今やクルマ選びで絶対に外せないポイントとなった 2030年、死亡交通事故ゼロを目指す スバルの「総合安全」徹底解剖
自動車の先進安全装備の進化をけん引しているスバルが取り組んでいるのが、2030年までに死亡交通事故をゼロ※1にすること。目標達成のカギとなるのは、同社が掲げる「総合安全」という考え方だが、この「総合安全」とはどのようなものなのか? じっくりとひも解いてみよう。※1 スバル車乗車中の死亡事故およびスバル車との衝突による歩行者・自転車等の死亡事故ゼロを目指す。
01.総合安全走り出す前から万一の時まで。
長きにわたり磨き上げてきたスバルの「総合安全」とは?
死亡重傷事故はこの10年で50%低減
5つの「安全」で構成される「総合安全」
クルマの運転をしていると、思わず「ヒヤリ」と感じる瞬間はあるもの。他車や歩行者、自転車などの急な飛び出しで接触しそうになったり、信号待ちの際、ブレーキを踏んでいる足の力が思わずゆるんで前のクルマに追突しそうになったり、あるいは、高速道路での車線変更時に、斜め後方のクルマが死角に入って見えず、相手からクラクションを鳴らされたり……。
こうした「ヒヤリ」体験に遭遇しないよう、ドライバーは最大限の注意を払って安全運転を心がけるべきだが、クルマの側にもこうした危険なシーンを回避してくれる機能が装備されているとありがたい。そんな思いから、今、多くのドライバーが注目しているのが先進安全装備だ。自動車メーカー各社では、そんな先進安全装備の研究・開発に注力しているが、その最前線で進化をけん引しているのが、「アイサイト」など、さまざまな安全技術を世に送り出してきたスバルである。
スバルが取り組んでいるのは、多くのドライバーが感じたことのある「ヒヤリ」体験を回避するとともに、2030年までに死亡交通事故をゼロ※1にすること。かなりの難題にも思えるが、その取り組みは着実に実を結び始めており、2009年からの10年間で、スバル車の販売台数100万台あたりの死亡重症事故数は約50%低減している。
目標達成のためのカギとなるのは、同社が掲げる「総合安全」という考え方だ。「総合安全」とは、死角を減らす独自の視界設計など、見やすく、使いやすいドライビング空間を追求した、走り出す前の「0次安全」をはじめ、危険を安全に回避できる走行中の「走行安全」、ステレオカメラを用いた独自の運転支援システム「アイサイト」で危険を回避する「予防安全」、万一の際の被害を低減する「衝突安全」、そして、事故やトラブル時にすぐにコールセンターとつながる「つながる安全」の5つの「安全」から構成される。走り出す前から万一の時まで、クルマに乗るすべての時の安全を高めるべく、日夜、研究・開発が進められているのだ。
※1 スバル車乗車中の死亡事故およびスバル車との衝突による歩行者・自転車等の死亡事故ゼロを目指す。
死亡重症事故はこの10年で50%低減
2009年からの10年間で、スバル車の販売台数100万台あたりの死亡重症事故数は約50%低減しており、「2030年までに死亡交通事故をゼロにする」という目標に向けて、同社が着実に歩みを進めていることがわかる
5つの「安全」で構成される「総合安全」
スバルが掲げる「総合安全」とは、走り出す前の「0次安全」、走行中の「走行安全」、ステレオカメラを用いた独自の運転支援システム「アイサイト」で危険を回避する「予防安全」、万一の際の被害を低減する「衝突安全」、事故やトラブル時にすぐにコールセンターとつながる「つながる安全」の5つの「安全」で構成される

スバルの総合安全を具現化した「レヴォーグ」は、自動車の安全性能を比較・評価する自動車アセスメント(JNCAP)において、「自動車安全性能2020ファイブスター大賞」を受賞した。その内容は、190点満点中186.9点とい高得点で、衝突試験においての高評価に加え、テスト車両の中で最高の総合得点を記録。「フルインナーフレーム構造」による全方位の衝突安全性向上のほか、予防安全・運転支援システムでは、新型のステレオカメラと前後4つのレーダーを搭載し、360°全方位センシングを実現した新世代「アイサイト」の全グレード採用が評価された。トラブルの際に作動する自動通報機能を含むコネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」など、安全性に対するスバルの先進的な取り組みが実を結んだ結果と言える。
02.予防安全「ぶつからないクルマ」を目指して開発された
運転支援システム「アイサイト」
「アイサイト」の運転支援機能
最新世代はハンズオフを可能に
スバルが掲げる「総合安全」の中でも、多くの人が注目しているのが「予防安全」のコア技術となる「アイサイト」ではないだろうか。ここでは、冒頭で語った「ヒヤリ」体験の多くを未然に防いでくれる「アイサイト」の多彩な予防安全機能をチェックしていこう。
