パナソニック「リニアシェーバー ラムダッシュ 3枚刃」 やさしい風呂剃りには「高速リニアモーター」が最適解！

そもそも風呂剃りとは、シェーバーを肌に直接当てて行うドライ剃りと異なり、ジェルや泡フォームで肌を覆い、摩擦抵抗を減らして行うシェービング方法。入浴時に髪や身体を洗うついでに、ヒゲもキレイに処理したい人や、ヒゲ剃り後に肌がヒリヒリしがちな人にはもってこいの剃り方だ。

そんな風呂剃りに対応するシェーバーは、各社からいろいろと発売されているが、選ぶ際にひとつ注意したい点がある。それは、シェービングジェルなどによってシェーバーの刃に負荷がかかると、剃るためのパワーが落ちてしまい、シェーバー本来の剃り味を発揮できないモデルが存在するということだ。こうしたモデルでは、ヒゲを剃り上げるのに時間を要し、肌に負担がかかるうえ、剃り残しが多くなる恐れがある。

その点、今回新発売された「ES-ST8T」は、安心して使える。1分間に約13,000ストローク^※1を可能にする「高速リニアモーター」を搭載しているため、風呂剃りにおいてもパワーロスが少なく、“シェーバー本来の力”を発揮してくれるからだ。

「ES-ST8T」には、「高速リニアモーター」のほかにも、風呂剃りを効率的かつ効果的に行うための機能が満載だ。ヘッド部の端に搭載された「スムースローラー」は、シェービングジェルや泡フォームを外刃にしっかりと届けてくれるほか、同じくヘッド部に搭載された「泡スルーヘッド」は、ヘッド部が通過した肌にシェービングジェルや泡フォームをほどよく残してくれる。これにより、やさしい風呂剃りが行えるのだ。また、手持ちの洗顔料やボディソープでシェービングフォームが作れる「泡メイキングモード」なども搭載している。

※1：ストローク値において。パナソニック「ES-RL15」（2018年発売）との比較。パナソニック調べ
※2：シェービング剤（フォーム除く）、スクラブ入りの洗顔剤、石けんは、刃の目詰まりの原因になるほか、泡が立たないので、使用しないでください

「ES-ST8T」はひとつ、うれしい進化を遂げている。それは、グリップ部に抗菌加工^※3が施されており、細菌の増殖を抑制してくれるということ。水回りで使うことの多い風呂剃り対応シェーバーなだけに、手に触れる部分をいつも清潔に保てるのはうれしい限りだ。

※3：【試験方法】JIS Z 2801(ISO22196)【抗菌部位】グリップを構成する4部品【抗菌方法】樹脂に抗菌剤を練り込み。塗装部品は塗料に抗菌剤を添加【試験結果】抗菌活性値2.0以上【試験機関・成績書発行番号・発行年月日】大和化学工業株式会社評価技術センター・2021B006・2021年4月27日／SGS-CSTC Standards Technical Services Co.,Ltd. Guangzhou

ここからは、“新・風呂剃りモデル”の最上位機種「ES-ST8T」の実際の剃り心地をチェックしていく。チェックするのは、あらゆる電動シェーバーを試してきた、「価格.comマガジン」のシェーバー担当スタッフ（敏感肌持ち）。3日間伸ばしたヒゲを、「風呂剃り」と「ドライ剃り」それぞれで剃り上げてみた。

肌の上を滑るように動かせる「風呂剃り」

まずは、風呂剃りからトライ。まずは、「泡メイキングモード」でいつも使っている洗顔料を泡立ててみたが、手で泡立てるよりも、簡単に素早く泡が作れた。そして、シェービングスタート。ヘッド部を肌に当てた時、シェーバーと肌の間に泡の層が感じられ、ドライ剃りよりも安心感があった。

毛の流れに逆らうように、下から上にシェーバーを動かしていくと、泡やジェルを外刃に届ける「スムースローラー」のおかげか、ヘッド部が肌の凹凸に引っかかることなく、スムーズに滑っていく。要は、シェーバーをハンドリングしやすいのだ。また、「泡スルーヘッド」の効果で、肌に泡が残り続けてくれるので、T字カミソリのように泡をつけ足す必要がない。これは、時短につながりそうだ。

肌は常に泡で覆われているので、ヒゲの位置が少々わかりづらいという点もあげられるが、「チリチリ」という音でヒゲが剃れていることはわかるので、手で剃り残しを確認しながら剃り上げていくのがよいだろう。特に、剃り残しの多いアゴ周りや首に生えたヒゲも、ヘッド部が左右に傾いて肌に密着する「密着スイングヘッド」のおかげで、しっかりと剃り上げられた。

