とかく実用性ばかりが注目されがちなエアコンに、「美しいデザイン」という新たな価値を持ち込み、市場で異彩を放っている製品がある。それが、三菱電機のライフスタイルエアコン「霧ヶ峰Style」だ。ここでは、「FLシリーズ」のデザインに対するこだわりはもちろん、快適機能や省エネ性能、清潔機能といったエアコンとしての基本性能もしっかりチェックしていこう。
スクエアボディと、美しいカラーに視線が釘づけ
近年の家電市場では、高い性能に加えて、見た目のよさも兼ね備えた「デザイン家電」が1つのカテゴリーとして市民権を得ている。特に、キッチン家電や掃除機などにこうした製品が多いが、とかく実用性ばかりが求められがちなエアコンにも、デザイン性を求めていいはず――。そんな想いをカタチにしたのが、三菱電機のデザインエアコン「霧ヶ峰Style」だ。
そのデザイン性は、各方面から非常に高く評価されている。たとえば、価格.com「FLシリーズ」製品ページのユーザーレビューとクチコミには、「ホワイト以外のエアコンがあるのは三菱電機くらい。オシャレでカッコいいです」「今までにない四角い感じがカッコいい」といった賞賛の声が寄せられるなど、多くのユーザーが満足していることがうかがえる。また、「FLシリーズ」が登場した年の「2016年度グッドデザイン賞」の「グッドデザイン・ベスト100」に、エアコンで唯一選出されていることも、本機のデザイン性の高さの証となるだろう。以来、デザインエアコンの定番として定着していると言っていい。
価格.com上でもデザインが高評価!ユーザーレビュー・クチコミをチェック
- この黒を待ってました!光沢のある本体表面にダウンライトが当たると、深みのあるヘアラインデザインが浮き出てキマッてます!
- エアコンで唯一「グッドデザイン賞」を受賞したらしいですが納得ですね。
- 目立たず、すっきりとした形で、デザインが洗練されています。
- とにかくオシャレでカッコイイです。
- デザインが購入の決め手でしたので、非常に満足度は高いです。最近の標準的なエアコンと比べ、室内機の奥行が非常に薄く圧迫感がありません。エアコンはお部屋の目立つ位置への設置が必須な家電なので、インテリア重視の方にはお勧めです。
※2022年2月10日時点、価格.com「FLシリーズ」の製品ページに寄せられたユーザーレビュー・クチコミを抜粋・編集しています。
それでは、「FLシリーズ」の室内機のデザインを詳しく見ていこう。最近のエアコンの室内機は、前方へのせり出しによる圧迫感を軽減するため、丸みを帯びたデザインが採用されることが多い。これに対して、「FLシリーズ」では、直線や平面を基調としたシンプルなスクエア形状が採用されている。また、熱交換器などの基本設計をイチから見直すことで、奥行233mmという薄さを実現。このスクエアで薄型のボディが、住空間の基本となる壁や床、天井の直線と調和し、さまざまなインテリアに違和感なく溶け込んでくれるのだ。
「FLシリーズ」の室内機のサイズは、890(幅)×307(高さ)×233(奥行)mm。吸気口は上部が主だが、フロントパネルの正面中央にもデザインアクセントとして配置されている。また、昨今のエアコンの中では奥行きがスリムなため、圧迫感を感じることは少ない
「オニキスブラック」をダイニングに、「ボルドーレッド」をリビングルームに設置してみたが、どちらもモダンなインテリアにしっかりと溶け込んでくれた。また、電源オフ時には、本体底面に装備されたフラップや、赤外線センサーが本体内部に格納されるのも、美しさを高めているポイントだ
また、室内機のフロントパネルの質感にも特筆すべきものがある。今回のレビューで使用した「オニキスブラック」と「ボルドーレッド」のフロントパネルは、透明アクリル樹脂の裏面にヘアライン加工とメタリック塗装を施した特別な仕上げとなっており、上質な漆器のようにツヤやか。透明アクリル樹脂の裏面のヘアライン加工に、パネルの表面から入った光が複雑に反射することで、見る角度によって繊細に色合いが変化するのも特徴だ。また、もう1色の「パウダースノウ」のフロントパネルは、透明アクリル樹脂の裏面にヘアライン加工を施し、そこにパール塗装を重ねることでスタイリッシュに仕上げられている。
このほか、「霧ヶ峰Style」には、子ども部屋や寝室などの小部屋にちょうどいい機能とデザインを目指した「Sシリーズ」もラインアップされている。リビングルームには「FLシリーズ」を、子ども部屋や寝室には「Sシリーズ」をと、設置する部屋のスタイルに合わせて製品を選択することができるのだ。
独自のテクノロジーで高い快適性と省エネ性を実現!