「アイサイト」には、フロントガラス内側の上部に設置されたステレオカメラによって、前方車両や歩行者、障害物、車線などを検知し、衝突回避をサポートしてくれる「プリクラッシュブレーキ」や、前側方レーダーによって、見通しの悪い状況でも接近するクルマを検知し、衝突回避をサポートしてくれる「前側方プリクラッシュブレーキ」をはじめ、後退時に衝突の可能性があれば注意を喚起し、回避操作がない場合はブレーキ制御で衝突回避をサポートしてくれる「後退時ブレーキアシスト」、シフトレバーやペダルの誤操作による急な飛び出しを抑制する「AT誤発進抑制制御/AT誤後進抑制制御」など、危険を未然に回避する数々の予防安全機能がパッケージングされている。
各機能は、さまざまな実証実験を重ねて日々進化を続けているほか、昨今は予防安全の向上のためにAI技術も取り入れられ、より高い安全性を実現すべく着実に変貌を遂げているのだ。
「アイサイト」の運転支援機能
最新世代はハンズオフを可能に
また、2020年10月に発売された「レヴォーグ」や、2021年10月に発表された新型「レガシィ アウトバック」には、これまでの「アイサイト」からさらなる進化を遂げた「アイサイトX」が採用された。この「アイサイトX」は、一定の条件を満たした自動車専用道路において、搭載されたステレオカメラに加え、GPSや準天頂衛星「みちびき」などからの情報と、車線単位の道路情報を持つ3D高精度地図データを組み合わせることで、自車位置を正確に把握。運転支援機能が大幅に拡張され、渋滞時にハンドルから手を離せる「渋滞時ハンズオフアシスト」をはじめ、「渋滞時発進アシスト」「カーブ前速度制御」「料金所前速度制御」「アクティブレーンチェンジアシスト」を実現している。
これらの機能は、より人間の感覚に近い高度な運転支援を可能にしており、運転負荷の低減だけでなく、高い安心感ももたらしてくれる。その結果、これまで以上にリラックスしてドライブを楽しむことができるのだ。
03.つながる安全24時間365日“つながる”。万一の時も安心の
コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」※2
最後に、「総合安全」を構成する5つの安全において、最も新しい取り組みとなる「つながる安全」について見ていこう。この「つながる安全」の基盤となるのは、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」※2。これは、事故やトラブルが起こってしまった時や、急な体調不良で運転が困難な時、あおり運転を受けた時などに、車内に装備された「SOS」ボタンを押すことで、24時間365日、いつでもコールセンターにつながるという安心のサービスだ。
また、車両故障などの際に「i」ボタンを押せば、ロードサービスなどを素早く手配したり、状況に応じた適切なアドバイスを受けたりできる。このほか、エアバッグが作動するような衝突事故が発生した場合は、自動的にコールセンターにつながり、警察や救急、医療機関などと連携し、より迅速に救命活動が行われるようサポートしてくれる「先進事故自動通報」機能も装備されている。
昨今、ドクターヘリの活躍などにより救命活動のスピード化が図られているが、交通事故が起きた際も救命活動が10分早まることで、死亡率が約7割改善される※3というデータもあると言う。そういった観点からも、この「SUBARU STARLINK」※2の重要性は、今後ますます高まっていくことが予想される。
※2 対象車種:「レヴォーグ」(2021年2月時点)
※3 日本医科大学千葉北総病院益子教授による救命救急効果説明より
04.まとめ卓越した安全性能こそが、スバル車購入の決定打となる
多くのドライバーが1度は味わったことのある運転中の「ヒヤリ体験」をはじめ、重大事故を未然に防ぐことを目指して取り組みが進められているスバルの「総合安全」をひも解いてみると、それが一朝一夕のものではなく、長きにわたる研究・開発の歴史に支えられているものであることがよくわかった。スバルの「安全」を追求する姿勢は今に始まったことではなく、モビリティを提供する企業のDNAとして、長きにわたり連綿と受け継がれてきたものなのだ。また、「予防安全」のコア技術となる「アイサイト」の多彩な予防安全機能や、「つながる安全」を可能にするコネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」※2など、進化を続ける安全への取り組みについてもしっかりと理解することができた。デザインよし、走りよし、使い勝手よし。それでもなお、スバル車の購入を決定づける“もうひと押し”を求めているのなら、そこに「安全性能」という指標を加えてみてはどうだろう? きっと、「スバル車でもいい」ではなく、「スバル車がいい」と素直に思えるはずだ。 ※2 対象車種:「レヴォーグ」(2021年2月時点)