結果、ものの2分30秒間ほどのシェービングで、剃り残しのない状態に仕上げられた。他社の風呂剃り対応モデルの中には、シェービング中にパワーダウンが感じられるモデルもあるが、本モデルでは2分30秒の間、それを感じることはなかった。また、正直に言うと、使用前は「『ES-ST8T』は3枚刃モデルだから、シェービング性能は今ひとつ……」と少し高をくくっているところもあったが、しっかりと深剃りできたので驚いた。

「ラムダッシュAI^※4」の恩恵を感じる「ドライ剃り」

別日に、ドライ剃りにも挑戦してみた。最初、肌が弱いスタッフは、直接ヘッド部を当てることに少し不安を感じていた。しかし、「ES-ST8T」は、ヒゲの濃さに合わせてパワーを自動でコントロールする機能「ラムダッシュAI」を搭載。ヒゲの濃い部分ではパワーを上げ、薄い部分ではパワーを抑制する。実際、ヒゲの薄い頬では駆動音が小さく、ヒゲの濃いアゴ周りでは駆動音が大きくなったので、安心してシェービングができた。

ドライ剃りでは、シェービングジェルや泡フォームを使わないものの、ヘッド部の肌当たりはスムーズで、「密着スイングヘッド」のおかげもあり、剃りにくいアゴ周りなども難なくクリア。風呂剃りよりもヒゲの位置を視認しやすいせいか、結果、2分間ほどで剃り上げられた。その後、剃った部分がヒリつくこともなかった。

レビューのために「ES-ST8T」を何度か試用していて便利だと感じたのが、本体背面に搭載されているトリミング用の刃「シャープトリマー」だ。同価格帯のシェーバーで、トリミング用の刃が本体に搭載されているのは珍しく、実はこれも本モデルの魅力のひとつ。左右のモミアゲの形を揃えられるほか、長く伸びたヒゲのプレシェービングにも活用できる。もちろん、風呂剃りの時でもドライ剃りの時でも利用可能。ヒゲやモミアゲを放置しがちなコロナ禍の生活には、もってこいの機能だ。

※4：ヒゲの濃さや、シェーバーヘッド内部のヒゲクズによって、センサーが反応（駆動音の変化）しない場合がありますが、異常ではありません

“新・風呂剃りモデル”のもうひとつの進化ポイントは、本体のカラーだ。“新・風呂剃りモデル”は、最上位機種「ES-ST8T」のほかに、中位機種「ES-ST6T」とシンプルモデル「ES-ST2T」がラインアップされているのだが、「ES-ST8T」と「ES-ST6T」は、それぞれ落ち着いたダークトーンのカラーを採用しているうえ、本体の上下方向にグラデーションがきいており、従来モデルよりも上品に仕上がっている。

いっぽう、シンプルモデル「ES-ST2T」は、従来モデルでも好評だったマットテイストを踏襲。新色として、「ブルー」が追加された。

以下に、3機種のスペック比較表を用意した。色が付いている項目に違いがあるので、購入する際の目安にしてほしい。

※4：ヒゲの濃さや、シェーバーヘッド内部のヒゲクズによって、センサーが反応（駆動音の変化）しない場合がありますが、異常ではありません
※5：IPX7基準（水深1mに30分間水に浸けても有害な影響を生じる量の水の浸入がない）検査をクリアしています
※6：フル充電後、1日1回、約3分間ドライ剃り、室温20〜30℃で使用した場合。実際の使用日数は、ヒゲの濃さ、肌に当てる力、周囲環境など、使用状況により異なります

「リニアシェーバー ラムダッシュ 3枚刃」の“新・風呂剃りモデル”を使ってみて感じたのは、とにかく使い勝手がよいこと。サクッと剃りたい朝は、洗面台の前でドライ剃りし、シェービングジェルや泡フォームを使って剃りたい夜は風呂剃りするなど、好きな時、好きな場所でガシガシと使えそうだ。もちろん、シェービングジェルや泡フォームを使ってもパワーが落ちない風呂剃りが行えるおかげで、パワフルかつ肌にやさしいシェービングが行えるのもうれしいポイントだ。

同価格帯の他社の風呂剃り対応シェーバーと比較しても、「高速リニアモーター駆動」や「抗菌グリップ」「シャープトリマー」をあわせ持っていることで、1歩リードしていると言っても過言ではない。また、「シャープトリマー」を装備している点は、ヒゲやモミアゲのお手入れをおろそかにしがちなコロナ禍の生活において重宝すると感じた。

以上のような理由から、本シリーズは、今T字カミソリを利用しているユーザーや、初めての電動シェーバーを探しているエントリーユーザーに適している。その中でも特に、肌への負担を気にしているユーザーにはもってこいと言えるだろう。また、在宅ワークの多いビジネスパーソンにも使ってほしい1品だ。