ここまで、「FLシリーズ」のデザイン性を詳しく見てきたが、本機がただオシャレなだけのエアコンなのかと言えば、決してそうではない。三菱電機ならではの快適機能や省エネ性能をしっかりと備えており、賢く節電しながら、快適な室内環境を作り出してくれるのだ。
価格.com上でも快適機能と省エネ性能が高評価!ユーザーレビュー・クチコミをチェック
- 昨今のエアコンのトレンドである気流制御やセンシング機能などがひと通り揃い、エアコンとしての機能性も高いです。
- 「ムーブアイ極」とこまやかな温度風量調整で快適空間
- 暖房、冷房、除湿どれをとっても優秀だと思います。
- 冷暖房能力は十分に快適で風がやさしい気がします。
※2022年2月10日時点、価格.com「FLシリーズ」の製品ページに寄せられたユーザーレビュー・クチコミを抜粋・編集しています。
まず、高い快適性を実現する機能として注目したいのが、「FLシリーズ」に搭載されている赤外線センサー「ムーブアイ極(きわみ)」だ。このセンサーは、部屋全体を3,008エリアに分割し、0.1℃単位で温度を測定する能力を持つため、部屋にいる人の位置をはじめ、手先や足先などの温度変化や、床・天井・壁など住空間の温度まで緻密に把握することができる。この高度なセンシング技術によって、寒いと感じている人には温風を当て、暖かいと感じている人には温風を当てないという、快適な状態を作ってくれるのだ。
そんな「ムーブアイ極」でセンシングした温度情報をもとに、狙った場所に風を届ける役割を果たすのが、前後左右4枚のフラップが独立して動く「匠フラップ」と、左右別々に動作するルーバーの2つ。これらを使って風の強さや角度をたくみに操ることで、最適な風を届けることができるのだ。
さらに、「FLシリーズ」は省エネ性も極めて高い。なかでも注目したいのが、「ムーブアイ極」でセンシングした温度情報をもとに、夏は体感温度に合わせて「冷房」と「爽風(風だけ)」運転を自動で切り替える「ハイブリッド運転」と、冬は天井付近にたまる暖かい空気を循環させることで、むだな運転を省き、消費電力を抑制する「サーキュレーターモード」だ。また、人の不在を検知すると約3分後に自動でパワーを抑える「スマートセーブ」機能や、約3時間後に自動で運転を停止する「スマートオフ」機能も搭載されており、人の体感温度や動きを検知しながら、賢く節電してくれる。
なお、「FLシリーズ/MSZ-FL4021S」(冷暖房とも主に14畳)は、エアコンの省エネ性の指標となる「APF(通年エネルギー消費効率)」で「6.7」という高い数値をマーク。これは、一般的なハイスペックモデルの省エネ性の最低ラインとなるAPF値「6」を上回るとともに、「霧ヶ峰」シリーズの上位モデル「Zシリーズ/MSZ-Z4022S」(冷暖房とも主に14畳)の「6.9」にも肉薄する数値となっている。このように、「FLシリーズ」は、デザイン性を重視した薄型ボディながら、さまざまな省エネ機能によって、上位モデルに迫る省エネ性を実現しているのだ。
エアコン内部の汚れを抑制できるうえ、お掃除も簡単
「FLシリーズ」では、室内機の奥行きを抑えるため、あえてフィルター自動掃除機能(お掃除ロボット)を搭載していない。しかし、室内機の内部には、手入れのしやすさに配慮したさまざまな技術が盛り込まれており、高い清潔性を実現している。このあたりは、長年にわたって消費者のニーズと向き合ってきた老舗メーカーならではの工夫と言えるだろう。
価格.com上でも清潔性が高評価!ユーザーレビュー・クチコミをチェック
- エアコンの中を掃除しやすくて、余計な機能がないのがいい。
- エアコン内部を清潔に保つ「ハイブリッドナノコーティング」、お掃除アシスト付きの「はずせるボディ」など、こだわりの清潔機能が盛りだくさんです。
- 掃除しやすいような配慮。気遣いもよいです。
- フィルターの自動お掃除機能が付いていないので、定期的にクリーニング業者に払うコストが安く済むのは助かっています。
※2022年2月10日時点、価格.com「FLシリーズ」の製品ページに寄せられたユーザーレビュー・クチコミを抜粋・編集しています。
「FLシリーズ」が高い清潔性を実現しているひとつめの要因は、ユーザーレビューでも「カビが生えにくく、とても助かっています」と支持されていた、「ハイブリッドナノコーティング」にある。“ハイブリッドナノ”とは、ホコリなどの親水性汚れを防ぐフッ素粒子と、油などの疎水性汚れを防ぐ親水性薄膜をナノレベルで組み合わせたもの。このコーティングを室内機内部の熱交換器やファン、通風路に施すことで、ホコリや油など性質の異なるさまざまな汚れの付着を抑制できるのだ。
また、フラップが簡単に外せる「はずせるボディ」も見逃せない。これは、運転停止中にリモコンの「お掃除アシスト」ボタンを3秒間長押しすると、自動でフラップが開き、フラップが簡単に取り外せるようになるというもの。また、ルーバーを左右に引き出すこともできるため、室内機内部のファンや通風路にもしっかりと手が届き、掃除しやすい。早速試してみたが、驚くほど簡単にフラップを取り外せ、一般的なエアコンでは手の届きづらい室内機内部の奥まで手軽に拭き掃除することができた。
室内機内部の掃除手順は非常に簡単。リモコンの「お掃除アシスト」ボタンを3秒間長押ししてフラップが開いたら、フラップを取り外す。あとはルーバーを左右に引き出して、やわらかい布で内部を拭き掃除すればOKだ
まとめ
ここまで、「霧ヶ峰Style」のフラッグシップモデル「FLシリーズ」をレビューしてきた。直線や平面を基調としたスクエアフォルムや、複雑な工程で仕上げられたツヤやかなフロントパネルなど、細部までこだわり抜かれたデザインは想像以上にスタイリッシュで、従来のエアコンとは一線を画す美しさがあった。そして「オニキスブラック」「ボルドーレッド」「パウダースノウ」の3色展開で、選択の幅が広いのもうれしい。このほか、単にデザイン性にすぐれているだけでなく、快適機能や省エネ性能、清潔機能といったエアコンとしての基本性能も申し分なかった。そんな「FLシリーズ」なら、住空間をもっと快適でスタイリッシュに演出してくれるはずだ。
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