された緻密な面構成は「アテッサ」ならではで、流麗さと力強さをうまく両立させている

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

外列にブラックの「デュラテクトDLC」を、中列にゴールドの「デュラテクトMRKゴールド」を施すことで、ブラック/ゴールドのツートンに仕上げられたバンド。ここにも複数の面構成が採用され、デザイン上のアクセントとなっている

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

裏ぶたには、「スーパーチタニウム™」が採用される予定のランダーが月に着陸しているイメージを刻印。コラボレーションモデルならではの、特別感のあるデザインに胸が高鳴る

コラボモデル❷月の暗闇を表現した
エコ・ドライブ電波時計
「AT8185-71E」

続いて、「CC4016-75E」と対をなす、「月の暗闇」をテーマにデザインされたもうひとつのアテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」、ムーブメント「H800」搭載の「AT8185-71E」をチェックしていこう。

日中米欧、世界4エリアの標準電波を自動受信できるワールドタイム電波時計である「AT8185-71E」は、シチズン独自の光発電技術「エコ・ドライブ」や、「りゅうずを引く」「秒針で文字板上の都市名を選ぶ」のわずか2ステップで世界26都市の時刻を切り替えられる「ダイレクトフライト」を装備。グローバルに活躍するビジネスパーソンには欠かせない機能だ。

月の暗闇はブラックの「デュラテクトDLC」で再現

「月の暗闇」を表現するべく、インデックスやケース、バンドはブラックに統一。その暗闇に差し込む光をイメージして、針はゴールドに、また、りゅうずやベゼルにもゴールドの差し色があしらわれている。さらに、6時位置のサブダイヤルに施された白蝶貝も下地に黒を敷くことで、通常の白蝶貝よりもトーンを落とした色味に仕上げた。このほか、文字板中央には印象的な月のシルエットを、見返しリングには宇宙空間に輝く星々を表現したラメを施しているのも特徴だ。「CC4016-75E」が正統派モデルなら、こちらはさしずめ、ヒール的なカッコよさを備えたモデルとでも表現できるだろうか。ブラックに統一されたインデックスが表情を引き締め、エレガントでありながら力強い雰囲気を醸し出している

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

日本(2局)に加え、中国、ヨーロッパ、北米の標準電波が受信でき、2ステップで世界26都市の時刻が表示可能なワールドタイム機能を搭載。グローバルに活躍するビジネスパーソンには欠かせない機能だろう

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

ブラックに仕上げられたインデックスやケース、バンドに対し、ゴールドの針や、ベゼルとりゅうずにデザインされたカラーで、暗闇に差し込む光を演出している。そして、文字板中央にあしらわれた月のシルエット。これによって文字板に一段と奥行き感が生まれているのがわかるだろう

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

複数の面構成で仕立てられたサイドシルエットは、流麗かつ力強い印象。りゅうずやプッシュボタンもブラックで統一され、「月の暗闇」が巧みに表現されている

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

ブラックの「デュラテクトDLC」が施されたバンド。外列と中列とで仕上げを変えるなど、単調な印象にならないよう、微に入り細にわたって作り込まれている

シチズン アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」

裏ぶたには、コラボレーションの証として、「HAKUTO-R」のロゴが刻印される

まとめアテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」が示してくれた“ロマン”

アテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」
が示してくれた“ロマン”

我々はなぜ腕時計を身に着けるのだろう? 時刻を知るだけならスマートフォンで十分ではないか。その答えをアテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」が教えてくれた。所有欲をくすぐる、精緻で美しいデザイン。これも間違いなく腕時計の魅力だが、本機が示してくれたのは、そこにある「ロマン」だ。月着陸船のパーツ素材の一部に、「アテッサ」のケースやバンドの素材として知られる「スーパーチタニウム™」が採用予定であることにロマンを感じ、この腕時計を身に着けるたびに、宇宙へと、そして月へと思いを馳せられるのだ。月が織りなす淡い光と暗闇という2つの個性を持ったアテッサ「HAKUTO-Rコラボレーションモデル」を腕元に携え、ロマンに浸る高揚感を味わってみてはいかがだろうか。

この記事は2021年06月28日の情報を基にしております。